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包ヶ浦~鷹ノ巣高砲台跡~かや谷コース
(出発帰着:宮島桟橋)
2013年02月17日(日)、単独
包ヶ浦自然歩道(博打尾)~包ヶ浦~鷹ノ巣砲台跡~かや谷コース~包ヶ浦自然歩道(博打尾)
〈写真〉海軍省標石
右手前方に、これから向かう(砲台跡~202m)~300m台~410m台(かや谷駅東北東のピーク)の尾根を見る。
- 今日の山行ルート図 ⇒ GPS軌跡(2013年02月17日)無し
このページの目次です
はじめに
宮島・鷹ノ巣砲台跡見学
宮島には砲台跡が二つある。室浜砲台跡(西海岸)と鷹ノ巣砲台跡(東海岸)である。いずれも明治期のもので、当時の仮想敵国ロシアの艦隊が、呉軍港に侵入するのを阻止するために建造された。
その他、宮島南東端(岩船岳の先)の山中にある小さな遺構(第二次大戦中のもの)も長らく砲台跡とされていた。しかし、その後の調査によって、この砲台(跡)は、実際には「厳島聴測照射所」だということが判明した。中国新聞記事(2011年1月12日付)
今日は、東海岸の鷹ノ巣砲台跡から小尾根を伝って、「かや谷コース」に至るルートを歩いた。
まず、紅葉谷~包ヶ浦自然歩道(博打尾)経由で包ヶ浦まで行く。海岸道路に入って南向きに行き、途中から、鷹ノ巣砲台跡に向けてきれいな幅広の山道に入る。しばらく行くと、お目当ての海軍省標石がある。砲台跡はそのもう少し先である。
インターネット情報によれば、包ヶ浦から直接砲台跡に至ることができるらしい。しかし今日は、そのルートを探索することはしなかった。海軍省標石を見たかったからである。
さて、砲台跡から「かや谷コース」尾根に登りついた後は、弥山を経由して下山することも考えていた。しかし、久しぶりの山行であり、無理せずそのまま、かや谷コースで博打尾へ向けて下った。
今日のコース&コースタイム
宮島桟橋9:58-包ヶ浦自然歩道10:20-かや谷コース分岐10:41-海岸道路11:20-鷹ノ巣砲台跡取付き(11:38、11:42)-海軍省標石11:48-鷹ノ巣高砲台跡、西へ移動しながら探索(11:55-12:07)-大休み(13:00、13:19)-かや谷コース尾根13:29-410m台ピーク確認13:30-引き返して、博打尾コースへ下る-博打尾コース分岐13:49-包ヶ浦自然歩道合流13:58-うぐいす道合流14:16-(うぐいす道を行く)-宮島桟橋14:45
- 宮島桟橋(22分)包ヶ浦自然歩道入り口(21分)弥山分岐(39分)包ヶ浦海岸道路
小計1時間22分 - 包ヶ浦海岸道路(18分)鷹ノ巣砲台跡取付き(13分)鷹ノ巣高砲台跡
小計35分(取付き4分を加える) - 鷹ノ巣高砲台跡(53分)大休み(10分)かや谷コース尾根
小計1時間22分(大休み、昼食19分を加える) - かや谷コース尾根(18分)尾根分岐(9分)包ヶ浦自然歩道合流(18分)うぐいす道合流(29分)宮島桟橋
小計1時間14分
- 総合計4時間47分
(総行動時間、砲台跡探索12分、かや谷尾根ピーク確認のため往復2分、以上を加える)
弥山直登尾根
紅葉谷の茶屋の前にテーピングを確認。弥山直登尾根の取付きを示すものであろう。赤ペンキ事件の現場(2008年7月)として種々議論の対象となったコースである。
中国新聞記事(2008年10月9日付)によれば、関係当局は「(尾根上に付けられた)塗料は「道しるべのための可能性が高く、悪質ではない」と判断し、告発しない方針を確認」したとある。
間違いである。文化財保護法等で厳重に管理されている厳島では、草木一本採取することは許されていない。赤ペンキも赤テープも違法のはずである。
ところで、電子国土では宮島の登山道(黒破線)をかなり正確に書き込んでいる。その中に、この弥山直登尾根コースが含まれていることに最近気が付いた。このルートを正式な登山コースとして認めた、ということであろうか。
最近当局は、宮島の道標をきちんとした統一感のあるものに付け替えつつあるように感じられる。世界文化遺産「厳島神社」の島を守るため、行政全般にわたって、統一感のある毅然とした態度を取ってほしいものである。
包ヶ浦自然歩道で包ヶ浦まで行く
宮島ロープウエー手前で、左折してうぐいす道(簡易舗装の自動車道、ただし入り口部分は舗装なし)に入る。(以下、しばらく二万五千分1地形図に表示なし、ただし、電子国土には表示あり)
すぐに小さな橋を渡ると、右手に包ヶ浦自然歩道入口がある。
小さな沢の右岸を東向きに登り、左に巻いて、一旦西向きに行く。
左手の紅葉谷に、宮島ロープウエー、その右向こうに弥山を見る。
そのすぐ後で、今度は右に大きく回りこんで博打尾に乗る。
今度は、右手に宮島ロープウエー、弥山を見ながら南向きに登る。
弥山分岐(かや谷コース入り口)に新たな標識あり、「弥山登山」とある。(かや谷コースを「公式コース」と認定したということか)
その弥山分岐道を右手前方に見送り、さらに前に進む。
やがて、212mの北~東~南を巻きながら下る。
東向きに折り返し、やがて川の左岸に沿って下る。(二万五千分1地形図の黒実線)
海岸道路を通って鷹ノ巣砲台跡入り口に取付く
包ヶ浦自然公園内を走る海岸道路(自動車道)に至る。(地形図表示あり)
海岸道路を南向きに行く。公園を出て、二度三度と折り返しながら登る。
標高110m台から、未舗装の幅広な道路(地形図、黒破線)に入る。
194m(鷹ノ巣山)の西斜面を南向きに行く(地形図、黒破線のとおり)。
場所によっては、道幅の狭い箇所もあるが、左右から張り出した木の枝さえ整理すれば、今でも4トントラック走行可能と思われるほど状態は良い。その昔、弾薬を積んだ荷駄が通ったのであろう。
海軍省標石をみる
海軍省標石(標高140m台、地形図黒破線がちょっと西に張り出した地点)
呉要塞第三区地帯標石、第74号、大正15年8月。
右手前方に、これから向かう(砲台跡~202m)~300m台~410m台(かや谷駅東北東のピーク)の小尾根を見る。カシミール展望図では、300m台~410m台の間に弥山を見通すとあるが不明。
鷹ノ巣砲台跡
南向きの道路(地形図、黒破線)は、地形図上の表示が途切れた辺りから、さらに北西~西向きに延びており、標高140m台(150m台ピークの北側)に至る。
西向きの道路の左手(南側)に鷹ノ巣砲台跡がある。
二連の砲座が三つ並んでいる。真ん中の砲座の脇には、「砲座標高百四十参米」の標石あり。
小尾根を伝って、かや谷コース尾根をめざす
一番西端にある砲台跡の上部付近(150m台)から、西向きに少し急下り、鞍部(標高140m台)で尾根に乗ったことを確認する。
さらに西向きに、202m~300m台~410m台と行く。
途中多少荒れた部分もあるが、尾根を外さないように行けば、踏み跡がある。
前方の藪の中から中年男性が一人下りてきた。こんな所でヒトと出会うなんて。ここの登りはきついでしょう、と声がかかる。ええ、と答えた。
かや谷コース尾根の東面に、良い道が横切っている
410m台の下(標高350m前後)に「大休み」がある。
大休みには、小尾根を横切って、左右に良い道が延びている。(詳細不明。後日確認:右、カヤ谷コース尾根302m付近、左、大砂利集落)
大休みから急登して尾根(カヤ谷コース)にたどり着く。410m台ピーク(かや谷駅東北東)のやや東側(博打尾寄り)である。
尾根を左手(西向き)にほんの少し行って、410m台ピークから、前方に宮島ロープウエー、弥山を確認して引き返す。
かや谷コース~包ヶ浦自然歩道(博打尾)に向けて下る
先程登ってきた尾根分岐(大休み分岐)まで引き返す。
そこから北に向きを変え、そのまま「かや谷コース」を包ヶ浦自然歩道(博打尾)に向けて下る。
途中で、外人さんと連れの日本人女性とすれ違う。
かや谷尾根コース、302m手前で、前方に伸びる尾根を外れて少し左に振り、そのまま北向きに博打尾尾根に向けて下る。その前後でシダが濃い。掘れた登山道が足元に隠れており、注意して下る。
3月10日および17日確認(注意):
今日(2/17)は、302m手前の鞍部付近から左手に下ることなく、そのまま真っすぐ行ってしまった。そして、302mを通り過ぎてから下ったようである。それでいつもより茂っており、踏み跡が掘れた状態になっていたのである。
うぐいす道を下る
下山してから、いつもと違って「うぐいす道」(簡易舗装車道)を桟橋まで下る。
鷹ノ巣砲台跡探索
- Akimasa Net(2017年08月21日)山行記(カヤ谷尾根から下り海岸道路経由で包ヶ浦へ)
- Akimasa Net(2013年05月05日)山行記(包ヶ浦から直接登り山頂部の諸施設探索、その後低砲台跡探索)
- Akimasa Net(2013年03月10日)山行記(カヤ谷尾根から下り山頂部の諸施設探索、その後包ヶ浦に直接下る)
- Akimasa Net(2013年02月24日)山行記(包ヶ浦から直接登り敗退)
- Akimasa Net(2013年02月17日)山行記(包ヶ浦から海岸道路経由で砲台跡に至る、その後かや谷尾根に登る)
宮島本発売(アマゾンKindle版)2018年1月17日刊
『孫と歩く~ユネスコ世界文化遺産の島・厳島~』
宮島のトピックス満載です。
なお、初版刊行後も加筆修正を繰り返しています。