2013年10月13日

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青海苔浦~養父崎浦間の修理・清掃活動
(出発帰着:宮島桟橋、大砂利まで車・タクシーで往復)

2013年10月13日(日)、宮島太郎の会・ボランティア(1回目)

宮島太郎の会・ボランティア参加(宮島最西南端部の既設歩道の再整備状況)については、その都度まとめています。トピックスもからめた内容になっていますので、以下にて時系列でご覧いただければ幸いです。(2013年秋~2015年冬)

このページの目次です

はじめに

青海苔浦から養父崎浦途中までの既設歩道にて、歩行の妨げとなる倒木・雑木・雑草の片付け・枝打ち・刈払を行う。

宮島島内の海岸部を一周する踏み跡が、かつて存在していたことは間違いない。しかし現在では、最南端部の青海苔浦~養父崎浦~山白浦~革篭崎~あての木浦までの間は、ルートがはっきりしていない。

山本拓志(宮島太郎の会・代表)さんの話では、宮島町内の古老の中で、昔そこを歩いた経験のある人がいるという。

また、<宮島全図>(2003年、下記参照1)や国有林野施業実施計画図(2008年度策定、下記参照2)の中に、宮島島内で昔から踏まれてきた山道がいくつか記載されている。そしてそれらの中に、最南端部の海岸沿いの歩道も含まれている。

参照1)<宮島全図>:
『弥山登り』(宮島観光協会、2003年5月第2版)pp.44-5
参照2)国有林野施業実施計画図:
芦田・佐波川広域流域森林計画図>>太田川森林計画図>>国有林野施業実施計画図(二万分1地図)
平成20年度策定、全12片の内11片(広島森林管理署)
林班番号 71-93(広島森林管理署・佐伯森林事務所)

20131013MYJ_route.jpg
電子国土ロゴマーク

この背景地図等データは、国土地理院の電子国土Webシステムから配信されたものである。(カシミール3Dにて作成)

今まで分かっていること

最南端部のルートの中で、青海苔浦~養父崎浦間では、踏み跡の存在は確認できている。

また、あての木浦~山白浦間は、革篭崎の北にある241m(二万五千分1地形図)の裾を、時計周りに回る山道コースが通行可能な状態になっているという。

すなわち、あての木浦(海岸部)から東向きに、御床山~岩船岳方面に少しさかのぼり、山白川上部で南に向きを変え、同川の左岸に沿って海岸まで下るルートである。

いずれも、宮島太郎の会の成果である。ただし、養父崎浦から山白浦、そしてそこから革篭崎を回り、あての木浦に至る海岸部は、未だにルートの存在すら不明である。

今回ボランティアの意義

山本拓志さんは、海岸部を通過するルートの存在を確信している。今回のボランティアは、青海苔浦~養父崎浦間を、今までよりも確実に歩ける状態にしておき、その先の養父崎浦~山白浦間のルート探索を容易にするため計画されたものである。

養父崎浦~山白浦間が歩けるようになれば、一部で多少山側を歩くことになるとはいえ、宮島全島の海岸近くを一周することが可能となる。

実は今現在でも、宮島全島を一周することは可能である。大潮の干潮時を狙って、海岸線を行くことで宮島を一周することができる。それはそれで、弥山登山などとはまた違った魅力があり、人気のコースとなっている。

しかしながら、青海苔浦~~革篭崎間(その中でも、特に養父崎浦まで)は岩場も多く、誰でも簡単に歩くことのできるコースではない。

岩場歩きに自信が持てなくなった高齢者でも手軽に歩くことのできるコース、あるいは、海岸線歩きのエスケープルート作りとして、今回のボランティア活動の意義は非常に大きいと言える。

今回の作業日程

宮島太郎の会では、10月、11月、そして12月の各月3日ずつ(合計9日)作業を行い、今年中に、青海苔浦~養父崎浦間を確実に歩ける状態にしておきたいと考えているようである。
今日10月13日(日)は、その第一日目である。

今日の様子

宮島桟橋8:40集合予定-出発9:00-(タクシー)ー大砂利9:19、9:25-休憩10:05、10:12-青海苔浦10:46-作業開始(ザック置いたまま)-ザック取りに帰る11:25-(途中、昼休憩あり)-最先端部15:02-青海苔浦15:37-休憩16:16、16:20-大砂利16:58、17:06-(自家用車)-宮島桟橋17:28

宮島桟橋集合。今日の参加者は、山本代表の他3名。新参者の私と、今までも何度か代表と一緒に歩道の修理・清掃活動を行っている二人の方である。

代表の車には、作業初日であり草刈り機などの道具が積んである。私たち3人は、タクシーで大砂利に向かう。代表の車がそれを追う。

車道は、大砂利から先の青海苔浦まで通じている。しかし、大砂利ゲートがあり一般車は入ることができない。大砂利から青海苔浦まで、4人一緒に車道をゆったりとしたペースで歩く。

青海苔浦に至る。今まで南西向きに来た車道は、西~北に向きを変える。その先には、水道施設~陶晴賢碑入り口~先峠(青海苔浦乗越)に向けて、踏み跡が延びている。

ここで、青海苔浦の海岸に出るには、青海苔川を渡る手前で左に折れる。そして、今日の取り付き口は、青海苔川を渡ったすぐ先にある。

取り付き口から左手を見ると、はっきりとした踏み跡が付いているのが分かる。さっそく、新しく買ったばかりの鋸と鎌を持って踏む込む。

山本代表から、山登りをせず、海岸沿いを行くように指示が出る。踏み込んでみると、山側にもいくつか踏み跡があり迷う箇所がある。まずは、そうした箇所を分かりやすい状態にしていく。必要最小限の幅でルートを清掃する。

海岸沿いに行く踏み跡は、驚くほどていねいに作られている。山側を少し削って歩きやすくしてあり、ほんとうにきれいな踏み跡となっている。

いつごろ誰が作ったものであろうか。ここが手軽に歩けるようになれば、東側の海が見通せて景色も良く、気持ちの良い歩道になるであろう。

さて、ルート上には倒木が多い。今日は、ほとんど鋸だけで作業をした。

今日はどこまで進んだ?

今日到達した最先端部は、海岸部にある「大バナ」の北側に切れ込む小谷を越えて、64mピークの南側を巻いて行こうとする地点である。青海苔浦から歩いて30分強、養父崎浦まで約4割くらい行ったところであろう。

そこでは、踏み跡が海岸線上部をへつるような感じで進んでいる。斜面がきつすぎて少し危険な感じがする。ちょっと通常の踏み跡とは違うようである。

あまり無理はすまい。そろそろ帰りの刻限でもある。その先の探索は次回以降に任せて、引き返すことにする。

引き返して間もなく、後方で草刈り機を使っていた代表が迎えに来たのと行き合う。聞くと、先程の箇所は少し山に登ると言う。

何はともあれ、こうして今日一日の作業を無事終了する。

雑記:
青海苔浦~大砂利、消火栓24本あり。
御床山周辺でサルの群れに遭遇、上から物を投げつけられた、という。
宮島町史未完、資料散逸したか。
車道途中の砲台跡のような遺跡、幕末のものか。
入浜の汽水湖奥から、鷹ノ巣高砲台跡に向けて踏み跡あり。
帰りの車道(大砂利途中)で、しし岩駅(ロープウエイ)を見上げる。

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なお、初版刊行後も加筆修正を繰り返しています。