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細見谷渓谷遡行:立野キャンプ場~十方山林道(第2回目)(2010/08/22)

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細見谷渓谷遡行(第2回目)
立野キャンプ場~イカダ滝~V字滝~オオリュウズ~山の神(祠)
(出発:立野キャンプ場、帰着:押ヶ峠(十方山林道))

2010年08月22日(日)、Haさん

通過ポイントと写真との位置関係を見直して、2009年版(2009/08/23)を改良し、より正しい山行記になるように書き換えいる。
したがって、本ページ(2010年版)は、2009年版よりもコース説明が的確で写真も豊富である。

はじめに

今年も昨年(2009/08/23)に引き続き、Haさんのお誘いを受け、真夏の細見谷渓谷(細見谷下流部)を遡行してきた。

事前に防水デジカメを用意して、気力・体力が続く限り写真を撮りまくるつもりでいたのだが、実際には、ほんの10枚程度写しただけで電池切れ?
昨晩きちんと充電しておいたつもりがうまくいっていなかったのだろうか。
以後はHaさんのデジカメに大いに活躍をしてもらった。
(EXIFデータに約4分の遅れがあり、その分ファイル名(時刻表示)を調整した)

  • 桑原良敏『西中国山地』溪水社(復刻版1997年、初版1982年)
  • 山歩きのページ(Kさん)
    http://yamaaruki.sakura.ne.jp/

お二人の記録を参考にしながら、当日の行動について以下にまとめてみた。(時刻表示は概略の数値)

今日のコース&コースタイム

立野7:05~橋7:06~(下山林道)~堰堤上流部から入渓7:13~本格的な遡行開始7:17~右から小さく高巻く7:18~第一のゴルジュ7:35~高巻き取りつく7:38~高巻き頂点7:45ころ~懸垂下降7:54~二人の下降完了8:00~一の谷落ち口(右岸)8:12~第二のゴルジュ、高巻き8:20~高巻き終了8:35~テンガタキ(この時、既に二の谷落ち口まで達していたのか)9:17~二の谷落ち口の滝をみる9:22、9:50~イカダ滝10:14、10:16~ホトケ谷落ち口10:39~V字滝10:49~オオリュウズ11:02、111:04~オオリュウズの頭11:18~(休憩)~休み場(出発)11:40~ロクロ谷落ち口13:46~大堰堤14:13~祠(山の神)14:30すぎ~押ヶ峠15:35

  • 立野(4時間13分)オオリュウズの頭(休み場)
  • オオリュウズの頭(2時間50分)祠
  • 祠(1時間05分)押ヶ峠
  • 総合計8時間30分(昼食22分、途中休憩を全て含む)

立野キャンプ場を出発する

谷の入り口右岸に施設の完備した立野キャンプ場がある。前夜ここに泊り、翌朝谷へ入るが、下流部渓谷を抜けてから、二軒小屋まで行くにしろ、吉和中津谷へ帰るにしても、かなり歩かなければならないので入谷は早いにこしたことはない。

桑原良敏「西中国山地」p.111

私たちは、広島市内某所を午前5時に出発する。
車2台を使用し、一台を十方山林道の押ヶ峠手前まで回す。
昨年と全く同じスケジュールである。


〈写真〉出発地点の立野キャンプ場、7時05分

色とりどりのテントが張られている。
極暑の夏はまだまだ終わらない。
車の温度計は、出発時すでに30度あったのに対して、現地では17度であった。

昨年の細見谷遡行時に、このキャンプ場でお会いした男性に全く偶然再会する。
若者二人入渓準備中(後ですぐに追いつかれる)。

堰堤上部に出る

入口の橋(Web作者注、細見谷川橋:立野キャンプ場西側)より河原に降りる。渓の幅も広く浅い徒渉をくり返して行くと小さな堰堤がある。

桑原良敏「西中国山地」p.111

私たちは、キャンプ場(細見谷川右岸)から細見谷川橋(二万五千分1地形図記載あり)で細見谷川の左岸に渡り、下山林道(地形図黒破線)に入る。
昨年(8月23日)はたくさん咲いていたツリフネソウの花をほとんど見ない。
そのまましばらく林道を行き、堰堤上流部で河原(標高530m台)まで踏み跡に沿って下る。


〈写真〉堰堤上流部、7時14分

何の変哲もない河原となっている。

いよいよ本格的な遡行が始まる

これ(Web作者注、堰堤のこと)を過ぎると渓谷らしくなって、谷は右に曲がる。

桑原良敏「西中国山地」pp.111-112


〈写真〉いよいよ本格的な遡行が始まる、7時18分

私たちは泳がない。
岸辺をへつったり、右岸を小さく巻いたりする。


〈写真〉右岸を小さく高巻く、7時19分


〈写真〉右岸を小さく高巻き、越えていったところ、7時20分

最初は足慣らしである。
2分程度で簡単に越えてゆく。

最初のゴルジュを高巻く

やがて最初のゴルジュにつきあたる。

両岸の岸壁がせまり、長い淵が続いて、その奥に小さな滝が落ちている。この淵の通過は始め右岸を進み、腰から腹部、胸まで浸って左岸に取りつき少しへつって右岸に渡り返すのであるが、盛夏でも水の冷たさはこたえる。以後こんな深場の徒渉はない。

水に入りたくない場合は高まきということになるが、右岸を小さくまくか、少し引き返して左岸を大きく高まくとよい。右岸を大きくまくとガレにつきあたりザイルがないと谷へ降りられなくなる。

桑原良敏「西中国山地」pp.111-112


〈写真〉最初のゴルジュ(Haさん撮影)、7時35分

ゴルジュ手前で若者二人に追いつかれる。
そのまま進むには泳ぐしかない。
彼らは全て泳いで突破するつもりのようだ。

私たちは泳がない。
右岸を高巻いてゆく。


〈写真〉右岸の崖(Haさん撮影)、7時35分


〈写真〉右岸の崖を登る(Haさん撮影)、7時38分


〈写真〉右岸上部を高巻く(Haさん撮影)、7時42分

足元はるか下に細見谷渓谷の流れが見えている。
踏み跡(根曲がりの木をまたいで行く辺り)は細く、一歩間違うと足を踏み外しそうで怖い。

桑原の言う「右岸を小さくまく」ルートはどこにあるのだろうか。
「(昨年の2009/08/23山行記)沢は右手はるか下にみえている。足元がずり落ちそうで高所恐怖症の私にはつらい」。


〈写真〉懸垂下降の準備完了(Haさん撮影)、7時54分

そしてここでは、最後は渓谷に向けてロープで真っ逆さまに下る。

「(昨年の2009/08/23山行記)ロープが設置してあるものの、やや古く少し頼りなさそうである。Haさんが持参のロープを取り出す。彼が下の足場まで下りたことを確認してそれに続く。私の足があと少しで着地するかなと思った瞬間、ロープで身体を大きく振られてしまい、ややあわてる」。

昨年は、Haさん持参のロープと既存の古いロープ(適当な間隔で結び目あり)の2本を持って下った。
今年もHaさんがロープを持参した。
今年はそれだけを使って懸垂下降をした。
懸垂下降をするのは初めての経験である。

まず最初に私、そしてHaさんが二人分のリュックを古いロープに結んで下ろす。
そして最後にHaさんが下りるという段取りで進める。

なお、既存の古いロープは少し長さが足りない。
今年Haさんが設置したロープは下のテラス(岩場)まで十分な長さがあった。
そして、それをそのまま置いてきた。


〈写真〉ロープ降下地点、下流部を見る(Haさん撮影)、8時04分

一の谷落ち口付近を行く

一の谷落ち口付近は転石が多く、見上げると一の谷の小滝が見える。ここは小休止するによい場所である。また左岸の林道よりここへ降りる踏跡がある。

桑原良敏「西中国山地」p.112


〈写真〉一の谷落ち口付近から上流を見る(Haさん撮影)、8時13分

小休止するに適した場所である。
上流部に向けて右折しているのが分かる。

ところで、一の谷落ち口まで下山林道から踏み跡が下っているという。
立野から林道をしばらく行ったところにカーブミラーがあり、そこから下るらしい。
このルートを取れば、第一のゴルジュを通過することなく、細見谷渓谷に下りることができるわけである。
昔の木地師や釣り人が踏み固めた道があるのだろう。

第二のゴルジュを高巻く

本流は更に大きく右へ曲り、第二のゴルジュと長くて深い淵に出会う。両岸の岸壁は手掛かりがなく谷通しに行くには泳ぐ以外どうしようもないが、幸い右岸をかなり高くまく踏跡がある。

以後大体渓の中を歩くことができるが高まく必要の所は右岸を注意すれば踏跡が見つかる。

桑原良敏「西中国山地」p.112


〈写真〉第二のゴルジュ(Haさん撮影)、8時20分

ここも右岸を高巻く(それ程きつくはない)


〈写真〉高巻き終了(Haさん撮影)、8時35分


〈写真〉すぐ先は平たんになっている(Haさん撮影)、8時35分

二の谷落ち口に大滝をみる

やがて左岸、はるか上よりナメラ状の滝〈テンガタキ〉が現われ、50m先の右岸に〈二の谷落ち口の大滝〉が現れる。

桑原良敏「西中国山地」p.112


〈写真〉二の谷落ち口の大滝(Haさん撮影)、9時25分

イカダ滝にぶつかる

左岸よりクロダキノ谷の水流が出ている付近より谷は更に狭くなり、この峡谷の核心部となる。

左岸の水面近くにある足場を伝わって進むと谷は直角に右折し暗くなる。奥に〈イカダ滝〉と深い淵が見える。この滝と淵の通過が峡中の最も困難な所である。昔はここで筏を作り、それにのって滝下まで進み、滝をよじ登ったというので、この名が付けられている。

多くのパーティは渕尻の左岸の崖を登っている。しっかりしたホールドや木の根もあるが岩登りをやったことのない人はザイルで確保してもらった方が安全である。インターハイの時は、ここに縄梯子がセットされていた。

桑原良敏「西中国山地」p.112

この下流部渓谷は昭和五十二年の高校総体(インターハイ)の折、コースとして使われた。十八地点にザイルや縄梯子が固定(フィクス)されたが、現在はその跡も定かでない。

桑原良敏「西中国山地」p.110


〈写真左〉イカダ滝(Haさん撮影)、10時15分

イカダ滝手前でしばし休憩、写真を撮る。

昨年の山行記(2009/08/23)をみると、「イカダ滝は泳がなければいけない、と聞いていた。しかし、淵に大量の砂が流れ込んで浅くなっており、難なく淵の中を歩くことができた」と記している。
ここ10年で著しく環境が変化しているようである。

イカダ滝の右岸を高巻く

この崖(Web作者注、イカダ滝左岸の崖)を登る自信のない場合は、略図(Web作者注、筏滝周辺p.113)の右岸の草付きのガレを登ることになるが手がかりのない急な斜面である。

これも無理だとなるとクロダキノ谷(Web作者注、落ち口は細見谷左岸にある)まで引き返しこの谷を登る。大きな滝があり滝の手前の左岸の急な斜面を灌木につかまりながら登るとよく踏まれた旧道に出会う。

この旧道がクロダキノ谷を渡った所がテント場になっている。樹下のササに覆われた径を、注意して見失わないよう追っていくと、尾根を越し、五回ほどジグザグをえがいて下るとイカダ滝のすぐ上流にあたるホトケ谷落ち口(Web作者注、細見谷左岸)に出る。

桑原良敏「西中国山地」pp.112-113

イカダ滝から右岸を戻り、ガレを登り、踏み跡を降りていくとホトケ谷の落口に出る。そこから下流へ細い水路がイカダ滝へ落ちている。

山歩きのページ(Kさん)2006/8/12山行記

実は、このホトケ谷落ち口まで下山林道から踏み跡が下りている。
つまり、立野から林道経由で直接細見谷渓谷に下りるルートがある。
私は以前にこのルートをたどって、立野からホトケ谷落ち口に至ったことがある。(2006/09/30)

いずれにしても、イカダ滝を突破する方法の一つは、イカダ滝左岸の崖に取りつき、そこをよじ登ることである。
そのためには、いくら淵が土砂で浅くなってきたとはいえ、取りつき地点まで泳がざるを得ない。

私たちは、昨年と同様に右岸を少し戻り高巻くことにした。
登り始めはロープを頼りに直登する。
「後は立ち木を頼りに、ざら場の急な登りを上がった(同行者Haさんの昨年の弁)」。

イカダ滝を乗り越した地点の対面(左岸)にホトケ谷落ち口がある。


〈写真〉ホトケ谷落ち口(Haさん撮影)、10時39分

これ(Web作者注、ホトケ谷落ち口)より本流にV字形に落ちている小滝が見える。

桑原良敏「西中国山地」p.113


〈写真〉この奥にV字滝(Haさん撮影)、10時43分

ホトケ谷落ち口の上流部から写す。

(桑原の言うように)ホトケ谷落ち口から直接V字滝が見えたかどうか、昨年同様に今日もきちんとは確かめていない。
この写真を見る限り見えてはいないようだ。
Haさんも「見えないだろう」と言う。

私が初めて細見谷渓谷をみたのは、2006年09月30日のことである(既述)。
その時には、下山林道(立野出発)から直接ホトケ谷落ち口に向けて下った。

山行記をみると「細見谷本流の岩の上に立つ。右手(下流)の筏滝も左手(上流)のV字滝も見えない」としている。
(Web作者注:右手、左手は、ホトケ谷落ち口(左岸)に向かって立った場合を示している)

V字滝の頭からオオリュウズを高巻く

滝(Web作者注:V字滝)の左岸を登り、滝の頭をすぐ右岸に渡った所に〈オオリュウズ〉を高まく踏跡の取りつきがある。この踏跡はかなり高まくので峡中で一番大きな滝を見ることができないまま滝の頭の河原に出る。

岩登りに自信のある人は〈オオリュウズ〉を登っている。右岸より取り付き、滝の中程で流水をあびながら左岸へトラバースして左岸の壁を登る。残置ハーケンが要所に打ってあるが水量の多い時は難しい。

滝の上はかなり広い転石の多い河原で休むには格好の場所である。これより上流には悪場はなく核心部を抜けた安堵感で、大休止したり、昼食を取ったりするパーティが多い。

桑原良敏「西中国山地」p.113


〈写真〉V字滝(Haさん撮影)、10時51分

V字(2本の水流)の1本しか見えていないようである。
向かって右手(左岸側)にもう一本の小さな水流があったはずなのだが。


〈写真〉V字滝の頭からオオリュウズの水流を堪能(2009/08/23山行記の表現)(Haさん撮影)、11時03分


〈写真〉V字滝の頭からオオリュウズの水流を見る(Haさん撮影)、11時04分

V字滝の頭から右岸を高巻き、オオリュウズの上部を越えて行く。


〈写真〉高巻く途中で、オオリュウズを右下前方に見る(Haさん撮影)、11時09分


〈写真〉オオリュウズの頭から流れ落ちる水流(Haさん撮影)、11時18分


〈写真〉オオリュウズの頭の上流部:お休み処(Haさん撮影)、11時40分

昼食後、出発直前に写す。

オオリュウズの高巻きについて、昨年(2009/08/23)の山行記をみると、「右手に谷底を見ながら滝上部を越え、滝の上流部にずり落ちる。そこが「休み場」になっている。これで今日の核心部分は終わり、ほっと一息つく」としている。

今日は昨年に引き続いて2度目の細見谷渓谷である。
さすがに少し心の余裕がある。

前・中・奥フトウを行く

これから上流は渓の中を歩く。左岸〈マエフトウ谷〉の落ち口は4m位の小滝で少しばかり水が落ちている。〈ナカフトウ谷〉の右岸は転石の多い河原である。〈オクフトウ谷〉を過ぎた所に淵があり、これを過ぎると左岸にササに覆われた平坦な段丘がある。この場所も整備すればテントが張れる。(Web作者注、落ち口はいずれも左岸にある)

桑原良敏「西中国山地」p.113

オオリュウズを過ぎてしばらく進むと、前フトウ谷がある。岩崖を水流が落ちているが、対岸から見ると、谷の様子が見える。前フトウ谷のすぐ先にあるのが中フトウ谷。水量は僅かである。中フトウの先に渕があり、左岸に釣り人が吊るしたロープがある。その先にあるのが奥フトウ谷。

山歩きのページ(Kさん)2006/8/12山行記

昨年の私は、遡行の途中でろっ骨(左側)を骨折した。
そのため、岩場(右岸)をうまく確保できず、やむなく淵を泳いだことがある。
その場所では、今日は左岸を難なく通過した。

オオリュウズを越えてからは、大きく高巻くところはない
。去年一か所、右岸にあったはずだが、今日は記憶にない。
それに対して、後半部分では、左岸を小さく高巻く箇所が多いので、判断に迷った時の参考になるかもしれない。
(後日Web作者注)

昨年(2009/08/23)の山行記では、高巻く箇所を「前半部分(オオリュウズを越えたところの「休み場」まで)で三箇所、後半部分で一箇所、合計四箇所」としている。
今日の山行では、前半部分で4か所あり、昨年の記憶があいまいだったのかもしれない。

それはともかくとして、中フトウの先の淵(左岸)に吊るされたロープ手前で、今日二人目の釣り人と話をした。
ベテランさんである。

以前ならば、上から釣り下がって来る途中で、魚篭が一杯になりこの辺りまで下ることはなかった。
ここ10年でさっぱり釣れなくなった。
それ以前は、泳ぐ魚が見えたものである
。体調50cmくらい(手で示された幅を推定)のゴギが釣れたこともある。
普通に釣れば、表面にいるヤマメが多く釣れる。
ゴギはそれよりも深いところ。
などなど、興味深い話を聞くことができた。

S字ゴルジュを行く

〈カンネワラノ谷〉を過ぎるとS字型になったゴルジュがある。以後谷は開け、平凡な渓谷となる。

桑原良敏「西中国山地」p.113

特別の注意を払って通過していない。

堰堤につきあたる(祠の下)

更に渓を歩いていると堰堤につきあたる。堰堤のすぐ上流に〈押ヶ谷〉が右岸より落ちており、そこに小径があってこれを登ると十方林道の小祠のある所に出る。

桑原良敏「西中国山地」p.113


〈写真〉大堰堤の全面を一様に水が流れ落ちる(Haさん撮影)、14時13分

大堰堤(標高700mくらい)まで来れば後はもう少しである。堰堤左岸をよじ登り、堰堤上部のコンクリートの上を歩いて再び渓谷に入る。難なく河原に下りることができる。それだけ土砂が溜まってしまったのであろうか。

ところで、今日の私は、堰堤左岸を上がった所で行くべき道を見失い、Haさんとはぐれてしまった。

堰堤を上がれば、すぐに山の神(祠)に至る踏み跡があると錯覚してしまったのである。去年のことは全く覚えていない。地図とコンパスを今日は一度も使っていない。

大声を出してHaさんを呼び、さらに笛を吹こうとしたところで迎えが来て、事無きを得た。山道では最後の一歩まで緊張感を保たなければならない。反省することしきりである。

さて、河原をしばらく遡り、最後は、十方山林道の山の神(祠)まで急坂の踏み跡をあえぐ。

さて、帰りをどうするか

横川までは更に三時間歩かねばならない。

吉和へ出るには十方林道を歩くよりか、途中からロクロ谷(Web作者注、細見谷渓谷右岸)へ入り小さな鞍部を越し、セギガ谷の林道に出て、オセキガ峠を越してオオマチ谷の林道を歩いて大向へ出た方が早い。

出発点の立野キャンプ場へ帰るには、オセキガ峠を越し、角兵衛の墓の手前よりヒノ谷の小径を下るとよいが、これは茂っているかも知れない。ヒノ谷には目下入口より林道が作られつつある。

桑原良敏「西中国山地」P.113

昨年の山行記(2009/08/23)を読み返すと、「ロクロ谷、ヒノ谷など、細見谷渓谷の小谷については、「山歩きのページ」"K"さんの各山行記が大いに参考になるであろう。いずれそのうちの一つでも歩いてみたいものである」と記している。しかし残念ながら、年を取ると共に実現の可能性は低くなっている。

押ヶ峠まで帰りつく

祠(山の神)では休憩せずに、そのまま十方山林道を押ヶ峠まで歩いて登る。雨がぱらついてきて、やがて豪雨に変わる。はじめのうちは、どうせ濡れてしまっているからとたかをくくっていたが、あまりの雨足の強さに上着を羽織る。ただし、ズボンまでははかなかった。

それでも体が楽になる。夏でも冬支度、晴れでも雨仕度。山での衣服の管理も非常に大切なことである。(今日の広島市内の最高気温36度、もちろん雨は一滴も降っていない)

ところで、十方山林道沿いの自然はどこまで保たれるのであろうか。基本的には北方系に属する植物が、今年のような酷暑を乗り切ることは可能なのであろうか。少なくとも、人為的な環境破壊によって滅ぼしてしまうことだけは避けたいものである。

さて、今日の山行の前に、Haさんはまたまた何か面白い植物の目星をつけていたらしい。彼はそれを確かめるため帰りの林道で少し寄り道をしてきた。いい写真が撮れただろうか。解説を聞くのが楽しみである。

1年ぶり2度目の細見谷渓谷である。多少足元がふらつくものの去年よりは楽に歩けたように思う。また一つ楽しいページを増やすことができて、Haさん、ほんとうにありがとう。


渓流のせせらぎ、滝の流れ落ちる音に癒される
ヘルメット着用(昨年同様、Haさんから拝借)
今年は、Haさんが脛を打ってしまった。大丈夫だろうか。
枯れた木の葉が散乱、二か所あり
釣り人1、釣りのじゃまにならないよう、ほんの少し待つ
釣り人2、オオリュウズをサルのように跳ね上がるクライマーの話を聞く(世界的レベルの人らしい)