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宮島自然植物実験所~西海岸沿いの山道~御床浦(往復)
(出発帰着:宮島桟橋)
2019年08月25日(日)、中1(兄)
- 今日の山行ルート図 ⇒ GPS軌跡(2019年08月25日)
- 西海岸の山道探索「2009年04月29日山行記」宮島桟橋~あての木浦往復GPS軌跡有り
宮島桟橋(45分)多々良(21分)宮島自然植物実験所(43分)大江浦分岐(19分)大川浦分岐(41分)御床浦(37分)大川浦分岐(24分)大江浦分岐(1時間09分)宮島自然植物実験所(24分)多々良(57分)宮島桟橋
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はじめに
一緒にミヤジマトンボを見に行こう!
かなり前から計画をしていたのだが、孫が宮島桟橋から往復約8時間を歩き切ることができるかどうか。
去年(4月30日)試しに歩いたところ、御床浦手前であえなく敗退。
それから1年あまりたち、孫も中学生となり部活で日々鍛えている。
ここのところ、一緒に山へ行く機会は全くなくなっていたのだが、
背の伸び方、体つきから現地までの往復OKと判断する。
日程を合わせて出掛けるも、今度は私がギブアップ。
御床浦に入った辺りの浜辺で昼食後、すごすごと引き返す。
今日の様子
宮島口桟橋7時30分の待ち合わせで宮島に渡る。第47回宮島水中花火大会は昨日無事終了、夏休み最後の日曜日ではあるがさすがに人出はいつもほどではない。今日は「JR西日本宮島フェリー」ではなく「宮島松大汽船」に乗る。
〈写真〉宮島に渡る船室内にて、7時46分
(正面やや右奥の丸く見える山が弥山535mである)
御笠浜から弥山を見る。正面山並みの左手ピークが弥山、右手ピークは駒ヶ林である。画面の外(右手)に大鳥居があるが、修理中にて全体が白いシートで覆われている。
〈写真〉御笠浜にて、8時08分
(ここから、潮の引いた厳島神社前の浜(正面右手)を横切る)
宮島水族館を右手にやり過ごして大元公園に至る。ここから弥山に登るには左折(南向き)して山側に向かう。今日はそのまま西向きに海岸道路(車道)を行く。
〈写真〉大元川に架かる大元橋を渡る、8時16分
(正面に見える隧道を通って、なおも海岸道路を西向きに行く)
やがて多々良潟に至る。ここから南向き(山側)に宮島林道多々良線(車道)が奥の院に向けて延びており、宮島弥山や岩船岳への取付き道路ともなっている。今日はあくまでも海岸沿いの車道を行く(画面右手前方)。
さて今日は、iPhone(AU)にヤマレコMAP(GPS用アプリ)を入れて、過去のGPXデータ(2009年4月29日分)と地理院地図をダウンロードしておいた。iPhone(AU)のGPSの精度が高いことに驚いた。現在位置がピンポイントではっきりと分かる。そして、今日取得したGPSデータを後ほど検討したところ、西海岸沿いの道路部分では、地理院地図の道路表示とGPS軌跡はほぼ完全に一致していた。細かなカーブが連続しているのだが、ぶれている箇所はほとんど無い。
海岸道路の終端部には宮島自然植物実験所がある。広島大学の付属施設である。なお車道はここで行き止まりとなる。つまり、宮島を自動車で一周することはできない。ここからは歩く以外にない。
宮島自然植物実験所の建物前を通り過ぎ、山道に入る。しばらくすると室浜砲台跡がある。明治37年2月10日(1904年)の日露戦争宣戦布告日の直前に完成したものである。呉軍港をはじめとする軍事施設を守るため、広島湾を取り囲むようにして造られた要塞の一つである。なお現在は広島大学大学院統合生命科学研究科附属宮島自然植物実験所の所管となっている
室浜砲台跡から南向き(やや東)に102m峰の方角に少し登る。右折して宮島西海岸沿いを行く山道に入る。
この山道はもちろん平たんではない。標高は最高でも40mに満たないと思われるが、細かいアップダウンの連続はかなりこたえる。最初の小さな峠(102mの西側)を登り切ると大野瀬戸が開け、はるか前方に須屋浦の突端を見る。これから先は、疎林の中と展望の開ける箇所(小さな峠)の連続である。
〈写真〉はるか前方に須屋浦の突端を見る、9時24分
(今日はその手前の御床浦に入った辺りまでしか行けなかった)
宮島でイノシシを見るようになったのはいつ頃からだろうか。中1は今日、イノシシも見たしサルも見た。その都度教えてくれるのだが、私の目では追い切れなかった。なお宮島のサルは、日本モンキーセンター(愛知県犬山市)で一時期全てを捕獲しようと試みたが、結局は一部取り切れないままとなっている。
酷暑の中やや気温は低め、多少の風があるものの蒸し暑く汗をかく。
大江川手前の右岸に大江浦分岐がある。そこから大江川沿いにさかのぼると、かつての果樹園や廃屋がある。今日は分岐からそのまま大江川左岸に渡る。多少踏み跡が分かりづらいが見当を付けて川の方角に進む。
中1は小1の時(2013/06/23)、私と長男と3人でここの海岸(大江浦)まで来たことがある。その時は海岸まで約3時間かかった。今日は海岸まで推定約2時間である。この6年間で身体も見違えるように大きくなり体力も付いてきた。
左への分岐を見逃して海に近づき過ぎたようだ。
〈写真〉海に近づき過ぎたようだ、9時55分
(河口の向こうに本土側の山並みが見えている)
この辺りにはショートカットの道もあり多少分かりづらい。iPhoneを取り出してずるをする。GPS軌跡がピンポイントで現在位置を示してくれる。
〈写真〉左岸沿いを少し引き返すと、右手に分岐がある、9時58分
(大江川左岸に渡ってから川沿いに少し下り、左手に鋭角に折り返して登る形となる)
峠を二つ越えると、大川浦分岐がある。地理院地図登山道の方角(南東向き)にさかのぼると大川越え(岩船岳縦走路:宮島の背骨)がある。大川越えからは、岩船岳に登ることができる。あるいは、南向きに下れば青海苔浦(東海岸)である。
大川浦分岐から先で大川を越えれば御床浦は近い。ただし、私の足が前に進まない。ギブアップ宣言、御床浦の海岸に下りて昼食をとり引き返すことにする。それから先、ミヤジマトンボのすむ汽水湖まで何とか行くことはできるかもしれない。ただし、帰りの体力と時間を考えて中1には諦めてもらった。
〈写真〉対岸の経小屋山を見る、11時06分(11時03分着)
(山頂には雲がかかっており、後で少しパラついた)
浜辺のずっと向こうの端にシカが数頭いるのが見える。「キィーン」という今まで聞いたことのないような大きな声を残して一斉に走り去った。廿日市市(広島県)では宮島島内をシカのエサやり禁止にして、シカを山に帰そうとしている。シカは野生動物である。適正な頭数が自力で生きていける環境が望ましい。
海岸に一頭のウリ坊がいる。ウリ模様はあまりなくて、少し大きいようにも感じる。盛んに砂浜を掘り返している。20mくらいまで近づいてきたが逃げなかった。
〈写真〉ウリ坊を見る、11時35分
(海にはカキ筏が浮かんでおり、作業船が横付けされている)
海岸から本線に戻り、御床浦を抜けるまで踏み跡が分かりにくい。今日の山道では終始中1が先頭を歩いている。私はいつになく頭が下を向いている。中1の足元を追いかける形になってしまっている。幾度か小さな道迷いを起こし、その都度iPhoneでズルをした。今回初めてヤマレコで本格的にGPS軌跡を参考にしながら歩いた。驚くほど精度がよい。病みつきになりそうである。
さて帰り道はアクシデントが起きないように慎重に歩いた。何とか厳島神社の裏手辺りまでたどり着き、二人でアイス最中とかき氷を食べた。そこで、ミヤジマトンボの保護活動のことやミヤジマトンボはシオカラトンボよりも多少形が小さいことなどを教えてもらった。
ミヤジマトンボは来シーズンまでのお預けとなった。
今日のコース&コースタイム
大元公園~多々良~宮島自然植物実験所~室浜砲台跡~大江浦~大川浦~御床浦、往復(出発帰着:宮島桟橋)
宮島桟橋7:59-御笠浜8:08-(引き潮渡る)-大元公園8:15-大黒岩8:34-多々良8:44、8:47-宮島自然植物実験所9:08-室浜砲台跡9:13-西海岸沿いの山道に乗る9:17-遠方に須屋浦(御床浦の向こう)を見る9:24-イノシシのヌタ場9:31-大江浦分岐(川の手前)9:51-小さな峠10:00-小さな峠10:07-大川浦分岐(川の手前)10:10、10:22-御床浦11:03、11:38-大川12:04-小さな峠12:06、12:14-大川浦分岐12:15-大江浦分岐12:39-休憩12:55、13:04-休憩13:15、13:25-山道左折13:38-砲台跡分岐13:40-休憩13:41、13:47-宮島自然植物実験所13:48-多々良14:12、14:21-大黒岩14:32-大元公園14:54、14:58-厳島神社出口付近15:07、15:21-宮島桟橋15:36
- 宮島桟橋(45分)多々良(21分)宮島自然植物実験所(43分)大江浦分岐(19分)大川浦分岐(41分)御床浦
小計3時間04分(多々良3分、大川浦分岐12分を加える) - 御床浦(37分)大川浦分岐(24分)大江浦分岐(1時間09分)宮島自然植物実験所(24分)多々良(57分)宮島桟橋
小計3時間58分(多々良9分、大元公園4分、厳島神社近く14分を加える) - 総合計7時間37分(御床浦35分を加える)
宮島本発売(アマゾンKindle版)2018年1月17日刊
『孫と歩く~ユネスコ世界文化遺産の島・厳島~』
宮島のトピックス満載です。
なお、初版刊行後も加筆修正を繰り返しています。