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野貝原入口(明石バス停)~野貝原山~泉水峠~(縦走路)~七曲峠(2007/03/17)

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野貝原入口(明石バス停)~野貝原山~泉水峠~(縦走路)~七曲峠
(出発:明石バス停、帰着:広電廿日市駅)

2007年03月17日(土)、単独

このページの目次です

はじめに

懸案の野貝原山~極楽寺山を目差す。しかし、出発やバス乗り継ぎの段取りがまずくて歩き始めるのが遅い時間になってしまった。七曲峠までの尾根歩きを楽しんで下山する。今秋の100kmウォークに備えて、下りとはいえ、登山後1時間49分のロードを加えることができた。

泉水峠から極楽寺山へ向けて、「健脚者向きには、泉水峠からの静かな縦走コースがある」として、「リュックかついで」中国新聞社(1980年)の極楽寺山(下)P.162-3の項で紹介されている。このコースの概略については、「急な長い登りこそないが、稜線上を行くだけに上り下りが多く、後方に見えていた野貝原山の塔が眼前に見えたりするほど、変化のある楽しい尾根歩きが出来る。要所には展望台を作っているので、大峯山や阿弥陀山の山並み、瀬戸内海の展望を心ゆくまで楽しめる」としている。

時代を経て登山道の状況がかなり変化しているためであろう、記述内容によく分からない点もあるが、以下で順次比較検討してみよう。そのほか、「極楽寺山百回登山」(極楽寺山登山記)、「廿日市の山々」で、この地域のバリエーションを豊富に紹介している。(いずれも、「中国地方の山100選」リンク集に収載)

ある方からメールを頂く。これまで私と何回も山中でニアミスを繰り返してきた方である。当日、野貝原山へ川末から登り、泉水峠経由で川末に下りたという。最接近したのは野貝原山山頂で、30分少々私のほうが早かったようである。

今日のコース&コースタイム

明石バス停(標高約210m)9:58-大歳神社10:06-取り付き(標高約280m)10:09-塹壕状態終わり10:25-再びなだらか334度10:31-竹林(10:33-10:37)-尾根に乗る10:39、10:41-登山道右手、岩の尾根10:43-急登10:49-尾根に乗る10:52、10:55-雨宿石11:00-沢と合流11:05-左の沢へ11:08-方位石11:14-野貝原山11:16、11:23-すぐ右折-道路合流11:27、11:30-管理道合流11:33-野貝原山登山道左分岐あり11:35-山頂部廃墟11:46-すぐ左折-702m送電鉄塔下11:58-分岐を左へ12:03-送電鉄塔管理道合流12:06-車道12:07-泉水峠12:09、12:19-694m12:46-(途中省略、休憩8分あり)-700m台13:14-117度を向く13:17-鞍部(650m台)13:21、13:23-660m台のコブ13:24-670m台13:27-鞍部13:28-682m13:29-右手荒れ沢13:36-大沢乗越(630m台)13:37、13:46-厄よけ観音13:50、13:53-(車道)-峠で右折13:56-送電鉄塔(670m台)14:05、14:09-691m14:10-右折道あり(三差路)14:13、14:18-左分岐14:21-左へ駆け上がる14:21-660m台の小コブ14:32-鉄塔管理道14:41-峠乗越(590m台)14:42-送電鉄塔(610m位)14:45-630m台(648m西側)14:49-(途中省略)-汐見山635.7m15:24、15:27-引き返す15:35-七曲峠15:52-極楽寺山分岐16:02-長野ループ(極楽寺山登山口、原コース)16:42-原病院分岐17:00-山陽自動車道下17:08-西広島バイパス下17:25-広電廿日市17:41

野貝原山入口(11分)取り付き(24分)竹林(27分)雨宿石(16分)野貝原山
 小計1時間18分
野貝原山(10分)のうが高原管理道(13分)山頂部廃墟(12分)702m鉄塔下(11分)泉水峠
 小計46分
泉水峠(27分)694m(20分、途中休憩8分を除く)700m台(15分)682m(8分)大沢乗越(4分)
 小計1時間18分(途中休憩8分加える)
大沢乗越(4分)厄よけ観音(13分)691m
 小計24分(厄よけ観音3分、送電鉄塔(670m台)4分加える)
691m(27分、途中休憩5分を除く)峠乗越(7分)630m台(35分)汐見山
 小計1時間14分(途中休憩5分加える)
汐見山(推定6分)七曲峠
 小計6分
七曲峠(1時間08分)原病院分岐(41分)広電廿日市
 小計1時間49分
総合計7時間43分
(野貝原山7分、泉水峠10分、鞍部(630m台)9分、汐見山3分、汐見山南西探索19分を加えた全ての行動時間)

明石バス停~雨宿石

明石バス停から登り、取り付きを過ぎると、すぐに塹壕状態となり乾いた落ち葉を踏んで行く。登山道は、全体的に尾根のほんの少し西側に付けられている。尾根10:39で振り返ると、船倉山182度~大野権現山、左奥に宮島をみる。右奥の619.2m三角点は279度にある。これが尾根10:52まで登ると、三角点は269度となる。その後、小岩の間を急登して、古代参道分岐(雨宿石)に至る。詳しいルート等は、2007年03月03日参照。

雨宿石~(直登)~野貝原山

今日は、ここで右折して古代参道を行く(前回)ことはせずに、真っ直ぐ進んで直登する。

最初、尾根を右手にしてトラバース気味に登る。とはいうものの、急登である。しばらくして、左手の沢と接するようになり、残雪を見る。

やがて沢が二股になっている地点に至る。左の広い沢334度に入る。二万五千分1地形図では、野貝原山719.5m三角点に向けて、ほんの小さな沢が表現されているのが分かる。ただし、踏み跡はわからなかった。

がまんして進むと、右折する踏み跡があり、そこからジグザグに2~3回折り返しながら登ると、南東尾根の「方位石」のところに出る。尾根を北西にほんのちょっと登れば山頂である。

野貝原山~(のうが高原管理道)~泉水峠

今日は、野貝原山山頂から西へ踏み込んで、地形図の黒実線をたどり、のうが高原管理道に下りた。

途中、道路合流11:27で、338度に雪山を見る。十方山であろう。その右手前には湯来冠山も見えている。

管理道に入って東に進むと、右手に野貝原山取り付き(前回の出口)がある。地形図にはなにも表記されていない。すすきが繁っておりわずかに踏み跡があるのみである。踏み跡の先を見通すと、針葉樹が背高く大きく育っており、その間をまっすぐ延びる林道の両側が、壁のように透けて青空が見えている。

今日はそこをやり過ごし、大峯山の遠望を楽しみながら廃墟建物に至る。

廃墟建物正面を過ぎてすぐに左折、山頂部アンテナ群の左(西)側を通り、管理道を北北西に下る。702mピーク近くの送電鉄塔の下で、702mから北東に延びる尾根を左に見ながら、よく整備された道を下る。前回は、702mピークに駆け上がってしまい苦労させられた。

さて、しばらくして、鉄塔管理道を右に分け、左下にサーキット場を見ながら急下る。右から鉄塔管理道が下りてきて合流すると、すぐ車道(黒実線)に下り立つ。車道を右折して進み、広場になったところを右に入ると泉水峠である。(700m台にある送電鉄塔の管理道を直接行き来しても結果は同じである)

泉水峠~700m台ピーク

私:泉水峠から、いよいよ幾つものピーク(コブ)を越えて行く。700m台ピークまでは、基本的に北を目差して進む。登山道の状態にはなんら問題はない。694mを越えて700m台に近づく手前で、ササが多くなり、時には胸までの深さのササの中を登る。ただし、苦労と言えるほどのことでもない。

リュックかついで:「泉水峠から北へ五十分も登ると湿地帯の泉水沼だ。年々、水量は減っているけれども、水ゴケが多く野鳥のさえずりも聞こえる。足元のぬかるみに要注意」。

添付の地図P.160によると、泉水沼は694mと700m台の中間点付近にある(あった?)らしい。ただし、今日は湿地帯というほどの湿地を通った記憶はない。

700m台~682m~大沢乗越

私:700m台ピークから、登山道は右(東)へ大きく向きを変える。まず31度、続いて117度に向けて、右に振りながらなだらかに下る。途中左奥に見えたのは、阿弥陀山であろうか。682mから下る途中で、右手樹間わずかに山影304度を認める。これは大峯山であろうか。やがて前方に瀬戸の海をみるようになり、左から沢が崩落している地点を通り過ぎて 、鞍部(大沢乗越)標高約630mに達する。

リュックかついで:「やがて稜線は北から東方へ急カーブし、伐採されて、なだらかな展望のいい斜面に出る。右手に炭焼き小屋跡を見て鞍(あん)部を乗り越し、ブッシュ気味の尾根を登りきり、そして枯れ松林を下ると大沢乗越に出る。右手の沢沿いの踏み跡を五十分も下ると川末橋に出る」。

今日は、炭焼き小屋跡は見ていない。なお、大沢乗越から南西に向けて踏み跡があるのを確認できる。地形図黒点線に沿って川末まで下山できるようだ。「廿日市市の山々」Naさんの地図にも記載がある。

大沢乗越~厄よけ観音~691m

私:大沢乗越から691mに向けて、踏み跡が駆け上がっているようだ。この尾根筋の登山道とクロスして、未舗装の林道(地形図の黒点線)がある。その林道を北東に下って車道に至ると、道の向こうに「厄よけ観音」がある。そこから車道を北に上がり、峠のところで右折して鉄塔管理道を登り、691mピーク下の送電鉄塔に至る。そこからわずかに登る(216度)と691mピークである。(大沢乗越から直接山に取り付けばここに至るはず)

リュックかついで:乗越から雑木林を登り、やや平らな深い松林をくぐり抜けると、三差路に出会う。

この三差路を左折して登れば691mであろう。しかし、「リュックかついで」は、691mの南面をトラバースしてきて、691mに至ることなく、三差路を右折して下っている。今日の私は、厄よけ観音を見学したので、一旦北側から691mに登り、そこから下りて来て、三差路をそのまま下った(次項参照)。つまり、三差路から先は、再び「リュックかついで」と同じコースをたどっているはずである。

691m~峠乗越~630m台

私:691mからは、一旦南南東に流れる支尾根に乗り、海に向って下る。すぐに右折道(三差路となっている)があり、これが、先程の大沢乗越から主尾根に駆け上がっていた登山道であり、その尾根の南側をトラバース気味に下りてきたところであろう。

今日はそのまま真っ直ぐ178度で下る。右奥前方に野貝原山頂部アンテナ群をみる。しばらく下って左分岐、18度で右手急斜面に落っこちないように、ほぼ平坦な細い踏み跡をたどる。

やがて、道は左へ駆け上がり、いつの間にか主尾根に乗って45度を向き、小コブ(650~60m台)に至る。地形図では、尾根が東南東を向いていることしか表現していない。そして、ここから踏み跡が消えてしまった。地形図で角度を見定め強引に押し下る。左から鉄塔管理道が上がってきており、右折して鞍部(峠乗越)標高590m台まで少し登る。送電線鉄塔(610m位)を過ぎ、平らな630m台奥の東南側にピークがある。

リュックかついで:「(三差路から)右の急な道を五分ほど下ると木標がある。左側のススキの踏み跡をトラバース(横ぎること)気味に行くと、杉林の深い鞍部に着く。さらに植林された踏み跡を登り、峠方面を左眼下に見て下ると峠乗越である」。

今日私が通ったトラバース道のことであろうが、木標、ススキの踏み跡、杉林の深い鞍部という記述についてはよく分からない。

リュックかついで:「(峠乗越から)稜線沿いについている道は行かずに、右手に百メートルも行くと展望のいい尾根筋に出る。川末側が伐採されており、廿日市、五日市の町並みや瀬戸内が望める。川末橋から約三時間、休憩、食事時でもある」。

今日の私は、鞍部近くに下り立って、右手に1~2分登ると稜線上(鞍部)に出た。ここが峠乗越という考え方でよいと思うのだが、「リュックかついで」の記述は微妙に異なっている。

そして実は、691mピークから南に下った“右折道あり14:13”地点には、尾根に沿ってそのまま下ることを阻止するように、通せんぼがしてあった。 「極楽寺山百回登山」グループなどによって、再び開いたルートではあるが、その後あまり踏まれなかったため、危険との判断を示しているのかもしれない。

旧来から、ここのルートを通る場合は、鉄塔管理道を利用させてもらっているようである。 峠乗越から北へ標高約540m台地点まで谷沿いに下り、そこから691m下の送電線鉄塔に向けて登る管理道があるという。

630m台~汐見山635.7m

私:630m台ピークから汐見山を目差して、さらにいくつもの小ピークを越えて行く。右横には、野貝原山山頂部(アンテナ群)から東へ流れる尾根が見える。振り返ると、樹間に今日通ってきた稜線が見える。正面前方に海が見えることもある。谷底の集落は川末であろう。

やがて汐見山に至り、まず陸軍省標石を確認する。そのすぐ先の三角点(635.7m)は、ほとんど地中に埋もれており、かろうじて三角点の文字が見えるにすぎない。これら標識のいずれも、山頂平坦部の西の端にある。

リュックかついで:「ここから稜線伝いに、鉄塔のあるP六三五メートルを経て、急坂を下ると七曲峠の車道に飛び出す」。

汐見山までは、淡々とした稜線が続く。ところで、汐見山635.7mに鉄塔があっただろうか。疑問である。

汐見山~七曲峠

七曲峠を目差して下る。ほんとうはすぐに左折して、北へ流れる支尾根に乗って下らなければならないのを、悪い癖で、道なりに南東に流れる尾根を追って下ってしまった。尾根には非常にいい道がついている。どこまで行けるのだろうか。もしかしたら、389mの近くを通って、その下に記載されている地形図黒実線( 集落から、標高約250m付近まで延びている)まで下ることができるのかもしれない。

今日は、汐見山から南東に向けて8分位下ったところから引き返す。10分少々登り返して、そろそろ汐見山に帰り着いたかと思う頃に、右下にガードレール付きの道路が見えてきて、急下りが始まった。角度を測る。確かに七曲に向けて下っている。汐見山山頂部(東端)をいつの間にか通り越して、下山道に入っていたのだ。結果オーライではあるが、一瞬現在位置を見失ったことに変わりはない。反省すること仕切りである。

七曲峠に下り立つ手前で、右の谷を覗き込むと、数十mありそうな岩壁が垂直に落ち込んでおり、その上部を樹木が覆っている。吸い込まれてしまいそうで、おもわず体が左に傾いてしまった。ここから道路を少し下った地点でも砂防ダムを建設中である。この辺りは思いのほか深い谷となっている。

七曲から極楽寺山までは、車道を行くしかない。以前に極楽寺山から下りて来て、極楽寺分岐から七曲峠に向けて山道を行こうとして、取り付き方さえ分からず敗退したことがあった(2003年05月17日)。道は無いに等しいという。ここにも陸軍省標石があるというので興味はあるが、今日はここで終了としよう。

七曲峠~山陽道

海の向こう、正面向って右に、宮島(弥山)そして駒ヶ林の切り立った岩肌を見ながら下る。大聖院コースの崩落箇所も見えているようである。暖冬の後の春本番前、少し気温は低めとはいえ、穏やかな日差しを浴びてゆったりと下る。

玖島村植林地
原病院分岐に道しるべ

参考山行記

広島湾岸トレイル・モデルコース

  • Akimasa Net(2016年02月06日)山行記
    観音コース~極楽寺山~平良コース途中~速谷コース
    (出発:中地上バス停(JR五日市駅―山陽本線)、帰着:速谷神社前バス停(広電廿日市市役所前(平良)―広島電鉄宮島線)
    注:速谷コースはその後放棄。
  • Akimasa Net(2016年02月11日)山行記
    速谷神社~折敷畑山~四季が丘団地
    (出発:速谷神社(JR宮内串戸駅―山陽本線)、帰着:半目藪バス停(JR宮内串戸駅―山陽本線))

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