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吉和西~十方山林道(ワサビ田まで)、往復
林道「大向長者原線」(水土保全林整備事業)が完成
十方山林道は工事準備が進んでおり、林道沿いには板壁設置
(出発帰着:林道大向長者原線)
2007年04月07日(土)、単独
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はじめに
2007年04月07日(土)、単独
十方山林道往復:
吉和西~山ノ神(祠)~カネヤン原~ワサビ田
出発(大向長者原線)9:20-国道488号9:24-十方山林道入口9:25-雪を見る9:40-押ヶ峠9:50-展望地10:02-1号橋10:05-2号橋10:19、(探索)、10:41-山ノ神(祠)11:12-カネヤン原11:32、(探索)、11:43-ワサビ田12:29、12:54-カネヤン原13:20-山ノ神(祠)13:33-2号橋14:00、14:06-押ヶ峠14:28-十方山林道入口14:47-帰着(大向長者原線)14:52
今日のコースタイム:
駐車地点(5分)十方山林道入口(25分)押ヶ峠(29分)2号橋(31分)山ノ神
小計1時間30分
山ノ神(20分)カネヤン原(46分)ワサビ田
小計1時間06分
ワサビ田(26分)カネヤン原(13分)山ノ神
小計39分
山ノ神(27分)2号橋(22分)押ヶ峠(19分)十方山林道入口(5分)駐車地点
小計1時間19分(2号橋6分含む)
総合計5時間32分
(2号橋付近探索22分、カネヤン原付近探索11分、ワサビ田25分含む)
林道「大向長者原線」(水土保全林整備事業)が完成していた。工事小屋は完全に撤去されており、その跡はきれいに整地されている。去年暮れ、雪が降る前か、あるいは今年雪が少なかったので、3月には工事ができたのかもしれない。アスファルト舗装がされており、削り取った法面には、茶色の土が吹き付けられている。しかるべき植物の種が混合されているのであろう。 (駐車位置:国道488号から大向長者原線を少し入った地点の広場)
十方山林道入口には、ゲートが設けられており、一般車輌は入ることができない。工事期間は、平成18年11月19日~平成19年8月31日となっている。 ゲート脇から林道に入ると、左手の谷側には、木板の壁ができている。安全対策であろう、板の外側(谷側)は、太い丸太で補強されている。林道上では、谷側でも山側でも崩落箇所がいくつかある。フクジュソウを見る。林道右手の北側斜面にわずかに雪が残る。
押ヶ峠を越えて、下っていく。ここでも道路崩落箇所がいくつかある。谷側に一番ひどく落ち込んだ箇所では、乗用車が通るのがやっとの幅しか残っていない。通行車輌の振動でさえ、崩落範囲を広げてしまいそうな状況である。
2号橋付近で、地滑り地形の滑落崖を観察する。コンクリートの擁壁に亀裂が入っている。地滑り下底粘土から湧水が落ちてきて、林道上に水溜りができている。3号橋のすぐ先では、主断層を確認する。祠まで下りて来て、山側を見る。ここにも断層を確認する。
祠から細見谷川上流部に向けて、林道は逆にすこし下り気味になっている。最下点730m台を過ぎるとゆっくりとした登りになり、カネヤン原754m付近で対岸にザザラノタキ(950m台)を見る。 ザザラノタキから、細見谷上流部をよく見ることができる。ただし自分で行ったことはまだない。写真でみたことがあるだけだ。
細見谷上流部を上から見た写真が欲しい。登ってやろうかと考えた。急傾斜だけれども歩けなくはない、植林帯だし、沢から登る手もある、と聞いていたからだ。しかし、対岸から見る限り、取り付きもよくわからない。標高差200mでは、最初から気合を入れておかないと無理だろう。いっそのこと、黒ダキ山経由で上から攻めるのも手かもしれない。その場合でも、ブッシュ覚悟で突っ込む必要がありそうだ。
カネヤン原を過ぎて、細見谷渓畔林に入る。林道と細見谷川をセットで撮ることのできるポイントを探して、さらに上流へ向う。いくつかのポイントがあった。もう少し芽吹いた頃の写真がほしいものである。
林道上の水溜りに、何やらトコロテン状の物体があり、うす透明な物体の中に、黒い粒粒が2列並ぶようにして入っている。粒粒の中には、物体の外にはみ出しているのもある。物体そのものは、直径2cm位の太さのひも状で、曲がりくねっている。
インターネットで探すと、アズマヒキガエル(ニホンヒキガエル亜種)の卵塊の写真があり、説明文もぴったりあっているようだ。今日見たのは、ニホンヒキガエルの卵塊なのではなかろうか。このまま、水溜りが干からびてしまわないうちに、オタマジャクシになってほしいと願わずにはいられない。(2号橋付近の水溜りの写真をよく見ると、そこにも寒天状のヒモが見えるようである)
ワサビ田にて、川面を見る。本流から外れて浅瀬になった箇所があり、よく見ると、水に濡れた小石の上に、多くの虫がいる。カゲロウではなかろうか。その上では、トンボを小さくしたような虫が飛んでいる。 その側に、本流から完全に切り離された水溜りがあり、覗き込むと体長2~3cm位の魚が泳いでいる。細見谷の春は、もうそこまで来ている。
往路復路とも同一コース。帰りは歩きに徹して淡々と歩いた。
十方山からの帰り道、右手の山斜面(北向き)に白いものが沢山浮き上がっている。コブシかタムシバだろうか。もちろん遠くからでは両者の区別はできない。
家に帰ってから、今日付けの「中國新聞」(くらし12面)をみた。野の花ズームアップ(植物研究家・関太郎=廿日市市)シリーズ 、今日の記事の表題は、「タムシバ(モクレン科)」である。
説明文には、「四月上旬に雪かと見まがう真っ白な花が山一面に咲き、よくコブシといわれるが、タムシバである。コブシの葉は幅が広いが、タムシバは葉が細く、花も小さい。花の咲く時期には、両者は見分け難いが、コブシの花の下には小さな葉が一枚ついているので、区別できる」とある。また、「タムシバは本州・四国・九州の特産である」とも。
掲載写真に添えられた説明文には、「廿日市市峠、山一面を真っ白に彩る」とある。今日は、その"峠"を通って帰って来た。そして、 白い花をたくさん見たのは、その峠の前後であった。