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細見谷渓畔林と十方山林道

1998年(平成10)の活動記録

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ひろしま百山(私の踏み跡)>> 細見谷渓畔林と十方山林道 >>「創立20周年記念誌(草稿)

三年連続で植林を行う
- 猪山(現・山県郡安芸太田町) -

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西中国山地ブナの森づくり

第4回植林(広島県戸河内町猪山、いのしやま)

私たちは、今までに合計3回の植林(1996年4/14、11/10、1997年4/20)を行ってきました。その結果、広葉樹を全部で約1,500本植えることができました。

場所は、現・廿日市市吉和の”もみの木森林公園”東隣(1996年)と中津谷川上流(1997年)で、いずれも村上造林さんの社有地です。その中で、植林2年目の中津谷では定着率が悪く、再植林が必要となりそうです。

さて、今年はいよいよ猪山(現・山県郡安芸太田町猪山)の出番(3/29)です。ここは猪山森林協同組合の共有地で、中国新聞「西中国山地ブナの森づくり」で紹介された「植林地求む」の記事を見た地元の方から、1996年1月に貸与の申し出をいただきました。そしてこの二年間、植林の下準備のための草刈りなどを行って整備してきました。

細見谷大規模林道問題

大規模林道、幅員見直し(基本規格の7mから5mへ縮小)

今年の林野庁では、全国的に大規模林道見直しの動きがありました。そうした中で、森水の会としては、路線変更を含む見直しを林野庁、森林開発公団、広島県に文書で申し入れを行いました。そして、将来見直しの可能性があるという回答を得ることができました。以下で、その動きについてまとめておきましょう。

-1998年4月、広島営林署、林野庁から同意回答あり、「大規模林道戸河内・吉和区間の幅員を7m(大規模林道の基本規格)から5mに縮小する」
-1998年8月8日、林野庁、大規模林道見直しのための再評価委員会設置を決める
-1998年8月17日、しんぶん赤旗、林野庁の大規模林道見直し計画を報道
-1998年8月17日、広島営林署、森水の会の問い合わせに対して「戸河内・吉和区間の将来見直しの可能性」を表明
-1998年10月1日、林野庁、環境庁、国立・国定公園内での道路建設について「自然破壊工事の再発防止を約束」

森水の会による路線変更の申し入れは、その他1996年や2000年の再評価委員会の時に行われています。そして、再評価委員会の結論を踏まえて、実際に実施計画の変更(幅員5mへ縮小など)が認可されるのは2003年のことになります。森水の会では、その間(2001年)に、路線変更から林道工事の全面中止に向けて運動方針を転換させています。

環瀬戸内海会議

事務局を辞退する

環瀬戸内海会議(1990年設立)には、森水の会が立ち上げ団体の一つとして関わっています。そして当初から同会議の事務局を預かり、森水の会の船木高司さんが事務局長職についていました。現在は、原戸祥次郎さんがその職を引き継いでいます。

環瀬戸内海会議の初期のころの活動は、ゴルフ場問題の立ち木トラストが主でした。そのころは、広島県内でも11か所の立ち木トラストを行っており、環瀬戸内海会議の一員として活動する機会も多くありました。

しかしここ2~3年、ゴルフ場開発計画は激減しています。そして、環瀬戸内海会議の活動の中心は、産業廃棄物に関わる「ゴミプロジェクト」や「瀬戸内海法プロジェクト」に移ってきています。

事務局は活動の中心にあるべき、そして、できれば参加各県で持ち回りにするのがよい、との考えを私たちは以前から持っていました。そこで、このたび事務局辞退を表明し、同会議にて検討の結果、事務局は今後、愛媛事務局(瀬戸内海法プロジェクト)と岡山事務局(ゴミプロジェクト)へ分割移転することに決定しました。

電磁波問題を考える

米国公的機関が電磁波と発がん性の因果関係を認める

本年6月、「電磁波で発がんの恐れがある」という評価を米国立環境衛生科学研究所の諮問委員会が下しました。送電線などから出る電磁波と発がんとの関係を公的組織として認めたのは初めてのことです。

そうした中で、エネルギー部会の連続座学(4/25、9/19、11/21)が開かれ、電磁波問題などを勉強しました。池松綾子さん(電磁波問題を考える会所属)は、6月末、広島県内の小中学校に高圧送電線の有無とその影響についてのアンケートを発送して、実態調査を実施しました。なおその際、発送費用などは個人の経費でまかなっています。

1998年年表

-2月1日(日)、森と水と土を考える会総会&フォークソングコンサート
出演/凪の座(山口県光市出身の3人組、所用にて一人欠席)
(広島県立母子福祉センター、広島市中区舟入幸町)
-2月11日(水・祝)、環瀬戸内海代表者会議(岡山県岡山市)
森水の会、環瀬戸内海会議の事務局辞退
-2月15日(日)、シンポジウム「水道水源の現状と将来」
パネラー/中根周歩、佐々木健、藤岡義隆、南修治の各氏
コーディネーター/竹本伸さん
森水の会共催(広島県東広島市)
-2月16日(月)、海砂採取を全面禁止(広島県)
-2月23日、生越忠さん(地質学者)を囲む夕食会
東広島市の裁判のため来広、急遽開催
-3月22日(日)、広島市安佐北区狩留賀町の産業廃棄物道路見学
安佐北区狩留賀町から東広島市志和町へ抜ける産廃道路建設中
-3月29日(日)、西中国山地ブナの森づくり(猪山で第4回植林)
トチ、ヤマグリ、ブナなど約400本植林
-4月5日(日)、シイタケ菌打ち(山口会員宅、広島市東区福田)
-4月19日(日)、アースディ・かがわin豊島
-4月25日(土)、学習会「中国地方の小水力発電所」
-5月4日(月・祝)、狩留家の林道予定地・焼却場・産廃処分場見学
-5月16日(土)、森水の市バザー(のら屋の横)
-5月30~31日(土・日)、リゾート・ゴルフ場問題全国交流集会
ゴルフ場開発 -水と自然保護を訴える住民訴訟-
基調講演/リゾート・ゴルフ場問題全国連絡会代表・藤原信さん(宇都宮大学名誉教授、森林計画学)、開発差し止め訴訟を手掛ける籠橋隆明弁護士(名古屋弁護士会)/東広島市の飲料水源「田房ダム」上流ゴルフ場開発問題など
主催/リゾート・ゴルフ場問題全国連絡会など、連絡先/森水事務所
(国民年金健康保養センターひがし広島、広島県東広島市)
-6月7日(日)、恐羅漢山周辺ハイキング
–牛小屋高原~牛小屋谷~田代~砥石川山~夏焼峠~牛小屋高原
–##牛小屋高原~牛小屋谷~田代~餅の木林道~田代出会(バスで引き返す)##このコースも成立しているか
広島市の広報誌「グラフ広島」同行取材
-6月13日(土)、森水の市バザー(のら屋の横)
-6月14日(日)、JA(農協)所山小水力発電所(広島県廿日市市虫所山)見学、その他吉和で一箇所
-6月16日(火)、ゴミ収集作業員からみた「ゴミ問題」
発題者/広島市南環境事業局のゴミ収集作業員さん
-6月21日(日)、苗畑の手入れ(広島県吉和村)
中津谷川沿いの植林地(昨年4月植林)訪問
「グラフひろしま」(広島市)の取材
-6月27~28日(土・日)、環瀬戸内海会議総会(広島県福山市)
子らに伝えよう瀬戸内の山と海 -守りたい天空の郷・広瀬-
福山市加茂町(広瀬地区)の産業廃棄物処理場問題、ネットワーク芦田川と提携/現在稼働中の処理場の排出水検査と土壌のダイオキシン濃度検査
-7月3日(金)、高圧線問題全国ネットワーク98全国大会(兵庫県神戸市)
-8月2日(日)、苗畑の手入れ(広島県吉和村)
-8月30日(日)、植林地下草刈り(もみの木森林公園東隣り)、森メイトの会より参加者あり
-9月6日(日)、苗畑の手入れ(広島県吉和村)
-9月13日(日)、猪山大運動会(広島県戸河内町立猪山小学校)
-9月15日(火・祝)、森林ボランティアフォーラム
主催/県民参加の森林づくりフォーラム実行委員会(広島県、広島市、広島県森林組合連合会などが参加)、講演会/中川重年さん「市民参加型の森づくり」、森林ボランティア会議/森林ボランティア団体代表(5団体)によるリレートーク、コーディネーター/松波龍一さん、江川和禧会員が森水の会の活動などを発表
(広島県民文化センター、広島市中区大手町)
-10月25日(日)、ブナ林ハイキング&ドングリ拾い
–牛小屋高原~恐羅漢山(##または夏焼峠周辺散策##)成立しているか
–牛小屋高原~恐羅漢山~台所原~管理林道~夏焼峠~牛小屋高原
-11月22日(日)、秋の豊島集会(香川県豊島)
豊島「未来の森」植樹、豊島の現況報告、田島征三さんのお話、夢企画かたくり演奏など、主催/環瀬戸内海会議
-11月29日(日)、ドングリ種まきと苗木の植え替え(広島県吉和村)
NHK教育テレビ、”太田川に沿って”の取材
-12月13日(日)、事務所掃除&忘年会
-12月21日(月)、弁護士・梶山正三さんを囲む会
広島県福山市加茂町北山(広瀬地区)の産業廃棄物処分場の建設許可を広島県が今年出した。地元から広島県に対して情報の公開を求めて裁判が起こされている。

そのほかの資料など

-中国新聞記事(1998年2月17日付け)
海砂採取を全面禁止(広島県)、海守れ 願い届いた、市民・漁業関係者
三十数年に及ぶ採取が環境に与えた影響や対策はこれから。漁業者の間には後遺症を心配する声もあり「今後も古里の海を守る活動は続ける」と決意を新たにしている。
-中国新聞記事(1998年5月31日付け)
ゴルフ場開発反対運動、各地の取り組みを報告
-中国新聞記事(1998年7月8日付け)
住民が見た瀬戸内乱開発、自然保護団体が冊子、海砂採取による砂浜消失報告も
-環瀬戸内海会議編「住民のみた瀬戸内海 -瀬戸内法の25年をふり返る」
31の自然保護団体による35のレポート掲載、冊子形式(1,310円)
##2000年には正式の書籍として発行?##

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