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2002年07月13日

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鷹巣山~大佐山、縦走
(出発帰着:八幡洞門北登山口)

2002年07月13日(土)、単独

はじめに

2002年07月13日(土)、単独

鷹巣山~大佐山縦走
(出発帰着:八幡洞門北登山口)

曇り空である。雨が降るかもしれない。一応の身支度をして出かける。最後にとうとうシャワーを浴びてしまう。行程をよくばってしまったので落ちついて展望を確認することはできなかった。

今日のコースタイム:
登山口(15分)鞍部(19分)八幡三方(24分)県境広場(鷹巣山直下)
 小計1時間07分
県境広場(24分)八幡三方(10分)鞍部(7分)大原山(32分)大佐山頂上
 小計1時間18分(休憩を含む)
大佐山頂上(21分)大原山(3分)鞍部(10分)登山口
 小計41分(休憩を含む)
総合計3時間45分(県境広場での探索時間を含む)

登山口10:00-林道から山道10:05-鞍部(分岐)10:15-八幡三方10:34、43-県境広場11:07(探索)11:35-八幡三方11:59、12:04-鞍部(分岐)12:14-大原山12:21-大佐山頂上12:53
大佐山頂上13:04-大原山13:25-鞍部(分岐)13:28、35-山道から林道14:41-登山口13:45
ただし、ここで大原山とは鞍部からの最初のピーク(1011m)をさす。
(「ひろしま百山」より)

登山口からしばらくは未舗装の林道を行く。やがて右手の山道に入る。鞍部に着いて振り返ると掛津山が大きい。今日の全行程を通じて掛津山~刈尾山(臥龍山)が位置確認のよい目安になってくれる。

あまり天気は良くないのだが鷹巣山方面の探索(大佐山と反対方向)に行ってみることにする。途中でカキツバタの小群落があった。花の真中に一本の線(黄色)が通っている。

八幡三方という小ピークに至る。左掛頭山3.7km、右鷹巣山1.3kmの標識がある。傍には”陸軍省”と書いた標石があり、裏には三〇の文字が(2002年11月02日確認、”二〇”の間違い)。このあたりも戦時制限区域だったのだろうか。来た道を振り返ると樹間左手に大佐山が見える。それともこのピークは手前の大原山(1011m)であろうか。角度を測らなかったので定かではない。

ここから鷹巣山の間はあまり人が通らないのであろう。時には胸の高さまでササが覆っている。しかし、足元までびっしり生えているということでもないので、赤テープを頼りに進めば問題はない。

県境広場から鷹巣山の南を巻いて走る林道(未舗装)に入る。しばらく行くと南側の展望がすばらしい。掛津山~刈尾山(臥龍山)、その右に十方山、砥石川山と並び、聖山~高岳の間に恐羅漢山が入っているようだ。左端に大佐山まで見えていたかどうかはよくわからない。

さて、肝腎の鷹巣山登山口は?よくわからない。県境広場まで引き返す。よくみると、県境広場からこの林道を3~40m位入ったところに、右に鋭角に入っていく道があるようだ。赤テープがついている。山頂往復には30分はかかりそうである。天気があまり良くないことだし大佐山を目差して引き帰すことにする。

"こういち"レポートによれば、林道終点からも登山口があるようである。なお、ぴよたレポートによれば、(鷹巣山山頂は)木々に囲まれていて眺望がほとんどない。

今日は全くの一人旅かなと思っていたら、大佐山の下でご夫婦1組、続いてカメラマン1名とすれ違う。山頂直前で少し雨がパラつく。山頂からの展望はすばらしい。ただし風が強く吹いてきて雨が本降りになりそうなので、いそいで食事をする。今日はオープンサンドである。2枚のうち1枚だけ食べてただちに下山開始。(途中、ササユリの花、ツツジの花の名残り)

下りは走った。木々の下に入れば直接雨に打たれることはない。ただし、下草が濡れているのでその分はズボンが湿って重たくなる。鞍部まで下った頃には雨は上がっていた。

登山口直前の林道で足元に何だか音がしているのに気づく。左手(山側)から流れ落ちた水滴が林道の下を通って右の沢に流れ込んでいる音のようである。

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2002年10月14日

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大佐山(大佐スキー場コース)
(出発帰着:大佐スキー場)

2002年10月14日(月)、EIKO

はじめに

2002年10月14日(月)、EIKO

大佐山(出発帰着:大佐スキー場)
久しぶりにEIKOが予定を合わせるというのでいっしょに出かける。ただしそうなると歩行時間はかなり制限される。芸北県境にあって未登の大潰山に目標を定める。ここなら登り1時間くらいのものだろう。

快晴の天気の中を北北東に進路をとる。多少もやがあり見通しは完璧とは言えないが登山日よりである。現地に着くと林道(水越亀山線)が舗装工事中で通行止めとなっている。休日で工事は中断しており通行可能のようだが、舗装前のきちんとローラーをかけた道を痛めるのも気がひけて引きかえす。

車を大佐スキー場駐車場に入れる。ここから林道登山口までロードするのはEIKOのお気にめさないだろう。そこで傍示峠手前にあると思われる登山口をさがすが見つけることが出来ない。結局、大潰山と道路をはさんで向き合っている大佐山に登ることにする。以前、雨でゆっくり展望を楽しむ間もなく下山した山である。

今日のコースタイム:
登り、1時間36分
下り、46分
総合計2時間19分(昼食タイム、1時間11分をのぞく)

大佐スキー場駐車場10:54-リフト頂上11:43-山道へ12:15-大佐山頂上12:30、13:41-登山口14:27
大佐山にこちら側から登るのは始めてである。さてどこから取りついたらよいのか。スキー場を見上げていると、今まで横で準備をしていた5~6人のパーティがスキー場内の舗装道を上がっていく。地図をみると一本の黒い線がリフトを横切って蛇行しながら走っている。スキー場の管理道路であろう。

今日の登りは基本的にはこの管理道を使った。作業用の小型自動車が走れる幅で作ってあるようだ。スキー場の中を直登するよりも勾配がゆるやかである。林間を行く個所があり直射日光を避けることができる。また植生もスキー場内よりは豊かである。

リンドウ、ヤマラッキョウ、ウメバチソウ、アキノキリンソウ、ママコナ、マツムシソウ、それぞれ、数は少ないが見つけることができた。よもぎが花をつけているのまでデジカメで撮ってしまった。その他名前のわからないのがいくつかある。登るにつれて周囲の山々が顔を出してくる。そんなこんなを楽しみながら頂上に着く。

頂上は思ったよりもせまい。前回登ったときにはもっと広々とした感じがしたのだが記憶とはあいまいなものである。西側の展望を求めて反対側の登山道を少し下っていった。リンドウがいっぱい咲いている。

大潰山側の駐車場(傍示峠より)でサーキットをやっており、その音は大佐山頂上まで響いてきた。

下山途中、山頂近くで草に止まっているチョウを見つけた。指でつまんだら、なんと捕まえることができた。銀白色の羽(10~15mm)に黒の斑が入っている。しばらくして離してやると勢いよく飛んでいった。ゴイシシジミであろうか。

ほとんど山から降りきった所で、スキー場から藪の中に逃げていく”イタチ?”を見つける。尻尾がかなり長い。

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2002年10月12日

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深入山 草尾根コース~林間コース
(出発帰着:いこいの村ひろしま)

2002年10月12日(土)、単独

はじめに

2002年10月12日(土)、単独
深入山(出発帰着:いこいの村ひろしま)

山頂で、臥龍山はどれですかと男性から聞かれた。真北からの方位348度に西偏7度を加えてコンパスをセット、目を上げればそこに大きな<刈尾山>がある。うかつであった。頂上に着けばすぐ目の前にあるというのに、距離感がまったくつかめていない。

刈尾山~<掛頭山>縦走路の向こうに<大佐山>を認める。さらに右へ<大潰山>、<雲月山>(草原の山)と県境の山が連なる。

阿佐山山塊を見る。<中野冠山>~<天狗石山>間に三瓶山を確認する。天狗石山の懐に高杉山がかすんでよくわからない。<阿佐山>の南北双耳峰ははっきりとわかったが、毛無山までは確認しなかった。なお、大江高山は見えた。

畳山はポコンとふくらんでおりよくわかる。しかし、寒曳山は同定できなかった。寒曳山の方角の後ろにも山がある。しかし、それが猿政山、大山なのかどうかはわからない。

熊城山の左肩にうっすらと見えるのは上平山であろうか。たぶん比婆地方の山は今日はまったく見えていないだろう。

椎谷山(三角形がはっきりしている)~牛ヶ首山の稜線の右手前に大箒山が大きい。大箒山の向かって左奥に<龍頭山>、右奥に猿喰山を見る。これらの山の奥、大箒山の真上に山影を認めるがどこかははっきりしない。

956mピーク(大箒山南南東)の右奥にうっすらと見えるピークは、おそらく<カンノ木>~<鷹ノ巣山>であろう。それらの右手前にあるはずの可部冠山や五輪山ははっきりしない。990.6m三角点の左奥に、<大丸峰>、<堂床山>が入り、いずれも山頂部分の輪郭がはっきりとしている。

さらに右の990m台ピークとの間には<白木山>が続く。1014.9m三角点にかけてその奥には多数の山々が連なるが同定できない。

<灰ヶ峰>のピークが大きい。その右に連なるのは、休山~三津峰山であろうか。

道路をはさんで南側の山並みの向こうをながめる。左後ろに<天上山>が大きく、その右奥は<東郷山>である。1065.8m三角点の後ろに<大峯山>と<湯来冠山>が重なり両者の区別ははっきりしない。そして、三角点右奥に<小室井山>が入る。

画面左側、両立岩山の間に板敷山、右に大槇山を認める。板敷山の山頂には鉄塔があるだろうか。何となくそのようなものが見えている。

登山者の頂上での第一声を聞いていると、圧倒的に多いのが”恐羅漢山はどこだ?”である。南西の方角、向真入山の向こうに東側斜面がスキー場となっている高い山があり、それが<恐羅漢山>である。

右手前には<砥石郷山>が丸く見える。向かって左手は<十方山>であり、その左肩には<羅漢山>がのぞく。なお、十方山~恐羅漢山の間にのぞく山塊は、1136.5m三角点(坊主山、二万五千分1安芸冠山の中央上側)付近である。

砥石郷山の右手に、<聖山>~<高岳>縦走路を見る。その向こうは日本海のようだがはっきりしない。高岳の右下に聖湖がはっきりと見える。カシミール図を見ているとおば様族につかまってしまった。パソコンソフトで打ち出したんだと教えてあげた。

下りは林間コースを行く。登りの途中、「いこいの村ひろしま」との分岐点で、そちらから登ってきた人が階段の段差が50cm位あってしんどかった。下りに使うと大変だから下りは林間コースを行くといい、なんて話をしていたのを小耳にはさんでいたのだ。

林間コースは、所々で刈尾山、聖山~高岳、恐羅漢山などを展望しながら樹林帯に入っていく。南西斜面を大きく巻いて作られており、なるほどアップダウンはほとんどなく歩きやすい。しかしながら、小型自動車ならば通れる位の幅があり、無理やり作った林道といった感じで趣に欠ける。また植生(花)は乏しいようだ。

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2003年10月11日

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深入山 草尾根コース ~ いこいの村ひろしま
(出発帰着:いこいの村ひろしま)

2003年10月11日(土)、単独

はじめに

2003年10月11日(土)、単独
深入山(出発帰着:いこいの村ひろしま)

去年に続いてムラサキセンブリ目当てである。デジカメを買い換えたせいか、少しはカメラが扱えるようになったためか、一応満足のいく写真を撮ることができた。頂上での見通しもまずまずで展望図も書いてみた。既存のカシミール展望図を多少追加訂正する必要のある箇所も見つけたが、作業時期は未定としておこう。(展望記は展望図参照のこと)

今日のコースタイム:
いこいの村ひろしま(16分)運動広場登山口
登山口(1時間01分)深入山頂上、草尾根コース
深入山頂上(1時間05分)いこいの村ひろしま
総合計2時間22分(大休止2時間01分を除く)

いこいの村ひろしま9:57-運動広場登山口(南登山口)10:13-振り返ると南登山口10:37-分岐10:56-深入山頂上11:14、 13:15-いこいの村ひろしま14:20

昨年と同じコースを登り、そのまま「いこいの村ひろしま」側へ下りた。登山口で最初に出迎えてくれたのは、ウメバチソウとリンドウである。ウメバチソウは背丈も低く花も小さめだったので写真も撮らずそのままにしておいたら、その後一輪も咲いていなかった。下山後記録としてカメラに収めるため引き返した。

リンドウは今が盛りである。アキノキリンソウは数多く見かけたが、どれも背丈が低く一株毎の花の数も少ないように感じた。時期も過ぎているようである。ヤマラッキョウも多いが、全体が丸くそろった状態のはなかった。ママコナ、アキチョウジは完全に終りできれいな花には出会わなかった。カワラナデシコが山頂に一輪。マツムシソウは一輪もなし。

<展望記>
2003年10月11日(土)

<刈尾山>~<掛頭山>稜線の向こうに<大佐山>を見る。掛頭山の向こうには県境の山々が連なる。その中で、草原の山<雲月山>の頭が小さく丸い。

<大江高山>が遠くにうっすらと見える。<三瓶山>の右肩に女三瓶のピークも確認できる。<高杉山>(ユートピアサイオトスキー場)を認める。天狗石山はその向こうに頭を出すか出さないか位しか見えないようである。

2004年10月17日注記:大江高山が遠くにうっすら見える、ということは、三瓶山はこの時見ていない可能性がある。改めて写真を確認してみると、京太郎山とその東南東の小ピークを見たもののようである。

<阿佐山>から右へ長く続く稜線が走る。その稜線上の畳山が、手前の山の向こうに頭を出す形となる。さらにその後ろに山影を認める。琴引山、大万木山あたりのはずだがはたしてどうであろうか。

(阿佐山)から<熊城山>を越えて稜線が延びる。その向こうに所々頭が出ているのは、上平山、そして大塩山であろう。その後ろは全く見えない。

椎谷山~牛ヶ首山の間に燕岩、火神城山など。その後ろの頭ヶ津古山(椎谷山よりも低い位置)、津々羅山(牛ヶ首山よりも高い位置)などもほんのうっすらと見えている。稜線の右には<龍頭山>、そして右手前に大箒山が大きい。大箒山の右奥の小ピークは、猿喰山、城山のどちらであろうか。

大箒山から右へ稜線がほぼおなじ高さで続く。その後ろに、海見山~<可部冠山>~<堂床山>が見えているようだ。さらに、海見山~可部冠山の奥に見えているのは、カンノ木・鷹ノ巣山だろうか。ちょっと山の高さが低いようにも思える。

海見山の手前に<五輪山>が頭を出す。可部冠山~堂床山の手前には<大丸峰>が姿をみせる。990.6m三角点の右奥に見えるピークは、775mピーク(百々山の東-加計)である。

大箒山から右に流れる稜線上にある990.6m三角点と990m台ピークとの間に、ちょっとした谷間ができており、その向こうに<白木山>がある。白木山からは右へ大きな稜線が張り出す。

白木山右手前のピークは、滝山、<牛頭山>あたりであろう。牛頭山から580.9m三角点を経て本串山(水越山とほぼ重なる)へ至る稜線を見る。本串山左手前のピークは、730.6m三角点(百々山の南東-加計)である。

1014.9m三角点ピークの頭上にほんのりと阿武山を認める。右奥には、鉾取山、呉娑々宇山、小田山あたりの大きなピークがあり、その手前には野登呂山などが頭を出す。それらの右奥は(<荒谷山>-次図)であろう。

<東郷山>の左手前に<天上山>が大きい。東郷山からは右へ、阿弥陀山を経て(大峯山-次図)へ稜線が続く。

<大峯山>の懐に、<湯来冠山>がすっぽりと包まれる。大峯山~西大峯山の手前に灰郷スマモ山がある。 1065.8m三角点右奥にある<小室井山>の三角形はわかりやすい。
(後日注:市間山と見間違えているか)

内黒峠~<十方山>縦走路が目の前に見える。その隣の<恐羅漢山>~<砥石郷山>も大きい。<羅漢山>を双眼鏡でのぞき、白くて丸いドームをかろうじて認める。坊主山も見えている。

<聖山>~<高岳>縦走路を聖湖の左に認める。その奥に見えている山は高山であろうか。日本海までは確認できない。

ムラサキサンブリは今が盛りか。一株の中に、非常にきれいな花びら全開の状態から蕾までそろっている。風が少しあり花が揺れるので写真は撮りにくかったがねばってみた。 背中から”こんにちは”と声がかかる。息を詰めて返事をする。

下山に使った登山道は階段の段差が大きく、成る程歩きにくい。さすがの私でもここを走って下りるような無謀なことはできない。幸いにもこちら側でもムラサキセンブリの群生があり、そして、ブナの大木があり、一本松があり、それらを写真に撮っていたら1時間以上かかってしまった。

頂上には今日も多くの人がいる。刈尾山の方角に下った先にも何組も弁当を広げているのが見える。子供たちを連れて来たかったがどうも車に弱いようだ。

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2004年07月11日

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高岳~聖山、縦走
(出発帰着:樽床ダム(聖湖)駐車場)

2004年07月11日(日)、単独

はじめに

2004年07月11日(日)
高岳~聖山縦走、単独
(出発帰着:樽床ダム(聖湖)駐車場)

雨の土曜日を避けて今日予定を入れる。これからも続く夜の部(アルコール)を考慮して、十方山をあきらめ軽く高岳ピストンと考えた。しかも、QJY通信よろしく一応は定時定点観測である。しかし、終わってみれば何のことはない、聖山経由(高岳~聖山縦走)で帰ってきた。

今日のコースタイム:
駐車場(34分)樽床橋登山口(1時間01分)高岳
 小計1時間35分
高岳(13分)975m(24分)1011.4m(18分)998m(36分)聖山
 小計1時間36分(休憩を含む)
聖山(12分)十文字峠(27分)駐車場
 小計39分
総合計3時間50分(高岳休憩、聖山探索分を除く)

駐車場9:30-(湖畔周遊道路)-樽床橋登山口10:04-登山口10:07-沢離れる10:21-コブ10:28(234度)-コブ10:32(294度)-稜線10:36(325度)-コブ10:43-コブ10:53(351度)-左振れる10:57(296度)-高岳11:05、12:00-鞍部12:08-コブ12:09-コブ12:12-975m12:13-コブ12:15-鞍部12:23-960m台12:25-970m台12:28-1000m台12:30-鞍部12:32-1011、4m12:37、12:42-鞍部12:45-990m台12:49-鞍部12:52-970m台12:54-990m台12:57-鞍部12:59-998m13:00-コブ13:01-鞍部13:03-990m台13:07、13:12-(コブ2~3個)-1000m台13:16-小さな鞍部13:18-コブ13:19-コブ13:20-鞍部13:21-分岐13:33-聖山13:36-展望所13:37、13:39-聖山13:40-分岐13:42-十文字峠13:52-湖畔道路14:15-駐車場14:19

高岳登山口までの湖畔周遊道路でチョウの吸蜜活動を観察する。ヒヨドリバナにアサギマダラ、アザミにキチョウなど。アサギマダラにマーキングはしてなかったようだ。

登山口で先行する男女3人組の後姿を見かける。全行程の2/3くらい行った所で追いつき追い越す。さすがに暑い。汗をかきかき登る。

山頂からの展望は北側が開けていないので360度全開とはいかない。刈尾山(1212mピーク)~掛頭山の美しいラインの左奥に、鷹巣山~大佐山がある。大潰山、三瓶山も見えているようである。

刈尾山の右奥に、984.9m三角点~971.3m三角点~971m~(深入峠)~(1105m)~深入山1153.0mのラインが見える。その後に、熊城山~櫛山~桶佐毛山~椎谷山~牛ヶ首山が見え隠れしているようである。

深入山の左奥に大箒山があり、深入山右奥に見える990m台~1014.9m三角点へと連なる。その後の白木山はほんのわずかに頭を出すだけで見えない可能性の方が高い。

樽床ダムの向こうに向真入山、さらに谷をはさんでその向こうの1064m~1065.8mがはっきりと分かる。それらの右奥に、天上山がうっすらと見える。さらにその右奥に東郷山があるはずだが樹木にはばまれる。

聖山が大きい。真後ろに十方山がわずかに頭を覗かせる。その後に、砥石郷山~恐羅漢山が入る。

前回は聖山~高岳縦走路で約1時間半くらいかかったはずだ。このまま高岳を下りても、下山してから駐車場まで30分は歩かなければいけない。その分を縦走路でかせぐと考えれば、聖山経由で帰っても1時間くらい余分に時間がかかるだけだ。という訳で聖山を目差して縦走路に入る。

出発してほんの5分程で20人以上のグループとすれ違う。聖山登山口で見かけた団体さんだろう。マイクロバスが高岳登山口にあったので、聖山からの縦走だな、どこかで行き逢うなと考えていたのだが、思いのほかペースが早かったようだ。

高岳~聖山縦走路ではほとんど展望は開けない。時々高岳が見える程度である。縦走路は広島・島根県境を行く。鞍部では土塁が築かれているところがある。境界線の役割をはたしているのだろう。

聖山の向こうの展望所から見えるのは恐羅漢山あたりで、それ程広い範囲が見える訳ではない。

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2002年07月07日

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聖山~高岳、縦走
(出発帰着:樽床ダム(聖湖)駐車場)

2002年07月07日(日)、単独

はじめに

2002年07月07日(日)
聖山~高岳縦走、単独
(出発帰着:樽床ダム(聖湖)駐車場)

今日のコースタイム:
樽床ダム(聖湖)駐車場、標高約750m(35分)十文字峠(30分)聖山山頂
 小計1時間05分
聖山山頂(29分)998m(21分)1011.4m(26分)975m(14分)高岳山頂
 小計1時間30分
高岳山頂(29分)渡渉地点(10分)樽床橋登山口(19分)駐車場
 小計58分
総合計3時間39分
 休憩を含む、但し昼食タイム51分を除く

駐車場9:34-林道(未舗装)入口9:39-十文字峠10:09-高岳分岐10:36-聖山山頂10:39
聖山山頂10:45-第1鞍部(約990m)10:57-第1ピーク10:59-(小ピーク)-第2鞍部11:00-第2ピーク11:01-(小ピーク2つ)-第3鞍部11:04-第3ピーク11:05-第4鞍部(約960m)11:12-第4ピーク(998m)11:14-第5鞍部11:15-第5ピーク11:17-(小ピーク)-第6鞍部11:20-第6ピーク手前11:22-第6ピーク11:27-第7鞍部(約950m)11:30-第7ピーク(1011.4m)11:35-第8鞍部11:40-第8ピーク11:44-第9鞍部11:49-第9ピーク11:50-第10鞍部11:53-第10ピーク(975m)12:01-第11鞍部12:04-高岳山頂12:15
高岳山頂13:06-渡渉地点13:25-樽床橋登山口13:45-(湖岸周遊道路)-駐車場14:04

駐車場にはすでに2~3台の車が止まっている。身支度をしている間にも車が入ってくる。今日は人が多いかもしれないな、と思いつつ聖山へ向けて出発した。しかし、山の中で再び人に会ったのは高岳直前であった。

聖山登山口からは未舗装の林道(車の侵入禁止)を行く。幅約3mくらいのゆったりとした登りの道である。十文字峠から本格的な山道に入る。聖山頂上に近づいたところで道は大きく左へ巻いて行き、しばらくして右へ戻す。二万五千分1地図にあるような稜線上を一直線に登って行く道ではない。何かの事情でこのような道をつけることになったのであろう。聖山で唯一展望が開ける場所だという大岩は元の道にあるのだろうか、今日はよくわからず仕舞いとなってしまった。

聖山山頂での展望はない。恐羅漢山、日本海が見えるとされるが一度伐採された木々が再び育ってきたのであろう。

高岳に向けて踏みこんでみる。「ひろしま百山」では”お勧めでない”コースとして強調されている縦走路である。無理な状況になればその場で引き返す覚悟を決めて前進をする。ところが、

聖山~高岳縦走路は快適な道である。”クマ”の問題を抜きにすれば普通の人にも十分に楽しめるコースだ。つい最近も下草の刈りこみを行っていただいたようで、青々としたササが道一面に散らばっている個所が続いていた。しかし、刈り取られたササの量は見た目そんなに多くはない。年間を通じて常時管理をしていただいているということなのであろう。ほんとうにありがたいことである。

縦走路の難関は聖山からの下山道である。標高差120mを一気に下る。道は粘土質で滑りやすい。所々に足がずり落ちた跡がある。それも少し乾いているので、昨日、雨上がりの中で滑ったものかもしれない。私も滑って転んだ。転んだ拍子に眼鏡まで吹っ飛んでしまった。大変なことになった。眼鏡なしでは何も見えないのだ。あせりからか世の中が真っ暗になったようで、あたりが薄暗くなったように感じてしまう。山の斜面に顔をこすりつけるようにして探すこと数分でやっと眼鏡が手に触れた。

鞍部まで下ったところで標高は高岳よりわずかに低い(標高1000m弱)。そして、その後は細かいアップダウンが、これでもかこれでもかとばかりに続く。それにめげることなく、地図上に記載されたピーク(10m以上の高低差あり)や記載がないような小さなピークまで注意深くカウントして歩いてみた。1011.4mピークの次のピークを過ぎれば、道はいよいよ高岳の方を向くはず、と考えながら歩いているとその通りになるなど、地図読みの練習にはぴったりの縦走路かもしれない。

高岳に近づくにつれて帽子のひさしからしずくが垂れてくるようになった。汗である。登山道で直射日光にあたる場所はほとんどないのだが、この日は下界でもかなり暑かったようである。

高岳直下で高岳~聖山縦走路に入ってきた男女3人組みとすれ違った。こともなげに聖山を目差している。やはり、この縦走路はいつも多くの人が通っている道なのであろう。

高岳山頂には先着組が2~3パーティ、後から2組が到着した。いずれも樽床橋登山口から登ってきたようだ。その中で、冬季に高岳~聖山を縦走した人の話を聞くことが出来た。その時はガスっていたが、キツネ(ウサギだったかな)の足跡が稜線上に付いており、それをたどって行くと聖山についたとのことであった。

別の人(単独行)は、さっき掛頭山に登ってきたが物足りなかったので高岳へ登ってきたという。皆さん元気である。

高岳000:鷹巣山~大佐山、大潰山など、遠くに三瓶山も
くわしくは検討できていない。

高岳090:刈尾山~掛頭山、深入山など
北東方向に、刈尾山(臥龍山)~掛津山(掛頭山)の稜線が美しい。その他の方角は、木々の間を右から左から眺めつ透かしつつ観察する形になる。深入山は、刈尾山と(聖山-次図)の中間よりやや刈尾山よりにある。深入山~(十方山-次図)の谷間が呉方面で、その後ろには四国の山々も見えるという。

高岳180:聖山~高岳縦走路の向こうに、砥石郷山~恐羅漢山、十方山など
聖山はほぼ真南の方角である。聖山の右後方に恐羅漢山、左後方に砥石川山、そして聖山の真後が十方山である。南東の方角に四国の山々が沢山見えるというが、石鎚山しか表記していない。

高岳270:十種ヶ峰など山口県の山々、そして日本海(見島)も
くわしくは検討できていない。

高岳を下りきったところで地元の人と登山者が話をしている。刈尾山、美しくていい名前、臥龍山、後から取って付けたような名前、というような会話が聞こえる。桑原良敏著「西中国山地」あたりを元にした話のようである。

五日市~湯来温泉~戸河内の街道沿いでネムノキの花が目立つ。真中が白で外側がピンクの綿毛のようである。

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2007年10月28日

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聖山~高岳、縦走
(出発帰着:樽床ダム(聖湖)駐車場)

2007年10月28日(日)、Si,To さん

はじめに

2007年10月28日(日)
聖山~高岳、縦走、Si,To さん
(出発帰着:樽床ダム(聖湖)駐車場)

Siさん(2007年10月07日、恐羅漢山同行)が三段峡をみたいという。11月3日・4日頃がちょうど紅葉にはよさそうだが、私の東京出張でその週は希望通りには行かない。紅葉は期待できないことを承知で、1週間前の今日出掛ける。

今日のSiさん、高級車がドッグ入りしており、代車のオープンカーで迎えに来てくれた。二人乗りである。さらなる同行者1名あり、20台後半のToさんは別の車で追いかけることとなる。行きこそおとなしかったSiさんは、帰りではちょい悪親爺に変身、屋根をオープンにしてさっそうと走る。車高は低く、音を拾う。スピード感あり。初めての体験に酔う。

今日のコースタイム:
樽床ダム(聖湖)駐車場(37分)十文字峠(27分)聖山
 小計1時間07分(十文字峠3分加える)
聖山(29分)998m(24分)1011.4m(8分)野田の百本松分岐(21分)975m(14分)高岳
 小計1時間41分(1011.4m3分、野田・・分岐2分を加える)
高岳(33分)沢(6分)樽床橋登山口(30分)樽床ダム(聖湖)駐車場
 小計1時間13分(樽床橋登山口4分を加える)
総合計4時間07分(聖山6分加える、高岳53分加えず)

駐車場8:34-十文字峠9:11、9:14-右屈折点手前、休憩9:28、9:30-高岳分岐9:37-聖山9:41、9:47-高岳分岐9:50-990m台鞍部9:59-1000m台コブ2つ(10:01、10:03)-990m台コブ10:09-960m台鞍部10:11-998m ピーク10:16-990m台ピーク10:19-960m台鞍部10:23-980m台ピーク10:30-950m台鞍部10:33-1011.4mピーク10:40、10:43-980m台鞍部10:48-野田の百本松分岐1000m台ピーク10:51、10:53-970m台コブ10:58-950m 台鞍部11:12-975mピーク11:14-休憩11:19、11:22-草原11:25-高岳11:28、12:21-小ピーク12:37-沢12:54-樽床橋登山口13:00、13:04-(湖岸周遊道路)-駐車場13:34

三段峡を歩くつもりであったが、私からの提案で、聖山~高岳縦走に変更する。聖山まで登れば、縦走路では多少のアップダウンがあるものの、それ程きついコースではないこと、ただし、展望があまりないので少しがまんして、最後の高岳からの展望を楽しみにゆっくり行ってもらうことを伝える。

駐車場から湖畔の舗装道路を北北西に行き、聖山登山口の標識に従い左手の林道に入る(二万五千分1地形図通り)。林道はやがて未舗装林道となる。勾配は緩やかで足慣らしには絶好である。

前回の恐羅漢山では、Siさんは最初のゲレンデ急斜面で相当まいったようである。今回も縦走路のアップダウンでは、一人だけ息があがっているのを自覚、ここ1年で10kg近く体重が増えたメタボ(metabolic syndrome)状態を反省することしきりである。

林道で数台の車に追い越された。すべての車が十文字峠を越えて、中之甲林道まで入っていったようである。さて、私たちは、林道を十文字峠までゆったりと登り、林道を見送って右手の山道に入る。二万五千分1地形図の通り、ほぼ尾根を追って少し登れば(途中1箇所左からトラバース)聖山である。

山は初めてのToさんであるが、さすが20台後半、ストライドが延びる。ゆっくりいくようにうながす。最近では聖山山頂からの展望はない。山頂で少し休み、元きた道を少し引き返して、高岳への縦走路に入る。ここで最初の難関が待ち受けている。急坂を滑らないように慎重に下ってゆく。

葉が少し落ちかけた縦走路から、所々山並みを確認することができる。途中で深入山が見えたりする。進むにつれて、高岳の位置が変化するので、地形図のピークと鞍部を勘案しながら現在位置を確認する。1000m台ピーク、998m~990m台~980m台を順調にこなしながら、1011.4m三角点に達する。ここまでで縦走路の半分以上は来ており、その後のアップダウンも緩やかと思われる。ところで三角点、あったのかどうか、今まで確認しているのかどうか、分からない。

1000m台ピークに、野田の百本松(分岐)の標識がある。社団法人日本山岳会中国ブロック、100周年記念事業実行委員会(平成17年9月18日)「西中国山地、聖山分かれ野田の百本松間を地元の協力を得て、分水嶺登山道を復元しました」とある。

2年前に復元された、奥匹見峡までの島根・広島県境尾根登山道を指しているようである。奥匹見峡の樹林帯はすばらしいものがある。紅葉の季節は見ものであろう。一度はここまで歩いてみたいものである。

さて、ここから大きく右に振り、県境尾根の小さなアップダウンをこなして、最後に高岳へ駆け上がる。多少霞がかかっているが大展望が開ける。大満足。

正面に、苅尾山1223.4mが美しい。ただし、山頂部は双耳峰1212mの後に隠れる。その左奥に、掛頭山1126.1mの鉄塔群をみる。それらの左手前に八幡高原の集落が見え、その後に、鷹巣山943.3m~大佐山1069.0mの島根・広島県境尾根を見る。県境尾根は、その右奥にある大潰山 997.3mへと続く。また、掛頭山の左奥には、三瓶山1126.2mを見るか。ただし、山の位置が少し低いようにも感じる。なお、鷹巣山の左の山並みの向こうに、金木山719.8mがほんの少し頭を出している。

苅尾山の右奥、手前の山並みの向こうに、(阿佐山)~熊城山997.5m~櫛山1002m~椎谷山954.2m(三角錐)~牛ヶ首918.8mが連なる。牛ヶ首山の右奥、龍頭山との区別はつかない。深入山1152.7mをこちら側からながめると、1105mが肩のように張り出して見える。その左奥に、大箒山853.2mを見る。

深入山の右奥、手前の山並みの向こうに、白木山があるはずだが分からない。向真入山とサバの頭~内黒山の間の後に、天上山972.6mが高い。天上山とサバの頭の間の後ろに、東郷山がうっすらと見える。内黒山から、彦八の頭、十方山へ山並が連なる。さらに、その右には、恐羅漢山などがあるはずである。しかし、それよりの南~西~北は、今回はくわしく見ていない。

3人連れでペースはどうかと心配した。しかし、案ずることはなかった。一人旅よりも、同行者があるほうが圧倒的にペースが楽になる。今回も、ゆったり目で歩いてはいるが、過去の一人旅と比べてなんら遜色はない。展望記録をくわしく描くのに、少し遠慮する面がでる程度である。

この地域は人も多い。縦走路でも数名のパーティと行き逢った。子供も混じっている。頼もしい限りである。高岳山頂で、私のステッキの先端部分を、後から来たパーティが拾って届けてくれた。聖山で拾ったといって持ってきてくれたのだ。感謝。

最近左ひざを痛めた。ようやくステッキを使う気になり、Siさんの勧めもあり、今回は妻のものを借りて持ってきたのだった。見栄を張るのをやめて、登山道を痛めつけないように気をつけながら、ステッキを使ってゆくべき年齢となったようである。

Siさん、今回も少し息があがったけれども、挑戦意欲は旺盛である。次回の目標はいよいよ十方山と決まった。少しでも体重を落とすことができれば、それだけ楽に登れるだろう。そのつもりでがんばるとの事。結果が楽しみである。

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2005年05月28日

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2005年05月28日(土)、単独
夏焼峠~砥石郷山~(中之甲林道、台所原)~恐羅漢山~夏焼峠
(出発帰着:牛小屋高原)

はじめに:

2005年05月28日(土)、単独
牛小屋高原~夏焼峠~砥石郷山~(中之甲林道、台所原)~恐羅漢山~夏焼峠~牛小屋高原
(出発帰着:牛小屋高原)

台所原のブナ林を目当てに計画を立てる。台所原のブナ林がすばらしいことは、2005年05月14日(土)黒ダキ山の山頂でいっしょになったおば様から聞いており、気になっていたのだ。その時の話では、天杉山のブナも同様にすばらしいということであった。

二つ同時では時間的に無理なように思う。土地勘もないことから、今回は台所原だけを目標にした。なるほど、台所原から恐羅漢山山頂部にかけて、みごとなブナの古木が点在しており、急な登り坂の苦しさをいやしてくれる。

なお今日のコースは、結果的に「広島のブナ林」(南々社)2005年、”恐羅漢山・砥石郷山”P.076の完全な追っかけとなっている。

今日のコースタイム:
牛小屋高原(27分)夏焼峠(19分)1166m(15分)砥石郷山
 小計1時間07分(1166m6分を加える)
砥石郷山(20分)中之甲分岐(29分)中之甲林道(47分)林道終点
 小計1時間40分(林道取り付き4分を加える)
林道終点(6分)台所原、分岐(48分)恐羅漢山
 小計54分
恐羅漢山(20分)1131.8m(11分)夏焼峠(18分)牛小屋高原
 小計49分
総合計4時間52分
 (砥石郷山10分、林道終点12分加える、恐羅漢山1時間13分除く)

牛小屋高原9:39-沢(水あり)9:46-鞍部9:53-尾根9:59-夏ヤケノキビレ10:06-中之甲林道分岐10:09-1166m10:25、10:31-鞍部10:34-小コブ10:35-1180m台10:40-コブ10:41-コブ10:44-鞍部(魔の池)10:45-砥石郷山10:46、10:56-1166m11:07-中之甲分岐11:16-小尾根11:25-最初の折り返し11:34-中之甲林道11:45、11:49-中之甲橋11:50-天杉山取り付き?11:56-林道終点12:36、12:48-(台所原)-乗越12:54-左水平13:21-登山道合流13:41-恐羅漢山13:42、14:55-牛小屋分岐14:58-平坦部15:11-左分岐?15:15-1131.8m15:15-夏ヤケノキビレ15:26-牛小屋高原15:44

天気は上々、牛小屋高原から夏ヤケノキビレを目差す。左手尾根を巻くようにして、小尾根、沢をいくつか越え、少しづづ高度をかせぐ。一旦小尾根に乗ったと思える箇所もあるが、再び右から巻いて行く。チゴユリが咲き始めている。

夏焼峠で一旦尾根を乗り越し、1080m台を右後にみて巻きながら少し下る。中之甲分岐を右折して、砥石郷山に向かう。足元にアカモノが咲き始めている。1166mで展望を楽しんだ後、さらに進む。

砥石郷山手前の小鞍部(魔の池)に水はなく乾いている。それでもカエルの鳴き声が遠くから一つ聞こえている。山頂から田代方面を少し探索する。急坂のササがしっかり刈り取られており、そのまま田代まで下れそうな雰囲気である。

砥石郷山から引き返し、中之甲分岐を右折して下る。しっかりした槇道が斜面を切り取って付けてある。位置としては、アナゴヤ谷から小尾根を一つ越えて、コロバシ谷を下ることになる。1028mピークの南西側である。下るにつれてかえって広葉樹が多くなる。

中之甲林道(未舗装)は、十方山林道と同じ道幅で、勾配は十方山林道より少しきつく、道路の状態は十方山林道より歩きやすい。歩き始めてすぐ右手に、天杉山、野田原の取り付きと思われる踏み跡があった。またの機会の楽しみとしておこう。ヤマヤナギが白い綿毛をいっぱい吹き出している。

林道終点には、"中ノ甲国有林"のりっぱな案内板があり、ちょっとした広場となっている。そこから南西に踏み跡が延びており、台所原の先の小さな乗越で左折して、恐羅漢山の方を向く。なお、ここを右折すれば、33曲りからカメイ谷へ至るようである。

台所原から登山道沿いに、点々とブナの古木が続いている。登山道は、島根・広島県境のやや北側の尾根上につけられている。登り始めから最後まで、ササが幅広く刈り取られており、気持ちよく登ることができる。

今日はここまで昼食をとらずにきた。さすがにしんどい。向こうの尾根からカッコウの鳴き声が聞こえてくる。やがてその鳴き声が真後ろから聞こえるようになり、コダマしている。まわりでは小鳥がうるさいくらいさえずっている。今日もウグイスの谷渡りが、次々と行く手の露払いをしてくれる。稜線までたどりつけば、山頂はすぐ目の前だ。山頂の少し下で初めてユキザサをみる。エンレイソウの花は終わったようだ。

恐羅漢山山頂でやっとヒトに出会う。出発時に牛小屋高原で何組かの登山者を見かけたが、今日はここまで全くの一人旅だった。展望は、海側がかすみの中に消えるものの悪くはない。結局、1時間以上の大休止。

恐羅漢山から夏焼峠に向けて下山する途中、1131.8m三角点手前に左分岐があった。中之甲林道終点から延びている管理林道に至る道のようだ。これを使えば、台所原~恐羅漢山のブナ林をより手軽に楽しむことができそうだ。

三角点手前で振り返ると、恐羅漢山を見ることができる。なお、登山道は三角点の右横を少し巻いているようで、この三角点そのものを確認することはできなかった。

戸河内~内黒峠~二軒小屋に至る車道の側には、アサガラ?そしてトチノキの大木に花が満開。ホオノキの花もみた。そして花をつけたヤマボウシが一本だけあった。また一歩、西中国山地に踏み込んだ一日となり満足。

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2005年06月25日

Akimasa Net
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2005年06月25日(土)、単独
夏焼峠~中之甲林道~天杉山【敗退】~ホタノコヤ~中之甲林道~中之甲林道広場~管理林道~夏焼峠
(出発帰着:牛小屋高原)

はじめに:

2005年06月25日(土)、単独
天杉山敗退:
牛小屋高原~夏焼峠~中之甲林道~天杉山敗退~ホタノコヤ~中之甲林道~中之甲林道広場~管理林道~夏焼峠~牛小屋高原
(出発帰着:牛小屋高原)

天杉山は、島根・広島両県の県境にある。「中国地方の山100選」中国新聞社2005年刊では、島根県山岳連盟担当の山として、島根県側(匹見町)からの登山道が紹介されている。

すばらしいブナ林があると、先日黒ダキ山(2005年05月14日)でいっしょになったおば様から聞いて気になっていた山だ。しかし、「広島のブナ林」南々社2005年刊には天杉山の名前はない。

天杉山に広島県側から登るコースの一つとして、中之甲林道からホタノコヤの沢(水流豊富)に沿って左岸を行き、天杉山(1173.6m三角点)と野田原の頭(1136m)の間にある鞍部に至るルートが考えられる。参考:「山歩きのページ」(リンクリストにあり)のGPS軌跡。(ただし、かすかに踏み跡を認めるのみ)

しかし今日は、天杉山の東南東尾根に取り付いて遊んでしまい、疲れて前進をあきらめ途中から下山した。そして、下山途中にホタノコヤ左岸の踏み跡を見つけ、そのまま中之甲林道まで下った。植林帯を直登できないこともなかろう、と甘く考えて行動したことが間違いのもとであった。

桑原良敏著「西中国山地」(初版は1982年)”天杉山”P066には、次のように書いてある。

広島県側はヒノキの植林地、島根県側は深い広葉樹で山頂に至る小径も踏跡もない。広島県側の中川谷から登る場合はヒノキの植林地内を登るか、ノイバラの多い伐採地の小谷を登るしかないが、いずれも終始ササと潅木のブッシュからのがれられない。伐採当時は<ホタノコヤ谷>と<アマスギ谷>に挟まれた東尾根を登る小径を利用していたが、現在は消失しているようだ。

すばらしいブナ林までは届かなかった。近日中に再挑戦必至。

なお、第37回島根国体(1982年、昭和57年)山岳競技の縦走コースとして、匹見羅漢~恐羅漢~台所原~中川山~天杉山~三の滝が整備された。そしてその後も、地元の方々によって下草を刈るなどの維持管理がされている。

天杉山縦走路は、ハイキングコース並の快適な登山道となっているようだ。広島県側から天杉山を目差すとすれば、通常は台所原経由ということになるだろう。(島根国体:国引き国体、匹見羅漢:旧羅漢山、恐羅漢:恐羅漢山)

今日のコースタイム:
牛小屋高原(21分)夏焼峠(27分)中之甲林道(3分)中之甲橋(6分)天杉山取り付き
 小計1時間02分(取り付き手前でのロスタイム5分を加える)
天杉山取付(1時間10分)最高点(12分)ホタノコヤ谷(16分)天杉山取付
 小計1時間43分(最高点休憩5分を含む)
 なお、最高点までの行動時間1時間10分のうち、
 休憩が合計20分以上あると思われる。
天杉山取付き(50分)中之甲林道広場(台所原手前)
 小計50分(途中休憩頻回あり)
中之甲林道広場(32分)管理林道終点(11分)稜線上(11分)夏焼峠(17分)牛小屋高原
 小計1時間19分(林道終点3分、縦走路2分、夏焼峠3分を加える)
総合計4時間54分
(天杉山取付での登山前休憩4分加える、昼食37分除く)

牛小屋高原9:44-夏焼峠10:05-砥石郷山分岐10:08-中之甲林道10:32-中之甲橋10:35-天杉山取り付き10:46、10:50-尾根から沢へ11:14-(休憩11:27、11:30)-小尾根11:33、11:37-右へ巻く11:38-(休憩数分)-小尾根11:46、11:55-尾根12:00、12:05-ホタノコヤの沢(水流豊富)渡る12:17-中尾根12:27-ホタノコヤの沢、渡り返す12:27-中之甲林道12:33-中之甲林道終点広場13:23、14:00-カーブミラー(14:10、15、19、23、27、28分)-管理林道終点14:32、14:35-縦走路14:46、14:48-鞍部14:49-1131.8m14:55-夏焼峠14:59、15:02-牛小屋高原15:19

牛小屋高原に着くと、セミの大合唱である。真夏の一日が始まる予感がする。出発前に、ペットボトルの水分をいつもより少し多めに口に含む。

夏焼峠(推定標高1060m台)を乗り越して、中之甲林道(未舗装)に降り立ち(推定標高840m台)、左折して中之甲橋に至る。ここまでは順調に進む。4週間前に歩いたばかりだし、二回目で様子が分かっており気は楽だ。

しかし、天杉山の取り付きをさがすのに、ちょっと苦労をした。中之甲橋を過ぎて直ぐの所に取り付きがあるはず(前回赤テープを見ている)だが見つからない。行きつ戻りつしながらさがす。

取り付きは、中之甲林道を中之甲橋から約300mくらい台所原の方へ行った地点(推定標高870m台)となる。ホタノコヤの沢を一旦通り越してすぐの所で、右手山側の崖が低くなり山の中に楽に入り込めるようになっている。

今日は、そこから右手ホタノコヤの沢沿いに行くべきところを、天杉山の東南東尾根に取り付いて、植林帯の中を登っていった。やがて、立っているだけでずり落ちてしまうような斜面となる。右手の小さな沢へ逃げてなおも登る。その角度(244度)は天杉山より南側を向いていたかもしれない。

しばらく沢をつめて、斜め右上(308度)に駆け上がり、その右の尾根(62度に流れる)に乗る。まわりにはブナが点々としているようだ。さらに右へ巻いて小さな沢を渡り小尾根に乗る。しかし、あいかわらず角度は変わらない。

さらに右手(322度)を見ると、尾根の向こうに空が見えているようだ。もう一回だけ右の尾根に移ってみることにした。尾根に駆け上がると、谷が大きくそのずーっと向こうに沢があるようだ。角度も目差す鞍部の方に向いて逃げている。 これがホタノコヤ谷だろう。

しかし、もうこれ以上登る気力・体力がなくなった。このまま下ろう。尾根を心持ち沢側へ移動しながらずり落ちる。やっと沢に達して向こうをみると、赤テープがあるようだ。沢の左岸に渡り、踏み跡らしき小道を目をこらして探しながら下り、 中之甲林道の取付き地点に戻る。

ホタノコヤ谷の登りについて、今日、鞍部のかなり手前で横から入って下った結果からまとめると次のようになる。中之甲林道から植林帯の中に入ってしばらくすると、右手にあるホタノコヤの沢を飛び石伝いに渡ることのできる地点がある。左岸に渡ると中尾根に踏み跡があり、それに従って登る。そこから先は、沢をかなり高巻く箇所もある。また、赤テープも少しあるにはあるが、踏み跡ともいえないような道が続いている。

途中には、ホタノコヤ(石を積んだ炭焼き釜の跡)があるというが、今日そこを通って下ってきたかどうかは定かではない。

このまま帰るのも面白くない。中之甲林道終点広場(台所原手前)から、管理林道というのを通って、恐羅漢山~夏焼峠縦走路に上がってみることにした。 管理林道の存在は、前回恐羅漢山(2005年05月28日)で初めて知った。しかし、実際に歩いたことはまだ一度もない。

まずは、中之甲林道終点広場まで行き、そこで昼食をとる。今日もカッコウの鳴き声が聞こえる。その他、数種類のトリが鳴いているようだ。

広場の東(恐羅漢山)側から管理林道(未舗装)に踏み込む(推定標高970m台)。入口には鎖がかかっている。しかし、ヒトが通り抜けるのに何の問題もない。

林道は、恐羅漢山の北西斜面にあるいくつかの小尾根をぬうようにして走っている。一部、草が少し被るものの、普通乗用車が十分に走行可能なりっぱな林道だ。途中にはカーブミラーが少なくとも6個設置されている。

管理林道終点手前からほんの少し下りになる。終点(推定標高約1040m)では少し道が広くなっている。始点~終点の推定標高差70m程度? 実際にはもう少しあるようにも感じたが、いずれにしても楽に歩ける道である。

ここから稜線に向けた登山道の取付きは、終点ふくらみの手前右手にある。沢音を右手に聞きながら、小さな中尾根に125度位で取付く。ちょうど縦走路鞍部の方角である。

よく踏まれた登山道だ。登山道が崩れるのを防ぐため、木が埋め込まれて階段状になっている箇所がある。それらの木々はかなり古く、半分朽ちているものもある。 登山道は登るに従いやや右手に振れてくる。

登りついた先(推定標高1120m台)は、縦走路1126mのやや北側、鞍部手前のゆるやかな坂道である。その後は、すぐの鞍部を経て1131.8mピークまでゆったりと登り、夏焼峠まで急下って午前中に通った道に合流する。後は、牛小屋高原までほとんど下りだけだ。

暑い一日だった。中之甲林道、管理林道とも日差しを防ぐものは何もなく、直射日光が容赦なくあたる。これが十方山林道であれば、日中でもほとんど日の光を浴びることはない。なにはともあれ、近日中に再挑戦予定。

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2005年07月18日

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2005年07月18日(月)、講習会
高津川水系、奥匹見峡(三ノ谷)沢登り
(出発帰着:奥匹見峡駐車場)

はじめに:

2005年07月18日(月)、講習会
高津川水系、奥匹見峡(三ノ谷)沢登り
(出発帰着:奥匹見峡駐車場)

アウトドアスポーツ店であるアシーズブリッジ(広島店)に掲載してあった、「アシーズブリッジの山歩き2005年7月の予定」を見て、当店の催し物に今回初めて参加申し込みをする。

沢登りとあったので興味を引いたのだ。予定日は当然表示してあったが、行先未定となっており、直前に奥匹見峡(三の谷)と決まった。偶然にも先日敗退した天杉山の向こう側の谷である。

参加者は広島店6名、福山・尾道店6名だった。お店のコーチが運転する車(8人乗り)2台で現地を往復した。コーチは、ロープを張ったりサポートをしたりと、昼食を食べる時間もない。大変お世話になった。登山後のお風呂は、いこいの村ひろしま(深入山)。広島組の出発は、午前7時15分(定刻)少し前。

事前に、全身ずぶ濡れになると聞かされていた。そして、どんなレベルの山行になり、自分は果たしてついて行くことができるのか不安であった。そこで、今回はカメラも記録もなしと決めて参加する。

ゴム底の沢登り用靴を買った。ヘルメットとハーネスは取りあえずレンタル。奥匹見峡駐車場で、出発前に装備を身につけカラビナも二つ取り付ける。専門用語は全くわからないまま、足腰をのばして準備運動をする。

F1とF2はパスして遊歩道を行く。橋を渡りいよいよ沢に入る。F3・3mから始めたのかな。なにせいっさいの記録がないので定かではない。その上に、F4、F5・2m、F6・斜2m桂滝、F7・5m魚切と続いている。順調にこなして行く。すでに全身水浸しである。

F8・10m小龍頭の滝はパスして、F9・2m姫滝を経て、F10・10m斜、鎧滝に至る。真中にゴツゴツした岩が膨らんでおり、その上を勢いよく水が流れ落ちている。長いロープが張られる。

コーチの一人が挑戦する。何度かずり落ちながら、もう一息のところまで行く。しかし、結局はあきらめて右へ逃げる。右側はだれでも簡単に登れるようになっているのだ。私も2度ほどずり落ちてすぐにあきらめ、右側から登る。なお、ロープにはストッパーがついており、ずり落ちてもすぐに止まるようになっている。

コーチのすぐ後で、参加者の一人が成功するのを見た。ほかに成功した人がいたかどうかは分からない。上にあがると肝心の部分は見えにくいから。順次昼食。観光客2人と写真家3人と行き違う。ナツツバキの花が落ちている。崖にピンクの花が咲いているように見える。ツクシシャクナゲだろうか。

昼食後、F11・2段(2m、3m)に取付く。最初の滝は、手足さえ伸びればなんということはない。ここで女性陣が登れず、左の水流のない地点をよじ登る。若い人が足を出して、足場を作ってやる。

上の段はちょっと手強い。頭からシャワーを浴びながらもたもたしていると、コーチの声が飛ぶ。もう少し下、もう少し下。水流の中を右手で手探りすると、ちょうどよい手懸りがあり、一気に身体を引っ張りあげる。

F12・10m夫婦滝も面白い。二条になった滝のうち左の雄滝(チムニー状)を登る。ここでも長いロープが張られる。前半部分は、両手両足を横に広げて踏ん張れば楽に登れる。

ここで底の水流のある地点まで体が落ち込むと難しくなる。両側の壁が迫っており、両手足では踏ん張れない、そして、よじ登るにも手懸りがなくて苦労する。

後半部分の最初には、階段状になったシートが取り付けられた。そこを乗り越えれば後は簡単だったと思う。

F13・50m大龍頭の滝はもちろん今日の対象ではない。滝をバックに記念撮影をして、遊歩道を下る。

事前に配布されたルート図には、「(大龍頭の滝は)左岸の遊歩道へ巻く。この上にも小滝が続き、県境尾根まで行ける」とあった。いつか確認してみたいものだ。

沢登りそのものが初めての経験であった。滝から流れ落ちる水を頭からいっぱいかぶりながら登攀する醍醐味を始めて味わい、満足のゆく一日であった。下界が30度以上を記録して梅雨明け宣言の出た中で、足が震えるほどの冷たい水はほんとうに気持ちよい。

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2005年07月23日

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2005年07月23日(土)、単独
夏焼峠~中之甲林道~ホタノコヤ~(野田原の頭~三の谷上部)往復、天杉山往復~ホタノコヤ~中之甲林道~夏焼峠
(出発帰着:牛小屋高原)

はじめに:

2005年07月23日(土)、単独
牛小屋高原~夏焼峠~中之甲林道~ホタノコヤ~(野田原の頭~三の谷上部)往復、天杉山往復~ホタノコヤ~中之甲林道~夏焼峠~牛小屋高原
(出発帰着:牛小屋高原)

先日敗退の天杉山に向けて、中之甲林道からホタノコヤ谷を登る。なお、先週初めて参加した沢登りには、行く先未定のまましばらく前に申し込みをしていた。それが、全く偶然にも奥匹見峡(三の谷)に決まり、初めての沢登りを堪能したばかりだ。こうして天杉山周辺部に3回連続で通うこととなった。

第37回島根国体(1982年、昭和57年)山岳競技の縦走コースとして、匹見羅漢(旧羅漢山)~恐羅漢山~台所原~中川山~天杉山~三の滝(三の谷・大龍頭の滝)が整備されたという。

この島根・広島県境稜線上から三の谷への取付きが、今でも実際にあるのかどうか確認したくて、野田原の頭の向こうまで足を延ばしてみた。

「三の谷」標識というものがあることは、「中国地方の山100選」中国新聞社(2005年)天杉山P136-7にも記載(地図あり)されている。そしてコースタイムとして、「三の谷」標識960m台~野田原ピーク1136m間は、奥匹見側から登り50分、下り35分となっている。

ところが、地図上の「三の谷」標識の位置と、本文記事が全く合っていない。本文では、標識の位置を988mの南側としており、本文に書かれたコースタイムもそれに合わせたものとなっている。988m(25分)三の谷標識(25分)野田原の頭

今日 、私が確認した「三の谷(奥匹見峡)」標識(地元教育委員会設置)の位置は次のとおりである。匹見側から登ってくる場合、960m台ピークに登りつくわずか手前左側(山側)の木に取り付けられている。

「中国地方の山100選」の地図では、この位置が一つ南側のピーク(同じく960m台)となっており、実際とは少しずれている。また、今日の私のコースタイムは、野田原の頭 ~「三の谷」標識間、行き(下り)1時間、帰り(登り)1時間06分で、上り下りともほぼ同じ時間を要している。

実は、先日の沢登りで配布されたルート図では、大龍頭の滝は、988mと1136m(野田原の頭)の間のすぐ下から流れ落ちるようになっている。これは、「中国地方の山100選」の本文と符合している。 さらに配布資料をみると、「(大龍頭の滝は)左岸の遊歩道へ巻く。この上にも小滝が続き、県境尾根まで行ける」とあった。

ところで、「西中国山地」P069"野田原"には次のような記述がある。(オオリュウズ)両岸の垂壁は高く、所々にツクシシャクナゲが生えていて、花の咲く初夏の頃は探訪者でにぎわう。観光路はここまでであるが左岸の小谷を登って滝の頭に出ると踏跡があり奥へ続いている。渓は平凡になるが、更に奥に<サラサラの滝>、<まぼろしの滝>など最近名付けられた小滝がある。<野田原>の頭である1136m独標峯はこの水流をつめていけばよい。

「西中国山地」P066の地図"天杉山・野田原と岩倉山"をみると、<野田原の頭1136m~988m~「三の谷」標識960m台>の西側で、ロート状になった地形の上部を<のたの原>と表示している。上記の各情報は、この"のたの原"および周辺のどこからでも、三の谷へ下ることができるということを意味しているのだろう。

今日のコースタイム:
牛小屋高原(20分)夏焼峠(23分)中之甲林道(2分)中之甲橋(4分)ホタノコヤ取り付き
 小計53分(夏焼峠4分休憩を加える)
ホタノコヤ取付き(1時間10分)鞍部(14分)野田原の頭(1時間)三の谷標識
 小計2時間32分
三の谷標識(12分)五本寺原分岐?(12分)三の谷標識
 小計44分(さらに北側探索20分を加える)
三の谷標識(1時間06分)野田原の頭(8分)鞍部(26分)天杉山
 小計1時間40分
天杉山(10分)鞍部(32分)中之甲林道(7分)登り口(52分)夏焼峠(19分)牛小屋高原
 小計2時間
総合計8時間05分
(ホタノコヤ取付き登山前休憩5分、天杉山11分を加える、昼食36分除く)

牛小屋高原8:30-夏焼峠8:50、8:54-砥石郷山分岐8:56-中之甲林道9:17-中之甲橋9:19-ホタノコヤ取り付き9:23、9:28-石組み9:39-沢の上20~30m位9:45過ぎ-沢そば9:47-大岩9:53-沢小さくなる10:00-休憩10:10~10:15-石組み10:19-枯れ沢10:25-休憩10:29~10:35-稜線鞍部10:38-野田原の頭1136m10:52、11:00-鞍部11:03-急下る11:05-尾根乗り越す11:12-谷乗り越える11:14-稜線上11:16-谷11:21-鞍部11:23-ピーク11:24、11:31-鞍部11:33-小ピーク11:35-鞍部11:40-988m11:46-鞍部11:51-960m台11:58-「三の谷」標識960m台12:00-鞍部12:07-五本寺原分岐?12:12、12:48-北側へ行く12:57、12:58-(引き返す)-五本寺原分岐?13:08-源流部3~4本の谷13:10~13:12-「三の谷」標識960m台13:20-小鞍部、960m台ピーク13:23-鞍部13:25-988m13:34-鞍部13:36-稜線上13:45-小鞍部13:47-岩場ピーク1000m台13:50、14:00-小鞍部14:01-(1010m台)-鞍部14:02-谷14:11-稜線ピーク14:20-野田原の頭14:26-鞍部14:34-御神木(天然スギ)14:48-休憩14:51~14:57-天杉山15:00、15:11-鞍部15:21-大岩15:38-石積み15:50-中之甲林道15:53-登り口16:00-夏焼峠16:52-牛小屋高原17:11

かなり暑い。出発の準備をしている最中から汗が吹き出てくる。夏焼峠を乗り越え、中之甲林道へ向けて下る。その途中で、草刈をしているお二人に追いつく。帰りに同じコースを逆にたどると、草は中之甲林道に至るまで刈ってあった。

重たい機械を夏焼峠まで持ち上げて、そこから刈り下ったのだろう。ありがたいことだ。この方たち以外では、中之甲橋付近で釣り人二人とすれ違う。それ以外は、ヒトには全く出会わなかった。

中之甲林道から右手の植林地帯に入り、適当な地点でホタノコヤ沢左岸に渡る。そして、これ以降鞍部までずっと左岸を行く。踏み跡がないことはない。しかし、最初から最後までそれを追って行くことはむつかしいだろう。(取付き地点付近については、2005年06月25日(土)参照)

適当に歩きやすい所を選んで登って行くことになる。中尾根状態になった所ではその上を行くとよいようだ。下流部で左岸のかなり上部に少しいい道があるが、登りの途中でそこに取付くには、急坂をよじ登る必要があり得策ではない 。

鞍部の少し下が一番荒れている。新しい倒木があったりして歩きにくい。ここで沢(もう水はない)の方へ踏み跡がついている。 (復路の下りで確認した限りでは、沢の左岸にある中尾根状態の上を歩く方がよいようだ)

荒れ地帯を乗り越えると、目の前にササ原が現われ、その中に点在する小潅木が美しい。肩まであるササを押し分けて少し登れば、簡単に鞍部稜線に達する。

野田原の頭を越え、「三の谷」標識をめざして北に進む。野田原の頭の先では、登山道は稜線を外れて、北側を巻いている箇所も多い。「中国地方の山100選」天杉山P136-7の地図と本文がまるで一致せず、どこまで行けば標識があるのか不明のまま進む。結局、往路では標識を発見することができず、赤テープがいっぱいついている地点に至る。

そこはササで覆われた鞍部で、だだっ広い地形になっている。「ここは五本???」という小さな標識がある。アカゴウ谷の五本寺原(広島県側)へ下ることができるのかもしれない。ここまでで体力を消耗した。昼食にする。昼食後さらに北側にあるピークあたりを探検した。しかし、標識は分からず引き返す。

帰り道で「三の谷」標識をやっと発見する。周りを見渡した限りでは、三の谷に向けた踏み跡などは見当たらない。いつか機会があれば、三の谷を登りつめて確認してみたいものだ。それにしても今日は水分摂取量がかなり多い。先を急ぐことにする。

野田原の頭に帰り着き、そこからの下りは気持ちよく足がでる。しかし、鞍部を越えて天杉山の登りになるともういけない。休み休み登る。御神木を過ぎ、空が見えるようになって、頂上まであと数分かなというところでダウン、6分間座り込んでしまう。

天杉山に何とかたどり着く。しばらく前からキリがでている。展望は全くない。久しぶりに展望図作成と考えたが、これではどうしようもない。体力を消耗しており、帰路のことを考える。

中川山から台所原を通って管理林道に入り、夏焼峠手前の稜線上に至るのが一番高低差が少ないはずだが、ここから台所原までの時間距離の感覚が全くない。キリの中で土地勘のない山道を行きたくない。という訳で、鞍部まで引き返し、ササやぶの中を再びホタノコヤ沢に向けて飛び込む。そして、朝登ったコースを復習しながら下った。

中之甲林道に降り立つ頃、水分(500ml×4)が底を着いた。夏焼峠へ登り始めた地点で沢の水を補給しておいた。そして、その分も少し口に含んだ。水分摂取量から考えても今日はもう限界だろう。

途中で、二度三度座り込んで休憩を取る。夏焼峠に近づくとあまり勾配がなく元気がでてきた。夏焼峠から木の根に足を取られないよう慎重に下って出発地点に帰り着く。

今日のコースの稜線上の森には、ヒトの手が全く加えられていないという。ブナ、その他落葉広葉樹の美しい森を楽しむ。次回はもう少し余裕をもって堪能してみたい。

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2005年10月23日

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2005年10月23日(日)、単独
恐羅漢山~(台所原)~中ノ川山~天杉山~(ホタノコヤ)~中之甲林道~夏焼峠
(出発帰着:牛小屋高原)

はじめに:

2005年10月23日(日)、単独
牛小屋高原~恐羅漢山~(台所原)~中ノ川山~天杉山~(ホタノコヤ)~中之甲林道~夏焼峠~牛小屋高原
(出発帰着:牛小屋高原)

西中国山地は時雨模様だった。それでも山支度を始めた頃にはほとんど雨も止み、歩き始めた時には雨は完全にあがっていた。実は昨日も今日のコースを想定して戸河内IC手前まで来て、同じような雨のため引き返した。そのまま海岸沿いの手近かな山に登って帰ろうかと思ったが、今日の天気回復を信じて一旦荷物を家に入れた。

恐羅漢山の直登にあえぐ。しばらく休んでブナ林を楽しみながら台所原まで下り、中ノ川山から天杉山まで天然林の中を縦走する。2005年07月23日(土) 、初めての天杉山(ホタノコヤ谷経由)でバテバテになり、牛小屋高原までどのコースで帰ろうか迷った末、往路を引き返した(ホタノコヤ谷~中之甲林道~夏焼峠 )。後で受けたアドバイスでは、中ノ川山~台所原~管理林道の方が楽だろう、ということだった。

今日はそのコースを確かめたくて、まず恐羅漢山から台所原に至り、中ノ川山~天杉山縦走路を歩いてみたのだ。さて天杉山からの帰りをどうするか、今日も迷った。同じ道を引き返すのも面白くない、それに台所原~管理林道は前に一度歩いているのでこれまた興味がわかない。というので、またしてもホタノコヤ谷~中之甲林道~夏焼峠経由で帰ることにした。

バテバテだった前回とコースタイムの感触を比べてみたかったのだ。最近では、いくつかのコースを何回か重複して歩くケースも増えている。その時々の天候や体調を思い起こしながら、コースタイムを比べてみるのも楽しい作業となっている。

今日のコースタイム:
牛小屋高原(56分)恐羅漢山
 小計56分
恐羅漢山(38分)台所原(33分)中ノ川山(37分)天杉山
 小計1時間53分(途中休憩を加える)
天杉山(12分)鞍部(31分)中之甲林道(4分)夏焼峠登り口(34分)夏焼峠(19分)牛小屋高原
 小計1時間45分(途中休憩を加える)
総合計4時間40分(恐羅漢山6分を加える、天杉山昼食51分を除く)

牛小屋高原9:08-一つのリフト終点9:17、9:23-リフト終点9:30-地蔵9:38-水流9:52-尾根越える9:55-分岐9:59-台所原分岐10:02-恐羅漢山10:04、10:10-台所原分岐10:11-ロープ下10:16-水流10:19-倒木10:23-尾根を左手に見る10:26-倒木帯10:34-台所原10:48、10:51-コブ10:58-小コブ(1060m台)11:01-なだらかピーク(1080m台)11:05-倒木11:08-マツの木11:12-1146m11:14-鞍部11:15-なだらかピーク(1150m台付近)11:17-少々コブ11:21-中ノ川山11:24、11:26-鞍部11:28-岩倉山分岐(1160m台コブ)11:29-(1150m台を乗り越す)-小コブ11:34-少々コブ11:36-鞍部(1126m)11:39-小コブ11:41-ピーク(1180m台)横11:50-鞍部11:50-涸れ沢2つ11:55、11:57-鞍部11:59-天然スギ12:01-天杉山12:03、12:54-御神木12:58-鞍部13:06-大岩13:21-高巻く道13:25-ホタノコヤ13:28-ホタノコヤ13:34-中之甲林道13:37-夏焼峠登り口13:41、13:46-最後の折り返し13:58-尾根にかかる14:06-尾根乗り越す14:09-ホタノコヤ14:14-夏焼峠14:20-牛小屋高原14:39

少し雨の残る中で支度をする。手先が少し冷たい。一昨日までの陽気とは打って変り、秋を通り越して冬近しと思わせるような天気である。久しぶりの本格的な山歩きだ。スキー場をゆっくりと登る。時々振り返ると、駐車場の車の数が少しづづ増えているようだ。バスも一台入ってきた。さすが広島県一の標高を誇るだけのことはある。人気の山となっている。

ほとんどの人は夏焼峠に向かうようだ。一人だけリフト最終地点を先行する人があり下から見える。スキー場の中は急勾配だ。地蔵を過ぎて尾根を右手に地道を行くころには勾配も緩くなる。山道は自然の石をうまく使って整備してある。歩いていて楽しい。

雪を踏む。落ち葉が滑る。雪は前夜のものだろう。一旦尾根を越える箇所があり、山道を水が流れ落ちて川のようになっている。再び尾根に乗れば縦走路稜線は近い。縦走路分岐を左折してしばらく行き、台所原への下り分岐を過ぎれば山頂はすぐそこだ。

山頂で先行していた方とすれ違う。ガスがかかっている。隣の山はどこも見えない。少し休んで台所原に向かって下る。かなり急な道だ。木の根に足をとられないように慎重に下る。大木が倒れている辺りまで下ると、勾配は少し緩やかになる。

ゆるやかな尾根を左手に見るようになると、やがて前方(333度)に山を見る。中ノ川山だろうか。倒木帯を越えると天然スギがあり、左右の沢音が大きくなる。ササが刈ってあり歩きやすい平坦な道となり、中之甲林道分岐に至る。そのまま真っ直ぐに進むと、途中左手に背丈ほどのササヤブの中に踏み跡らしきものがある。カメイ谷への下りだろうか。

道は徐々に北向きとなり中ノ川山への登りとなる。中ノ川山~天杉山の縦走路は、手入れの行き届いた気持ちのよい山道だ。1080m台のなだらかなピーク付近から、266度の方向、深い谷の向こうに山並を認める。中ノ川山三角点に至る。恐羅漢山が見えているようだが、薄日の中で霧が深くピークは見えない。

鳥越峠分岐を過ぎて、268度に谷を見る位置から右に振って支尾根を乗り越し、再び稜線上を行く。1126m鞍部を越えると、尾根を右手にみて巻きながら標高1500m位をゆったりと行く。やがて、302度に谷をみる。周りはブナブナの連続で美しい。

天杉山で帰り支度の男女3人組と入れ違いになる。山頂からの展望はもともとあまり良くない。それでも天候はやや回復しており、足元のリンドウを踏みつけないように注意しながら、展望を楽しむ。目の前にはコマユミの小さな赤い実がはじけている。

天杉山から北側の下りはかなりの急坂だ。しかも粘土質の登山道が湿っており滑りやすい。かたわらのササを握り締めながら慎重に下る。鞍部手前で、相当な重装備の山男4人とすれ違った。最近ではめずらしい光景だ。

鞍部からササ原をかき分けて、ホタノコヤ谷へ飛び込む。谷は踏み跡が所々にある程度だが、狭い谷であり歩きやすい所を選んで下った。中之甲林道から夏焼峠への道を登る。足が軽い。前回よりはかなり短時間で登りきった。何とか今後とも安全な山歩きができそうな結果にうれしくなる。

牛小屋高原からの帰路は大規模林道を通ってみた。今年夏の台風でかなりやられている。横川トンネルの手前で、沢が二ヶ所抜け落ちている。トンネルの向こうでは、新しく作った法面が崩落している。大規模林道では、こうして完成後も絶え間なく工事を続けることになるのだろう。その工事費は、当然のことながら全て税金から支払われるのだ。

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2005年05月14日

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黒ダキ山(下山林道経由)、往復
初めての黒ダキ山である
(出発帰着:立野キャンプ場)

2005年5月14日(土)、Iさん

はじめに

2005年5月14日(土)、Iさん
黒ダキ山、往復(下山林道経由)
(出発帰着:立野キャンプ場)

リック関係未調整
直リンク:山歩きのページ/山歩きの履歴/"K" さん/黒ダキ山
黒ダキ山~(黒ダキ山登山道)~下山林道2004年06月05日、2004年08月28日
下山林道~(黒ダキ山登山道)~黒ダキ山2003年11月23日、2004年01月03日
(各ページ最下段にGPS軌跡あり)

広島市内在住の"Iさん"という方と同行する機会を得て、十方山の南西に位置する黒ダキ山(1084.7m)に登る。我が山行で、家族あるいは親族以外の方と"個人的に"ごいっしょした経験は今まで全くない。今回が初めてのケースである。 (高松山山頂でご一緒になった方と、そのまま福王寺山に登ったことが一度ある)

登山道にはブナの大木が点々とあり楽しめる。驚いたことに、このマイナーと思われる山の頂上にお二人が先着、昼食中であった。ブナが大好きで歩いていらっしゃるとのこと。話をする中で、西中国山地でブナといえば、天杉山、台所原が第一の景観を誇るという。まだ行ったことのない地名をしっかりと頭に刻み込む。

続けて、この黒ダキ山はどの本でも紹介されていないでしょう、という。思わず、最近刊「広島のブナ林」南々社(2005年)に載っていると答えてしまった。今回山行のきっかけとなった(後述)、桑原良敏著「西中国山地」 溪水社(1997年復刻)の"黒ダキ山"の記述と混同してしまったのだ。

「広島のブナ林」に"黒ダキ山"の項はない。さっそく本屋に行かなければと、先に下山された方には申し訳ないことをした。しかし、ブナ好きの方なので、「広島のブナ林」にはきっと満足されることだろう。間違いゴメンナサイ。

さて、"Iさん"(30代後半)は、日本三大岩稜の内、前穂高北尾根と槍ヶ岳北鎌尾根はすでに踏破されているという。特に北鎌尾根を登って、槍ヶ岳山頂で若い娘さんに拍手で迎えられたのは心の勲章だそうだ。残る剱岳八ッ峰は、部分的には踏破経験あり、通して登られるのも時間の問題だろう。

さすがに力強い歩き方だ。出発点からほぼ平坦な林道は難なくついて行けたのだが、支尾根に取り付いてすぐに私が遅れ気味となり、主尾根手前ではほとんどギブアップ状態となってしまった。"ゆっくり行きましょう"とはげまして、引っ張っていただいた"Iさん"には感謝の言葉もない。

最後には、「また機会をつくりますから、いっしょに行きましょう」とまで言っていただいた。人工林の全くない山域で、新しい体験をした一日であった。

今日のコースタイム:
立野キャンプ場(51分)取り付き口(45分)主尾根(約40分?)黒ダキ山
 小計2時間50分(全ての休憩を加える)
仏石往復
 小計34分(仏石休憩5分を含む)
黒ダキ山(27分)支尾根分岐(27分)取り付き口(47分)立野キャンプ場
 小計1時間41分(細見谷川見学分を12分として除く)
総合計5時間24分
 (昼休憩46分以外の時間を全て加える)

立野キャンプ場9:04-右手沢9:32-右手沢9:36-テンガタキ谷9:48-取り付き口9:55、10:00-コブ10:15-休憩10:21-主尾根10:45(休憩)出発時間?-990m台小コブ11:17-1040m台11:27-展望11:30-鞍部11:36-1040m台前コブ11:40-1040m台後コブ11:44-鞍部11:45-小コブ11:51-黒ダキ山11:54、12:40-鞍部12:45-小コブ12:46(登る)-小コブ12:49-仏石12:50、12:55-黒ダキ山13:14、13:21-小コブ13:23-鞍部13:26-1040m台(コブ13:27(登る)-コブ13:29(大峯山をみる)-コブ13:30)(下る下る)-鞍部13:32-1040m台(コブ13:35-コブ13:37-コブ13:39)(下る下る)-鞍部13:44(平らな登り)-小コブ13:46-支尾根分岐13:48-小コブ13:59-取り付き口14:15-細見谷川(堰堤)寄り道14:58、15:07-林道に戻る15:09-立野キャンプ場15:14

下山林道

立野キャンプ場から下山林道(未舗装)に入る。二万五千分1地形図では黒点線で表されている林道で、現在は廃道となっておりかなり荒れている。では、ヒトは通れないかというとそうでもない。しっかりとした踏み跡がありそれに従う。

下山林道は、幅員3m(4トントラック通行可能)の林道として一旦は整備されたもののようである。林道の谷側を擁壁で固めた箇所がある。ガードレール、カーブミラーまで設置してある。

しかし、現在の荒廃ぶりはすさましい。最初のうちこそ轍の跡かなと思われる痕跡が残っていた。しかしすぐに、山側から土砂が崩れ落ちる、岩石が崩れ落ちる、時にはそれらで完全に林道が塞がれた状態となっていたりする。

林道上や崩れ落ちた岩石の上まで木々が生えて成長している。この林道は今、自然に帰ろうとしているところだ。元々何の目的で作ったのか。税金の無駄遣いの典型といったところだろう。

取りつき口

テンガタキ谷(水流豊富)を過ぎると、林道は左に廻り、更に右折する。ここが黒ダキ山への取り付き口となる(推定標高約720m)。登山道は、テンガタキ谷とクロダキ谷にはさまれた支尾根を登り、主尾根990m台の小コブやや南東側に登りつく。そこからさらに、黒ダキ山、仏石を経て、ロクロ谷の落ち口附近で細見谷川に接し、十方山林道の祠に至るという。

営林署の巡回路なのだそうだ。ここから登山道沿いに、営林署によって赤い円筒状のタバコの吸殻入れがいくつも設置してある。最近全部新しいものに取り替えたのだろうか。高さ1m位、全体を赤く塗って白地で営林署等の文字がくっきり書かれている。りっぱな造りのものだ。山火事は絶対に出してほしくない、という強い願いが込められているのだろう。

支尾根(磁北から358度)取り付き口はザレ場である。しかし、細いロープが設置してあり、ありがたく使わせていただく。支尾根を登り始めてしばらくすると、ブナの大木があらわれ始め、すでにバテ気味の私を励ましてくれる。

しかし体がついてゆかない。同行者に助けられ主尾根まで何とか這い上がる。復路の下りで、改めてかなり急な登りだったんだな、と実感した。

主尾根縦走

美しい小潅木の原っぱで疲れをとり、いよいよ主尾根縦走に入る。ミツバツツジ、ガマズミ、そして赤い花はサラサドウダンか。開花の時期は今でよかったのだろうか。 かなり赤みの強い小さな風鈴が、ヤセ尾根の登山道沿いに鈴なりで続いている。(ベニドウダンに訂正)

足元にはイワカガミ、赤色から白色まで様々な色調の個体があるようだ。目の前にウスギョウラク?の白い花。同行者の気遣いによって、今日のハイライトである主尾根縦走を満喫する。 (後日追加、この山域ではすべてオオイワカガミ)

展望の良いところでは、右手に十方山、左手に吉和冠山、羅漢山、そして大峯山まで見える箇所もあった。なお、女鹿平山左奥の、青笹山・板敷山を湯来冠山と取り違えていた。湯来冠山は、大峯山よりもさらに左手の小室井山(縦走路からは見えない)の陰に隠れる。

黒ダキ山は、日本の渓谷100選の一つ、細見谷渓谷の北側の壁を構成する山塊のピークにあたる。この山域全体に植林はまったく行われていない。広葉樹の若葉がまわりを取り囲み、登山道にはブナの大木が点々と続く。ほんとうに気持ちが良い。

仏石

昼食後、仏石まで行ってみることにした。 行くに従いキツツキのドラミングの音が大きくなってくる。仏石のすぐ向こうから聞こえているようだ。さて、仏石とは、高さ数m、一辺2.5m位の四角柱で、その形がおもしろい。

なお、林道取り付き口から黒ダキ山を経て仏石まで、しっかりとした踏み跡がある。迷うほどのこともあるまい。また、仏石から先もかなり踏まれているようだ。十方山林道・祠までの探検は今後の課題として楽しみにとっておくことにしよう。

往路下山

帰り道、テンガタキ谷の水流で顔をあらう。冷たくてきれいな水が気持ちよい。さらに下って、堰堤上部で細見谷川の河原に降りる。ここまで来ると、細見谷川は再び静かな流れを取り戻している。川面に映る若葉が美しい。白い花をつけた大木がある。名前はわからない。堰堤下の向こう岸に見えるのは、キシツツジだろうか。

堰堤から下をのぞくと、魚が泳いでいるのがよく見える。ウグイとヤマメが見えるとは、同行者"Iさん"の話だ。水深数mはあろうかというのに、すばらしい透明度だ。川面には羽化したムシがたくさん飛び交っている。水面に落ちると魚たちの餌になるそうだ。

桑原良敏著「西中国山地」

私と今日の同行者"Iさん"を結びつけたのは、桑原良敏著「西中国山地」溪水社(1997年復刻)だ。この本は、初版(1982年刊)に引き続いて復刻版も「幻の本」になりつつあり、広島市内の古書店では、定価3500円(税別)の5倍の値付けをしているところもある。

今回、たまたま私が所蔵していた同書2冊のうち一冊を、アマゾンで売りに出して、"Iさん"に買っていただいた。通常の取引ならば、本の受け渡し(郵送)をすればそれでお仕舞いだ。しかし、アマゾンを介した手続きに不都合があり、メールの交換をしているうちに、"Iさん"と私の西中国山地に対する思いの波長が合い、今回同行させていただくことになったのだ。

桑原良敏さん(広島女学院大学名誉教授)、2001年12月04日死去、75歳
(桑原良敏著「西中国山地」は)<地元の古老から聞き書きした谷々の名を刻んだ山の概念図、山名の由来を古文書などから考察した地名考、動植物の分布を記録した博物誌から地形、生物の方言まで収め、登山書としては例を見ない異色の内容>となっている。2001年12月11日(火)付け中国新聞記事「悼記」編集委員・山内雅也より。なお、同書巻頭には、今西錦司が"「西中国山地」に寄す"という一文を贈っている。

小松原橋ルート

今日、黒ダキ山山頂でいっしょになった方は、立岩貯水池の小松原橋から入って来られたようだ。途中では、二抱えも三抱えもあるようなモミの木があったという。イワカガミも我々が今日見たような程度ではなかったという。このコースも実は「西中国山地」で紹介されている。<黒ダキ山周辺の山と谷は(桑原良敏が)最も足繁く通った場所の一つ>(西中国山地P.109)だという。やみつきになりそうだ。

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2005年11月13日

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黒ダキ山(下山林道経由)、往復
(出発帰着:立野キャンプ場)

2005年11月13日(土)、単独

はじめに

2005年11月13日(土)、単独
黒ダキ山、往復(下山林道経由)
(出発帰着:立野キャンプ場)

黒ダキ山は、広島市内在住の"Iさん"という方と初めて同行してバテた思い出の山だ。そして、十方山~十方山林道を周回するためのルートの一つとして魅力的な位置にある山でもある。

周回コースとしては、細見谷渓谷を通過できれば一番都合がよい。しかし、かなり難しい沢のようだ。沢を高巻く道を繋ぎながら通過できるのだろうか。今後の検討課題だ。もう一つの方法として、細見谷渓谷の北側の壁である黒ダキ山を通るコースが考えられる。ここでも黒ダキ山~十方山南西尾根~細見谷渓谷はヤブ山のようで想像がつかない。

"K"さん(山歩きのページ)は、いとも簡単に、しかも幾度となく沢コースや尾根コースをこなしている。しかし、私には経験がない。この度、黒ダキ山の向こうの十方山南西尾根まで探検する気で出かけたが、入山時間が遅くなり断念した。次回以降また工夫をしてみたいと考えている。

今日のコースタイム:
立野キャンプ場(51分)取り付き口(44分)主尾根(32分)黒ダキ山
 小計2時間12分(取り付き口5分を加える、ロスタイム6分は加えず)
黒ダキ山(29分)支尾根分岐(26分)取り付き口(40分)立野キャンプ場
 小計1時間40分(取り付き口5分を加える)
総合計3時間58分(黒ダキ山45分を除く、ロスタイム6分を加える)

立野キャンプ場 9:37-岩場乗り越える9:55-46度振る9:56-ガレ場乗り越える10:00-右手、小さな沢10:05-右手、小さな沢10:08-沢(導管あり)10:12-沢(導管あり)10:21-テンガタキ谷10:23-取り付き口10:28、10:33-忘れ物有り引き返す10:37-取り付き口10:39-急登一段落10:44(20度を向く)-岩場10:46-352度を向く10:48-急登一段落10:50(38度を向く)-小コブ10:52-小コブ10:57-小コブ10:59-小コブ11:02ー休憩11:15~20-主尾根稜線上11:23-990m台小コブ11:27-1040m台11:35-(ヤセ尾根)-展望11:39-小コブ11:40-鞍部11:42-1040m台11:45-鞍部11:49-小コブ11:53-黒ダキ山11:55、12:40-小コブ12:42-鞍部12:44-1040m台(コブ12:46-コブ12:48)-鞍部12:51-1040m台(コブ12:53-コブ12:57-ヤセ尾根展望12:59-コブ13:00)-小コブ13:08-支尾根分岐13:09-132度を向く13:27-大岩13:30-取り付き口13:35、13:40-テンガタキ谷13:42-沢13:45-沢13:55-崩落箇所14:00~14:05-ガードレール、カーブミラー14:09-立野キャンプ場14:20

今日の往復コースは、2005年05月14日(土)に"Iさん"とご一緒した時と全く同じコースである。コース状況について特に変化はない(当日山行記参照)。

林道上は小潅木がうるさい中を行く。10時07分頃、細見谷渓谷上流部の向こうに、十方山南西尾根の最南端近くの925mピークを認める。10時14分頃、186度に女鹿平山を認める。ただし、前面に大きく見えているピークは、女鹿平山やや左手前の1030m台であり、女鹿平山そのものは、そのやや右奥になる。

テンガタキ谷に至るまでに右手に小さな沢をいくつか見るが、水はほとんど流れていない。テンガタキ谷で初めて水流を認める。そこを過ぎて少し南に行き、折り返すと取り付き口である。細見谷渓谷の向こう、右手には、沼長トロ山近くの1023mから東へ連なる壁が見えているようだ。女鹿平山はそれらの左奥(182度くらい)になるだろう。樹間越しではっきりしない。

尾根には最初36度位で取り付き、すぐに小尾根に乗って353度位で登る。途中で忘れ物をしたことに気がつき取り付き口まで戻る。小尾根の二回目の急登が一段落するころ、支尾根に乗り38度を向く。再び急登とややゆったりした部分を繰り返す。時々ササが膝まで繁っているが、踏み跡をたどれば何の問題もない。

登るにつれて、左手前方に黒ダキ山に至る主尾根縦走路を見るようになる。振り返ると、A峰~B峰(沼長トロ山)の左右奥に、吉和冠山や千両山を見る。主尾根に取り付く手前で小休止した。再び登り始めると、だだっ広い稜線上にあっけなく達してしまった。稜線上の往復も前回と何ら変わるところはない。

山頂での展望(カシミール展望図参照)を楽しんで下山途中、1時過ぎに、支尾根分岐手前で単独男性一人と行き交う。「ここは初めて来た、あと何分くらいかかるだろう か」と問われたので、30分程度だろうと答える。

今日は途中で引き返してまた出直すと言うので、十方山がよく見える地点が途中にあり、そこでも満足できるだろうと答えておいた。今日はもうヒトには出会わないだろうと思っていたのに、このマイナーな山がマイナーではなくなりつつあるのだろうか。

2005年05月14日に黒ダキ山山頂でいっしょになった方は、立岩貯水池の小松原橋から入って来られたようだ。今日そのコースを下ってみようかと考えたが、分岐点が分からず素直に往路下山した。

紅葉の時期を過ぎて、尾根上のブナはすべて葉を落としている。林道沿いでは黄色の葉に混じって赤い紅葉が点々としている。地上の落ち葉が乾いて滑る。足をとられないように慎重に行動をした。

個々の区間のコースタイムは前回とあまり変わらない。しかし、黒ダキ山山頂までの所要時間は前回分がかなり長くなっている。休憩時間の違いがその原因のようだ。やはり前回はバテて、動けない時間が長かったということになる。

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2005年11月19日

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黒ダキ山(小松原橋ルート)から(仏石~十方山南西尾根)を往復、帰路は下山林道(細見谷渓谷沿い)に下る
(出発帰着:瀬戸谷入口駐車場)

2005年11月19日(土)、単独

はじめに

2005年11月19日(土)、単独
黒ダキ山(小松原橋ルート)から(仏石~十方山南西尾根)を往復
帰路は下山林道(細見谷渓谷沿い)に下る
(出発帰着:瀬戸谷入口駐車場)

今年春(2005年05月14日)、黒ダキ山でお会いした男性とおば様は、小松原橋から登ってきたという。途中にはイワカガミがいっぱいで、モミの木の大木があったということだった。以前から気になっていたこのコースを登ってみた。そして、 さらに黒ダキ山から仏石を越えて、十方山南西尾根まで探検することができた。

小松原橋は、吉和側から立岩貯水池に至る手前で、細見川を越える所にかかっている。橋の北詰にトチの大木があり、その左横からナガ谷とニイハタ谷に挟まれた尾根に取り付く。

ここから延々と、ナガ谷左岸尾根を追いかけていった。踏み跡はある。しかし、小潅木がうるさくササで覆われた箇所も多い。かなりの悪路だ。あくまでも尾根を追ってゆけば良いとはいうものの、一つのピークから次のピークまでの尾根筋がよく見えない箇所がいくつもある。その度にコンパスで角度を合わせた。("Kさん"「山歩きのページ」2005/3/6参照)

おじ様とおば様はどこを登ったのだろう。そんなに苦労するような道だという口ぶりではなかったのだ。なお、モミの木の大木とは、ツガのことかもしれない。

改めて「西中国山地」(桑原良敏著)P109を読み直すと、「(尾根を登るが)ツガの純林(約730m標高)の中よりナガ谷上部へトラバース気味に降り、この谷のつめまで踏跡が続いている。谷の上部で、右の尾根に取り付いてもよいし、左の尾根にある営林署の見廻り途へブッシュをこいで登ってもよい。」とある。

今日のコースタイム:
駐車場~小松原橋、7分
小松原橋(21分)分岐(47分)882m(43分)914m(33分)縦走路(23分)黒ダキ山(その他、余分な探索8分あり)
 小計3時間00分(分岐1分、914m4分を加える)
黒ダキ山~仏石~十方山南西尾根、往路22分、復路22分
十方山南西尾根探索、11分
黒ダキ山(33分)支尾根分岐(27分)下山林道(35分)立野キャンプ場
 小計1時間37分(林道取り付き2分を加える)
立野キャンプ場(9分)平原橋(8分)駐車場
総合計6時間08分
(小松原橋1分、黒ダキ山11分を加える、昼食時間として26分を除く)

駐車場8:55-小松原橋9:02、9:03-(ナガ谷左岸尾根)-分岐9:24(~探索8分)、9:33-882m10:20-870m台コブ10:25-鞍部10:29-870m台10:32、10:38-鞍部広場10:39、10:45-890m台10:49、10:52-990m台コブ10:58-914m11:03、11:07-910m台11:11-910m台コブ11:14-コブ11:18-最後の登り11:30-縦走路1040m台11:40-鞍部11:49-1040m台コブ11:53~55-前コブ12:00-黒ダキ山12:03、12:14-仏石12:26-十方山南西尾根12:36-(右折)-コブ12:38-セト谷最上部12:39、12:45-黒ダキ山分岐(引き返す)12:47、13:13-仏石13:20-黒ダキ山13:35-鞍部13:42-1040m台コブ複数個(13:44~46)-鞍部13:50-1040m台コブ数個(13:53~13:58)-1040m台コブ14:07-支尾根分岐14:08-下山林道14:35、14:37-立野キャンプ場15:12-平原橋15:21- 駐車場15:29

小松原橋から尾根に取り付く。道路と山側の間に少し隙間があり、木材が渡してあるが、少し腐りかけている。そこを渡ると、いきなりの急登だ。右手のナガ谷には霧がかかっている。小潅木がうるさく、前夜の雨露ですぐに全身びしょぬれになる。

しばらく登ると、尾根上の分岐からナガ谷側へほぼ平坦なトラバース道が続いており、そちらに踏み込むと、やがて道は少し下り気味になる。途中で引き返して尾根筋を登る。なおこの分岐点は、標高690m台地点のやや平坦部分と思われる("Kさん"「山歩きのページ」GPS参照)

急登とやや平らな部分を繰り返しながら高度をかせぐ。9時38分女鹿平山220度。882mに至る手前で、右前方に十方山を認める。882mから次の尾根が分からない。地形図では290度である。コンパスを合わせてその方角に踏み込むと、馬の背状の尾根がそれらしく見えてきて安心する。

882m~914m間の最低鞍部860m台が、ササ原の広場になっており、ブナなどが林立しており美しい。そこから登った小ピーク890m台はマツが多い。310度に下ると馬の背が見えてくる。小コブを越えて登ると914mで、右手前方尾根に加えて、左手横にも小尾根が走っており、稜線に突き上げたような形となる。

今日はあくまでも右手の尾根を追って行く。914mから少し下ったところで、302度の馬の背に乗る。その後もいくつかのピーク(コブ)から馬の背を見つけて前進して、段々に高度をかせぐ。最後は縦走路から張り出す尾根上を274度でよじ登る。

登りついた地点は1040m台の最初のコブ南側で、営林署の赤い吸殻入れ(高さ1m位の円筒形)がある。上から見れば、とてもここから下るなど思いもよらない。後は順調に歩を進めて黒ダキ山に至る。

黒ダキ山から展望を楽しむ。十方山山頂が白く見える。雪だろうか。全般的に先週よりも木の葉が落ちて見通しがよい。市間山~立岩山~日の平山など、最前線の山は360度見えている。その中で、女鹿平山の右奥が一番光が通っている。高照寺山、琴石山、皇座山、氷室山などが見えているようだ。

仏石の方からヒトの話し声が聞こえる。実は尾根を登っている途中、となりの縦走路で人の声がしていたので、入山者がいることは分かっていた。仏石に至る鞍部で帰路の登りにかかる中年男性3人組とすれ違う。ごく普通の人達だ。インターネット情報によって、この山域が知られるようになってきたのだろう。

仏石の向こうで十方山南西尾根に向けた登りにかかると、ササを幅広く刈ってあり歩きやすい。尾根にたどりついて左側の細見谷の方を見ると、腰まであるササの中に踏み跡さえ確認できない。この中を尾根沿いに登り下りするのは精神的に疲れそうだ。

ササは、十方山の方に向けて少し行った地点まで刈り込んである。その向こうの尾根筋は背の低いササで埋まっており、葉っぱが全て落ちて櫛の歯のようになったブナが続いている。見通しのよい今の時期ならば進めなくはなさそうだ。

なお、ササを刈り込んだ立派な道は、そこから谷底(セト谷最上部-左谷)に向けて急下っている。何かの作業道かもしれない。黒ダキ山からここに至るまで、セト谷をのぞきこむと何となく歩けそうな感じがしてくる。何時か瀬戸滝の上流部も歩いてみたいものだ。

一応の観察を済ませて昼食後、帰路に着く。縦走路最終地点から支尾根(下山林道)に下る分岐点に、ピンクのテープが横に3~4m張ってあり通せんぼをしている。先週まではなかったものだ。このテープによって、ここまで尾根筋を下ってきたら、何も考えなくても自然と右の支尾根に入るようになっている。先週までは、ここはポイントの一つとしてちょっとした緊張感を強いられた箇所だった。しかし、こんなに目立つピンクテープが必要かどうかはまた別問題だ。

林道まで下りると、細見谷の上空を雨粒が上流部から下流に向けて激しい勢いで流れ始めた。降られると面白くない。岩がゴロゴロした廃林道を急いで下る。林道上の小潅木も、今日前半のコースに比べればものの数ではない。今日は何せ小潅木、熊ササに行く手を阻まれ、濡れた落ち葉には足をとられて苦戦の連続だった。それだけ自然濃い環境の中で楽しい一日を過ごせて満足。

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2007年04月21日

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黒ダキ山~仏石~十方山南西尾根~下山林道~十方山林道(下山橋、山の神、吉和西)
(出発帰着:立野キャンプ場)

2007年04月21日(土)、単独

はじめに

2007年04月21日(土)、単独
黒ダキ山~仏石~十方山南西尾根~下山林道~十方山林道(下山橋、山の神、吉和西)
(出発帰着:立野キャンプ場)

細見谷渓谷を上から眺めるのには、十方山林道のカネヤン原754m北東にあるザザラノタキ950m台が適している。何とか行ってみたいものである。前回は、十方山林道からザザラノタキを眺めてみたが、取り付き口が全くわからない。いっそのこと、黒ダキ山~十方山南西尾根から攻めてみよう、というので今日出かけてきた。しかしながら、途中で敗退。十方山南西尾根を、逆に北東の方向へヤブ漕ぎして、下山林道に出て、十方山林道へ下りる。細見谷渓畔林の落葉広葉樹は、いまだ葉が出ていない。

大回りをして細見谷渓畔林を通って帰る設定に変更したので、当然ながら、夜間歩行を視野に入れなければならなくなった。大向長者原線を通って、国道186 号に出る手前で完全に日が暮れる。そして、立野キャンプ場の手前で懐中電灯を失くしてしまい、かなりのトラブルになったのだが、かろうじて事なきを得た。長男、次弟には、深夜に車まで出してもらい助けてもらった。妻にはほんとうに心配をかけた。自分のキャパ以上の行動のため、判断力が鈍っていたことがその直接の原因である。大いに反省をしているところである。

今日のコースタイム:
立野キャンプ場(51分)黒ダキ山取り付き(42分)主尾根稜線(34分)黒ダキ山
 小計2時間15分(取り付き3分、主尾根5分加える)
黒ダキ山(11分)仏石(12分)十方山南西尾根
 小計23分
十方山南西尾根(黒ダキ山分岐)(22分)1067m(3分)1050m台
 小計25分
1050m台(22分)黒ダキ山分岐(43分)1142m(21分)峠(33分)下山橋
 小計1時間59分
下山橋(40分)カネヤン原(14分)山ノ神(27分)2号橋(23分)押ヶ峠(30分)吉和西
 2時間21分(山ノ神7分加える)
吉和西(26分)お関の墓(10分)角兵衛の墓(1時間01分)国道186号(38分)女鹿平温泉(推定45分)立野キャンプ場
 3時間00分
総合計11時間01分
(黒ダキ山5分、黒ダキ山分岐16分、1050m台12分、下山橋5分加える)

立野キャンプ場9:44-黒ダキ山取り付き10:35、10:38-屈折(右へ)点9:51-小ピーク11:00-タムシバ11:07-急登手前11:16-主尾根11:20、11:25-1040m台11:40、11:42-展望11:43-1040m台(北西の端)11:44-鞍部11:46-1040m台11:48-1040m台西端11:52-鞍部11:53-1050m台コブ11:56-黒ダキ山11:59、12:04-仏石12:15-十方山南西尾根12:27、12:43-1080m台12:48-岩棚13:00-1067m13:05-1050m台13:08、13:20(撤退)-黒ダキ山分岐13:42-1142m14:25-下山林道峠14:46-下山橋15:19、15:24-カネヤン原16:04-山ノ神(祠)16:18、16:25-2号橋16:52-押ヶ峠17:15-吉和西17:45-お関の墓18:11-角兵衛の墓18:21-国道186号19:22-女鹿平温泉20:00前(立野キャンプ場までは、ここから1時間足らずのはず)

立野キャンプ場から、細見谷川下流沿いの下山林道に入る。ボタンネコノメソウ?など、色々な花を見る。このコースでは、下山林道にある黒ダキ山取り付きから、右に屈折する辺りまでが一番きつい。そこから先は、勾配もややゆるやかになる。屈折点のあと、主尾根に登りつくまでに、小室井山、女鹿平山、沼長トロ山前衛、五里山、そして左手前方に、黒ダキ山を見る。

やがて、足元に白い花が点々と落ちているのに気づく。左手の北西面にタムシバをたくさん見るようになる。黒ダキ山をバックに絵になる風景である。ここでもやはり、右手南東面には、タムシバは見当たらないようである。

最後に少し急登りして、主尾根稜線に着く。吉和冠山を見る。その隣は、坊主山だろうか。沼長トロ山も、頭をだしているようである。市間山~立岩山~日の平山も見えている。まだまだ落葉樹に葉はついていない。展望を楽しむにはよい季節である。

主尾根稜線に入る。1040m台に登りついてすぐのピークをほんの少し行ったところに、赤い円筒形の吸殻入れがある。そこから、北東に向けて小さな尾根が張り出している。その尾根は、914m~882mを経て、小松原橋(瀬戸谷南尾根コースの手前)に向けて流れ落ちている。

タムシバが、右手北東斜面にも目に付くようになる。こんどは、十方山をバックに写真を撮る。黒ダキ山でもいい写真が撮れた。仏石を経て十方山南西尾根に乗り、ザザラのタキに向けて 南西方向の1067mを目差す。1067m手前に展望のいい岩棚があり、ホトケ谷を見下ろす向こうに黒ダキ山をみる。しばらく行くと、崖に出る。右から回り込むようだがよく分からない。引き返す。

黒ダキ山分岐まで帰り着き、そのまま北東に進む。登りのブッシュはきつい。ササが背丈ほどあり、それをかき分けて進むが、登山靴にからみついたササを取り払うのに苦労する。下りでは、ササを踏みつけて押し倒すだけである。 登りと下りでは、労力が倍以上違う感じがする。

一生懸命ヤブ漕ぎをするうちに、1142mから右に張り出す尾根に乗ってしまい、 十方山雨量観測局から仏石途中に向けて付けられた林道に出てしまう。峠まで登り、下山林道を西側に向けて下り十方山林道に至る。

十方山林道沿いの落葉広葉樹は、まだ葉を出していない。祠から七曲を淡々と登る。2号橋を過ぎた辺りで、前方にイノシシがこちらを向いているのに気づく。黒くて青光りする毛並みは、ひょっとしてコグマだったろうか。ファーという大声を出すと逃げてくれた。

十方山林道、吉和西口は本格的な工事が始まっている。山側から削り落とした土砂、岩石を、沢側に衝立のように築いた木版で受ける仕組みになっている。切り崩した岩石の上には、ブルドーザーが乗っている。作業員はすでにいない。通行不可能だろう(通行不可の表示あり)。しかし、今日は向こう側まで行かなくてはならない。少し引き返して山越えをする。なお、二軒小屋側も同様に工事が始まっているが、通行は許可してもらえるとのこと(次弟情報)である。

国道488号線を少し行き、左折して全線開通した林道大向長者原線(りっぱな舗装道)に入る。おせきの墓、角兵衛の墓の前を通り過ぎて、どんどん下る。途中で両側に落葉広葉樹のきれいな林がある。薄暮のなかで、様々な鳥達が鳴いている。鳥好きにはたまらない一瞬であろう。

と、ここまでは想定内の行動だったのだが・・・・・

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2006年11月05日

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吉和西~十方山林道~二軒小屋
秋の十方山林道ウォーキング
(出発帰着:二軒小屋)

2006年11月05日(日)、森と水と土を考える会

はじめに

2006年11月05日(日)、所属会
十方山林道ウォーキング:
吉和西~祠(山の神)~カネヤン原~ワサビ田~下山橋~水越峠~二軒小屋

十方山林道ウォーキング(吉和西から下山橋まで参加)

所属会恒例の行事だ。執筆活動のため欠席のつもりだったが、前日夜、十方のおばちゃんから、「目の肥えた人たちが集まるので、ぜひいらっしゃい」と声がかかる。マイクロバス(28人乗り)の予約電話をすると残念ながらちょうど満杯。

中津谷までマイカーで追いかけて、伴走車(Kさん運転)で十方山林道入口まで送ってもらうことにする。帰りは皆と別れて下山橋から同様にして送り返してもらった。ご足労をかけました。なお、他の一行(体調不良の二人を除いて)は、十方山林道を吉和西から二軒小屋まで約15kmを歩き通した。

広島自然観察会やヒコビア植物観察会の方々も参加されていたようだ。十方のおばちゃんは、今まで同定できていなかった植物の種名を確かめながら歩いている。ホームページ(けいこの花だより・堀啓子作)には、 「ノドに小骨が刺さったような気分」がすっきり!したと書いている。

私はといえば、植物を見てぱっと種名が出てくる(すぐ種名を同定する)のは、必ずしもいいことではない、など含蓄のあることばに感心しながら、その雰囲気を確かめつつ歩くのみ。快晴のなかで深まり行く秋を満喫する。

ウォーキング組と植物観察組に何となく分かれながら、下山林道に至る。途中で金井塚務(広島フィールドミュージアム会長)グループの車数台に追い抜かれる。また、カネヤン原付近の林道中央部では、新しいセンター杭が下流部に向けて何本か打ち込まれていた。マユミの大木がある落葉広葉樹林帯を避けて、「新設部分の設計が変更された」のかもしれない。

どういう訳か、林道脇の水溜りでおたまじゃくしが泳いでいた。下山橋では、先着組より十数分の遅れですんだようだ。Kさんは車で先行しており、暖かい豚汁を作って待っていてくださった。

そこに偶然他のグループから、十方のおばちゃんに声がかかる。これもホームページによれば、「「細見谷の写真展を見ましたヨ」「絶対残して欲しい場所ですネ!」 という熱いエールを頂戴いたしました」とのこと。

その中の一人が今度は私に声をかけてくる。「以前2度ほどお会いしてますね」。名前を聞けば、Aさんではないか。羅漢山2002年06月01日(土)、ノベリ山2002年07月20日(土)と、全く偶然の出会いだった。4度目は最初から同行したいものだ。

さて、二軒小屋には、ゲート用資材が置いてあったそうだ。暖かすぎる秋で、雪が降るまでには少し時間がありそうだ。やはり今年中に工事着手するのだろうか。

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2003年10月25日

Akimasa Net
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2003年10月25日(土)、単独
1)二軒小屋~牛小屋高原~恐羅漢山~旧羅漢山
2)旧羅漢山~十方山林道(ワサビ田往復)
恐羅漢山を経て十方山林道に入る
(出発帰着:二軒小屋)

はじめに

2003年10月25日(土)、単独
恐羅漢山~旧羅漢山~十方山林道(水越峠~下山橋~ワサビ田まで)、復路は十方山林道を引き返す
(出発帰着:二軒小屋)

またまた細見谷(十方山林道)に行ってみたくなった。前回(2003年08月10日)は十方山に登ってから細見谷に下った。そのときに、十方山から林道へ下りて南へ少し行った所に、恐羅漢山登山口があることを確認しておいた。旧羅漢山から恐羅漢山に至る登山道のはずである。今回はこのルートをたどって、恐羅漢山~旧羅漢山から細見谷に入ってみることにしよう。

今日のコースタイム:
二軒小屋(49分)牛小屋高原(45分)恐羅漢山
 小計1時間34分
恐羅漢山(22分)旧羅漢山(41分)十方山林道(恐羅漢山登山口)
 小計1時間03分
恐羅漢山登山口(38分)下山橋(28分)ワサビ田
 小計1時間26分(昼休憩を含む)
ワサビ田(20分)下山橋(36分)恐羅漢山登山口(32分)二軒小屋
 小計1時間28分
総合計6時間(恐羅漢山頂上46分の内36分を差し引く)

二軒小屋駐車場8:06-(車道)-牛小屋高原8:55-一つのリフト終点9:03-リフト終点9:10-樹林帯9:16-沢(水なし)9:27-稜線上9:35-恐羅漢山9:40、10:26-鞍部10:38-旧羅漢山10:48-小ピーク11:02-沢(水あり)11:27-十方山林道11:29-下山橋12:07、12:27- ワサビ田12:55、13:14-下山橋13:34-水越峠14:06-恐羅漢山登山口14:10-二軒小屋14:42

秋のつるべ落とし、日が暮れ始めたと思う間もなくすぐに灯りが必要となる季節になった。時間的には十分行動可能な距離だが念のためいつもより早めに出発をする。

戸河内インター近くで深い霧に包まれる。右前方を見れば白い太陽が山裾に浮かんでいる。予想通り今日は天気がよくなることだろう。期待を胸に現地を目差す。山道にかかると霧も少しづつ晴れて、歩き始めるころにはすっかり秋晴れの天気である。

車道を登るのはしんどいが単独行動では他に手だてはない。今の時期でも咲いているキク(3~4種類)やアザミ(2種類)、咲き残りのアキノキリンソウが点々と続く。リンドウが一輪、キクバヤマボクチもみつけた。例によってその他少々。

登山口から行く手を見上げる。一昨年取り付き口がわからなくて行きつ戻りつしたが今回はそのようなことはない。上天気に汗が流れる。咲いている花はないようだ。ひたすら上を目差す。

頂上に着くころには遠くが少し霞むようになってきた。北側の空模様は早くも冬のものである。とはいいつつ気温はそれ程下がってはおらず、上着を一枚羽織って展望図作成に入る。スキー場内で追い越した3人組到着、そのあともう一組の男女ペア。帰りの内黒峠では車が10台近く止まっていた。今日はどこも相当な人出だったことだろう。

<砥石郷山>の左奥に、<聖山>~<高岳>縦走路をみる。その後ろは、<鷹巣山>~<大佐山>である。県境の山は、さらに<大潰山>、<雲月山>と続くがかすんでいる。大江高山まではわからない。

砥石郷山のほぼ真後ろ左手は、<刈尾山>である。右後ろに、<中野冠山>、<一兵山家山>が入り、それらの右手前に<高杉山>がある。

<深入山>の左奥に、<阿佐山>の双耳峰をみる。ふところの毛無山までは分からない。阿佐山からは、畳山~<熊城山>~櫛山~桶佐毛山~椎谷山~牛ヶ首山の稜線が走る。稜線の後ろに2~3箇所頭がみえているが、そのさらに後ろまではみえない。

1065.8m三角点の後ろに大箒山の頭がおおきい。日野山は分からない。椎谷山は、1065.8m三角点~サバの頭の後ろ、牛ヶ首山は、サバの頭の右奥である。それぞれの右奥にも山がみえる。<龍頭山>は、サバの頭~1068mの後ろ、<五輪山>は、1068mの真後ろである。

内黒山の左後ろに、<大丸峯>、海見山があり、さらにその後ろまでみえている。<岳山>あたりだろうか。1166mの左奥に、<天神嶽>、<カンノ木山>~<鷹ノ巣山>がみえているようである。その手前に、<堂床山>である。可部冠山ははっきりしない。

<白木山>は、1166m~彦八の頭の間に入る。その左奥に頭が一つのぞいているが、段原山(表記なし)あたりだろうか、それとも、竜王山、大峰山までみえているのだろうか。右奥の二つは、<竹林寺篁山>と<虚空蔵山>であろう。

彦八の頭~(1151.9m三角点)の後ろに、<天上山>が入る。その左肩にのぞくのは、<荒谷山>か。<阿武山>はかなり大きくみえているようである。その後ろを、<呉娑々宇山>系が走る。天上山の右底には、<武田山>~(火山)がのぞいている。武田山の左奥に、<鉾取山>が頭を出す。

旧羅漢山への道は、笹を刈っていただいたりして整備されており、ルートを見誤ることはないだろう。がしかし、見るべき地図そのものを間違ってしまった。旧羅漢山は”三段峡”(二万五千1地形図)の左下に位置する。登山道はその南の”戸河内”に続いているのだが、早々と戸河内の西の”野入”を取り出してしまった。今日予定の十方山林道のほとんどの部分は”野入”に含まれているのだ。

”野入”を見れば、旧羅漢山方向からピークを2つ越えて横川越に至り、そこを左折して十方山林道に下りる道がついている。コンパスの角度がどうしても合わない。どうみても十方山の方角を目差して下っている。しばらくして、地図そのものを取り違えたことに気付く。なおこの登山道は地形図には記されていない。行政境界線よりもやや北側になるはずだ。

枯葉の敷き詰められた石ころだらけの林道を往復した。オフロードバイクやランクルなどそれぞれ5~6台以上行き合わせた。中にはわざわざ窓をあけて挨拶をして下さる方もいる。最近では、「十方山林道の大規模林道化中止を求める署名活動」を、このような方々のグループ各掲示板やその他の方法で広報していただいている。もしかして見ていただいている方かも。

一箇所にあまり長い時間留まる訳にはいかなかったが、十方山林道をそれなりに楽しんだ。今の時期水量は少ないようだが、水は適度に冷たくそしてきれいだ。 ワサビ田のこちら側の河原で見た赤い実は、コマユミとムラサキマユミかな。林道では、モミジガサ、マムシグサ?を見つける。それと旧羅漢山手前にサワフタギの実(瑠璃色)もあった。

"こういち"さんの追っかけになってしまったようだ。インターネットでも調べてみたら、「いしかわ樹木図鑑(石川県林業試験場)」というすばらしい図鑑を発見した。石川県に自生するほぼすべての樹木(430種)の詳細なスケッチがすばらしい。

さて、工事の準備は着々と進められているようである。特に二軒小屋方面では道路中央に点々と鋲が打ち込まれており、道路脇にはりっぱな標識が置いてあったりする。

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2006年11月25日

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吉和西~十方山林道(押ヶ峠探索)
(出発帰着:大向長者原線)

2006年11月25日(土)、単独

はじめに

2006年11月25日(土)、単独
十方山林道、押ヶ峠探索
(出発帰着:大向長者原線)

押ヶ峠の位置がどうもよく分からない。峠は、両側から壁がせまっている所(標高890m台)にあって、その前後には峠より標高の高い地点はないはずだ。それにもかかわらず、二万五千分1地形図(国土地理院)では、峠より北でもう少し高度が上がって標高900m台に乗っている。

もう一つ分からないことがある。押ヶ峠の林道両側に、十方山林道完成を記念する石柱が1本づつ(文面は同じ)立っている。さらにもう1本の木柱があり、そこには昭和三十四年???と書いてある(以前に写した写真で確認)。石柱には、昭和廿八年竣工と書かれており、木柱の昭和三十四年は何を意味するのだろうか。以上二つのことを確かめたくて探索に行く。

それともう一つ。林道工事が始まった(2006年11月21日)のだ。林道入口の表示をみると、平成18年度大朝・鹿野線第8工区開設工事、期間:平成 18年10月19日~3月31日、発注者:独立行政法人緑資源機構広島地方建設部、となっている。帰りに車で二軒小屋まで回ってみた。ほぼ同じ内容で、工事名は「第4工区」となっている。どちらの側も通行止めで、しっかりとしたゲートが設けてある。乗用車の進入は不可能だ。

出発(大向長者原線)9:39-国道488号9:58-十方山林道入口10:00-コンクリート橋(沢)10:05-鉄塔下広場10:11-右手石組み10:15-沢10:17-沢(巣箱)10:21-沢(林道に水みち)10:23-左手西山林業道10:25-押ヶ峠10:27、10:45-小ピーク10:53-小尾根11:02-964m11:19、11:34-小尾根11:41-下の段の小尾根11:48-小ピーク11:51-押ヶ峠11:53-十方山林道入口12:16-大向長者原線(国道488号分岐)12:18-帰着12:37

出発地点(21分)十方山林道入口(27分)押ヶ峠
押ヶ峠(34分)964m(19分)押ヶ峠
押ヶ峠(23分)十方山林道入口(21分)帰着地点
行き48分、帰り44分、964m探索53分
総合計2時間58分(押ヶ峠18分、964m15分を加える)

大向長者原線は、大向側から数年かかって順次舗装化されていた。今日歩いてみると、最後に残っていた国道488号接続地点付近もすでに路盤整備が終わったようだ。後は舗装仕上げにかかるのであろうか。男性作業員が出て、路上の落ち葉をポンプで吸い上げている。女性作業員に声をかけられた。「クマを見たことありますか? この辺りでよく出るそうですよ!!」

押ヶ峠は、間違いなく標高900mラインが両側から一番せばまった地点(標高890m台)にある。二万五千分1地形図では、林道は押ヶ峠から北に向って、標高900m台を通過するようになっているが、明らかに間違っている。峠のほんのすぐ先まで行くと、右手に谷が開けており、林道は谷の左岸をそのまま下っている。

木柱には、昭和三十四年度竣功(広島営林署)と書かれているようだ。石柱の方は、林道開設記念(表)、昭和廿六年四月着工、昭和廿八年十一月竣工、大建木材工業株式会社(裏)となっている。十方山林道が完全に開通したのはいつなのだろうか。

「西中国山地」P.116を見ると、「吉和村の八郎橋よりヤマダチ谷を経て細見谷へ入る十方林道は、昭和二十六年に完成し五里山側の一部を伐採したがそのまま放置され、荒れるにまかされていた。昭和三十年前半に修復され、以後細見谷国有林の大規模な伐採が行われている」となっている。そして、「この林道が細見谷へ越す峠」の名称は、「<押ヶ峠オシガダオ>が正しい」としている。林道は昭和28年(1953年)の11月完成で間違いないだろう(桑原のいう昭和26年は、着工した年である)。

さて、押ヶ峠の位置が定まってくると、峠のすぐ北にあるポコン状態の小ピークが気になってきた。さらに、964mピークは見えているのだろうか、はたして、そこまで行けるのだろうか。少しづつ確かめながら登って、結局、964mに達し、そこから五里山をながめて帰って来た。登るときは、高いほうへ高いほうへとがむしゃらに登った。下る時に角度をはかっておいたので、以下ではそれを登りに置き換えてまとめてみた。

小ピーク(910m台が少しふくらんだ地点):
押ヶ峠から小ピークを24度にみる。逆に小ピークから見下ろすと184度。おそらく上から見下ろして計った角度の方が正確だろう。小ピークから249度に別のピークをみる。千両山1175mのようだ( 正確に地形図上で測ると246度位か)。

小ピークから馬ノ背状を339度で行く。やや左に振って、320度でブナ林の中のササ藪を急登する。向こう側が植林帯の小尾根に出る(標高930m台)。

そのまま、やや平坦な槇道を004度で進む。やや左350度に振る(標高940m台)。右手自然林は小潅木多く前進困難。すぐに左手植林帯に入り、296度で急登する。登り切った所が964mピークである。

194度に見えるのは、吉和冠山か。その右に寂地山などが連なるようだ。245度に千両山、332度に見えるのは五里山1130m台か。ソフト上で検討した結果では、五里山のピーク(343度)そのものは、、手前に張り出した尾根にじゃまされて見えないという。63度に十方山、87度に黒ダキ山も樹間に見えている。

五里山の懐には御境(オサカエ)からの林道がはっきりと見えている。それにしても、964m右手から回り込むようにして、五里山まで尾根が続いているようだ。つまり、964mは五里山から流れる尾根の末端に位置している。ここから五里山までヤブ漕ぎで登ることも可能だろう。いつかきっと五里山は登ってみたい山なのだ。

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2005年05月07日

Akimasa Net
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二軒小屋~十方山林道(祠まで)、往復
原哲之さん(細見谷保全ネットワーク事務局長)の死を悼みつつ!!
(出発帰着:二軒小屋)

2005年05月07日(日)、単独

はじめに

2005年05月07日(日)、単独
十方山林道往復:
二軒小屋~水越峠~下山橋~ワサビ田~カネヤン原~山の神:祠
(出発帰着:二軒小屋)

「ぼくらの川のブナの森」掲示板によれば、原哲之さん(H.Noriyuki、細見谷保全ネットワーク事務局長)が2005年04月06日(水)亡くなったという (享年41歳)。投稿者:TONARI、投稿日:2005/04/07(Thu) 15:34 No.327

「ぼくらの川のブナの森」のテーマは、"細見谷・広島県十方山Jipposanのブナよ永遠に"である。つまり、十方山林道の大規模林道化中止を求める活動を成功させようとするものである。したがって、Webの内容には、十方山林道の大規模林道化計画の概要、最新のニュースあるいは各種催し物の告知などを含んでいる。

原哲之さんは、このWebの管理を一人でなさっていたようだ。細見谷保全ネットワーク事務局長という立場は、当Webマスターとして最適任者であったと言える。しかし、5年間にわたる闘病生活の最後にあたって更新は滞り勝ちとなり、わずかに掲示板だけが各人交流の場として機能し続けていた。

そうした状況の中で、たまたま今年3月末でWebを移転させなければならない事態となり、幸いなことにボランティアの方によって、移転作業がこの度無事完了したという。十方山林道問題の今後の展開において、我がHomePage(AKIMASA.NET)も相互リンク等によって、ささやかながら貢献したいものと考えている。

思えば私が十方山林道へ足を踏み入れるきっかけをつくってくださったのが原哲之さんであった。2002年08月10日(土)のことである。妻と孫2人の計4人で小型サンショウウオ観察会に参加した。途中で雨が強くなり、会としてその時は渓畔林まで行くことはなかった。

日を改めて、原哲之さんやその他、その時々の主催者の方から、細見谷渓畔林の現地観察会、あるいはシンポジウム等に参加のお誘いをいただき、その結果をレポート形式でMyHomePageにまとめてきた。私のポケットにいくつもの貴重な思い出をつくってくれた原哲之さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。


内黒峠~十方山往復を予定していた。自宅から見る安芸小富士は、雨上がり後で、樹木の一本一本が分かろうかという程見通しがよい。作成済みのカシミール展望図を持ってでかける。十方山頂上からは同定できない位たくさんの山が見えることだろう。期待に胸が膨らむ。

ところが、内黒峠に近づくにしたがって、空はくもり、雨まで降ってきた。昨日からの天候の回復が少し遅れているようだ。雨の中を片道3時間縦走して、展望ゼロでは面白くない。十方山林道トレッキングに切り替え、出発点となる二軒小屋まで移動する。 原さんをしのびつつ、十方山林道を往復一人で歩いてみた。

今日のコースタイム:
二軒小屋(42分)シシガ谷登山口(55分)下山橋(31分)ワサビ田(50分)祠
 小計3時間03分(途中休憩5分を加える、昼食タイム26分は加えず)
祠(39分)ワサビ田(20分)下山橋(45分)シシガ谷登山口(25分)二軒小屋
 小計2時間09分
総合計5時間30分(祠18分を加える、昼食タイム26分は加えず)

二軒小屋9:30-シシガ谷登山口10:12、10:17-水越峠10:24-下山橋11:12-定札11:32-定点観測地点11:43、12:09- 赤土谷標識12:27-祠12:59、13:17-定点観測地点13:56-定札14:05-下山橋14:16- 休憩(スギ数本あり)14:29、14:35-小型サンショウウオ観察橋14:46-水越峠14:54-恐羅漢山登山口14:59-シシガ谷登山口15:01-二軒小屋15:26

-帰りは歩きに徹しています(走ったわけではありません)-

内黒峠から二軒小屋へ下る途中で、ウワミズザクラが満開。"コップ洗いのブラシのような花穂"(山渓ハンディ図鑑3、P534)をたくさん付けている。隣の大トチノキに花はまだみられない。(2003年05月24日トチノキ満開)

今日のコース概略は、二軒小屋からシシガ谷登山口を経て水越峠まで登り、そこから祠手前までゆったりと下り、最後に祠まで少し登る。水越峠を越えてからは、細見谷川に沿っていく。したがって、行きは下り、帰りは登りが主となる。ただし、今日のコースタイムは、帰りでひたすら歩きに徹した分、行きよりも極端に早くなっている。

五里山~恐羅漢山の稜線から、何本もの支谷が細見谷川に向かって落ちている。その谷の多くが豊かな水量の沢となって、未舗装の十方山林道を乗り越え、あるいはその下をくぐって流れ込んでいる。十方山林道の上には今日も水溜りが延々と続き、そこにブナの花芽などが降り積もっている。

クロモジ、キブシが目に付く。オオカメノキの白い花が美しい。花序は両性花のまわりに装飾花がある。ただし、花序に柄があるかどうかなど、きちんと見ていない。 花の形がよく似ているヤブデマリにしては時期が早いと思うのだが(吉和冠山2004年06月12日ヤブデマリ満開)。下山橋でキケマン。

2004年秋の台風は、十方山林道にも大きなダメージを与えたようだ。何となく雰囲気が明るくなっているところがある。川岸や山側の大木が何本も根こそぎ倒されて、空間があいているのだ。

また、川向こうの山肌が高さ20~30mにわたってずり落ちていたり、林道上でも小さな崩落が何箇所か見られる。十方山林道を大規模舗装化した場合、崩落しては修理の繰り返しにならないだろうか。

途中で、車2台を使って移動しながら調査しているグループとすれ違った。帰り道、祠の途中でまたすれ違った。七曲を通って帰るのだろう。大学の研究室かもしれない。何の調査かは分からないが、十方山林道(細見谷)に関する学術調査データを、どんどん集積してもらいたいと切に願うところである。

大規模林道化工事のためと思われる標識が、林道上に点々と設置してあり、工事開始の準備は既に完了しているようだ。ところで、十方山林道へはじめて連れて来てもらったのは、2002年08月10日のことである。その時、小型サンショウウオの観察をした橋のたもとがきれいに刈り取られている。

その他、台風の影響で大木が倒れて空間ができただけでなく、下草や雑木を刈り取ったために、明るく感じるようになった箇所があるような気がする。これも工事開始準備のためだろうか。

ワサビ田では、川向こうで男女一組が仕事中である。その他出合ったのは、行きで植物観察中に背中をバイクが1台行き交う。帰りにバイク5台のグループに追い越される。

ワサビ田の川のそばにスミレが一輪。借り物のデジカメ(400万画素)でうまく撮れた。しかし、その他の植物はマクロ設定をしたのにピンボケ、さらに撮影枚数がすぐに一杯となってしまった。撮りたい景色があり不要なコマを消去しようとしたが、操作方法がわからずほぞをかむ。次週、長男がマクロでの撮り方や印刷方法などを教えてくれるという。

祠の手前で日が差し始める。林道は祠にむけて少し登りとなる。祠は林道左手、細見谷川側のコブの上にある。林道右手山側の崖が崩れて一抱えもある岩が転がり落ちたままになっている。ヤマフジが多い。ツツジはオシベ5本と10本のものがあるようだ。ダイセンミツバツツジもあるということで、種の同定までには至らない。

二軒小屋まで帰り着き、その後すでに開通している大規模林道を通って広島方面に下った。海岸付近の山に比べて、うすくて淡い黄色~緑色がまだまだ強くてきれいだ(花時のコナラの樹冠は青緑色、クヌギは黄色、1週間もすると同系の緑色になり区別がつかなくなる-山渓ハンディ図鑑3、P226-7)。なお、この林道を今の時期に通る車はほとんどなさそうだ。

海岸部附近の山では、点々と、あるいはかなりの範囲がかたまって濃い黄色に染まっている。アラカシの雄花花序が垂れ下がっているのであろうか。今日もまた自然の中で楽しく過ごせた一日であった。

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2007年05月12日

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二軒小屋~十方山林道(祠まで)、往復
自著「細見谷渓畔林と十方山林道」(自費出版)2007年秋出版予定の表紙写真を求めて渓畔林を歩く
(出発帰着:二軒小屋)

2007年05月12日(土)、単独

はじめに

2007年05月12日(土)、単独
十方山林道往復:
二軒小屋~水越峠~下山橋~ワサビ田~カネヤン原~山の神:祠
(出発帰着:二軒小屋)

自著「細見谷渓畔林と十方山林道」(自費出版)2007年秋出版予定は、この5月連休前に初校が上がってくるはずであったが、図版のトレースに時間がかかるという理由で、少し予定がずれ込んでいる。

いずれにしても、表紙を飾る写真を用意しなければならない。細見谷川の真中で渓畔林を写したものか、あるいは、細見谷川(渓畔林)と十方山林道が平行して走る構図のどちらかにしたいと考えている。

新緑の季節、今まで当たりをつけていた撮影ポイントを目差して、二軒小屋から往復することにした。

二軒小屋9:29-十方山(シシガ谷)登山口10:08-恐羅漢山登山口10:09-水越峠10:15-9号橋10:25-下山橋10:56-ワサビ田11:33、11:40-カネヤン原12:24-山ノ神(祠)12:40、13:05-カネヤン原13:18-ワサビ田13:50-下山橋14:10、14:15-9号橋14:36-水越峠14:44-十方山(シシガ谷)登山口14:50-二軒小屋15:18

今日のコースタイム:
二軒小屋(39分)シシガ谷登山口(7分)水越峠(41分)下山橋(37分)ワサビ田(44分)カネヤン原(16分)山ノ神
 小計3時間11分(ワサビ田7分加える)
山ノ神(13分)カネヤン原(32分)ワサビ田(20分)下山橋(29分)水越峠(6分)シシガ谷登山口(28分)二軒小屋
 小計2時間13分(下山橋5分加える)
総合計5時間49分(山ノ神25分を加える)

二軒小屋側の林道拡幅舗装化工事(大朝・鹿野線第4工区開設工事、施工:緑資源機構)は、昨年末からすでに始まっている。車輌通行止めである。人は通してもらえるとのことだが、二輪車はダメだろう。今日は工事をやっている様子はない。そのまま静かに通していただく。(吉和西側も車輌通行止め)

重機が入りやすくするため、一軒屋の向こうまで土を入れている。そのさらに向こうは、相変わらずのガラガラ道で何とも歩きにくい。下手をすると足首をひねりそうになってしまう。

十方山林道は荒れている。特に、シシガ谷登山口までと、水越峠を過ぎていくつかのコンクリート橋を渡ったあたりから、下山橋にかけてがひどい。ワサビ田前後では意外と歩きやすい。少し土を入れて整備したのであろうか。山ノ神:祠では、キャタピラの跡がついており土をならしてあった。

細見谷は新緑、若葉の季節である。濃い緑に、薄い緑と様々な色調の木の葉でにぎわっている。写真をとりまくる。表紙くらいは自分の写真でという思いでやってきたが、はたしてその中に使えるのがあるかどうか。

林道上にある沢山の水溜りの中で、オタマジャクシを見つけることができたのは二つだけだった。どちらでも、黒くて小さいオタマジャクシが沢山泳いでいる。何とか元気で育って欲しいものである。

工事が始まってから、林道を走る車はほとんどないはずだ。細見谷上流部は、つかの間の自然を満喫している。というようなことを考えながら帰途に着いたところ、後から車の気配がして、かなりのスピードで追い抜いていった。吉和西の工事現場の内側に置いてあるレンタカーのようである。誰がチャーターしている車か知れないが、林道に優しい走りをしてほしいものである。

ワサビ田からの帰途は歩きに徹した。右ひざの痛みと左太腿に違和感があり、それなりの歩きとなっている。

追記:
横川国有林の真新しい看板(広島森林管理署)
渓畔林から林道まで、倒木を無理やり引きずり出している箇所がある。そのためだろうか、何だか空が明るくなった(日の光が通るようになった)と感じる箇所が増えたようだ。
下山橋下手のマゴクロウ谷落ち口(ボーギのキビレ取り付き)にある「横川越 恐羅漢山登山口」という趣のある道標が、林道から見えるようになっている。
細見谷川の中に深い淵があり、青緑に見える水の深さは数メートルか
20~30cmの魚影を複数認める。

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2007年08月04日

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二軒小屋~十方山林道(祠まで)、往復
大規模林道工事の現場を通り、渓畔林に入る
(ミヤマカラスアゲハ、ニホンヒキガエルなどをみる)
(出発帰着:二軒小屋)

2007年08月04日(土)、単独

はじめに

2007年08月04日(土)、単独
十方山林道往復:
二軒小屋~水越峠~下山橋~ワサビ田~カネヤン原~山の神:祠
(出発帰着:二軒小屋)

二軒小屋9:35-一軒屋9:45-シシガ谷登山口10:13、10:18-水越峠10:25-9号橋10:34、10:36-渓畔林先端部10:47-下山橋11:13-堰堤11:47-ワサビ田11:52、12:00-橋12:20-橋12:23-カネヤン原12:31-橋、支流に堰堤12:34-山の神:祠12:45、13:19-カネヤン原13:31-ワサビ田13:51-下山橋14:09、14:13-渓畔林先端部14:23、14:32-9号橋14:43-水越峠14:52-シシガ谷登山口14:58、15:00-工事現場に戻る15:20-一軒屋15:23-二軒小屋15:32

往路:3時間10分、復路2時間13分、その他、祠休憩34分
総合計:5時間57分(出発から帰着まで、すべての時間を含む)

十方山林道の夏を確かめたくて、二軒小屋を出発地点に選ぶ。二軒小屋では大規模林道工事が始まっている。はたして通してもらえるかどうか、不安をかかえながら歩き始める。

クレーン車などの工事用車輌が道路に何台も並んでいる。作業中の人が何人もいる。どこを通ってよいのか分からない。道路中央が盛り上がっており、その左手の横川川へ土砂が流れ落ちないように木製の板壁がつくってある。そこまで下りて、石ころだらけの所を少しよろけながら、少しづつ前に進む。板壁が川の方に倒れないように、何本もの鎖が道路側との間に張ってある。その下を前かがみになって頭をつっかえながら行く。すぐに難所は抜けて歩きやすくなる。

作業中の人からは特に何も声はかからなかった。一軒屋を過ぎて、しばらく行った辺りで、現場監督らしき人から、「こんにちは」と声をかけられる。登山者は通行不可ということもなく、当初言われていたヘルメット着用を求められることもなかった。しかし、油断すれば足をくじくといった失敗は簡単にやってしまいそうである。完全な自己責任の世界、また多人数が一度に通ることは避けるべきかも。

今日のお目当ては、ミヤマカラスアゲハである。数頭づつ集まって林道上で吸水活動をしているところを、行き帰りで10回以上見かけた。一番数の多い集団では10頭以上が集まっている場合もあった。

9号橋のたもとにウバユリが咲いているのを見ながら、渓畔林へと入っていく。天然スギがポツポツ生えている辺りを抜けると、渓畔林になる。今まで二軒小屋側の渓畔林よりも吉和側の渓畔林の方がすばらしいと思っていたが、下山橋手前(二軒小屋側)にもいいポイントがあることが分かった。

林道沿いには、オオハンゴンソウの大きな黄色の花が目立つ。このままだと、十方山林道がオオハンゴンソウ通りにならないとも限らない。生態系の破壊という観点からはどのように考えればよいのであろうか。このままでよいのか、あるいは何か手を打つべきなのか。

行きの下山橋手前で、何かブルルーという音がする。あわてて笛を吹く。下山林道(下山橋)のゲートの向こうに車が一台止まっていた。営林署関係の車かもしれない。その他、釣り人1人と行き交う。また、何かの調査グループと思われる車が1台、吉和側からやってきた。中年男性の運転する車に若い女性も同乗している。帰路で再びすれ違った。吉和側の林道工事は終わったのだろうか。

山の神:祠まで行って昼食後、パワーウォーキングで帰路を飛ばす。水越峠までは、登りになる。下山橋で少し休み渓畔林の出口付近(自然景観抜群)で休憩。その後は、再び荒れた道になることもあり、ゆったりと歩いて帰る。

それにしても、ニホンヒキガエルというのは人を怖がらないカエルである。今回も一匹が林道上でじっとしている。進行方向右側の轍の中でうずくまっている。私が左側を歩いていなければ、完全に踏み潰しているところだった。

工事現場まで帰ると、今日の作業はまだ終わっていなかった。道路の中に埋められたコンクリートの基礎部分などを見学する。作業員の人が誘導してくれることはもちろんないけれども、好意的な感じで通していただく。

後日、会社で大分100kmウォーキングの参加申し込み書をもらった。以前紹介を受け非常に興味があったので、今年は山登りだけでなくロードの距離もかせいでいた。しかし今年度は、我らが団塊の世代一期生が還暦を迎える年である。同期会などイベントが多く、大分遠征をすれば3週連続でお出かけとなる。残念だけれど、断念せざるを得ないかもしれない。

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2006年07月15日

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那須登山道~十方山、往復
(出発帰着:那須集落上部)

2006年07月15日(土)、単独

はじめに

2006年07月15日(土)、単独
十方山往復、那須登山道
那須集落(林道風小屋線終端)~藤十郎1200m台~前三ツ倉1312m~奥三ツ倉1320m台~十方山(出発帰着: 那須集落上部)

2003年(平成15年)地元の人によって、登山道が整備しなおされた。終始樹林帯の中を行くコースだ。風はほとんど通らず、多量の汗をかく。水分補給量1リットル。そうした中で、途中の急登でも、なんとなく足が動くようになった感じがして嬉しくなる。とはいうものの、帰りの奥三ツ倉までは多少しんどい。

コースタイム:
林道終点(24分)尾根取り付き(42分)1050m前後(26分)藤十郎
 小計1時間32分
藤十郎(27分)前三ツ倉(17分)奥三ツ倉(10分)論所(11分)十方山
 小計1時間12分(前三ツ倉7分加える)
十方山(30分)前三ツ倉(9分)藤十郎(44分)林道終点
 小計1時間26分(藤十郎3分加える)
総合計4時間10分(行き2時間44分、帰り1時間26分、昼食60分を除く)

林道終点9:01-作業小屋9:05-標識(右折304度)9:09-沢9:13-沢渡る(水あり)9:16-20度-支尾根突端9:20-242度-341度9:23-303度9:24-十方山分岐221度9:25-263度9:33、9:38-右から巻く-尾根に乗る281度9:45-スギ林9:48~49-256度急登-一段落(右手に尾根みえる)9:55、10:02-1050m前後227度10:07-197度10:09-210度10:12-204度10:15-1120m台小コブ10:17-229度10:22-214度10:26-199度10:29-藤十郎1200m台 280度10:33-小コブ240度10:36-小コブ10:39-小沢(水あり)10:43-248度10:46-269度登る10:49-255度10:55-230度10:58-小コブ10:59-248度-前三ツ倉1312m(縦走路)176度11:00、11:07-226度下る11:08-鞍部217度11:11-234度登る-一旦草原212度11:14-再び潅木181度11:15-草原(中三ツ倉?)、平166度11:17-右手ほんの少し高い11:20-240度11:22-奥三ツ倉1320m台11:24-262度下る11:25-234度11:29-200度11:32-論所 249度11:34-沢222度11:37-277度11:40-217度11:42-十方山11:45、12:45-論所12:52-奥三ツ倉13:00-前三ツ倉13:15-沢13:19-藤十郎13:24、13:27-クマの糞13:28-左手尾根拡がる13:30-休憩(スギ林に向う)13:43、13:49-わずかに左13:52-巻き道(左から)13:52-尾根13:55-分岐13:59-沢14:02-沢沿い外れる14:04-左分岐14:05-左へ14:07-林道終点14:11

十方山登山口(那須コース)は、那須集落上部の"林道風小屋線"終点にある。中国自動車道(戸河内インター)から国道191号を三段峡方面に向う。途中の明神橋で柴木川(太田川合流点付近)を渡り、 右に広島県道252号(恐羅漢公園線、内黒峠~二軒小屋方面)を分けて広島県道296号(吉和戸河内線)に入り、太田川左岸をさかのぼる。

打梨発電所(中国電力)を川向こうに見て500mほど行き、右手の那須集落に入ってどんどん登る。そのまま那須集落の中を沢沿いに通り抜けて、右手の林道風小屋線(標高600m台)に入る。地形図の黒線(舗装、幅員4m)に沿って大きくうねりながら高度を稼いでゆく。林道終点部は、地形図よりももっと延びており、北から大きく回りこんで、かつての作業道(地形図点線)に接する地点(標高690m前後)で行き止まりとなる。そこには、乗用車が十分旋回できるスペースがある。林道終点で、彦八の頭1151.9mを323度に見る。

注:2006年7月現在、広島県道296号(吉和戸河内線)には道路工事中の箇所があり、戸河内側から那須に行くことはできない。那須に行くには、反対の吉和側から瀬戸谷入口コース登山口の前を通って回り込まなければならない。なお、戸河内~吉和の移動には、国道186号(島根県江津市~広島県大竹市)を使う。もちろん中国自動車道(戸河内インター~吉和インター)もある。

林道終点右端をほんの少し沢の方に下りて、昔の作業道(地形図点線)に乗る。左手に沢音を聞きながらゆったりと行く。作業小屋を過ぎ、標識(標高730m 前後)にしたがってやや右(北側)に振る。すぐに、地形図点線から離れて北側を西北西の方角に進むようになる。つまり、一本北側の沢を右手にしながら、ゆるい尾根を巻いてゆく。小さな沢に入って中尾根状態のところを少し登り、きれいな槇道を等高線に沿ってゆるやかに巻き上げてゆく。小尾根突端を巻いて、なおも槇道は延びる。

標識(標高820m前後)で槇道を見送り左折、ゆるい小尾根に向けて直登(221度)する。標高940m前後で地形図点線の尾根に乗る。1050m前後に向けて、急登を2回程繰り返す。急登が終わると、なだらかな登りを左に回りこむようにして、1120m台コブ~藤十郎1200m台に向う。その後も終始尾根筋を外さずに、前三ツ倉1312mで縦走路に乗り、十方山をめざす。

1050m前後~1120m台コブは、地形図点線よりかなり東側を登る。1120m台以降は、カエル、セミの大合唱でクマ鈴の音も完全にかき消されてしまう。1120m台コブから藤十郎に向けて、地形図点線のやや東をほぼ尾根に忠実に登る。藤十郎手前で地形図点線ほどは蛇行しない。

藤十郎からもほぼ尾根を追ってゆく。ササが刈ってありありがたい。前方からカッコー、カッコーの鳴き声。小岩を3つ程通り過ぎて、前三ツ倉1312mで内黒峠縦走路に合流する。縦走路合流点は地形図点線とは異なっている。昔の登山道表示がそのまま残っているのであろう。

前三ツ倉1312mから、一旦鞍部に下って登り1300m台に乗る。そこからほぼ尾根に忠実に奥三ツ倉1320m台に至る。"奥三つ倉は樹林の中の平坦な峯であるが、最高所に岩塊があるので位置確認は容易である。"(西中国山地P103)

前三ツ倉、中三ツ倉、奥三ツ倉の位置表示は、「西中国山地」、「ひろしま百山」あるいはその他資料によってまちまちであり、周辺にあるどの集落の呼称を採用するかによって、同一資料中においてすら矛盾点を含む内容となっている。当Webにおける表記では、前三ツ倉1312m(2006年現在の那須登山道分岐点)、奥三ツ倉1320m台(最高点に岩塊あり)とする。そして、中三ツ倉はあえて表記しない。(注:2006年6月以前の当Web山行記の内容はまだ訂正していない)

奥三ツ倉から、論所と呼ばれる鞍部(掘割り)を通って十方山に至る。この間もほぼ尾根筋をいく。十方山の方角から、多少左右に振れながら進み、チマキザサ-アカモノ群落の平坦な草原に躍り出る。

十方山に着くと、先着の男性が一人。さっき立岩貯水池横を歩いているところを追い抜いた人ではなかろうか。声をかけるとやはりそうだった。大谷川を登りつめてきたという。ザイル等完全装備だ。聞けばそれ程無理しなくても歩けるという。でも奥三段峡あたり(で修行をしてからの方)がよいと勧められた。

続いて、女性陣到着。引率のインストラクターは、近々テレビ番組に登場するらしい。聞くともなしに聞いていると、雨具の選び方など、参考になる意見を述べていらっしゃる。山の展望の話は出なかったようだ。ちょっと期待していたのだが。

十方山からの展望は、抜群とまではいえないが楽しめた。刈尾山の左奥に大佐山、右奥に深入山。天狗石山、阿佐山あたりまで見えているようだ。天上山、東郷山ははっきりしている。鈴ヶ峰がほんのりと見えている。阿弥陀西の右手前に湯来冠山、大峯山の左手前に小室井山、その後ろは弥山~502mだろう。ただし、大黒神山との区別はつかない。大峯山~西大峯の右手前は河平連山。女鹿平山の右奥から、羅漢山、鬼ヶ城山、そして吉和冠山がきれいに並ぶ。寂地山のずっと手前に黒ダキ山。千両山の右奥は安蔵寺山だろう。などなど。

2006年7月15日、9:06:32、ホタルブクロ
2006年7月15日、14:36:12、ヒメユリ
2006年7月15日、14:38:44、オオバギボウシ

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2003年05月24日

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往路:内黒峠縦走路
復路:内黒峠縦走路~藤本新道~恐羅漢公園線
初めて内黒峠縦走路に踏み込む。復路では、途中で藤本新道(初)に下りて、県道(恐羅漢公園線)を登り返す。
(出発帰着:内黒峠)

2003年05月24日(土)、単独

はじめに

2003年05月24日(土)、単独
十方山(内黒峠縦走路)往復:
往路:内黒峠縦走路
復路:内黒峠縦走路~藤本新道~広島県道252号恐羅漢公園線
(出発帰着:内黒峠)

内黒峠から十方山を目指す。往復7時間のロングコースである。途中誰にも出会わなかった。念願のコースで新緑を独り占めにしてただひたすら歩く。なお、復路では途中で二軒小屋へ下り、車道を歩いて内黒峠へ登り直した。

今日のコースタイム

内黒峠(56分)彦八ノ頭(58分)丸子頭(1時間04分)十方山
 小計3時間09分(途中休憩を加える)
十方山(43分)丸子頭(18分)藤本新道分岐(22分)車道(45分)内黒峠
 小計2時間11分(途中休憩を加える)
総合計5時間20分(昼食タイム48分をのぞく)

内黒峠8:55-小ピーク9:04-小ピーク9:09-ピーク9:14-1166mピーク9:28-鞍部9:37-1151.9m(彦八ノ頭)9:51、9:58-鞍部(カサゴヤキビレ、水場)10:14-小ピーク(二軒小屋分岐)10:24-1152m10:37-小ピーク10:49-丸子頭10:56、11:00-小ピーク11:06-小ピーク11:20-1312m(前三ツ倉)11:31-鞍部11:35-小ピーク(中三ツ倉)11:40-ピーク(奥三ツ倉)11:44-鞍部(論所)11:55-十方山12:04、12:52-丸子頭13:35-1152m13:46-二軒小屋分岐13:53-車道(林道)14:15、14:18-内黒峠15:03

内黒峠から縦走路に入る

内黒峠に向かう林道沿いにはフジの花。峠に着くとカッコーやウグイスの鳴き声。登山道で最初に出迎えてくれた白い花はチゴユリか。ユキザサの群落もある。しばらく行くと、白くて小さな花が木に咲いている。コース上ではほとんど展望はないが、ブナやナツツバキなどの自然林が気持ちよい。

  • シルバ・コンパスを落とす

彦八ノ頭を過ぎるとしばらくは平坦で、やがて、カサゴヤキビレに向かって下る。左手(248度)に1152mピークが見える。その右奥に丸子頭があるはずだが見えていなかったのかな。右手には恐羅漢山(296度)がある。しばらく下ってコンパスを落としたことに気がつく。斜面を引き返すと足元からヤマバトが驚いて飛び出す。こちらの方がびっくりして思わず声を上げた。

  • 多くの動植物に出会う

その他多くの動植物に出会えて楽しい。藤本新道分岐を過ぎたあたりで登山道前方を小動物が向こうへ走っていった。イタチの仲間だろう。しばらくすると右後方からキツツキのドラミングが聞こえてくる。

1152mピークを過ぎると平坦な開けた場所となる。チョウが一頭(と数えると教わったことがある)飛んでいる。羽の真ん中は薄紫色の筋、後端は茶色、デジカメで撮ってやろうとしたら笹藪の中にひらひらと舞い込んでしまった。

2頭目が目の前に現れた。こんどは少し激しい飛び方をしている。顔すれすれをかすめていった。攻撃してきたのだろうか。さらに3頭目を見る。復路同じ場所を通りかかると、足元から同じ種類の蝶が飛び立った。心なしか元気がない。午後は活動が鈍るのだろうか。

前三つ倉を過ぎたあたり(往路)で足元の石に小さなチョウ(黒紫色)を見つける。すぐに飛び立って逃げてしまった。

奥三つ倉にブナの大木がある。クマの爪あとのようなものが横二列についていた。どれも古いもので新しいのはなかったようだ。

奥三つ倉から十方山へ至る道は、三角点に向かってほぼ一直線についている。二万五千分1地形図は間違っている。なおこの登山道を頂上の方から見ると、「ちょっとお花を摘みに行くのにちょうどよい道」に見えるらしい。

十方山山頂のにぎわいと展望

頂上には6組のカップル。それぞれご夫婦、友人同士といった雰囲気である。帰るころまでには同じくらいの人数が入れ替わったようだ。話し声が聞こえる。こっちの道は恐羅漢山へ行く道。あそこに見えるのはたぶん旧羅漢山(広島県で一番標高が高くて恐羅漢山より1m高い)で、恐羅漢山はここからは見えないだろう。安芸冠はあれでその右が寂地、それらの左奥に羅漢山があるはず等、ベテランさんが聞かれるままに答えているようだ。

奥三ツ倉と市間山の間に<天上山>、市間山と立岩山(1135m)の間に<東郷山>、立岩山(1135m)と立岩山の間に<湯来冠山>、立岩山と960mの間に<大峯山>をかろうじて確認する。その他の細かいところまでは同定できない。

その他見えていたのは、吉和冠山、安蔵寺山、焼杉山、旧羅漢山あたりか。十方山最高点(1328m)の右奥には砥石郷山が見えるが、丸子頭~前三つ倉~奥三つ倉の向こう側は全くわからない。

復路は途中から藤本新道を下る

  • 藤本新道とは

復路は途中から藤本新道に入り、二軒小屋を目指して一直線に下った。二軒小屋付近から十方山へのショートカットがあるとは聞いていたのだが、取り付き口が今ひとつわからずにいた。藤本新道は、内黒峠縦走路の下山口に設置された説明板によれば、平成11年6月に地主さんの好意で開設されたという。

今から約4年前に開かれた新道である。いくらなんでもまだ荒れてはいないだろう。ここから下って確認しておこう。下った後、内黒峠まで車道(アスファルト道)を登ることを考えるとちょっと躊躇したが思い切って下ることにした。二軒小屋~十方山~恐羅漢山~二軒小屋の周回コースを想定してのことである。

  • 藤本新道の取りつき口を確認する

尾根筋をはずさずに作られた登山道の出口は、二軒小屋から内黒峠側へ500~600m登った地点であった。大きな木に赤テープが二本巻いてあるだけでその他の標識はない。

県道恐羅漢公園線を上る

さて、車道をしばらく登ると、道路脇にトチノキの老木があり花が満開である。樹冠がきれいに整った大木に“円錐花序”が多数“直立”した様は圧巻である。この前行った細見谷にあるトチノキの群落も満開だろうか。

なお、落とした磁石(シルバ・コンパス)は見つからなかった。同じシルバの“鏡付き”をリュックに忍ばせておいたので以後はそれを使った。しばらく前に買ったが使いこなせなくてそのままにしておいたものだ。角度誤差0.5度単位ということであったが成る程正確に測れるようである。

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2003年08月10日

Akimasa Net
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1)十方山(藤本新道~内黒峠縦走路)
2)シシガ谷コース~十方山林道(ワサビ田まで)、往復
まず十方山に登り、その後、十方山林道に降りて渓畔林を堪能する
(出発帰着:二軒小屋)

2003年08月10日(日)、単独

はじめに

2003年08月10日(日)、単独
十方山(藤本新道~内黒峠縦走路)から
十方山林道(ワサビ田まで)往復
(出発帰着:二軒小屋)

夏の細見谷に行ってみたい。しかし普通車でこの谷沿いの林道(十方山林道)は走れない。二軒小屋から徒歩往復が常識的なところであろう。だが十方山にも登ってみたい。ということで二軒小屋から十方山を目指し、十方山頂上からシシガ谷を下って細見谷に至る。最初は瀬戸谷から十方山を乗り越えて往復することを考えていた。体力的には無謀というものであろう。

今日のコースタイム

二軒小屋(42分)稜線上(28分)丸子頭(55分)十方山
 小計2時間05分
十方山(51分)シシガ谷登山口(44分)下山橋(33分)ワサビ田
 小計2時間12分(昼食24分を除く)
ワサビ田(24分)下山橋(45分)シシガ谷登山口(29分)二軒小屋
 小計1時間42分(途中休憩を加える)
総合計6時間08分(十方山展望、下山橋昼食、1時間07分を除く)

二軒小屋8:47-登山口8:56-小ピーク9:05-小ピーク9:11-小ピーク9:19-稜線上9:29-ピーク途中9:35、9:42-(1152mピーク)-鞍部9:45-丸子頭9:57-小ピーク10:03-鞍部10:07-(振り返れば展望)-小ピーク10:13-1312m(前三ツ倉)10:18-鞍部10:22-奥三ツ倉10:30-鞍部(論所)10:42-十方山10:52、11:35-シシガ谷登山口12:26、12:30-下山橋13:14、13:38-ワサビ田14:11、14:20-下山橋14:44-シシガ谷登山口15:29、15:33-二軒小屋16:02

台風一過の藤本新道を登る

台風一過、一日置いて十方山を目指す。広い二軒小屋駐車場に先客はたったの一台。身支度を整え、県道を内黒峠に向かって少し引き返し、取り付き口に至る。最初から急登である。ササをつかんでよじ登る。

台風による雨水をたっぷり吸い込んだ登山道は下りにはとても使えそうにない。それでも登るほどに適度な勾配となり、左手樹間に見え隠れする内黒峠からの稜線を見ながら登っていく。稜線に近づくと鈴の音に混じって人の話し声がする。内黒峠方面から登ってくる人がいるようだ。

内黒峠縦走路で男性3人組といっしょになる

稜線に入っても休まず登り続ける。それでも鈴の音はさらに近づいてくる。休憩を入れてやり過ごそうとするが、追いついてきた男性3人組も同じところで休憩。

ここまで1時間45分で来たという。二軒小屋ショートカット道やシシガ谷コースなどよく通っているようである。お菓子を2つもらってお先に失礼する。その後は鈴の音は聞こえなかった。こちらのペースが幾分上がり気味だったようだ。

十方山山頂からの展望

頂上では台風一過の青空とまではいかないが見通しのよい天気に満足する。丸子頭の右後方は苅尾山~掛頭山であろうか。その回りの山も見えている。東の方角、遠くに海見山のピークが高い。南東の方角に鈴ヶ峰も見えている。その右後方には峠島が海に浮かぶ。小室井山後方に宮島・弥山その他が見えているようである。羅漢山、鬼ヶ城山、吉和冠山が一直線上に並ぶ。十種ヶ峰も見えているようである。

シシガ谷コースを下る

シシガ谷コースは石が多いから捻挫など注意が必要と先ほどの人に教えてもらっていた。成る程、石も多いが木の根も張っている。至るところに水が流れており川の中を歩いているのかと錯覚するような場所もある。

滑らないように慎重に下る。登り1時間弱、下り30分余りと教えてもらっていたが50分以上かかった。自然味あふれるコースである。

十方山林道を歩く(ワサビ田往復)

いよいよ十方山林道を歩く。あまり勾配がないとはいえやはり坂道である。登りではそれなりにきつい。またシシガ谷登山口から二軒小屋方面にかけてかなり荒れている。太陽の光は林道の西側からまともに当たっているが、樹木の途切れた場所以外で直接日の光を浴びることはない。時々心地よい風が通り抜ける。

林道の水溜りでチョウが3~4頭づづ水を吸っている。こうした光景を林道のあちこちで見かけた。近づくと飛び立つが何だか弱々しい。中には車に轢かれたようなのがいる。羽を一杯に広げたまま死んでいるのがいた。広島の自然と昆虫/広島県蝶類図鑑/神垣 健司さんの図鑑で調べると、ミヤマカラスアゲハによく似ている。

カメラを提げて一人で歩いている人、数人のグループ、釣り人、オフロードバイクに車、というように細見谷に入り込む人の数は相変わらず多いようだ。

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2006年07月22日

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恐羅漢公園線~内黒峠~内黒峠縦走路~藤本新道
内黒峠付近周遊
(出発帰着:二軒小屋)

2006年07月22日(土)、単独

はじめに

2006年07月22日(土)、単独
内黒峠付近周遊:
恐羅漢公園線~内黒峠縦走路~藤本新道
二軒小屋~県道252号(恐羅漢公園線)~内黒峠縦走路(内黒峠990m前後~彦八の頭1151.9m~二軒小屋分岐、丸子頭1236.3m登り途中(1152m)手前の1070m台)~(藤本新道)~県道252号~二軒小屋 (出発帰着:二軒小屋)

連休明けにストレスから体調をくずして一日仕事を休んだ。リハビリを兼ねて軽めの調整をする。広島県道252号(恐羅漢公園線、戸河内~内黒峠~二軒小屋)が道路工事中で通行止めだという。どの様な状況なのか知りたくて、二軒小屋から歩いてみることにした。そして、内黒峠から十方山縦走路に入り、途中から二軒小屋に下った。予定通りのコースをゆったりと歩くことができて満足。

コースタイム:
二軒小屋(1時間27分)内黒峠
 小計1時間27分
内黒峠(40分)1166m(34分)彦八の頭1151.9m(21分)カサゴヤキビレ(4分)藤本新道分岐
 小計1時間43分(1166m4分を加える)
藤本新道分岐(31分)県道252号線(9分)二軒小屋
 小計40分
総合計3時間58分
 (内黒峠8分を加える、二軒小屋分岐25分は除く)

二軒小屋9:54-恐羅漢橋9:56- 沢10:02-沢トチノキ10:03-カーブミラー10:11-沢・水なし10:16-沢・水あり・ヘアピン10:20-道幅拡大10:20過-再び狭くなる10:33 -沢・水あり10:51-道幅拡大11:01-展望台11:15-内黒峠11:21、11:29-267度11:30-ブナ11:36-尾根やや左から238度11:37-なだらか283度11:39-小コブ1060m台254度11:40-少し登り261度11:47-なだらか1110m前後11:48-266度11:49-左へ振る222度1130m台11:51-1140m台コブ11:54-269度下る-正面に1166m11:55-鞍部1110m台217度11:58-256度12:06-1166m12:09、12:13 -170度-正面・前三ツ倉216度12:16-急な下り口12:24-鞍部232度12:29-再び樹林12:32-276度12:34-222度12:36-なだらかピーク1120m台12:38-前方にピーク12:39-鞍部1110m台12:41-やや右から巻く212度12:43-180度12:44-彦八の頭 (1151.9m)240度12:47- 小コブ1150m台263度12:49-下る248度12:52-下る途中261度12:54-鞍部・沢13:01-下る294度13:02-310度13:04-237度13:05-左手開ける13:07-カサゴヤキビレ13:08 -265度13:09-二軒小屋分岐(小コブ1070m台)13:12、13:37-305度13:38-22度13:40-32度急下る13:42-彦八の頭102度13:45-358度13:47-踊り場13:48-342度下る13:50-小コブ13:54-280度13:55-323度13:56-354度13:38-小コブ336度14:00-355度14:02-急下る14:03-322度14:06-県道252号線14:08-二軒小屋14:17

十方山登山口(内黒峠縦走路)は、広島県道252号(恐羅漢公園線、戸河内~内黒峠~二軒小屋)の内黒峠にある。中国自動車道(戸河内インター)から国道191号を三段峡方面に向う。途中の明神橋で柴木川(太田川合流点付近)を渡り、すぐに右折すれば県道252号に入る。なお、ここを右折せずそのまま直進すれば、広島県道296号(吉和戸河内線)となり、太田川左岸をさかのぼって十方山登山口(那須入口や立岩貯水池)に至る(ただし、2006年7月現在、戸河内側は通行止め)。

注:2006年7月現在、252号線の戸河内側も通行止めというので、191号をそのまま益田方面に向かう。深入山を右手にやりすごし、道戦峠手前の小板で左折して二軒小屋をめざす。この小板~二軒小屋間が、緑資源幹線林道の戸河内・吉和区間(大朝・鹿野線)のうち、すでに供用を開始した部分ということになる 。そして、未開通部分が二軒小屋~吉和西工事区間であり、既存の十方山林道(未舗装)を拡幅舗装化(一部舗装のみ、一部新設)する計画が実行に移されようとしている。

二軒小屋から内黒峠までは、"道路工事中注意"だが乗用車の通過は可能。しかし、沢側に向けて崩落箇所が2~3箇所あり、谷側からの落石防止のため、コンクリートブロックの壁を作っている箇所がある。

二軒小屋~内黒峠の道路脇にヤマジノホトトギスが多い。ヒヨドリバナの花が一株から数個出ており、花ごとに数頭ずつのチョウが吸蜜活動中、何種類かまじっているようだ。道路わきに水溜りがあり、のぞきこむとオタマジャクシが泳いでいる。その上には、横からのびた小枝に白い綿状のものがついている。カエルの卵だろうか。

登るにつれて、左の展望が開けてくる。後の方から、恐羅漢山~砥石郷山、聖山~高岳、刈尾山~掛頭山、そして深入山だ。刈尾山の左奥に、鷹巣山も見えているようだ。前方に、サバの頭1073.0m~1068m~内黒山1082mをみて内黒峠に達する。 聖山~高岳間には、弥畝山961mの東にある空山(960m~1036.0m)辺りが見えている。平らな峠の南側にも山並が見えるが、きちんとは同定していない。

内黒峠からの登りも今日は足が軽い。所々にあるブナを楽しみながら、目的の下山口 (藤本新道)に達する。昼食後急下って、再び二軒小屋上部の恐羅漢公園線に帰り着く。


内黒峠最高点から西側の樹間をのぞきこむと、"加藤武三之碑"が見える。十方山縦走路は碑の前を通って延びている。その右横には、内黒峠避難所が草の中に埋もれている。最初は、植林帯で草が少し被った道を行く。やがて、少しの間ブナ帯がある。一旦植林帯に戻るが、その後再びブナ等があらわれて気持ちのよい縦走路が続く。登山道は稜線に沿って付けられている。だから、地形図点線の通りと思ってほぼ間違いない。ただし、地形図点線よりも忠実に尾根を追っていくので、実際にはもっと細かく左右に振られることがある。

11:58鞍部に下る手前で、ウグイスの谷渡り(警戒音)が長く続く。鞍部のナツツバキはすでに終わりだろうか。道に花が落ちているものの、見上げても花は見つからない。ブナの森から左後を振り返ると、市間山の左、手前に鍋山871.0m、後に東郷山977.4m辺りか。

12:16正面216度に、前三ツ倉を見る。丸子頭はそれよりも約18度右にあり、樹間に隠れるようだ。前三ツ倉の右奥(約6度)に、十方山1328mがのぞくかもしれない。しかし、写真には写っていない。前三ツ倉の左手前(約2度)から右へ彦八の頭~1120m台が樹冠すれすれに大きく見えている。12:24急な下り口で、恐羅漢山283度、正面に彦八の頭209度を見て、やがて鞍部に達する。

なだらかピーク1120m台途中で振り返ると1166mピークが見える。左へ振りながらピークに達し、少し下って登り、彦八の頭に達する。やや右から巻いているのか、三角点は確認していない。

12:54カサゴヤキビレに向けて下る途中の進路261度の右に恐羅漢山293度、左前方に1152m(246度)を見る。そのさらに左奥(約10度)に丸子頭が見える。ただしここでの方位測定には多少誤差があるかもしれない。さらに下る。この時、地形図点線よりもやや南を下っているようだ。

鞍部・沢を渡って、1060m台の小さなベロを右から巻き気味に下り、カサゴヤキビレに至る。そのわずか手前で、左手に展望が少し開ける。わずかに頭をのぞかせているのは市間山か。その右には、藤十郎1200m台~前三ツ倉1312mの那須登山道があり、そのさらに右手前には、内黒峠縦走路すぐ先のピーク1152mから南南東に流れる尾根が大きい(ピークは行く手の樹間に隠れるようだ)。

カサゴヤキビレから少し登って、右手の藤本新道と合流する。昼食後、藤本新道を下った。まず、内黒峠縦走路から北西の支尾根に向って拡がる植林帯に入る。ややあって、標高1070m前後から右に振り急下る。その後、右手上方に彦八の頭を102度に見て、標高1000m前後で、こんどは左に振る。下るにつれて急下りとなり、ササをつかんでずり落ちる。 取り付き地点は、標高850mラインが252号両端の崖マークと接する地点である。"Kさん"のGPS軌跡2005/4/23は、252号手前で標高差50m以上を右に振っているようだが、あくまでも尾根を追って林道上に下り立った。 (下記訂正あり)

2006/08/13訂正:
「藤本新道への取り付きは、二軒小屋から県道252号に入っておよそ10分くらい登った地点にある。二つ目の沢(トチノキあり)を越えて少し行った所で、標高850mラインが県道252号山側の崖マークと接する辺りから、さらに100m(地形図で4mm)位の所だ。登山口に立つと、やや右手尾根の方が高いように感じる。」

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2006年08月05日

Akimasa Net
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藤本新道~内黒峠縦走路~十方山~シシガ谷コース
(出発帰着:二軒小屋)

2006年08月05日(日)、単独

はじめに

2006年08月05日(日)、単独
十方山周遊(藤本新道~内黒峠縦走路~シシガ谷コース)
二軒小屋~県道252号(恐羅漢公園線)~(藤本新道)~内黒峠縦走路(藤本新道分岐~丸子頭1236.3m~前三ツ倉1312m~奥三ツ倉1320m台)~十方山~シシガ谷コース~十方山林道~二軒小屋 (出発帰着:二軒小屋)

二軒小屋から県道252号を内黒峠の方に少し上がり、藤本新道を登って内黒峠~十方山縦走路に乗る。県道は二軒小屋側も通行止め表示があり、二軒小屋のすぐ上に重機が入って道路工事中であった。実は今朝、明神橋側から内黒峠に上がれないか様子を見るために立ち寄ったが、相変わらず交通止め表示があり、小板から大回りをして二軒小屋に至ったのだった。

コースタイム:
二軒小屋(10分)藤本新道取付き(43分)内黒峠縦走路(35分)丸子頭(34分)前三ツ倉(27分)十方山
 小計2時間59分(取付5分、縦走路7分、丸子頭10分、前三ツ倉8分含む)
十方山(46分)沢(18分)シシガ谷登山口(44分)二軒小屋
 小計1時間59分(沢6分、登山口5分含む)
総合計4時間58分(十方山1時間04分を除く)

二軒小屋8:54-沢(トチノキ)9:01-藤本新道取り付き9:04、9:09-173度9:16-小コブ158度-なだらか9:23-登り146度9:24-96度9:26-境界杭9:27-166度9:30-150度9:31-165度9:33-大岩9:35-ブナ2本9:38-180度なだらか9:38-193度9:41-206度9:43-223度9:46-194度9:48-162度9:49-140度9:51-縦走路(二軒小屋分岐)9:52、9:59-小コブ10:01-10度10:09-218度10:12-1152m244度10:14-鞍部10:16-200度10:20-1150m台小コブ10:21-登り221度10:23-なだらか186度10:27-登り218度10:29-丸子頭10:34、10:44-1312mを見る170度10:45-136度10:49-前方1230m台を見る10:50-鞍部10:52-1230m台10:56-倒木179度10:58-登り200度11:01-振り返る11:03-164度11:10-1280m前後11:11-前三ツ倉11:18、11:26-奥三ツ倉11:36-論所11:44-十方山11:53 、12:57-319度-10度13:00-少し登る13:04-下る86度-62度13:08-少し平42度-スギ林13:16-右、沢音13:20-324度13:22-348度13:32-358度13:33-26度13:40-少し幅広13:41-沢13:43、13:49-小沢またぐ13:50-沢離れる290度13:52-木橋(朽ちる)13:55-小沢またぐ13:56-シシガ谷登山口14:07、14:12-左へ振る14:24-左に滝、コンクリート橋14:27-二軒小屋14:56

藤本新道に取り付き、快調に内黒峠縦走路に乗る。ササが刈ってあり、その後の縦走路で迷うところはない。1152mピーク付近では、左へゆっくり振られながら、ほんの少しづつ高度が上がっているようだ。最後にピークとなり、進路を変えて鞍部に向って下る。鞍部を越えて少し登る頃、前方が開けて那須登山道尾根を見る。ヤマバトがササの中で動く。ドキリとする。やがて、右前方の樹間に丸子頭を見る。

登山道は丸子頭三角点から外れている。ササやぶの中に三角点を探して踏み込んでみた。初めての試みだ。三角点は、100m位(地形図で4mm)ササの中に入った地点にあり、そこはササが途切れているというのだが分からなかった。ササが途切れているという所まで怖くて踏み込めなかったのだ。

丸子頭を過ぎ、所々で草原状態となり展望が開ける。とはいっても、前方の展望が開けるだけだ。1230m台~1280m台~前三ツ倉の右奥に十方山という位置関係で、その都度見えるピークが少しづつ異なっている。なお、11:03振り返りでは、丸子頭の左奥に恐羅漢山、右奥に1166m~砥石郷山、さらにその右奥に、刈尾山などが見えている。

十方山に着いてみると誰もいなかった。草原のずっと向こうに、瀬戸谷コースから男性一人がこちらに向っているのが見える。太陽が雲に隠れたり出たりしている。直接日の光に当たるとさすがに暑い。展望はあまり良くない。

丸子頭の右奥に刈尾山。市間山の左奥に天上山、右奥の東郷山ははっきりしない。立岩山の右奥に湯来冠山がはっきりと頭を出している。日の平山の右奥に大峯山~西大峯がうすい。女鹿平山の右奥の羅漢山は分からない。黒ダキ山、沼長トロ山の左奥に、吉和冠山が霞んでいる。五里山左奥に頭を出しているのは安蔵寺山か。その他、島根県境の山を見る。

シシガ谷へ下る。ササやぶの中を潅木の中に向けて、地形図点線に沿って行く。ややあって少し登っていることに気づく。1310m台から、最初は奥三ツ倉の方角に下る。すぐに少し左に振って前三ツ倉の方角に下るようになり、少し平らな湿地帯から杉林へと入っていく。その後は、木の根、石ころや倒木などでガラガラの道を下る。神経が参る。

13:33足場が少し落ち着く。少し下って石ころだらけの少し幅広の道となり、やがて沢に接する。冷たくてきれいな水で顔を洗う。 しばらく沢沿いに行き、やがて沢が右下に分かれるようになると十方山林道は近い。そのころやっと安心して歩ける状態の道となった。

十方山林道(未舗装)は、ここから二軒小屋にかけて荒れ放題だ。大雨、大雪で林道上を流れた水が路面を深くえぐっている。場所によっては50~60cm位も掘れている。見ると底に埋木がある。ていねいに何回も修理をしながら使ってきた証拠であろう。ところが、今となっては工事着工(拡幅舗装化)を前にして無駄な努力はしないということかもしれない。二軒小屋手前では、大雪で屋根が落ち家全体が傾いた一軒屋の後片付けをしていた。その人の話では、8月着工と聞いているという。なお、途中に倒木が1本あり、それの片付けも行われる様子がない。当然、車での通行はできない。

一軒屋の手前にあるコンクリート橋で、ミヤマカラスアゲハが十数頭、一斉に飛び上がった。そばの水溜りで給水中だったのを驚かせたようだ。ふたたび地面におりてくるまでしばらく待ってみようとしたがダメだった。興奮しているのだろうか、あたりを激しく飛び回り続けるだけだった。

次のコンクリート橋で、同じように十頭前後のミヤマカラスアゲハが給水中のところを手前で発見する。ゆっくりと静かに近づき写真を何枚も撮る。その時、後で物音がした。振り返ると、男性が一人近づいてきている。こちらの様子が分かったようでしばらくの間待っていただいた。

十方山~シシガ谷~二軒小屋よりも、十方山~内黒峠縦走路~藤本新道~二軒小屋の方がよほど歩きやすい。時間的にもあまり変わりはない。

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2004年07月17日

Akimasa Net
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1)十方山(内黒峠縦走路)
2)シシガ谷コース~十方山林道(下山橋の少し先まで行き引き返す)
3)二軒小屋~県道・恐羅漢公園線
まず十方山に登り、その後、十方山林道に降りて渓畔林を楽しむ。二軒小屋まで戻り、アスファルト道(恐羅漢公園線)を少し登ったところで地元の人の車に便乗。
(出発帰着:内黒峠)

2004年07月17日(土)、単独

はじめに

2004年07月17日(土)、単独
十方山 (内黒峠縦走路)~シシガ谷コース~十方山林道(下山橋の少し先まで)往復~二軒小屋まで戻り、内黒峠に向けて少し登る
(出発帰着:内黒峠、ただし二軒小屋の少し上から地元の方の車に便乗)

十方山林道に行きたい。山頂からの展望も楽しみたい。という訳で、今回は内黒峠~十方山~シシガ谷~十方山林道往復~二軒小屋~(車道)~内黒峠を予定した。

ほぼ計画通りに歩いた。十方山林道をずっと下って目標地点の少し手前で引き返す。また、二軒小屋から10分程度内黒峠に向けて登った地点で、地元の人の車に同乗させていただく。

コースタイム:
内黒峠(55分)彦八ノ頭(1時間09分)丸子頭(1時間01分)十方山
 小計3時間11分(途中休憩を加える)
十方山(46分)シシガ谷登山口(47分)下山橋(12分)引き帰し地点
 小計1時間45分
引き帰し地点(10分)下山橋(43分)シシガ谷登山口(28分)二軒小屋
 小計1時間25分(途中休憩を加える)
総合計6時間42分(十方山山頂54分除く、内黒峠への登り約10分加える)

内黒峠9:03-小コブ9:12-コブ9:18-1140m台9:21-鞍部9:30-1166m9:36、9:40-鞍部9:52-1151.9m(彦八ノ頭)9:58-鞍部10:00-1150m台10:05、10:10-コブ10:11-コブ10:12-鞍部10:20-コブ10:23-鞍部(カサゴヤキビレ)10:29-コブ(二軒小屋分岐)10:34、10:39-コブ10:40-1152m10:48-コブ10:56-コブ11:03-1236.3m(丸子頭)11:07、11:13- コブ(倒木)11:21-コブ11:23-コブ11:32-1312m(前三ツ倉)11:40-鞍部11:44-小ピーク(中三ツ倉)11:48-1320m台(奥三つ倉)11:54-鞍部(論所)12:07-十方山12:14、13:08-沢沿い13:38-シシガ谷登山口(十方山林道)13:54、13:59-水越峠14:05-下山橋14:41-西側小さな滝14:53、15:04-下山橋15:14-水越峠15:50-シシガ谷登山口15:57、16:01-二軒小屋16:29、16:37-(途中から車)-内黒峠16:56(コースタイム基準点を再検討した、2005年05月22 日)

全行程に渡って直射日光を浴びる機会はほとんどない。しかし、夏本番、帽子のひさしからは汗が垂れてくる。デジカメを構えて花を撮ろうとすると、カメラの上に汗が落ちてくるものだからこまってしまう。

内黒峠から"加藤武三之碑"を左に見て縦走路に入る。ホタルブクロの出迎えを受ける。その後、足元にはヤマアジサイ、目の上にはノリウツギが途切れることなく続く。ヤマジノホトトギスを見つける。ヤマジノホトトギスは二軒小屋~内黒峠の道路脇でも見た。こちらは今まで見たことがないほど茎が長くて違和感があった。しかし、どちらも花被片は平開している。

所々で白い花が落ちている。さてはナツツバキか、辺りを見回すとリョウブによく似たまだら模様の木肌の大木がある。見上げても花はなかなか見つけられない。 これではデジカメで撮りたくてもどうしようもない。

論所手前でやっと一輪写すことができた。十方山林道でも同じように道に落ちている花はあったが樹上の花は発見できなかった。ただ単に目が悪いからだけかもしれない。"こういち"レポート( 昨年2003年07月27日付)には、"まだ咲き初めでつぼみが多いナツツバキ"とある。

今日もたくさんのチョウを見た。ヒヨドリバナ、ヤマジノホトトギスやオカトラノオなどで吸蜜活動をしている。ヒョウモン、モンシロチョウ、キチョウなど。ヤマキマダラヒカゲが羽を閉じてササの葉に止まっているところをアップできた。

十方山林道でミヤマカラスアゲハを10頭前後みた。いずれも単独で行動しており、林道水溜りでの吸水活動は見られなかった。最後の最後に一頭、林道上で羽を広げて死んでいるのを発見する。いずれにしても昨年(2003年08月10日)ほどの数は見られない。時期が少し早いのだろうか。

さて、内黒峠~十方山縦走路からの展望はほとんどない。途中で、恐羅漢山方面が少し望める程度である。しかし、緑濃い山道は気持ちが良い。十方山手前で少しササが被る箇所がある。 ただし、歩行に差しさわりがある程ではない。手入れに感謝して通過する。

十方山山頂には誰もいなかった。すぐ後で10人前後のファミリー登山隊と男女3人組が相次いで到着(瀬戸谷コース)。

丸子頭の右奥に、大佐山、刈尾山~掛頭山がある。その右奥には、大江高山が見えているようだ。前三つ倉の左奥に高杉山があり、深入山との間に三瓶山も見えているようだ。(展望図をもう少しくわしく作図する必要があるだろう)

天上山、東郷山、大峯山ははっきりと見える。白木山、灰ヶ峰あたりはうっすらとしている。瀬戸内方面の展望は、鈴ヶ峰、安芸小富士の後に、休山~三峰山や倉橋島がうっすらと見える。石鎚山までは見えない。

小室井山の向こうに宮島が見える。周りからも、あれが宮島だという声が上がる。しかしたぶん、宮島の後に見える大黒神島の双耳峰も含めて、宮島が見えると言っている可能性がある。宮島(弥山)や駒ヶ林は、小室井山の向こうにわずかに頭を出しているにすぎない。

羅漢山、鬼ヶ城山、吉和冠山がくっきりと並ぶ。鬼ヶ城山~吉和冠山の間に山影がほんのりと見えているようでもある。由布岳など九州の山が見えるとされる方角である。はたしてどうであろうか。

シシガ谷のガラガラ道を下る。前回よりも山道を流れる水量は少ないようだ。ところが、油断していてうっかりと泥沼に右足を踏み込んでしまう。

十方山林道を下る。道の両脇には、ある程度の間隔を置いて赤テープがぶら下げられており、道路には標識が埋め込まれている。そして、それにも赤テープがつけてある。 水越峠の南側では、去年(の秋)までは見なかった光景だ。下山橋手前に測量部隊がいた。十方山林道の舗装化のための準備は着々と進められているようである。

下山橋の少し先まで行った所で、残り時間を考えて引き返すことにする。二軒小屋から内黒峠に向けて歩いている時に、地元の人の車に乗せてもらう。

林業関係の人であろうか。山をよく歩いている人のようだ。十方山林道の拡幅舗装化について賛否両論あることもよくご存知である。自分としては、林道に貴重種はあまり見かけないが、ブナを始めとする多くの樹木が混在する自然度の高さはすばらしい、いっそのこと林道を車両通行止めにした方が理にかなっているはず。 それにしても、自然保護運動の人はみんな車で来るけど、歩いてくる人はいないな等、なかなかするどい。

クマには何度も遭遇しており、今まで事故は起きていないという。人間が熊を怖がるのは当たり前だが、相手のクマだってヒトが怖いはずであり、いきなり鉢合わせしないかぎり大丈夫だろうということだ。 クマに敬意を表して、静かにその場を立ち去る態度を示すことが肝要のようだ。なお、十方山にもクマを放獣しているということだった。

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2005年05月21日

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内黒峠縦走路、往復
内黒峠縦走路を初めて完全に往復する
(出発帰着:内黒峠)

2005年05月21日(土)、単独

はじめに

2005年05月21日(土)、単独
十方山往復、内黒峠縦走路
内黒峠~彦八ノ頭1151.9m~丸子頭1236.3m~1312m(前三ツ倉、那須分岐)~十方山(出発帰着:内黒峠)

これからしばらくは、桑原良敏著「西中国山地」を片手に、十方山周辺を重点的に歩いてみたいと考えている。私が十方山に初めて登ったのは2001年秋のことで、それ以来昨年秋までに6度登っている。瀬戸谷から3回、二軒小屋(藤本新道)から1回、そして内黒峠からの縦走路2回だ。

ただし、内黒峠から、行き帰りとも縦走路を歩いたことはまだなかった。そこで今年初めての十方山は、内黒峠から縦走路を往復してみることにした。

体力に不安を感じながら歩き始める。2005年04月29日(金)吉和冠山から寂地山へ向かうつもりが、冠山山頂近くのカタクリをみてさっさと下山してしまった。2005年05月14日(土)黒ダキ山では、山道に取り付いてすぐにバテテしまい、同行者に引っ張り上げてもらった。

今日も出足は不調だ。下肢の血管に血が流れていないような"だるさ"を感じて、まるで足が上がらない。これでは十方山(片道3時間以上)まではとても無理かな、と思いつつ登っていると、1166m手前の鞍部あたりで足が軽くなってきた。そしてその後はいつになくハイペースとなり、特に、復路は考えられないような短時間で戻ってきた。

もともと登りには弱い体質だ。駅伝をやっていたころ坂道(登り)を任されたことはほとんどない。登山スタイルとしては、50分-10分、45分-15分といったインターバルよりも、極端にいえば、5分登ってしんどければ数秒休むという位の気持ちで、水分をしっかり取りながら、特に登り始めはゆったりと入る必要がでてきたようだ。

その日その時の体調に、好不調の波が大きくなっているのだろう。これからの人生、なるべく多くの時間を自然の中で過ごすことができるよう、気力・体力そして技術力と相談しながら、安全で楽しい山行を心がけてゆきたいものだと考えている。

今日のコースタイム:
内黒峠(57分)彦八ノ頭(46分)丸子頭(54分)十方山
 小計2時間44分(丸子頭休憩7分を加える)
十方山(39分)丸子頭(32分)彦八ノ頭(37分)内黒峠
 小計1時間55分(丸子頭3分、彦八ノ頭4分を加える)
総合計4時間39分
 (十方山、昼食・展望1時間44分を除く)

内黒峠9:05-小コブ9:14-1140m台9:25-鞍部9:29-1166m9:35、9:38-鞍部(ワル谷キビレ)9:47-1120m台9:53-1151.9m(彦八ノ頭)10:02-鞍部(沼地)10:08-(さらに下る)-鞍部(カサゴヤキビレ)10:14-小コブ(二軒小屋分岐)10:18、10:22-1152m10:30-鞍部10:32-小コブ10:36-小コブ10:43-丸子頭10:48、10:55-(鞍部)-コブ11:02-コブ11:13-コブ11:18-1312m(前三ツ倉、那須分岐)11:20-小ピーク(中三ツ倉)11:26-1320m台(奥三ツ倉)11:32-鞍部(論所)11:39-十方山11:49、13:33-論所13:36-奥三ツ倉13:45-前三ツ倉13:54-丸子頭14:12、14:15-1152m14:23-二軒小屋分岐14:29- カサゴヤキビレ14:31-沼地14:36-彦八ノ頭14:47、14:51-1120m台11:55-ワル谷キビレ15:00-1166m15:11-1140m台15:18-内黒峠15:28

十方山からの展望はすばらしいの一言につきる。今日は快晴の天気、遠くはややかすんだ状態であったが、逆にラインのつながりや前後関係を確認するには適しており、やっと何とかそれぞれの山の位置関係が分かるようになってきた。

刈尾山~掛頭山の右奥に、大江高山がはっきりと分かる。深入山の真後ろに中野冠山がしっかりと見え、その左右には、冠山を含む県境稜線がはっきりとしている。京太郎山、三瓶山もほんのりうっすらと見えている。

奥三つ倉の右裾に龍頭山、そこから右へ頭が3つ、4つ並んでいる。一番右端は猿喰山、その左奥は津々羅山あたりだろう。猿喰山右手前の盛り上がりが、大丸峯で、そのさらに右手前の三角形775mから、天上山の方角へラインが長く連なる。

海見山の右奥に、うっすらと山並が見える。大土山、岳山あたりだろうか。堂床山の右上奥に、天神嶽・・・カンノ木山~鷹ノ巣山がうっすらと見えている。堂床山の左下、天上山に向かう方角のラインの向こうに、滝山の三角形が大きい。堂床山の右下から、牛頭山~本串山が流れる。本串山の後に福王寺山がはっきりしている。

天上山左側では、天上山手前のラインが大きく、その後に天上山のラインが見える形となる。そして、天上山左奥に、白木山山系が大きい。白木山の左裾奥には、大谷山、金明山あたりも見えているようだ。白木山手前で、天上山のラインの向こうに、490m~水越山526.0mが頭を二つ並べている。二つの頭の間にあるはずの高松山までは分からない。

天上山右上奥で、白木山系は終わり、その右奥に高鉢山がうっすらと見える。天上山のラインのすぐ上に、尻高山がほんのわずかに頭を出している。そしてそこから流れるラインが、天上山のラインのほんのわずか後に見えているようだ。

阿武山は、天上山の右真横、そのさらに右横に、荒谷山がある。荒谷山の下から、(中源峠)~712m~829.9m・・・東郷山977.4mがせり上がる。武田山は、市間山のほんのわずかに左奥、694.9m・・・829.9mの間にはまり込む。武田山の手前懐には、姫路峠南南西511mも見える。

阿武、荒谷、武田の後を呉娑々宇山系が走り、右の鉾取山系につながる。小田山がポコンと頭を出しているのがうっすらと分かる。東郷山の右上奥が、野呂山(膳棚山)、さらに絵下山、灰ヶ峰、休山~三津峰山と連なっているのが、うっすらと確認できる。

その手前に海があり、鈴ヶ峰の双耳峰、峠島、安芸小富士がほんのりとした中でしっかりと確認できる。阿弥陀山の右奥に古鷹山、阿弥陀西の右奥に極楽寺山、そのさらに右には、能美島、そして倉橋島(岳浦山)がうっすらと見える。

小室井山の左奥に、大黒神島の双耳峰がうっすらと、しかし輪郭がはっきり見えている。その手前に小さく見えるコブが、実は弥山(宮島)なのだ。少し右には502m峰も見えているようだ。もちろん岩船岳は見えない。

周防大島は、大峯山右奥の大見山あたりがぼんやり見える程度。嘉納山は見えないようだ。

948.4m(湯来)の右奥に、傘山、傘山の右手前に、上勝成山~下勝成山、そして、それらの一番後に大竹の山々がそれぞれ青いラインをしっかりと示している。また、948.4mの左右奥には、河平連山の主峰と0号峰があるようだが、はっきりとは同定できない。

羅漢山のレーダードームが出っ張っているのが肉眼でも確認できる。その左横に山影、すわ九州か?帰って写真を確認すると、ピークは女鹿平山の真後辺りで高さも足りない。物見ヶ岳693.0m(玖珂)周辺(展望図未記入)と思われる。

正面に、羅漢山、鬼ヶ城山、吉和冠山、寂地山、そして額々山が美しい。これからは、その手前の黒ダキ山や沼長トロ山のラインにも目が行きそうである。990m台~黒ダキ山の尾根が見える。尾根は右手、1142mに延びるが、途中の部分はだだっ広い十方山山頂の向こうにかくれている。このコースを通って十方山に登ることは不可能ではないらしい。一度は挑戦してみたいものだ。

千両山の左奥に、莇ヶ岳、弟見山、右奥に、安蔵寺山などを見る。それら手前の大神ヶ岳のラインははっきりしない。十種ヶ峰の三角錐が美しい。左手前に青野山、そのずっと後ろに花尾山、そして右手前に燕岳1078.7m(石谷)-展望図未記入(一位ヶ岳のずっと手前)-を従えて堂々としている。

半四郎山左奥に、形のいい独立峰が見える。方角、山の形から高山532.8m(須佐)で間違いない。


登山口ではカッコウが出迎えてくれる。ブナ林のなか、急登をなんとかこなして縦走路に取り付く。ウグイスの谷渡りが響き渡る。ワル谷キビレ手前で、長いものが道を横切っている。よくみるとヘビだ。頭は右手草むらの中に隠れている。おそるおそる尻尾の方から回りこむと、するすると前進して草むらに消えた。

1120m台手前で、右側のヤブがガサガサと大きな音をたてて揺れた。びっくりして固まっていると、ガサっと音がして遠ざかっていった。もしかしたらクマかもしれない。

カサゴヤキビレに向けて下る途中で、向こうから単独男性が登ってくるのに出会う。その人は、下を向いて一生懸命登っている最中だ。こちらには直前まで気づかない。ほんとうにびっくりさせてしまった。

その方がいうには、「十方山から1時間30分でここまで来てしまった。片道4時間と聞いていたが、どうなっているんだろう 」。自前の行程図を作成して持参されているようだ。私がここまで1時間05分だから、あと1時間30分位で大丈夫でしょうと答える。

彦八の頭と1166mの登りがきついだろうと思って答えたのだが、考えてみれば最後に内黒峠に向けて下るわけだから、十方山~内黒峠は基本的には下りということになる。

1312m(前三ツ倉、那須分岐)を通過していると、左から男性2人組が登ってくるのが見えた。十方山山頂で、那須からの道はどうですかと聞くと、おもしろいけど高低差がある、花を楽しみにしていたが少なかった、という感想であった。なお、那須9時30分発とのこと。

復路は特に何も考えずひたすら歩いた。

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2006年09月24日

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シシガ谷コース~十方山~内黒峠縦走路
(出発帰着:二軒小屋)

2006年09月24日(日)、単独

はじめに

2006年09月24日(日)、単独
十方山周遊、シシガ谷コース~十方山~内黒峠縦走路
二軒小屋~十方山林道~シシガ谷コース~十方山~内黒峠縦走コース(奥三ツ倉1320m台~前三ツ倉1312m~丸子頭1236.3m~彦八の頭1151.9m)~内黒峠990m台~県道252号(恐羅漢公園線)~二軒小屋
(出発帰着:二軒小屋)

前回雨天敗退したコースを歩く。シシガ谷コース(登り)を歩いたことで、十方山の通常登山道4つの全てを登り下りしたことになる。なお、内黒峠縦走コース(帰り)は歩きに徹している。その中で、彦八の頭以降はかなり飛ばしている。

二軒小屋8:23-シシガ谷コース登山口8:58、9:04-十方山10:15、11:29-奥三ツ倉11:44-前三ツ倉11:53-丸子頭12:10、12:18-1152m12:26-藤本新道分岐12:32-キビレ12:40-彦八の頭12:48、12:52-1166m13:10-内黒峠13:26、13:29-二軒小屋14:10

二軒小屋8:23-シシガ谷コース登山口8:58、9:04-沢離れる9:10右から回り込む-沢上部へ9:13-沢渡る9:16-林道終点9:18-水場9:21-なおも「平」-水場地帯を離れる9:25-右へ沢を離れる、スギ林へ-傾斜きつくなる9:35-岩だらけ、苔のついた岩の上を歩く-沢音すぐ左から聞こえる9:39(167度)-休憩9:46、9:53-沢音消える9:57(194度)-やや平9:59(213度)-自然林、足元の岩場に水あり-草地に木の根が張る10:01(187度)かなり平-沼地に足を取られる10:04-右へ回る、登る-丸子頭88度10:08-小コブ10:10-小鞍部10:12-十方山10:15

今日のコースタイム:
二軒小屋(35分)登山口(1時間11分)十方山
 小計1時間52分(登山口6分を含む)
十方山(24分)前三ツ倉(17分)丸子頭(14分)藤本新道分岐(16分)彦八の頭(18分)1166m(16分)内黒峠
 小計1時間57分(丸子頭8分、彦八の頭4分を加える)
内黒峠(41分)二軒小屋
 小計41分
総合計4時間33分(十方山1時間14分除く、内黒峠3分加える)

大規模林道着工間近の二軒小屋だが、前回と特に変わったことはない。ゆったり歩いてシシガ谷登山口に達する。シシガ谷コースは何回か下ったことがある。しかし、ここから登るのは初めてだ。十方山の通常登山道は4本あり、これ が最後に経験する登りということになる。

シシガ谷コースは、十方山に一番手軽に登ることができるコースだ。しかし、十方山林道が荒れて車での通行ができなくなっており、二軒小屋から歩く人は少ないようだ。登山道自体はそれ程きついということもない。取り付きから1時間と少々で頂上に到達する。(詳細は後日)

前日は絶好の天気の中で休日出勤。チャンスを逃したかと思われたが、今日もよい天気に元気を出して登る。ところが、登るにつれて少し曇ってきたようだ。山頂に着くと、見通しはまずまずながらクリアーではない。

大江高山がかすんでいる。三瓶山はよく分かる。鷹ノ巣~カンノ木の輪郭が分かる。滝山の尖がりがはっきりしている。立岩山の向こうに大黒神島があり、その懐に弥山がほんの少し頭を出している。阿蔵寺山がはっきりしている。青野山の右奥に十種ヶ峰が美しい。高山532.8m(須佐)も見えている。

「お父さんなら2時間だ」という声がする。親子連れだろうか。お父さんが息子に話しかけている。そのそばで、「今日は2時間45分」という声がする。中年女性のグループだ。人それぞれに楽しめるペースがあり、それにしたがって行動するのが一番だ。

帰りの内黒峠コースは飛ばしてみた。今現在の体力を確認するためだ。アップダウンがあるとはいえ、基本的には下りのコースだ。木の根に足を取られないように気をつけて進む。彦八ノ頭への登りが少しきつかった。

内黒峠で一人の男性に追いつく。内黒峠からサバの頭(あたま)に登る人あり、言葉を交わす。 サバの頭もいつかは行ってみたいピークだ。内黒峠から自動車道をゆったり下って二軒小屋に帰り着く。