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2005年04月29日

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吉和冠山(ウシオ谷~クルソン谷)、往復
(出発帰着:潮原温泉)

2005年04月29日(金)、単独

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はじめに

吉和冠山(ウシオ谷~クルソン谷)
(出発帰着:潮原温泉)

今年は西中国山地の山をできるだけ多く歩いてみたい。当然、山口県、島根県との県境を越えて向こう側も対象となる。手始めに、吉和冠山~寂地山(山口県)を選んだ。

今までは4月中に西中国山地に入ったことはない。カタクリ目当てで歩いてみることにした。先週宮島で聞いた情報によれば、今週末が一番見ごろだろうということだった。その時話題になった白いカタクリにも出会えるかもしれないし。

吉和冠山から寂地山方面に少し行きかけた所に、カタクリの小群落があった。寂地山までこうしたカタクリロードが続いているのだろう。期待に胸膨らませて下り始める。

体調があまりよくないようだ。ここまでのコースタイムとしては、特に遅いということもないのだが。寂地山まで往復3時間(参考コースタイム)は少しきつそうだ。一応、今日のお目当てのカタクリはたくさん見たことだし、寂地山は次の機会にまわし、冠山山頂に戻って昼食をとることにする。しかし、大勢の人達のおしゃべりに圧倒されてしまい、そのまま早々に下山した。(昼食は下山後)

滞在時間は短かったが、ミヤマカタバミ(花)、エイザンスミレ(花)、ニシノヤマタイミンガサ(大きな葉)、エンレイソウ(花)、タチカメバソウ(花)など、多くの植物と出会えて大満足。

今日のコースタイム:
潮原温泉(18分)登山口(31分)クルソン谷分岐(41分)クルソン岩(国体コース)分岐(40分)吉和冠山
 小計2時間13分(途中休憩を加える)
吉和冠山(30分)クルソン岩(国体コース)分岐(11分)クルソン岩近道分岐(13分)クルソン谷分岐(19分)登山口(14分)潮原温泉
 小計1時間27分
総合計3時間40分(山頂展望、カタクリ探索時間28分を除く)

潮原温泉8:43-登山口(鉄橋)9:01-沢渡る(木橋)9:20-沢渡る(木橋)9:22-クルソン谷分岐9:32、9:35-クルソン岩(国体コース)分岐10:16-小ピーク10:22-沢(水あり)10:31-沢(水なし)10:33-分岐10:56-吉和冠山10:56-懸崖10:58、11:11-吉和冠山11:12-(カタクリ探索)-吉和冠山11:24-沢(水あり)-小ピーク11:49-クルソン岩分岐(国体コース)11:54-クルソン岩分岐12:05-沢(水量多し)12:09-クルソン谷分岐12:18-国体コース分岐12:35-登山口12:37-潮原温泉12:51

登山道に入り、スギ人工林のなかを左手に渓流を見ながら、ゆったりと登り始める。時々聞こえてくる鳥の鳴き声が美しい。所々日のあたる場所では、ミヤマカタバミの花が開いている。

クルソン谷分岐でエイザンスミレをみる。クルソン谷に入ってもスミレの列は、ミヤマカタバミの白い花と共に続く。種類はタチツボスミレ、スミレサイシンなどだろう("こういちレポート"参照)。ニシノヤマタイミンガサが大きな葉を広げて、どこまでも続いている。

うしろから追い抜いていった男性が、真剣に花の写真を撮っているのに追いついた。タチカメバソウだと教えていただき、自分も写真に収める。本当はその時は名前がよく聞き取れなくて、これも"こういちレポート"で確認したのだ。エンレイソウが花をつけている。これも初めて見る花だ。

国体コース分岐手前で、左手から右手にかけてゆるい傾斜になっている所を行く。ウグイスの谷渡りが澄み渡る。クルソン谷分岐から6~7人のグループと前後しながら登っていた時のことだ。 ウグイスの谷渡りは大勢の人数が通過する時によく聞くように思う。

やがて、一旦平坦部に至り、正面(276度)樹間の向こうに冠山を見る。今までこの辺りで山頂を見ることがあっただろうか。芽吹きが始まったばかりの樹間が透けて見える。国体コース分岐でブナの古木をみる。ここから上では何本かのブナ大木を見ることができる。

小ピークを越えて谷を左から巻きながら、ゆったりと行く。やがて登山道は左折して、ふたたび正面に冠山(259度)をみる。途中でクルソン岩の尾根が見え、クルソン岩(94度)も樹間にはっきりと確認できる。

最後の急登だ。木の根をしっかりと踏ん張って登る。ツツピーツツピー、そしてウグイスの谷渡り。人の話し声も聞こえてきて頂上は近い。その山頂三角点を通り越して、いつものように懸崖に至る。

残念ながら見通しはあまりよくない。正面に十方山がわかりやすい。その左奥に五里山~恐羅漢山、両者の間にあるはずの刈尾山~掛頭山は確認していない。左手広高山の右向こうに大神ヶ岳を含む稜線が美しい。この辺りが今年特に目標としている山域だ。

十方山右奥の毛無山~阿佐山もあやしい。市間山~立岩山、女鹿平山の向こうがうっすらと見えている。その右に小室井山があり、さらにひょっとすると海が見える方角まで樹間が透けている。ただし今日のもやもやの中では何も確認できない。

大神ヶ岳右下の方角の林道に数台の車が止まっているのが見える。小川谷コース登山口だろうか。今年行ってみたいコースの一つだ。廿日市市吉和支所で鍵を借りて林道に入るのだという。"こういちレポート"記載の登山口(GPS軌跡)をみると、このコースの登山口は、角度としては冠山~広高山の間にあるとなっている。車が見えているのは、もう少し下流域(日本海側)かもしれない。

山頂からの下りで、小枝に黄色い花(クロモジ?)、沢(水あり)を過ぎて、行きで見逃した白い花を付けた木、その他キブシの花や、カエデ類にも小さな花を見つける。

人工スギ林に至るまで、登ってくる人と途切れることなくすれ違う。スギといえば、山頂下の小ピーク下からクルソン岩国体コース分岐、クルソン岩直登分岐下にかけて天然林があり、ほのかに木の香りを漂わせている。

下山道では全身に日の光を浴びる。木々はまだ芽吹いたばかりである。冠山の登山シーズンは始まったばかりだ。今年はこれからも何回か通うことになるだろう。魅力あふれる山である。

追伸:現地での行き帰りに山肌を眺めると、薄い緑から濃い緑まで、樹木一本毎に芽吹きの色が異なっており斑模様が美しい。藤の花が満開だ。先週宮島で今年始めて見てから、週半ばには甲越峠(呉娑々宇山)でも見かけるようになっていた。

平成の大合併によって、冠山のある佐伯郡吉和村は廿日市市となった。また島根県美濃郡匹見町が益田市と合併したため、瀬戸内海(廿日市市)と日本海(益田市)が県境を接する2つの市によって結ばれることになった。私の学生時代、父が益田市に転勤となった。家財道具を送り出して、広島バスセンターから益田に向かった。岩国経由で約4時間かかったように記憶している。


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