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天狗石山途中~ホン峠(2004/07/24)

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天狗石山途中~ホン峠
熊押四等三角点を発見する(GPS貸出サービス利用)
(出発帰着:来尾峠)

2004年07月24日(土)、単独

このページの目次です

はじめに

2004年07月24日(土)、単独
天狗石山途中~ホン峠
(出発帰着:来尾峠)

先日、我が山行記(「2004年06月19日」天狗石山)を御覧になった”西村ふうふう 山の会”(山毛欅の森塾)西村様からメールをいただいた。同日、私より少し遅い時間帯に来尾峠~天狗石山を往復されたのだという。

メールの主旨は、来尾峠~天狗石山ルート上の広島・島根県境にあるはずの四等三角点(熊押-981.74m)の存在場所について問い合わせるものであった。

しかし、私にはその質問に答えることができなかった。山行記では、何時何分にその三角点(附近)で休んだ、と記載はしたが、実際にその三角点を確認した訳ではなかったのだ。

2004年08月18日追記(「2004年08月08日」天狗石山、参照)
県境三角点の探索には西村様の強い思い入れがあるようだ。
6月19日、第一回目の熊押三角点探索、空振り、私とニアミス
7月11日、第二回目の探索、発見できず、下山後私宛問い合わせメール
8月7日、第三回目で遂に発見、下山後報告メール
8月17日、第四回目、標石の彫字確認(私の質問に対する回答)
下山後、さっそく報告メールをいただく
「山毛欅の森の歌(ぶなのもりのうた)」

今日のコースタイム

来尾峠(17分)急登終り(16分)岩場(21分)高杉山分岐
 小計1時間33分(三角点探索33分程度を含む)
高杉山分岐(8分)ホン峠(53分)車道(11分)来尾峠
 小計1時間12分
総合計2時間49分(休憩を全て含む)

来尾峠10:25-急登終り10:42、10:48-コブ10:52-(三角点探索)-三角点11:25-岩場ピーク11:37-コブ11:44-コブ11:50-コブ11:54-高杉山分岐11:58、12:02-ホン峠12:10-小川渡る12:46-サイオトスキー場リフト下12:55-車道13:03-来尾峠 13:14

GPS貸出サービスを利用する

このまま放っておく訳にはいかない。GPSを持って三角点探索にでかける。なお、GPSは「山旅倶楽部」のGPS貸し出しサービスによった。週末に宅配便(配送料950円受取人払い)で、GARMIN社製”eTrexLegend”を受け取る。日本版発売元である(株)「いいよねっと」様のご好意のようだ。

以前(「2001年02月25日」宮島弥山)にも一度、同様にしてGPS貸し出しのサービスを受けたことがある。しかし、ほとんど使い方は覚えていない。

金曜日中に、とにかく単三乾電池2本を詰め込んで、衛星補足のやり方だけマスターしておいた。来尾峠で電源を入れる。位置情報(緯度、経度および標高)を確認すると間違いないようだ。それでは、いざ出発!!

熊押四等三角点

世界測地系(測地成果2000)
基準点コード 5232-12-4601
1/50000地形図名 大朝
種別 四等三角点
冠字番号 匠11
点名 熊押
緯度 34°47′30″.0784
経度 132°19′42″.7862
標高 981.74m
座標系 3系
X -134034.228m
Y 14814.070m
縮尺係数 0.999903
ジオイド高 34.46m
行政名 島根県那賀郡旭町
昭和42年(1967年)10月24日埋標
1997/07/23正常確認

熊押四等三角点を発見する

急登が終わってお休み処、標高の表示は931mで高さがまだ足りない。位置情報(北緯、東経)も三角点よりは北西側を示している。少し平坦になった道をしばらく前に進むと、潅木を抜け日の光を直接受けるようになる。そして、その少し先には小さなコブがある。このコブまで急登が終わってから4分程度である。

コブの少し手前でGPSが標高980mを示すようになり、位置情報も三角点が近くにあることを示している。しかし、登山道上に三角点はない。登山道を行つ戻りつしながら 、両脇の笹薮の中を探索したが見つからない。

二万五千分1地形図を見直す。ここまで登山道はほぼ稜線にそって付けられている。したがって、地形図上に表示されている広島・島根県境線が登山道そのものをあらわすと考えてよかろう。(注:本文末尾にて再検討を加えた)

その境界線が三角点附近で大きく左へカーブしている。来た道の方角は340度、登りは108度、実際の登山道ともほぼ一致する。三角点があるのは、この附近であることは間違いない。

そしてついに見つけた。急登を終えてから右に平坦な道が続き、やがて、登山道上で日の光を浴びるようになる。そして、道が右から左へゆるやかにカーブし始める地点の右側にある木に、赤テープが2本巻きつけてある。

道を挟んで反対側(島根県側)の笹薮のなかに、標柱(白くて細長い棒の一部を赤く塗ったもの)が倒されているのを発見する。針金で支えられていたはずの標柱を引き起こして、その根元附近をさがすと三角点の標石が確かにある。

地上部は約10cmくらいで、冠字番号”匠11”はよくはわからなかった。急登終了地点からほんの2~3分の位置である。いずれにしても、今までの山行記における三角点の位置は少し訂正する必要がある。

真夏である。しゃがみこんで写真を撮ったり、GPSをのぞいたり、ノートをつけたりしていると、それらの上に容赦なく帽子のひさしから汗が滴り落ちる。さらにアブなどがまとわりついて手や首筋を刺すものだからたまらない。

高杉山分岐からホン峠に下る

それでも三角点発見に大満足、天狗石山途中からホン峠へ至り、今まで通ったことのなかった乳母御前神社前からサイオトスキー場へ林道を下る。

スキー場まで下りた頃、中野冠山の方角でピカッと光り、そのすぐ後にゴロゴロ、ドカーンときた。怪しげな雲行きである。先を急ぐ。その後3回程度同じような雷の音を聞く。来尾峠手前で雨が落ちてくる。幸い道の両側をおおうようにして樹木が連なっており濡れることはない。そのまま車の中へ滑り込んだ後でかなり激しい雨となる。雨は山岳部だけに降ったようである。

山では黄色の草花が目立つ。草原にはカワラナデシコが咲いている。ウバユリ、ヤマジノホトトギスも。林道にはオカトラノオの群落、ネジバナにうまくピントが合わなくてボケてしまう。アサギマダラも飛んでいる。その他いくつかの草花をみる。

GPSはホン峠ではやくも電池切れの信号が出る。新品の乾電池を入れておいたのに、こんなものなんだろうか。原因はわからない。一応予備の電池を用意していた。しかし、入れ替え作業をするのが何となくわずらわしくなり、そのまま下山する。ポイント(位置情報)をいくつか登録しておいたのだが、うまく取り出せるかどうかは分からない。

GPS軌跡で再検討をする

電池は切れても記録は残るようだ。無事パソコン(カシミール)に転送できた。なんとか二万五千分1地形図にデータを落とし込んでみると、問題の三角点手前では、登山道は県境よりもかなり北側を通っている。その結果、三角点で右から左へゆるやかに大きくカーブを描いている様子が、実際に歩いて感じるのと同じように表現されている。

なお、来尾峠からの急登を終わった地点で標高931mという表示だった。そこからゆるやかな登りをほんの数分で、三角点(981.7m)まで標高差50mも登っているだろうか。急登終了地点の標高については未だに釈然としない。

インターネットで、基準点成果等閲覧サービス(国土地理院)に入る。そこで、点の記(熊押、四等三角点)を検討したところ、疑問な点が出てきた。

来尾峠(才乙峠)から天狗石山に至る登山道の取り付きが、来尾峠(峠の最高点)よりもやや南側に下がった地点になっているのだ。そして、登山道は、そこから三角点のやや先まで、尾根の南斜面を巻き上げていく形になっている。

したがって、三角点(尾根上)附近でも、登山道は尾根よりもほんの少し南側を走っている。この登山道表記については納得しがたい。点の記作成当時の登山道はそのように走っていたのだろうか。しかし、現在の登山道は、大筋として尾根上にあることは間違いない。GPSトラックでもそのように表示されている。