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網本えり子さんの意見

<平成18年度緑資源幹線林道事業期中評価に関する意見の募集について>

網本えり子さんの意見

意見要旨

この工事が無用なことは自明だが、廿日市市は独自の判断を回避、遂に工事の是非を問う住民投票請求にまで至った。市民の関心は非常に高く、自然破壊と無駄な公共事業が最良の判断で中止されるのを望んでいる。

提出意見

私はこの工事の、今後の事業実行の妥当性が全くないと考え、事業の効果的・効率的な執行は到底不可能との意見を、期中評価委員会に申し上げます。

この地に緑資源幹線林道(大規模林道)は要りません。 その必要性、費用対効果、渓畔林への影響、どれも、納税者を納得させるものはなく、 建設推進の論理は破綻しています。 なのに、なぜ、今だに工事が凍結、中止にならないのか、それは工事推進の根拠が、もはや「幹線林道の必要性」ではないから、なのでしょう。

山下廿日市市長は工事の推進は合併時の約束と言っています。 しかし、合併目前の2月「合併後に地元住民と相談しながら再検討していきたいと考えています。」(西広島タイムス平成15年762号)と語り、同紙772号には、5月8日に日本生態学会の要望書を受け取り「これからいろいろ調査してみる」と答えたとあります。平成14年12月議会の市長答弁にも同等の内容が記録されています。この段階では市の姿勢は柔軟で真摯です。

ところがその直後、市の態度は激変します。6月定例市議会で「緑資源公団にじゅうぶんなる検討をしていただくようお願いをしたいと思っております。」(市長)「今後事業主体である緑資源公団において自然環境の保全にじゅうぶん配慮され、自然環境と共生できる事業が実施できるものと考えております。」(真野助役)と、そっくり丸投げ、市独自の調査検討などはあっさり放棄し、公団(当時)にすべてお任せ、となったのです。 検討する、調査すると一度は言いながら、市民への提示なしに現状を肯定し、事業主体に全てを委ねる、それは何を意味しているのでしょうか。工事推進の根拠が「幹線林道の必要性」にないというのは、この点を疑問に思うからです。必要性など今更検討しなくてよいと言っている訳ですから。これは多くの市民の納得がいかない点でもあります。

この時から「合併時の約束」という、それ以上の議論を許さない、というような言葉も使われ始めました。「合併時の約束」を強調するということは、「林道建設推進」の理由が他には無いということも意味します。現実味のない、具体性のない「幹線林道の必要性」の説明と、結論ありきの答弁が、市議会では繰り返されています。実に不毛なやり取りです。合併時の最大の「約束」は「合併建設計画」です。十分な協議を経て決定し、市民にその概要が配布までされました。しかし、その後、「市長の政治判断」で議会にかけられることなく中止された事業もあるのです。なぜ「幹線林道」だけが、最新の「地元の要望」を知ろうともせず、機構に丸投げした形で、「約束だからと」特別な扱われ方をするのでしょうか。不透明で、摩訶不思議な経過を辿る、細見谷幹線林道問題。これがあの、道路公団や、雇用促進機構などの天下り団体と同じ構造の中の、税金の垂れ流しの公共事業なのだと、納税者たる市民は徐々に認識してきました。

新しい地元自治体廿日市市の「幹線林道」に対する意識は浅薄です。市側の答弁には「(幹線林道は)中山間地域の基盤整備の骨格的役割を果たす」という行が必ず入りますが、これは当然ご存知のように「林道網の基盤整備の骨格的役割」であるべきであり、その意味は大きく違います。廿日市市は3年も、この「文字の写し間違い」に気付かず、同じ答弁を繰り返しています。地元自治体の「緑資源幹線林道」そのものに対する関心と理解とは、所詮この程度のものなのです。現林道沿いのわさび田の、架空の生産量を答えられないのも然りでしょう。市の態度が激変した、あの、平成15年6月議会以降、廿日市市は現十方山林道の幹線林道工事と、環境保全に関して、自らの認識を高める努力をしていません。現地視察や論議の機会を、という再三の提案にも耳を貸しません。まるで「そのことはもう言ってくれるなと」自ら耳を塞いでいるようにも見えます。

「合併建設計画」の中に、大規模林道の完成を見越した、大規模林道を活用する事業はありません。あれほど地域振興、都市間交流を言いながら、「約束」を強調していながら、です。合併前、十方山林道の名を知る廿日市市の議員はほとんどいませんでした。今もって、議員の多くは幹線林道が何か、渓畔林が何かを知りません。市民の代表たる市会議員として、「細見谷林道問題」を市民に説明できる見識を持つ議員は、僅かです。

そのような背景で、「細見谷林道工事の是非を問う住民投票請求」の運動が起こりました。市民の反応は明快でした。「一度壊した自然は還らない」「税金の無駄使いは許せない」 「吉和にとって、将来に渡り、本当に意味ある施策が他にあるはずだ」戸別訪問で「来るのを待っていた、自分一人ではどうして良いかわからなかった」と言われたり、「実は吉和の出身です、あそこはいらう(手を加える)必要なんか無い」という方もありました。 1ヶ月の期限内で集まった有権者署名は、目標の4倍、8000筆を超えました。

繰り返しますが、工事推進の論理は破綻しています。国有林の手入れ、針広混交林化には大規模林道は不要。 民有林の手入れにも大規模林道は不要。 わさび田への通行にも大規模林道は不要 自然体験学習の為にも環境改変する大規模林道は不要 都市間、地域間交流にも、緊急避難路としても、現ルートは不要、不適。 あらゆる面から見て、地域振興に大規模林道は貢献しません。着工の為の要件である環境保全策は全く実効性のないものです。 それなのに、なぜ大規模林道―緑資源幹線林道工事は凍結、中止とならないのでしょうか。納税者たる廿日市市民は、その答えを明確に出すのが、今回の期中評価委員会であると認識し、厳しい目で経過を見つめています。

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