2016年04月02日

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広島湾岸トレイル(モデル山行記)
上山~烏帽子岩山~大庭山~大迫山
(出発:JR天応駅―呉線、帰着:神山峠(JR呉駅―呉線))

2016年04月02日(土)、広島湾岸トレイル体験登山(瀬戸ルート)・呉第1回

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〈写真〉タムシバ、9時52分
(山肌がタムシバで白く染まっている)

  • 上山(じょうやま)、大庭山(おおばんやま)、神山峠(じんやまとうげ)

    このページの目次です

    はじめに

    いよいよ、広島湾岸トレイル(HWT)体験登山も最後の瀬戸ルートに入ってきた。予定では、呉4回、江田島4回の合計8回となっている。体験登山は、宮島ルート4回と瀬戸ルート8回、そして本コース14回を合わせて全部で26回。HWTの総延長は、広島湾岸を取り巻く約250kmの正にロングトレイルとなっている。

    瀬戸ルート(呉4回分)の出発点は烏帽子岩山である。今日は、烏帽子岩山まで体験登山第1回の取り付きと同じくJR天応駅から上山(じょうやま)を経て登る。そして、中国自然歩道を灰ヶ峰登山口まで歩く。

    桜、タムシバが満開

    麓では桜が満開。そして、登山道から見渡す山々は白く染まり、足元は一面白い花びらで覆われている。「四月上旬に雪かと見まがう真っ白な花が山一面に咲き、よくコブシといわれるが、タムシバである」(中国新聞記事2007年4月7日付、植物研究家・関太郎)。

    登山道上の目の前に花があり、かすかに香っている。花弁の中のおしべの状態もしっかりと見ることができる。また、「コブシの花の下には小さな葉が一枚ついている」(同上記事)というが、もちろん葉はない。(”付いている”→平仮名に開いている)

    翌日4月3日、バスツアー(広島発着)で桜が満開の姫路城に行った。ツアーのチラシ(ただし書き)のとおり、あまりの人出で天守閣には取り付く余裕もなかった。

    なお、国宝・世界遺産「姫路城」の大天守は、昨年(2015年)3月27日、総工事期間5年半に及んだ「平成の大修理」を終え内部公開を再開している。その白壁は、白鷺城(はくろじょう)の名にふさわしく、化粧直しがされて白く輝いている。

    さて、行きの山陽自動車道沿いでも山肌は白く染まっている。添乗員さんが「コブシ」だという。お客さんがそう言っているというのだ。「タムシバの可能性が高い」と言っておいたら、ネットで確認したのか、しばらくして「山ではタムシバ・・・」と訂正が入った。

    「龍王山 タムシバ満開」(中国新聞記事2005年4月15日付)を読んで出かけたことがある(2005年04月17日山行記、大峰山~竜王山(龍王山))。

    同記事でも「タムシバが花弁だけなのに対し、コブシの花には一枚の葉が付く。県緑化センターによると、県内の山で自生するのはほとんどがタムシバ」だという。

    今日のコース&コースタイム

    JR天応駅(10m以下)8:21-左折8:25-広島呉道路(クレアライン)8:29-側道右折8:31-登山口(60m前後)8:34、8:48-展望(170m台)9:02、9:05-展望(370m台)9:31、9:35-上山(391.4m)9:36、9:37-烏帽子岩山(410m台)9:57、10:12-372m峰10:22-鳴滝・鍋土峠方面左手へ(330m台)10:28-簡易車道10:35-鳴滝10:48-車道(184m近く)10:56-鍋土峠(210m台)11:10-コンビニエンスストア(160m台)11:26、11:42-右へ11:49-右へ11:57-大庭山登山口(230m前後)12:10-分岐(右折)12:18-大庭神社(290mくらい)12:19、12:50-分岐(直進)12:50-大庭山(317.8m)12:53-八畳岩(380m台)13:17、13:26-分岐(380mくらい)13:30-380mそば13:38-市原山(460m台)13:58、14:04-大迫山(445.5m)14:23-車道(330m台)14:35-バス停神山峠(340m台)14:38

    • JR天応駅(13分)登山口(48分)上山(20分)烏帽子岩山
      小計1時間36分(登山口14分、上山1分を加える)
    • 烏帽子岩山(23分)簡易車道(21分)車道(14分)鍋土峠(16分)コンビニ
      小計1時間14分
    • コンビニ(28分)大庭山登山口(9分)大庭神社(3分)大庭山(24分)八畳岩
      小計1時間04分(大庭神社31分を加えず)
    • 八畳岩(32分)市原山(19分)大迫山(15分)神山峠バス停
      小計1時間12分(市原山6分を加える)
    • 総合計:6時間17分(全ての時間)
      (烏帽子岩山15分、コンビニ16分、大庭神社31分、八畳岩9分を含む)

    JR天応駅~登山口

    JR天応駅(海のそば)のプラットフォーム東側に沿って呉方面(南向き)に行く。

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    〈写真〉JR天応駅、8時21分

    長いプラットフォームが途切れる辺りで左折、東向きに坂道を登る。広島呉道路(クレアライン)にぶつかり、道路下をくぐって反対側の側道に出る。

    側道を少し北(広島方面)に行くと、右手に登山口取り付きがある。

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    〈写真〉烏帽子岩取り付き、8時31分

    道なりに東向きに登ると、左手に墓場(登山口)がある。ここまで、ほぼ地理院地図(電子国土Web)黒実線のとおりである。
    墓場(登山口)をそのまま直進して登れば、烏帽子岩(のそば)を通り烏帽子岩山に登ることができる。かなり急な岩場が待っている。
    今日は、ここから一旦上山(じょうやま)に登り、尾根筋を烏帽子岩山に至る計画である。

    登山口~上山~烏帽子岩山

    墓場(登山口)では桜が満開である。その向こうに上山や烏帽子岩を見る。
    登山口(標高60m前後)から北向きに墓場を通って山道に入る。上山(391.4m)まで、地理院地図に登山道の記載は全く無い。
    墓場(登山口)から、まず地理院地図(電子国土Web)に記載されている小さな沢を二つ渡ってゆく。

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    〈写真〉墓場手前の沢、8時48分

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    〈写真〉墓場の先の沢、8時48分

    標高80m台で尾根に乗り、北東向きに尾根筋を行く。標高170m台地点で瀬戸内の海を眺めながら上山(じょうやま)まで直登する。

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    〈写真〉標高170m台地点からの展望、9時03分

    途中、右手南側に烏帽子岩や烏帽子岩山の岩壁を見る。

    春である。汗をかく。それでも、体験登山第1回(2015/09/05)よりコースタイムは早い。疲れ方も少ない。多少は再び歩けるようになった気がする。

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    〈写真〉上山三角点、9時36分

    今日は、上山から烏帽子岩山、大庭山を経て灰ヶ峰登山口まで、尾根筋の中国自然歩道を歩くことになる。タムシバが満開である。

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    〈写真〉タムシバで白く染まる山肌、9時52分

    タムシバが、登山道上の手が届く位置にもあり、良い香りがしている。

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    〈写真〉登山道上のタムシバ、9時53分

    烏帽子岩山からの展望を楽しむ。

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    〈写真〉烏帽子岩山からの展望、10時12分

    烏帽子岩山~鍋土峠~焼山の街並み

    上山、烏帽子岩山から372m峰を越えて標高330m地点まで、南向きに尾根筋を追って行く。地理院地図の黒破線からは多少外れる箇所がある。

    標高330m地点で踏み跡は大きく左折して、北東向きに谷筋を下る。標高310m台地点で吉浦大川支流の上流部に至り、踏み跡は簡易舗装道に変わる。そのまま吉浦大川支流の左岸を下り、途中で鳴滝を見ながら標高184m付近の車道に至る。

    ほぼ、地理院地図の黒破線~黒実線のとおりである。

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    〈写真〉簡易舗装道を下る(鳴滝の手前)、10時40分

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    〈写真〉車道合流手前、10時56分

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    〈写真〉車道合流地点を見る、10時56分
    (360度の折り返しである)

    標高184m付近で車道に入り、東向きに鍋土峠(210m台)まで登る。鍋土峠から、車道は北向きに焼山の町に向けて下る。

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    〈写真〉鍋土峠を越え、焼山の町に向けて下る、11時17分
    (画面中央奥に八畳岩を見る)

    焼山の街並み~大庭山~八畳岩

    鍋土峠を下り焼山の街並みに入る。コンビニエンスストア(標高160m台)で小休止。町中を通り抜けて大庭山取り付き(標高230m前後)に至る。(GPS軌跡参照)

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    〈写真〉焼山の町中を北向きに行く、11時52分

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    〈写真〉大庭山取り付きに向けて右折(東向き)する、11時57分

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    〈写真〉正面に大庭山取り付きを見る、12時10分

    取り付き地点の向かって右手から取り付き、南向きに大庭山に向けて登る。地形図黒実線よりも直線的に登る。

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    〈写真〉大庭山に向けて登る、12時13分
    (急な階段を直登する)

    標高290m台(分岐あり)で尾根に乗る。大庭山~八畳岩方面は左(南向き)である。今日は、ここで右折してすぐ先の大庭神社で一旦休憩、展望を楽しむ。

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    〈写真〉大庭神社から絵下山を望む、12時36分

    大庭神社から尾根筋を引き返す。先ほどの分岐を左に見送って直進、大庭山(317.8m)に至る。

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    〈写真〉大庭山三角点、12時53分

    大庭山からも、南向きに気持ちの良い尾根筋を行き、八畳岩(標高380m台)に至る。地理院地図の黒破線をあてにすることなく、あくまでも良く踏まれた尾根を追ってゆく。

    左手に見える山並みもタムシバで白く染まっている。八畳岩手前にも岩場が有り、南西向きに乗り越えてゆく。

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    〈写真〉八畳岩手前から八畳岩を見る、13時15分
    (一番乗りしているのは誰でしょう)

    八畳岩~大迫山~神山峠

    八畳岩から少し引き返し、南東向きに380mに向けて尾根を下る。
    380mから先も、そのまま東~南東向きに尾根筋を行く。すぐ先の460m台が少し苦しい登りとなっている。その次の460m台は、市原山(461m)というらしい。
    市原山から先は、なおも南東向きに尾根筋の疎林の中をゆったりと行く。

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    〈写真〉市原山のすぐ先の尾根道、14時04分

    やがて送電線鉄塔に至り、そのすぐ先(南東側)に大迫山三角点(標高445.5m)がある。
    改めて地理院地図(電子国土Web)を確認すると、三角点の北側にあるべき送電線が南側を走っている。もちろん三角点の位置(GPS軌跡)は正確そのものである。つまり、送電線鉄塔(及び送電線)の位置が〈間違っている〉。

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    〈写真〉送電線鉄塔、14時22分
    (送電線は、実際には三角点の北側を走っている)

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    〈写真〉大迫山三角点、14時23分
    (三角点は、実際には送電線鉄塔の南東側にある)

    大きなジグで車道(標高330m台)まで一気に下る。急斜面で気を使う。なお、地理院地図の登山道表示はない。大迫山手前の450m台から東向きに地理院地図の登山道が付いているが、実際に登山道があるかどうかは分からない。

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    〈写真〉登山道左手前方に灰ヶ峰を見る、14時32分
    (灰ヶ峰の山肌をピンクに染めているのは、ヤマザクラであろう)

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    〈写真〉車道に降り立つ、14時35分

    車道を左手(北東方向)に少しさかのぼれば、神山峠バス停である。

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    〈写真〉バス停神山峠近くの標識(中国自然歩道)、14時37分

    千昌夫「北国の春」

    千昌夫「北国の春」(いではく作詞、遠藤実作曲)1977年は、私の愛唱歌の一つである。中国などアジア各国でも広く歌われて国際的にヒットしている。

    その歌詞の中に、〈こぶし咲く・・・〉と出てくる。
    Wikipedia「北国の春」によれば、「作詞者のいではくが後に自身の故郷(長野県南牧村)がある信州の情景を描いたと語っている(2008年12月10日付、日本経済新聞文化面記事より)」という。
    さわやか信州旅.net(長野県公式観光ウェブサイト)の中の「信州花だより>>花ごよみ」を見ると、〈こぶし〉の項があり長野県下各地の開花状況を紹介している。花ごよみリスト一覧の中に〈タムシバ〉の項はない。
    ちなみに、広島県内で自生しているのは、〈タムシバ〉である。

    参考山行記

    広島湾岸トレイル・モデル山行記

    • Akimasa Net(2015年09月13日)山行記(このページ分)
      上山~烏帽子岩山~大庭山~大迫山
      (出発:JR天応駅―呉線、帰着:神山峠(JR呉駅―呉線))
    • Akimasa Net(2017年03月04日)山行記
      上記山行記を更に改良している