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野貝原入口(明石バス停)~野貝原山~泉水峠~川末(2007/03/03)

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野貝原入口(明石バス停)~野貝原山~泉水峠~川末~JR廿日市駅~広電山陽女子大前駅
(出発:明石バス停、帰着:広電山陽女子大前駅)

2007年03月03日(土)、単独

このページの目次です

はじめに

ここのところ大峯山に集中して登った。参考とした資料の一つに、山田廸孝著「広島百山」さくら印刷出版(1994年)がある。その中の93大峯山(P.244-247)をみると、「昔、私らは呉から来てこの山へ登るときは、廿日市の原までバスで入り、そこから仙水峠を越え、楢原、吉末と歩いて登りにつき、湯来まで出て最終便近いバスに乗り、夜の列車で帰ったものだ」という記述がある。

そして同書には、“かつてのルート仙水峠からみる大峯山”というキャプションのついたすてきな写真が載っている。著者は広島県呉市在住の方であった。

西村さんのWeb「山毛欅の森の詩」の山便り「ふうふう」第119号(平成18年3月1日号)No.3昔の岳人の通った泉水峠を訪ねて、大峯山に登る(2月5日単独行)には、「(上記山田著の記述が)懐かしいキスリングの写真と共にある。カシミールで測定してみると約20㎞(川末から湯来まで:当Web作者注)ある」という記述とともに、自分自身で川末から仙水峠(今は泉水峠と表記)を越えて大峯山に登った山行記が載っている。

ほんとうに懐かしいキスリングの写真である。今時の縦型のナップサックと違って、両横に大きなポケットが付いている。そこにラジウス(登山用携帯コンロ)用の灯油ポリタンクでも入れれば、一層横に角ばって、蟹(カニ)族(狭い所を通過する様がカニの横ばいに似ていることから付けられた)そのものとなる。なお、私はホエーブス(ガソリン仕様)は使ったことがない。

さて、私も廿日市~泉水峠~大峯山~湯来を歩いてみようと考え始めていた。そうした時に、社内のボーリング大会があり、その後の飲み会で一人の若い女性から、行橋~別府間100kmウォークに誘われて、おもわずOKをしてしまった。約束した以上すこし鍛えなくてはなるまい。

という訳で、上を目差す登山とともに、距離を歩くウォーキングにも興味が湧いてきたところである。件の泉水峠は、随分前に一度歩いただけで、どのような場所かも覚えていない。2006年5月に、廿日市~明石~野貝原山~泉水峠~極楽寺山を目指しながら、登山口で雨天敗退したことがある。今日はもう一度このコースを通ってみようと思い挑戦する。

ただし、野貝原入口(明石バス停)まではバスで行くことにした。前回ここを歩いてみて、道路事情が悪く、徒歩では危険だと分かっていたからだ。それでも、天候が定まらず出発を遅らせたことや、泉水峠手前でルートがよく分からなくなったことから時間がなくなり、泉水峠までで縦走をあきらめて下山、廿日市まで歩いた。

うっかりJR廿日市駅の北側に入り込んだら、改札口(南側)との連絡通路が全くない。引き返して大回りするのもめんどうくさくなり、そのまま平行して走る広電(広島電鉄)山陽女子大前駅まで足を延ばした。少しはウォーキングの足しになったことだろう。

今日のコース&コースタイム

明石バス停11:04-林道野貝原線11:08-取り付き11:17-堰堤11:20-(引き返す)-取り付き11:23-一息つく11:39、11:46-少し広い尾根-やや平(尾根332度)推定標高380m-すぐ14度-竹林11:55-樹間に海11:59、12:02(619.2m三角点 276度)推定標高500m-尾根展望12:03-やや平355度推定標高520m、雨ぱらつく-登る12:09-急登12:13-振り返ると左下に集落12:16-小岩の間をぬって這い上がる12:20-雨宿石(推定標高620m)12:23、12:29-円形鏡石12:30-鏡岩12:31-ピラミッド積岩12:33-塔岩12:37、12:46-林道終端部12:52-タイル巨石12:53-高貴人墳墓12:54-小コブ12:59-方位石13:02-野貝原山13:04、13:17-林道終端部13:22-バラス車道13:27-廃墟建物13:38-(行き過ぎる)-北へ入る13:42-別荘地(廃墟)13:51-702m(鉄塔)下13:57、13:59-702m(鉄塔)14:01、14:11-サーキット場14:23-(車道を下る)-右山道へ入る14:31-送電鉄塔管理道表示14:39-車道14:45-泉水峠14:46、15:05-集落を見下ろす15:19-登山口15:30-川末バス停15:39-原病院分岐15:57-高速道路下16:11-西広島バイパス下16:31-JR廿日市16:45-広電山陽女子大前16:53

野貝原山入口(13分)取り付き(32分)竹林(28分)雨宿石(8分)塔岩(6分)林道終端部(12分)野貝原山
 小計1時間54分(雨宿石6分、塔岩9分加える、余分な探検6分加えず)
野貝原山(5分)林道終端部(16分)廃墟建物(23分)702m鉄塔(推定15分)泉水峠
 小計59分(鉄塔10分加えず、余分な探索約20分加えず)
泉水峠(25分)川末登山口(9分)川末バス停(1時間06分)JR廿日市
 小計1時間40分
総合計5時間49分(全ての時間)
 小計で加えなかった時間36分を加える
 野貝原山13分、泉水峠19分休憩を加える
 JR廿日市~広電山陽女子大前8分を加える

明石バス停(野貝原山入口)で下車して北に向う。野貝原山が前方にあり、山頂部のアンテナ群や廃墟群が見える。しばらくして左折、林道野貝原線(御手洗川左岸)に入る。大歳神社を右に見て通り過ぎ、神社裏手で林道を左に見送り、そのまま北に向う簡易舗装道に入る。民家の切れるあたりで左折して、小さなコンクリート橋を渡り、集落の北を通って山道に入る。集落の途切れる辺りまでは、完全に二万五千分1地形図のとおりである。

ここから尾根を追って登る山道(古代参道)は地形図にはない。地形図上に平行して描かれた2本の細線の間の尾根を北に向う。尾根上あるいはやや西側を行く山道は深くえぐれており、塹壕のようだ。

塹壕には乾いた落ち葉が堆積しており足が滑る。時々倒木があり前進を阻まれる。踏み跡に沿って塹壕を這い上がり、尾根上を進もうとすると小潅木がうるさい。ツバキの花が点々と落ちて道を赤く染めている。多少の苦労をしながら登るにつれて、振り返ると南側の山々や海が見えてくるようになる。

雨宿石の下で、小岩の間をぬって這い上がっていると、ウグイスの鳴き声が聞こえてくる。すでにしっかりとしたホーホケキョになっている。雨宿石:弥山164度、岩船岳178度、大野権現山223度、右前方三角点619.2m266度

雨宿石から右折して巻き道コースに入る。右手(南面)は切り立った断崖となっており慎重に進む。円形鏡石、鏡岩、ピラミッド積岩を経て塔岩に至る。瀬戸内の海の眺めがすばらしい。霞む天気の中で、弥山(宮島)左奥に大黒神島の双耳峰がすっぽりと入っている。

岩船岳が船倉山の真後ろにある。より正確には、船倉山は、岩船岳第1ピークと第2ピークの間にある(なお、岩船岳三角点を第3ピークとする)。大野権現山 234度もはっきりしている。天気がよければ、瀬戸の小島がかなりたくさん見えるようである。それらの位置、見える高さをカシミール展望図で検討すれば、塔 岩の位置は正確に測定できるであろう。

塔岩まで南面を巻いた道は、そこから東面に回り込み、ほどなく林道終端部(推定標高660m)に達する。林道にはガードレールまで付いており道幅は広い。林道は、山頂三角点東側の沢の右岸に沿って、345度の方向にやや登り気味に付いている。この林道部分は地形図には記載がなく、北に向うと、地形図に記載された"のうが高原"一周道路(二重細線表示)に接続する。

その前にまずは山頂を目差す。林道終端部を左折して、タイル巨石や高貴人墳墓を通過、山頂三角点から南東に流れる尾根に乗り、方位石を経て山頂に達する。

野貝原山山頂からの展望はほとんど期待できない。葉を落とした樹木の間に、宮島、船倉山~大野権現山を含む106度から258度位の範囲が見えている。葉が繁ってくると展望はほとんどなくなるだろう。

山頂から元来た道を引き返し、林道終端部まで下りる。林道を北に向い、バラスを敷いた"のうが高原"山頂部の車道に行き当たる。その道を右折して東へ行く。途中で道が北向きとなる地点があり、左手西の方角に、美しい西大峯~大峯山を見る。途中でアセビが咲いているのを見ながら廃墟建物に至る。周辺部からよく見える例の薄茶色の建物である(地形図にも建物マークが入っている)。

廃墟建物を右に見て道なりに少し行き過ぎる。引き返して右折、北北東の方角に向い、アンテナ群を右に見て下り、別荘地廃墟を左から巻き込んで、702m(鉄塔)下に至る。中国電力送電鉄塔の表示があり、泉水峠と記された矢印をみて鉄塔まで駆け上がる。送電線の右に、阿弥陀山~東郷山が見えているようである。

鉄塔からの道がまるで分からない。そして、地形図を検討している間に、送電線鉄塔の位置を取り違えてしまった。地形図上で、702mにある鉄塔の位置を、泉水峠すぐ南にある別の鉄塔と見間違えたのだ。見間違えた鉄塔の位置から泉水峠は北側になる。そこで、702mから北東に流れる尾根を、北向きに強引に下ってしまった。

途中で、槙道が左手から下りて来たので合流して下る。そして、カートピスタヒロシマ: KART PISTA HIROSHIMA(地形図では、二重細線の小さな輪になっている)の南側車道(地形図黒実線)に降り立つ。

車道に下りたはいいが、そこから泉水峠への道が分からない。ちょっとだけブッシュを漕げば大丈夫そうだけど、ピンポイントで行き当たるかどうか。以前逆方向に通ったときには、そんなに難しそうな道ではなかったはずだが、その他大勢の中に入り、くっついて歩いただけなので全く記憶にない。

このまま西の楢原まで下って、廿日市~大峯山ウォーキングの予行練習をしてもよいという気持で、車道を下り始める。

しばらくして、右手植林帯の中に道が開けており、探検するつもりで入り込む。道は沢沿いに東へ登っている。やがて、送電鉄塔管理道を示す表示があり、二股に分かれる道の右に入りきれいな道を行くと、車道が右下に見えてきて、元の場所まで帰り着く。そこは広場になっており、よく見るとその奥に切り通しがあり、数歩踏み込むと小さな杭に泉水峠とある。広場は、車道(地形図黒実線 )と泉水峠の最短距離位置にある。

702m鉄塔下で、管理道表示を右(左は鉄塔)に行けば、尾根を通って、広場のわずか手前で車道(地形図黒実線)に出るようである。

泉水峠からは良く踏まれた趣のある古道を下る。ただし最初と最後に小石が多くあり、草鞋履きの足にはさぞかし辛かっただろうと思われる。車道ではひたすら下る。ロング走行に耐えうるスピードはどのくらいか検討するため、あまり早足では歩かなかった。川末登山口~JR廿日市の下り約6kmを1時間15分かかっている。時速4.8kmになるのかな。下り道だから、それ程早いペースでもなかろう。

参考山行記

広島湾岸トレイル・モデルコース

  • Akimasa Net(2016年02月06日)山行記
    観音コース~極楽寺山~平良コース途中~速谷コース
    (出発:中地上バス停(JR五日市駅―山陽本線)、帰着:速谷神社前バス停(広電廿日市市役所前(平良)―広島電鉄宮島線)
    注:速谷コースはその後放棄。
  • Akimasa Net(2016年02月11日)山行記
    速谷神社~折敷畑山~四季が丘団地
    (出発:速谷神社(JR宮内串戸駅―山陽本線)、帰着:半目藪バス停(JR宮内串戸駅―山陽本線))

広島湾岸トレイルの周辺を歩く