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十方山林道(植物調査):
吉和西~林道新設予定ルート~カネヤン原~ワサビ田、往復
(出発帰着:二軒小屋)
2006年04月30日(日)、森と水と土を考える会
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はじめに
2006年04月30日(日)、森と水と土を考える会
十方山林道(植物観察)、往復
(吉和西~林道新設予定ルート~カネヤン原~ワサビ田)
十方山林道(細見谷林道)は、平成18年度緑資源幹線林道事業の期中評価の対象となっている。また、5月9日には「細見谷と十方山林道2002」以降の活動記録である「2006年版」が出版されることになっている。そして、さらなる調査を継続するため、2006年最初の調査は、すでに前日から泊りがけで開始されている。豪雪の影響でかなり荒れた林道も、中津谷側から渓畔林部分まで車で通行可能なことが前日の行動で分かっていた。
当日は吉和支所に改めて集合し、 新設部分調査隊と林道周辺調査隊に別れて行動することになる。私はいままで現地を見たことのない新設部分調査隊に入れていただく。 そして、「もぐり弁当」(寿司ご飯)までいただいてしまった。
2号橋付近から山の斜面をショートカットして下り営林署跡に至る。二万五千分1地形図で見る限り、割と平坦な斜面であり、体力的にあまり負担にはならないだろうと考えて参加したのだが、二万五千における標高表示(10m毎)では表れてこないアンジュレーションがかなりきつく、予想よりもハードな山歩きとなってしまった。(謹慎中なのに)
新設部分では、主としてシダ類の勉強をさせていただく。その後で、林道上を合同で歩く間に、細見谷植物リストには記載されていなかったような植物の名前が、いくつか飛び交う。見る人(専門家)の目が魔法の目のように思えてくる。
林道の向き68度、スギ林101度に向けて入る。すぐに尾根、見上げると316度。黄色テープが道幅を示し、赤杭でセンターを示すという。進行方向66度で沢に至る。見上げると323度で雪が残っている。この部分は、パイプを通し、両側は盛り土となる部分だ。<1/1000調査図があれば標高等の位置がもっとはっきり分かるだろう>
No.5505ベニシダ、イワガネゼンマイ、リョウメンシダ、サカゲイノデ、キジノオシダ10:22、タニイヌワラビ10:23、ツクシイヌワラビ 10:25、ヤマソテツ10:28、サカゲイノデ10:30、ベニシダ10:34、10:35、イノデモドキ10:36、方角103度10:39、イノデ 10:40、シシガシラ10:42、ヤマドリゼンマイ10:44、尾根22度、No.5560
トウゲシバ10:50、ヤマドリゼンマイ10:54、進行105度10:58、No.5620、鞍部乗り越える26度11:09、ミヤマウズラ 11:11、ミゾシダ11:14、右手小ピークを巻く、トウゲシバ11:18、進行7度11:25、トラバース、ミヤマイタチシダ、
乗っ越し(見上げれば313度)、急な下り、昼食11:35頃?、標高780mの沢(土管を埋めることになる234度?)コチャルメル、出発、谷 12:11、100度に下る。シシウド12:15、ヤマルリソウ、尾根ピーク、沢下り160度、尾根見上げて345度12:31、下って少し平 12:35、大きな沢(水流)見上げて302度12:41、チャルメルソウ、大きな尾根12:48、向こうはブナ林、ムシカリの白い花が咲く。
営林署跡13:02、営林署跡地には必ずといっていいほどオオハンゴンソウあり、スギナ、ナツトウダイ、林道に出る(スギラン、ネコノメソウ、シュンラン)13:06、スギラン13:26、ヤシャビシャク13:39(木の又に寄生)、スギラン13:54
北東に向って歩いているはずの林道班を車で追いかける。アオベンケイ、ワサビ田14:27、ツリシュスラン(ミズナラの上)、合同で観察を継続しながら営林署跡まで戻る。 倒木についた寄生種を持ち帰ろうとしたところ、専門家から待ったがかかる。その土地には存在しない種であり、人工的に生育範囲を拡大することはよくない、とのこと。花の出る時期には少し早いにもかかわらず、大いに成果の上がった観察会となった。
葉が出ていない時期には、その時期しかみることのできない植物が観察できる。ウグイス鳴く中でかなりの強風あり。なお、オオヤマザクラもあったようだ。そして、2006年5月10日(水)署名記事「細見谷・自然林の林道計画」”人工林である杉林の下にもシダ類など豊かな植物相が育まれていることを初めて知った”。同感である。