カテゴリー
未分類

2002年03月02日

Akimasa Net
ひろしま百山(私の踏み跡)>> 広島湾岸トレイル >> 宮島弥山・岩船岳トップページ

岩船岳~御床山~御床浦~宮島自然植物実験所
(出発帰着:宮島桟橋)

2002年03月02日(土)、単独

大江浦にて岩船岳を見る

〈写真〉大江浦にて岩船岳を振り返る
(画面中央左の一番奥が岩船岳、右手海岸には牡蠣ひびの列)

多々良林道経由で岩船岳(初登頂)
岩船岳~御床山から、御床浦に下山して海岸沿いの山道を帰る

  • 宮島自然植物実験所〜御床浦〜あての木浦(2014/11/23)
    広大~御床浦の決定版は、2014年11月23日山行記です。今日(2002/03/02)の山行記も含めて、その他山行記中の不明瞭(不正確)な点を訂正しながらまとめています。コース概況(GPSルート図リンク)もあります。
  • 宮島西海岸の山道&海岸コース(2013/06/23、5/23)
  • 宮島南部の砲台跡 ⇒ 実際には「厳島聴測照射所」だということが判明
    (中国新聞記事、2011年1月12日付)
  • あての木浦から取付き、砲台跡~御床山~岩船岳を乗り越す(2009/05/04)
  • 西海岸沿いの山道探索
    (2009/05/04、4/29、4/11、2002/03/02)
  • ついに砲台跡到達(2005/03/19)
  • 岩船岳~御床山の向こうの砲台跡探索
    (2004/03/13、2003/06/07、2002/04/06、3/30、3/2)

このページの目次です

はじめに

宮島桟橋~厳島神社~大元公園~多々良~岩船岳登山口(多々良林道)~先峠(岩船岳縦走路)~351m~大川越~岩船岳~御床山~御床浦~大川浦~室浜砲台跡~広島大学植物園~多々良~大元公園~厳島神社~宮島桟橋
(出発帰着:宮島桟橋)

今日は、以下のように考えて宮島桟橋から出発した。
"大潮の干潮の時に歩ける海岸の道"をさぐるべく、岩船岳のさらに向こうの稜線を下れるだけ下ってみよう。ただし下った分だけ登り返しがきつくなるので見極めが大切だ。

なお、帰りは、大川越えから下って海岸線を探索してみようと考えていたが、御床山から直接御床浦へ下った。

コースガイド等の情報が全くないコースに踏みこむので、早め早めの対応が必要だ。体力の消耗を考え、2001年10月20日(土)に引き続いて、今日も多々良林道から入る。また、特別な昼食タイムはとらないことにする。

今日のコース&コースタイム

宮島桟橋8:10-多々良林道入口8:58-岩船岳方面登山口9:34- 岩船岳縦走路(先峠山402mの東)9:52 -海軍省標石10:07-青海苔浦分れ10:10-展望岩10:18、10:25-351mピーク、海軍省標石10:30-10:41八畳岩-大川越え分岐10:52-振り返ると展望、今きた道11:02- 海軍省標石11:07-東峰(頂上手前大岩)11:23-岩船岳11:35-御床山11:54、12:08-砲台跡方面12:13-御床山12:20-御床浦海岸12:55-下谷浦方面をさぐる -御床浦13:15-大川浦合流13:58-(大江浦)-室浜砲台跡15:10-広島大学植物実験所15:18-多々良林道入口15:36-宮島桟橋16:20(デジカメ時刻誤差あり)

宮島桟橋(48分)多々良(54分)岩船岳方面稜線上(1時間)大川越え分岐(43分)岩船岳
 小計3時間25分(御床山まで、さらに19分)
御床山-御床浦
 1時間21分の時間を使う(実際の下山には35分)
御床浦(43分)大川浦(1時間20分)広島大学植物実験所(18分)多々良(44分)宮島桟橋
 小計3時間05分
総合計8時間10分

2004年03月14日訂正
陸軍省標石→海軍省標石

多々良林道から岩船岳縦走路へ

多々良林道(舗装された車道)入口から岩船岳登山口までは30分以上ある。途中15分くらい行ったところで右に分岐する道があるが、しばらく行くと羊歯の中に消えてしまった。

さて、正規の登山口(岩船岳登山口)から稜線上まで12~15分の急登である。

岩船岳縦走路を行く

稜線上からしばらくは402mピーク(先峠山というらしい)を巻いていく快適な道である。やがて、351mピークのそのまた向こうに岩船岳が見えてくる。ほんとうに先は長い。ゆっくり行こう。(なお、青海苔浦への分岐は二万五千分1地図とは違っている)。

続いて、351mピークに向けて登りに入る。ピーク手前に展望のよい岩場があるので休んで行こう。能美島、小黒神島、阿多田島などが見える。

351mピークを越えると、何回かアップダウンを繰り返しながら大川越え分岐まで下って行く。途中の八畳岩では、経小屋山方面への展望が開ける。双眼鏡で昨夏披露困憊しながら下った鳴川タンクの尾根筋をたどる。ウグイスが鳴いている。

大川越え分岐から海軍省標石あたりまで、15分間の急登。登り始めて10分くらいの所で一息つくと、振りかえれば今来た道を展望することができる。

急登が終わってからもまだまだ先がある。岩船岳三角点手前の東峰大岩まであと一つも二つもがんばらないと疲れた体が持ちあがらない。東峰大岩からは大竹市街、阿多田島がかすんで見える。

東峰から先の山頂(三角点)をめざす

東峰大岩でこの前会ったご夫婦が、この少し先(15分くらい)に展望の良いところがあるといっていたのを思い出し、さらに前に進むことにする。

とその時、ふと見ると、東峰大岩の脇に「"岩船岳"、御床山方面」という小さな標識がぶら下がっている。とすると、ここは"岩船岳"山頂ではない?

東峰大岩から、その先を急ぐ。急坂を下ったり登ったりして、別のピークに達する。ここが正真正銘、"岩船岳"頂上である。三角点が確かにある。前回は頂上を踏まずに、(東峰大岩を岩船岳山頂と勘違いをして)往路下山、そのまま弥山に向ったことに初めて気がつく。

なお、東峰から岩船岳三角点まで至るには、一旦かなりの急坂を下って行く。地図上ではそれがうまく表されていないように感じる。実際のコースと地図上のそれでは多少ずれているのかもしれない。(mjobinさんの岩船岳レポート、GPS軌跡参照)

岩船岳の先、御床山から御床浦へ下る(御床浦の南を探索)

岩船岳頂上に御床山まで25分と書いた標識がある。今日は海岸までの道をさぐりに来たのだ。行く以外にない。御床山に着くと、今度は砲台跡という標識がある。さらにその先まで行ってみることにする。

5分くらい下ると、可部島が見える展望のよい広場に出る。そこから海岸まで続く稜線が手に取るように見下ろせる。全山緑で覆われておりほんとうに美しい。その先にも道はありそうだが羊歯が邪魔をしてよく分からない。砲台跡というのもどこだか分らなかったが、今日はここで引き返すことにする。

御床山に帰り着く。山頂の標識(御床浦方面)を確認する。白板に黒々と御床浦と書いてあり赤の矢印もていねいだ。木間をのぞくと赤テープがゆれて誘っている。下ってみよう(大川越えを下るという予定を変更する)。ここで直に海岸線に下ることができれば、あとは楽勝と考えたのだ。よく整備された小道を下る。

海岸部に出ると、下谷浦方面という標識があった。これが御床浦から南へ行く道だろうか。左手(南向き)に、胸まである羊歯を掻き分けて進んでみた。しかし、その道はやがて断崖の中に消えてしまった。御床浦より南の道は不明としておこう。

御床浦~大川浦~宮島植物実験所まで、必死で踏み跡を追って行く

御床浦から大川浦にかけて、そしてさらにその先と続く"海岸沿い"の道はなかなかに厳しい。ここまでの登山道のどこよりも道は分かりにくい。エスケープに最適なんて考えはすぐに吹っ飛んでしまう。

羊歯の中を時には腰までかき分けて進む。木のまばらな個所では道がどっちを向いているのかわからない。赤テープ、青・白テープを頼りに慎重に進む。神経を使う。道は"海岸沿い"とはいえ常に海が見える位置にはない。また決して平坦でもない。標高50mくらいまでの間で上り下りを何回となく繰り返す。

実際の道は地図上の破線よりもジグザグに付いており、そのために1回毎の高低差が地図で読み取るよりも大きいのではないだろうか。(mjobinさんの岩船岳レポート、GPS軌跡参照)

それはともかく、ここまでの"海岸沿い"の道はとにかくタフな道であった。弥山にもう一つ登ったくらいの消耗度がある。

絶好のビューポイントなど

大川浦から30分くらいの所で振りかえると、岩船岳が見える個所がある。大江浦というらしい。湾内の"牡蠣ひび"をバックに写真を撮ることが出来る絶好のビューポイントである。すこし沖合いにはカキ筏も浮かんでいる。

15:00ころ、大野瀬戸を通過(北東の方角になる)する小型ヨット(24フィート位か?)を発見する。ジブ帆走(前帆だけでの帆走)をしている。時々セールがシバー(ばたつく)する。風は真北から吹いているようでジブ帆ではきついだろう。それでも前に進んでいる。多分エンジンも回しているのだろうが、結局ジブも巻き取ってしまった。船(ヨットやモーターボートあるいはカヤックなど)があれば宮島をもっと楽しめるだろうな。

おわりに

室浜砲台跡で、宮島桟橋まであと6.5kmとある。広島大学実験所からは簡易舗装道路になる。

大元公園では、梅(大元神社に向かって右に紅梅、左に白梅)が満開であった。その他、至る所にヤブツバキの赤い花。

今日は、海軍省標石を三本(1本は今日初めて確認)見た。砲台跡二つ(一つは実際に見学)の存在を確認した。宮島は軍都・広島の西の砦だったのである。

行きも帰りも宮島大鳥居の海岸を渡る。特に帰りには大鳥居の外側(厳島神社域外)まで潮が引いておりかなりの人が潮干狩りをしていた。潮干狩りは、できるだけ潮がよく引く大潮の干潮前後2時間が最適だそうである。

2002年03月02日(土)潮汐表(広島港基準)-中潮
満潮11時54分(1回のみ)、潮位359cm
干潮5時40分、潮位-13cm、18時03分、潮位+18cm

厳島神社が海に浮かんで見えるのは、潮位が250cm以上です。
大鳥居まで歩いていけるのは、潮位100cm以下です。
潮干狩に適しているのは、潮位40cm以下です。
干潮の前1時間30分から後30分位まで掘ることができます。

宮島本発売(アマゾンKindle版)2018年1月17日刊

『孫と歩く~ユネスコ世界文化遺産の島・厳島~』

宮島のトピックス満載です。
なお、初版刊行後も加筆修正を繰り返しています。