2013年05月05日

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鷹ノ巣高砲台跡、鷹ノ巣低砲台跡探索
(出発帰着:宮島桟橋)

2013年05月05日(日)、単独

ウリハダカエデ

〈写真〉ウリハダカエデ
(ウリハダカエデの花)

このページの目次です

はじめに

先日(2013年4月21日)、宮島・腰細浦海岸で清掃活動ボランティアに参加した。その時、行きは、宮島桟橋から関係者の車に分乗させてもらい、帰りは、チャーター船で海上を宮島口桟橋(宮島桟橋経由)まで送ってもらった。

帰りの船から、鷹ノ巣浦海岸に残る砲台跡(鷹ノ巣低砲台跡)を初めて見た。砲台跡は大きく崩落しており、いずれ砂浜に埋もれてしまうかもしれないといった状態に見えた。これは早く見ておかなければ、というので今日出かけることにした。

まず、包ヶ浦から小尾根を登って、鷹ノ巣高砲台跡をもう一度見て(今まで2回訪問、2013/2/17、3/10)、それから鷹ノ巣浦まで下りることにした。

今日のコース&コースタイム

 宮島桟橋10:11-包ヶ浦自然歩道入り口10:30-弥山分岐10:49、10:53-包ヶ浦(海岸道路)11:22-海岸道路離れる11:23-包ヶ浦自然公園最南端11:25、11:27-(小尾根)-鷹ノ巣高砲台跡の道路最西端部11:44-(砲台跡探索)-鷹ノ巣高砲台跡の道路末端(地形図表示あり)12:04-海岸道路12:12-鷹ノ巣浦分岐12:26-(鷹ノ巣低砲台跡探索)-海岸道路に戻る(鷹ノ巣浦分岐)12:45-入浜12:57、13:24-鷹ノ巣山方面踏み跡探索13:27、13:49-鷹ノ巣浦分岐13:59-鷹ノ巣高砲台跡分岐14:13-包ヶ浦自然公園東南端14:26-毛利元就碑14:35、14:42-杉ノ浦隧道14:50-杉ノ浦14:58-宮島桟橋15:15(デジカメのExif情報、約8分の遅れあり)
  • 宮島桟橋(19分)包ヶ浦自然歩道入り口(19分)弥山分岐(29分)包ヶ浦海岸道路
    小計1時間11分(弥山分岐4分を加える)
  • 包ヶ浦海岸道路(3分)包ヶ浦自然公園最南端取付き(17分)鷹ノ巣高砲台跡
    小計22分(取付き2分を加える)
  • 鷹ノ巣高砲台跡探索
    小計20分
  • 鷹ノ巣高砲台跡(8分)海岸道路、砲台跡分岐(14分)鷹ノ巣浦分岐(12分)入浜
    小計34分
  • 途中で、鷹ノ巣低砲台跡探索
    小計19分
  • 入浜(13分)鷹ノ巣浦分岐(14分)鷹ノ巣高砲台跡分岐(13分)包ヶ浦自然公園東南端(9分)毛利元就碑(16分)杉ノ浦(17分)宮島桟橋
    小計1時間29分(元就碑7分を含む)
  • 途中で、入浜探索
    小計22分
  • 総合計5時間04分
    (入浜昼食27分を含む全ての時間)

包ヶ浦自然公園

厳島神社横から紅葉谷を登り、宮島ロープウエー手前で車道を左手に入る。ほんの少し行った所で右折して、小さな沢の右岸を登る。包ヶ浦自然歩道である。

博打尾を通ってそのまま自然歩道を行き、包ヶ浦自然公園に至る。春爛漫、コバノミツバツツジは花の盛りが終わり、ウリハダカエデの花が長く垂れ下がっている。

鷹ノ巣高砲台跡取付き

鷹ノ巣の砲台は、鷹ノ巣山194m~150m台周辺部(高砲台跡)と、海岸部(低砲台跡)の2か所に分かれていたようである。

今日は、最初に高砲台跡に向けて、包ヶ浦から直接小尾根を登ることにする。

まず、包ヶ浦自然歩道から、包ヶ浦自然公園内を走る海岸道路(自動車道)に入って右折、南東の方角にほんの少し行く。そこでさらに右折して小さな橋を渡り、南向きにキャンプ場内を行く。

さすがに5月の連休である。キャンプ場にはテントの花が咲いており、冬~春の日曜日に人っ子一人いなかった状態が嘘のようである。

もう一度小さな橋を渡ってキャンプ場の外に出ると、右手に小尾根突端がある。鷹ノ巣高砲台跡は、この小尾根を南向きに登り切った所にある。

砲台跡の位置は、鷹ノ巣山194mの西側にある150m台ピークの北側あたりになる。

小尾根を登る

ところで、この小尾根には、尾根突端からは登ることができない。まずは、尾根の東側の小さな沢沿いを行き、しばらくして、右手尾根に向かって直登する。尾根の上は良く踏まれており、ゆったりと歩くことができる。

鷹ノ巣高砲台跡探索

砲台跡写真:2013/03/10山行記参照

尾根を登った先は、砲台取付き道路の終端部になっている。この取付き道路は、海岸道路(宮島桟橋~包ヶ浦~鷹ノ巣浦~大砂利~青海苔浦)から分岐して造られたもので、地形図(黒破線)に表示された終端部よりもさらに西向きに、ここまで延びている。

取付き道路を(地形図上の終端部に向かって)少し東に行った所から、南側に並んだ砲台跡に入ることができる。二連の砲座を一組とした砲台が三つ並んだ真ん中の砲台跡である。

砲台跡に入る。真ん中の砲台跡、そして右手西側の砲台跡を見て引き返す。今度は逆に、真ん中の砲台跡から隣りの東側の砲台跡まで行く。そしてその先で、長い階段を東向きに上がる。

階段を登りきると、鷹ノ巣山194mの南側(標高180m台)に遺構がある。その後で、鷹ノ巣山山頂部の遺構を見て引き返し、先程の長い階段を下りる。階段を降り切った所で、右手の小さな階段を下りると、取付き道路(地形図終端部辺り)である。

なお、砲台跡で十数人の子どもたちに出会った。やはり包ヶ浦から小尾根を登ってきた(15分くらい)という。引率の方が知っていたらしい。子どもたちにとって良い経験になったことだろう。

参考:一番西側の砲台跡上部から、西向きに小尾根を行けば、かや谷コース尾根に至ることができる(2013/02/17、3/10山行記)

鷹ノ巣低砲台跡探索

鷹ノ巣砲台は、鷹ノ巣山山頂近く(高砲台跡)と共に海岸部にも築かれていた(低砲台跡)。今日は、鷹ノ巣高砲台を見学した後で、鷹ノ巣浦海岸まで下りて、その低砲台跡を初めて見た。

まず、鷹ノ巣高砲台の取付き道路(地形図黒破線)を北向きに行く。途中で、海軍省標石をみる。海岸道路に入り、今度はそこを南向きに行く。しばらくして分岐があり、鷹ノ巣浦海岸に下る。その海岸線で、崩れ落ちた鷹ノ巣低砲台跡を確認する。その位置は、鷹ノ巣山194mの南東の方角である。

注:海軍省標石の写真(2013/02/17山行記参照)

〈写真下〉鷹ノ巣低砲台跡
(砂浜が浸食されたためか、大きく崩れ落ちている
二段の小さなブロックは、護岸のため造られたものであろう)

宮島・鷹ノ巣砲台跡
宮島・鷹ノ巣砲台跡

鷹ノ巣浦の海岸では、使用済のホタテ貝(カキ養殖用)が山積みにされている。浸食された海岸線を少しでも守るために投棄されているのであろうか。小バエが発生しており、悪臭は海岸道路まで漂っている。

入浜で昼食

鷹ノ巣浦からさらに南の入浜まで行って昼食にする。ここでもテントがいくつか張られている。浜風が心地よい。

入浜から山に取付くも敗退

昼食後、入浜の海岸道路を少し引き返し、ヘアピンカーブの所から山に取付いた。鷹ノ巣山方面に登り返してみたかったためで、そのために入浜まで来て昼食を取ったのだった。

海岸道路(ヘアピンカーブ)から北向きに踏み込むと廃屋がある。その廃屋の奥まで入り込んだが、その先はよく分からず、海岸道路まで戻った。後はおとなしく宮島桟橋まで海岸道路を忠実に歩き切った。

子ザルを見る

廃屋を引き帰す途中で、サルが木から木へ移動しているのを見た。体はあまり大きくはなく、子ザルと思われた。体は丸々していた。山の方へ逃げて行った。

鷹ノ巣浦を過ぎたあたり(帰途)で、もう一度、子ザルを見た。海岸道路近くから山の方へ逃げて行った。先程と同じような子ザルだった。

宮島の山中でサルを見たのは、多々良林道(2009/3/7)の一回きりである。そして、その一週間後(3/14)、宮島のサルを調査中の日本モンキーセンター(愛知県犬山市)の方々と山中でお会いした。サルの目撃情報が欲しいとのことで名刺をいただいた。

その後の中国新聞記事によれば、宮島のサルは、その大部分が捕獲されてモンキーセンターに送られた?という。

おわりに

船は行き帰りとも超満員、道路は人でごった返し、厳島神社でも入場待ちの行列ができていた。また、普段は歩く人を見かけることなど全くあり得ない海岸道路(鷹ノ巣浦より南側)で二人連れとすれ違ったりした。帰途の包ヶ浦の海岸は、ジェットスキー(水上バイク)を乗り回す若者などでにぎやかであった。

人それぞれの休日、それぞれに有意義であれば。

鷹ノ巣砲台跡探索

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なお、初版刊行後も加筆修正を繰り返しています。