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大元谷左岸コース~岩船岳縦走路(陶晴賢碑往復)~502m~奥の院~駒ヶ林~大元公園コース
(出発帰着:宮島桟橋)
2009年03月20日(金)、単独
- 今日の山行ルート図 ⇒ GPS軌跡(2009年03月20日)
岩船岳縦走路途中から陶晴賢碑を往復する
帰りは、駒ヶ林に立ち寄り大元公園に下る
- 陶晴賢碑山行記(導入部):2014/01/12
- 先峠(岩船岳縦走路)~陶晴賢碑
直接登る:2013/09/22、直接下る:2013/10/20 - 陶晴賢碑分岐(岩船岳縦走路)~陶晴賢碑
初めて下る:2003/06/07、往復:2009/03/20
このページの目次です
はじめに
大元公園~大元谷左岸コース~前峠~岩船岳登山口(多々良林道)~先峠~(岩船岳縦走路)~陶晴賢碑・往復~先峠まで戻る~502m~奥の院~仁王門跡~駒ヶ林(往復)~大元公園コース~大元公園
(出発帰着:宮島桟橋)
先週は、岩船岳まで行ってきた。そのとき岩船岳でお会いした方が、岩船岳縦走路途中で陶晴賢碑に寄ってきたという。私はずいぶん前に(2003年06月07日)、多々良林道から岩船岳をめざして雨天敗退したとき、そのまま帰るのも面白くなくて、雨のあがった縦走路から陶碑まで下りたことがある。そしてそのときには、そのままさらに青海苔浦まで下り、海岸沿いを宮島桟橋まで歩いて帰った。
ひさしぶりに陶碑へ行ってみることにする。陶碑は、岩船岳縦走路から宮島東海岸(青海苔浦)に向けて下る途中にある。そこで、きょうは大元谷左岸を登って縦走路をめざした。実は先週(2009年03月14日)もそのコースを行くつもりだった。しかし、何気なく大元谷の左岸尾根まで登ってしまい、前峠山へ入り込んでしまった。
どこで間違えたのだろうか。大元谷左岸コースと前峠山コースの分岐点をしっかり確認しておかなければ、という思いもあって、陶碑にかこつけて大元谷左岸をもう一度登ることにした。
順調に岩船岳縦走路まで登り、岩船岳途中の351m手前に向けてしばらく行く。陶晴賢碑分岐から南向きに少し下って陶碑入口に至る。無事陶碑見学を終えてから考えた。ここから海岸(青海苔浦)まで下ることができる。行ってみたい気もする。しかし非常な大回りとなる。
そのルートは、岩船岳縦走路東側の谷を南向きに下るので、下れば下るほど宮島桟橋からは離れてしまうことになる。そして、海岸道路(舗装車道)の青海苔浦~大砂利~包ヶ浦~杉ノ浦~宮島桟橋はアップダウンが非常にきついし距離もある。2003年06月07日にそのコースを歩いたときには、「高安原 陶晴賢敗死之所」石碑から「毛利元就上陸之跡」石碑(包ヶ浦)まで約3時間30分かかっている。
陶碑からおとなしく元来た道を引き返して登り、岩船岳縦走路~502m~奥の院~仁王門跡~弥山~かや谷コースと行くことにした。岩船岳縦走路~502m~奥の院を選んだのは、2008年10月04日に同ルートを歩いたとき、その間のコースにやや疑問(GPSの電池切れ)があり、確かめておきたかったためである。
さて、奥の院から仁王門跡の鞍部まで登ると、北側の谷から強風が吹き上げている。こんな風にさらされる尾根筋(かや谷コース)は行きたくない。予定を変更して、弥山(仁王門跡を右折)には登らず、駒ヶ林(仁王門跡を左折)に挨拶をして大元公園コースを下った。大元公園内で今日の出発地点と合流して宮島桟橋まで帰り着く。
今日のコースタイム
宮島桟橋(19分)大元公園(55分)前峠(14分)多々良林道・岩船岳登山口
小計1時間39分(大元神社4分、前峠7分を加える)
岩船岳登山口(14分)先峠・縦走路(17分)陶晴賢碑分岐
小計39分(先峠8分を加える)
陶晴賢碑分岐~陶晴賢碑入口往復、下り8分、登り8分、滞在23分
小計39分
陶晴賢碑分岐(18分)先峠・縦走路(22分)502m(18分)奥の院
小計1時間16分(先峠12分、502m6分を加える)
奥の院(20分)仁王門跡(5分)大元公園分岐(5分)駒ヶ林
小計32分(仁王門跡2分を加える)
駒ヶ林(4分)大元公園分岐(48分)大元谷左岸コース合流(7分)海岸道路(20分)宮島桟橋
小計1時間19分
総合計6時間43分
(陶分岐1分、奥の院30分、駒ヶ林8分を加える)
注:方位角は、〈磁北〉からの角度を示す。
宮島桟橋8:16-大元神社8:35、8:39-「この先行き止まり」表示8:44-前峠山分岐8:47-稜線上鞍部9:33-前峠9:34、9:41-展望9:48-多々良林道(岩船岳登山口)9:55-縦走路上(先峠)10:09、10:17-水場(沢)10:24-海軍省標石10:31-陶晴賢碑分岐10:34-陶晴賢碑入口到着10:42・・・陶晴賢碑10:58・・・陶晴賢碑入口出発11:05-陶晴賢碑分岐、帰り着く11:13、11:14-海軍省標石11:16-水場11:23-縦走路上(先峠)11:32、11:44-450m11:57-平、小コブ12:03-502m12:06、12:12-前方に小黒神島、続いて宇根山(左へ振る)12:17-鞍部12:22-奥の院12:30、13:00-右分岐、仁王門13:01-多々良林道上部合流13:04-御山神社分岐13:11-仁王門跡13:20、13:22-大元公園分岐13:27-駒ヶ林13:32、13:40-大元公園分岐13:44-鞍部13:48、13:55-大師分岐15:56-十六町14:00-十五町14:03-十四町14:06-十二町14:11-九町14:18-八町14:19-大岩あり右折14:20-七町14:21(やっと一息つく)-六町14:23-四町14:27-右から小川14:31-ベンチ14:32-海岸道路14:39-大願寺14:45-宮島桟橋:14:59
大元公園から左岸を登る
今日も大元公園から山に入る。大元神社を見学して南向きに行く。大元川左岸に渡りしばらく行くと、右手に分岐(標高40mくらい)がある。前峠山へ登る道である。先週(2009年03月14日)はここを登った。
分岐点から前方の沢沿いには良い道がついている。今から登る大元谷<左岸>コースである。しかし、地面に置かれた雑木が、なんとなくここから先はダメよ、と示しているような。先週はこれに遠慮をしてしまったか。
なお、ここの分岐点から左へ行って大元川を渡れば、その<右岸>を駒ヶ林509mの西側直下(駒ヶ林大断崖)まで登ることができる(大元谷コース)。もちろん、そこから駒ヶ林は一登りである。弥山も近い。
ところで、前峠山経由(参照:2009年03月14日山行記)で前峠に至るとすれば、左岸を行くよりも約30分程度余分にかかるとみてよいだろう、それにかなりしんどい。(大元谷左岸のコース概況については、参照:2009年03月07日山行記、2008年10月14日山行記)
前峠~多々良林道~先峠
大元谷左岸を登りつめる手前に、振り返ると本土側が少し見える地点がある。そこからほんの少し登ると稜線鞍部(地形図の標高310m台)に達する。しかし、GPS軌跡は、そこからほんの少し東向きにずれた320m等高線あたりを指し示している。
その地点から、南東の方向にほんの少しゆったりと登る。小コブを越えると、前方を焼山(490m台)の斜面でさえぎられる形になる。そこが前峠(標高330m台)で、左手大元川の源頭となっている。沢は倒木で埋め尽くされ、かつて存在したと思われる踏み跡は全くわからない。
前峠から、南向きに多々良林道(岩船岳登山口)に向けて下る。途中で小尾根上を下り、展望が開ける個所がある。ところが、GPS軌跡は地形図に示された小さな尾根の東側を下っている。実際には、どう考えても尾根を下っているのに、GPS軌跡ではそのことを表現できない。この付近の地形図等高線(ただし、山旅倶楽部の地図)は正しいのだろうか。
さて、簡易舗装道の多々良林道を横切り(岩船岳登山口)、少し登れば先峠(岩船岳縦走路、標高340m台)である。
陶晴賢碑分岐(岩船岳縦走路)
岩船岳縦走路は、先峠から先峠山402mの東面を巻いて南向きに下り、途中で351mピークを越え、最後に岩船岳(三連峰、466.6m)に登るタフなコースである。宮島桟橋から先峠まで約1時間30分、そして岩船岳までは、そこからさらに約2時間程度みておく必要がある。
陶晴賢碑分岐は、先峠山と351mピークでできる鞍部(標高250m台)近くにある。くわしくみてみよう。
先峠から岩船岳縦走路に入り、先峠山東面のトラバースが終わると、再び尾根筋に乗ってだらだらとした鞍部を行く。やがて351mへ向けて登りはじめる。その手前にほんのちょっと登りぎみの個所があり、左手に南向きの踏み跡が下っている。そこが陶晴賢碑分岐(標高260m台)である。陶晴賢碑は、その分岐から青海苔浦に下る途中にあり、稜線からは8分程度である。
ここで改めて地形図をみると、青海苔浦に下る道(黒点線)は、先峠からそのまま下るようになっている。しかし、少なくとも現在そこに道があるとは思えない。青海苔浦へ下るには、陶晴賢碑分岐を南向きに下るのが正解である。
陶晴賢碑「高安原 陶晴賢敗死之所」
岩船岳縦走路から小さな谷の右岸を急下る。途中で左岸に渡り、地形図黒点線と交わるあたり(標高約190mくらい)に陶晴賢碑入口がある。陶碑はそこを東向きに踏み込み、右手の大岩が散乱する中を抜けて少し行った地点にある。
「陶晴賢碑入口」という標識以外には何の手がかりもない。最初は入口から真っ直ぐ突っ込んで探したがわからなかった。入口まで引き返し、踏み跡を目をこらして眺める。大岩の間を右手に行くと検討をつけて、もう一度踏み込みやっと見つける。6年近く前(2003年06月07日)の記憶などあてにならない。
ところで、陶晴賢碑入口に到着したころ、デジカメのメモリがなくなってしまった。2GのSDカードを使っているが、ずぼらをして数日分をため込んでいたのだ。とは言っても、何もあわてる必要はない。過去のファイルをいくつか消せばよいだけである。ところが、その操作が分からない。ガチャガチャやっているうちに、1枚づつ消去する方法を見つけ出し何とかなる。
今日のコースタイムでは、稜線から陶碑の往復にほぼ同じだけの時間がかかっている。だから尾根筋~陶碑はゆるやかな坂かというと、決してそうではない。実際にはかなり急である。
その帰り道で、ドドドーと大きな音がした。谷の向こう側を1頭のシカが駆け下って行く。もう1頭がその後に続く。小灌木がうるさい中を見事な走りっぷりである。宮島桟橋あたりでエサをねだっているシカからは想像もできない野性味を感じる。
先峠で若者に会う(砲台跡の向こうの情報を得る)
先峠まで引き返し休んでいると、岩船岳方面から一人の若者が現れた。岩船岳まで行って帰ってきたのかと聞けば、岩船岳から来たけれども、昨晩のうちに海岸線を長浦まで行って、御床山~岩船岳経由でここまで来たというではないか。 私がずいぶん前から興味を持ち続けている地域を通ってきている。話の続きを聞いてみよう。
夜のうちにヘッドライトの明かりを頼りに、御床浦から長浦へ抜けたという。私は以前に一度(2002年03月02日)、岩船岳~御床山~御床浦経由で同じコースへ踏み込んだことがある。しかしその時には、ブッシュにはばまれて前には進めなかった。彼も同じ状態だったが、そこを抜けると何とか歩けたという。
長浦にはキャンプ場跡のような場所があったという。私は学生時代にここでテント泊をしたことがある。その時も、海岸線を行って長浦から山に入り、岩船岳~大元公園に抜けたというかすかな記憶があり、以前から気になっていたのだ。その後の山火事でこのルートは消滅したらしい。
長浦~230m(砲台跡)~御床山364mにかけて、新しいルートができたと聞いていたので確かめると、踏み跡をたどることはできるが、それでも海岸から(砲台跡まで?)2時間くらいかかったという。
また、御床山斜面に取りつく手前で、地形図標高230m表示・230m台コブのすぐ先の小鞍部(標高220m台)を谷側に下りたため少し苦労をしたという。
この小鞍部がわかりにくいことは私もよく知っている。宮島南西部の砲台跡探索のため、御床山には丸3年がかりで5回くらいかよったことがあり、2005年03月19日ついに砲台跡 に到達した経験がある。
後日注:海岸線から御床山へ登る取りつきは、より正確には、あての木浦(長浦のひとつ南の海岸)で、目の前に可部島がみえる所である。
奥の院はどう行けばいいかと聞かれたので、稜線を行き502mを経由するコースは道が消失気味、もう一つ、ここを多々良林道まで下って右へ登ってもよいと答えると、楽な方をというので多々良林道まで下って行かれた。
地図とコンパスを持って夜間に困難地帯を抜けるなど、恐るべき行動力、頼もしい若者である。山の中ではじめてプライベート名刺を渡した。
502m~奥の院
彼を見送って、私は502mをめざした。割と楽にピークに達し、奥の院上部の鞍部(標高400m台)まで下って左折、無事奥の院に至る。肝心のGPS軌跡は、地形図黒点線よりも心持ち北側に寄っている。前回の山行記において印象だけで推定したコースとは少し違っている。地図とコンパスだけで現在位置を決定するのはそれほど簡単なことではない。(コース概況、参照:2008年10月04日山行記)
奥の院~仁王門跡~駒ヶ林
奥の院から右手山道に入り、多々良林道上部に合流する。途中で、御山神社分岐を右に分けてまっすぐ登る。上から何人かの人が下りてくる。中には登山靴でない人もいる。それにしても、奥の院まで歩く人が何人もいるとは。
仁王門跡までの階段をあまり苦にせず登りきる。風が向こう側の谷から音をたてて吹き上げている。風にさらされるであろう尾根筋(かや谷コース)をきらって、予定していた弥山へは登らず、反対側の駒ヶ林に登り大元公園コース(谷筋)を下ることにした。
仁王門跡からはさすがに人が多い。駒ヶ林の岩も人で埋め尽くされている。若い人たちが数人づつグループになっている。そうした輪が3つ4つあり、それぞれミーティングで何かの反省会をやっているようだ。ずいぶん真面目な登山もあるものである。
大元公園コースを下る
駒ヶ林からの展望はかすんでいる。岩船岳方面の写真を数枚とってすぐ下山にかかる。駒ヶ林から先ほど登った岩場を引き返して下り、すぐに右折して大元公園コースに入る。
しばらくして、またデジカメのメモリがなくなった。古い日付のファイルを消去しようとしたが、こんどはうまくゆかない。しかたがないので写真をあきらめてそのまま下る。
大元公園コースは、大元谷の右岸を下っており、階段の多いコースである。ひざを痛めないように慎重に下る。下りきったところにベンチがあり、その近くに、今日朝登った大元谷左岸コースとの合流地点がある。
宮島には今日も人があふれていた。喜ばしいことである。そうした中で、ほとんどヒト気のない宮島南西部をゆったりと歩けて満足する。
補足、電子国土のルート図について
GPSに記憶させたトレース(通過時刻も含む)を引っ張り出すのに、以前はデスクトップ(XP)のRS232C端子を利用していた。しかし、今回ノートパソコン(VISTA)に買い換えたところ、RS232C端子 が付いていない。そこで、いいよネット(GPS等通信販売)で、「USB to シリアルコンバータ」というのを買ったはいいが、こんどはVISTA用ドライバーが付いていない? しかたなく、古いデスクトップをだましだまし立ち上げてデータを取り出す。
ケーブルの製造元(ATENジャパン株式会社)のホームページから、VISTA用ドライバーをダウンロードしてインストールする。COM3にて通信OKとなる。
そのデータ処理にエクセルを使っているが、OFFICE2007形式(.XLSX)のファイルからコピーしたデータは、今まで使っていたテキストファイルとは、コードが違うのだろうか。電子国土で読み取ってくれない。「.XLS」形式で操作をやり直してみると、うまく行くようになる。 そんなこんなで、電子国土のルート図は、なかなか改定版をアップすることができないでいる。
なお、山行の途中からずぼらをして、GPSを肩からぶら下げるような形(縦置き)で使っていたら、GPS軌跡がうまく取れていなかった。やはり、できるだけ本体を水平に保つことが必要なのだろう。
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なお、初版刊行後も加筆修正を繰り返しています。