2013年08月12日

Akimasa Net
ひろしま百山(私の踏み跡)>> 富士山(番外編:日本百名山)

富士山須走ルートを長男と二人で登る(大陽館宿泊)
須走口五合目~7合目(大陽館宿泊)~富士山頂
(出発帰着:須走口五合目)

2013年08月12日(月)~13日(火)、長男

朝日を浴びる富士山

〈写真右〉朝日を浴びる富士山、5時38分(8月13日)
(大陽館の上に、朝日に輝く富士山頂を見る。
天候は晴れ、穏やかな天気に登山気分が高まる)

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はじめに

二度目の富士山である。前回(2010年07月11日~12日、須走ルート)は、長男と私の友人の3人で出かけて暴風雨に会い、あえなく7合目(宿泊先、大陽館)から翌日下山。悔しい思いを残したままとなっていた。

今回はそのリベンジである。基本的には、前回とほぼ同じ内容で計画を立てた。ツアーではなく、全くの個人旅行のため、多少金銭的、日程的に無駄があるかもしれない。しかし、その分自由があり、自分たちの体力に合わせた行動を取ることができた。

一日目:広島~名古屋~三島(新幹線)、三島~小山町(レンタカー)、小山町~ふじあざみライン~須走五合目登山口(シャトルバス)、七合目宿泊(大陽館)。二日目:七合目にて、御来光を拝んでから出発、富士山頂を往復して五合目登山口まで下山、三島まで戻って宿泊。三日目:新幹線にて帰広。

登り:
五合目登山口(3時間14分)七合目(3時間54分)富士山頂
合計7時間08分(七合目にて1泊)

下り:
富士山頂(1時間35分)七合目(2時間22分)五合目登山口
合計4時間10分(七合目休憩13分を加える)

2泊3日

各自の都合があり、今回は長男と二人でお盆に登ることになった。計画を進めている段階で、富士山が世界遺産に登録されたため、下山後の宿泊等、少々思いどおりにならないことも出てきた。

それはともかく、今回は富士山頂まで無事登ることができた。ただし御鉢巡りは、私の下山時の体力温存を考えてあきらめた。そして、その判断は正しかった。五合目登山口までの下りで、いかに脚力がないかを思い知らされる結果となった。

現在の体力把握、体調管理など反省点は多い。
注:長男のデジカメ(Exif情報、12分くらい進んでいる)

お守り

〈写真右〉お守り
(長男の嫁さんが作って持たせてくれた。中には紙片が入っており、下の孫が書いた絵に添え書きがしてあった。おとうさんをねがいします(上の孫)。ぶじに帰って来て下さい(長男の嫁)、原文のまま)

2013年8月12日

須走登山口へ向かう

新幹線

広島 6:00発、新幹線のぞみ108号、名古屋 8:18着
名古屋 8:35発、新幹線ひかり510号、三島 9:55着
(JR西日本、e5489事前申込)

料金券6,770円×2(往復)、乗車券18,900円(往復)、合計32,440円

在来線の一番列車で広島駅に向かう。私が乗り込むと、ちょうどそこに長男が先に乗っており声をかけられた。私と一緒に彼の上司が乗ってこられたという。彼があいさつに行くと、わざわざ上司の方が、私の所まであいさつにこられて恐縮する。

レンタカー

三島から小山町(須走)まで往復レンタカーを予約した(約13,000円、ガソリン満タン返し)。長男は車関係に強く、知り合いを通じて予約をしてくれた。予約車で新幹線口(北口)までお迎えをいただき、事務所で所定の手続きを済ませて出発する(10:30ころ)。

まずは国道246号に出て、東京方面に向かう。御殿場で左折して国道138号(箱根裏街道)に入り、富士吉田方面(山梨県)をめざす。小山町(静岡県)はその途中にある。国道138号に入った途端にものすごい渋滞である。インターネット情報によれば、県道151号線に迂回するなどの方法があるという。

シャトルバス

小山町から須走五合目登山口へのアクセス道路は、ふじあざみラインである。ただし、夏場の登山最盛期はマイカー規制が行われ、自家用車の通行ができなくなる。なお、前回は規制を受けることなく、レンタカーでそのまま五合目登山口まで登ることができた。

今回は規制がかかっている。したがって、麓から出ているシャトルバスに乗り換えなければいけない。道の駅「すばしり」の隣りの多目的広場が発着点になっているらしい。そこで道の駅をめざす。すこし寄り道をしてしまい、交番でお世話になりながら無事駐車場に到着する(12:20前後)。道路標識(道の駅「すばしり」)に従って、素直に走った方が良かったみたいである。

シャトルバスは30分おきに出ている。見たところ、2台いっしょに運行することもあるようだが、今日は1台に余裕を持って乗ることができた(13:00発)。五合目登山口までは、ほぼ30分で到着する。
駐車料金1,000円/台、シャトルバス往復1,500円/人

コースタイム(参考)

富士山登山のコースタイムは、その人の体力、その日の体調、あるいはその日の天候によって大きく左右されることになる。

標準的なコースタイムとしては、「須走5合目登山口~7合目(大陽館)~富士山山頂は、それぞれ3時間半くらいずつ、つまり、5合目登山口から山頂まで約7時間」(大陽館スタッフの電話口での応対を長男が聞いたもの)としてよいであろう。

なお、下り(ブルドーザー道~砂走り~樹林帯)は、登りの約半分程度(3時間半)とみてよいだろう。

私たちは、前回7合目まで、そして今回山頂を往復した。この所要時間は納得できるものである。しかし、ことはそう簡単ではなく、かなりの苦労をさせられた。

参考資料

後日確認した以下の資料が役立ちそうである。

  • 富士山ナビ
    www.yamakei-online.com/fujisan/
  • 富士さんぽ -初心者のための富士山登山ガイド-
    www.fujisanpo.com
  • あっぱれ富士登山
    www001.upp.so-net.ne.jp/fujisan/index.html
  • 2013年 富士登山 須走口登山道(須走ルート)情報|写真レポート
    yorikanekeiichi.com/i-recommend-subashiri-trails-of-mount-fuji-3603.html
    著者:寄金佳一さん
  • 富士山の植物図鑑
    東京書店(2007年)

五合目登山口

  • 須走登山口(五合目)、電子国土:五合、約1,975m、13時37分出発
  • 長田山荘(新六合目)、電子国土:無印、約2,425m、休憩(14時53分~55分)
    登山口から、1時間16分
  • 瀬戸館(本六合目)、電子国土:六合、約2,625m、休憩(15時38分~46分)
    新六合目から、43分(登山口から、2時間01分)
  • 大陽館(七合目)、電子国土:七合、約2,920m、16時51分着
    本六合目から、1時間05分(登山口から、3時間14分)
須走五合目登山口

〈写真右〉須走五合目登山口、13時34分
(出発、13時37分)

須走5合目登山口で身支度を整え、登山を開始する。
標高2,000m(電子国土:1,975m)

須走ルートは、出発点の標高が他の登山道に比べて低く、森林限界よりも下にある。そのため、樹林帯の中を楽しみながら登ることができる。また、団体さんがほとんど入らないため登山者の数が少なく、ゆったりと登ることができる。

樹林帯を行く

〈写真右〉樹林帯を行く、13時54分

ムラサキモメンズル

ムラサキモメンズル

〈写真右〉ムラサキモメンズル、14時04分

あざみ
富士山には、フジアザミが生育している。

アザミ

〈写真右〉あざみ、14時04分

ほたるぶくろ
富士山には、ヤマホタルブクロが生育している。

ホタルブクロ

〈写真右〉ほたるぶくろ、14時07分

いたどり?
富士山には、ベニイタドリが生育している。

いたどり?

〈写真右〉いたどり?、14時09分

アキノキリンソウ

アキノキリンソウ

〈写真右〉アキノキリンソウ、14時22分

前回は雨、今回も雨模様。しかし、ほとんど降ることはなかった。なお、ドーンドーンと大きな音が周りでしている。自衛隊東富士演習場の大砲の音だと思ってそれなりに安心していたら、翌日ガイド(吉田ルート)が言うには、実は雷の音だったらしい。

新六合目(長田山荘)

新六合目(長田山荘)、標高2,450m(電子国土:2,425m)、休憩(14時53分~55分)
五合目登山口から1時間16分かかった。前回は雨の中を1時間20分で登っている。

花とたわむれながら、登山口からここまで、1時間半といったところが適当であろうか。

長田山荘

〈写真右〉長田山荘、14時53分
(登山口から、1時間16分)

やがて、森林限界を越えてくる。

森林限界を越える

〈写真右〉森林限界を越える、15時15分

ゆり
富士山には、クルマユリが生育している。

クルマユリ

〈写真右〉ゆり、15時23分

本六合目(瀬戸館)

本六合目(瀬戸館)、標高2,700m(電子国土:2,625m)、休憩(15時38分~46分)
五合目登山口から2時間01分(長田山荘から43分)かかった。ここまでで、かなり疲れを感じるようになる。

今日は湿度が高く、非常に蒸し暑く感じる。とは言うものの、今日の私の汗の量は尋常ではない。

上半身びしょ濡れ、その汗がズボンの腰回りまで多量に流れ落ちている。帽子のひさしからも滴がたれている。ただし、時々当たる風にも寒さはほとんど感じない。

体調不良かもしれない。いつもの私は、飲料としてお茶のペットボトルを持参している。今後はスポーツドリンク(ミネラル補給)に変える必要があるかも。

さて前回は、新六合~本六合間は、雨の中を41分で登っている。体調が良ければ、新六合目から本六合目まで約40分、五合目登山口からここまでは、2時間ちょっとでゆったりと登れそうである。

なお、いつのころからか、右手南側の砂走り(下山道)を三々五々下る登山者が見えるようになっている。

瀬戸館

〈写真右〉瀬戸館、15時38分
(登山口から、2時間01分)

本六合目(瀬戸館)を過ぎて、ますます疲れてくる。登山道の細かなジグの角々で、立ち止まっては深呼吸をする。息を強く吹いて、ゆっくりと大きく吸い込む。高山病対策のつもりである。

七合目(大陽館)

七合目(大陽館)、標高3,020m(電子国土:2,920m)、16時51分着
五合目登山口から3時間14分(瀬戸館から1時間05分)かかった。
前回は、雨の中を、五合目から推定約3時間半(瀬戸館から同1時間21分)で登っている。

実は長男が、大陽館の少し手前で、山小屋がもう一つあったはずだと言う。そんなはずはないのだが、私の思考能力も低下していたのであろうか。

もし、目の前の山小屋が大陽館でなければ、今日はこれまで、そこで泊めてもらう(可能かどうかは別として)ことに覚悟を決める。だから、そのすぐ後で、「大陽館」の看板を見たときは、何とも言えずほっとした。(注:大陽館が正しい、太は間違い)

さて今日は、若い男性(単独)や若い女性たち(二人組)、そしてカップルなど、次々に追い抜かれて行った。今現在の私の体力で、体調さえ良ければ、五合目登山口から7合目までは、3時間半あれば楽しみながらゆったりと登ることができそうである。

ところで、登山開始から七合目まで、一度もトイレに行っていないのでは? かなりヤバいぞ。

大陽館

〈写真右〉大陽館、16時51分
(登山口から、3時間14分)

受付を済ませて前払いで清算(一泊二食付)、トイレ、水の使い方などの説明を受ける。その後、寝床に案内された。薄手のトレーナーを一組持参しており、汗で濡れた衣服を着替える。気持ち良い。
(1泊2食 9,975円、素泊まり6,300円)

大陽館の食事が良いことは有名である。ハンバーグをメインに「ごはんと豚汁の食べ放題」が売り物になっている。前回私は、ばててしまって夕ご飯をほとんど食べることができなかった。今回は、豚汁のお代わりをした。おいしかった。

夕食

〈写真右〉大陽館の夕食、18時前後
(富士山の山小屋で一番との評判、長男写す)

大陽館では、山小屋に到着(夕方4時~6時)して夕食、翌日朝食後、御来光を拝んで山頂に向けて出発、というスタイルが基本となっているのかもしれない。(消灯午後9時)

団体さんはもちろんいなかった。夜中の12時過ぎに出て行った10人くらいのグループがあったものの、夜遅く到着する登山者もほとんどいなかった。家族連れ、カップルあるいは単独者などの少人数ばかりである。

ところで、寝床は屋根裏スペースを入れて三段になっている。私たちは二階の一角を指定された。一区画3名で、先客1名あり。一人1枚のシュラフが提供されており、布団の上にそれを敷いてもぐり込む。私が真ん中になった。両肩が触れ合わない程度のスペースがある。

2013年8月13日

今日のコースタイム

  • 大陽館(七合目)、電子国土:七合、約2,920m、5時42分発
  • 本七合目(見晴館)、標高3,200m(電子国土:3,145m)、休憩(6時22分~29分)
    大陽館から40分
  • 八合目(下江戸屋)、電子国土:3,270m、休憩(7時00分~7分)
    大陽館から1時間18分(見晴館から38分)
  • 本八合目(胸突江戸屋、トモエ館)、電子国土:3,370m、休憩(7時34分~47分)
    大陽館から1時間52分(下江戸屋から34分)
  • 八合五勺(御来光館)、電子国土、無印、約3,450m、休憩(8時4分~10分)
    大陽館から2時間18分(胸突江戸屋から17分)
  • 九合目(電子国土、九合、約3,600m)、8時48分
    大陽館から3時間06分(胸突江戸屋から1時間01分)
  • 富士山頂(電子国土:3,720m)、休憩(9時36分~10時05分)
    大陽館から3時間54分(胸突江戸屋から1時間49分)
    噴火口(10時10分)、お昼寝(10時16分~11時05分)
  • 富士山頂、下山開始11時05分
  • 下江戸屋分岐(八合目)、電子国土:3,270m、休憩(11時53分~57分)
    山頂から、48分(今日のこの区間は、登り2時間29分)
  • 本七合目(見晴館)、標高3,200m(電子国土:3,145m)、休憩(12時09分~12時20分)
    山頂から、1時間04分(今日のこの区間は、登り3時間07分)
  • 七合目(大陽館)、標高3,020m(電子国土:2,920m)、休憩(12時40分~12時53分)
    山頂から、1時間35分(今日のこの区間は、登り3時間54分)
  • 砂払五合目(吉野屋)、電子国土:2,230m、休憩(14時16分~18分)
    大陽館から、1時間23分(昨日のこの区間は、登り推定2時間32分)
    (山頂から、3時間11分)
  • 五合目登山口(東富士山荘、菊屋)、電子国土:1,975m、15時15分着
    大陽館から、2時間22分(昨日のこの区間は、登り3時間14分)
    (砂払い五合目から、57分(昨日のこの区間は、登り推定42分))
    (山頂から、4時間10分)

御来光

大陽館(七合目)で、朝4時15分から朝食。その後、少し冷たい風が吹く中で、御来光を拝む。

御来光

〈写真右〉御来光、5時5分
(富士山7合目から御来光を拝む、長男写す)

七合目(大陽館)

大陽館出発。予定では山頂まで3時間半~4時間としたが、今日の調子はどうだろうか。多少の不安を感じながら登り始める。

大陽館出発

〈写真右〉大陽館出発、5時42分
(山小屋の後ろから、富士山頂まで見通せる)

オンタデ
「五合目を越えた砂礫地に多く生育し、火山荒原に最初に生える植物の一種として知られ、先駆植物ともいう」。『富士山の植物図鑑』東京書店(2007年)p.86

オンタデ

〈写真右〉オンタデ、6時11分

花を見る

花

〈写真右〉花、6時15分

本七合目(見晴館)

本七合目(見晴館)、標高3,200m(電子国土:3,145m)、休憩(6時22分~29分)
大陽館から40分。まずまずであろう。

八合目(下江戸屋)

八合目(下江戸屋)、電子国土:3,270m、休憩(7時00分~7分)
大陽館から1時間18分(見晴館から38分)。まずまずであろう。

吉田口分岐である。山頂から大勢の人が下りてくる。吉田口に下りる団体さんである。人の列が2列3列あるいは4列になっている。大渋滞である。その脇をすり抜けて少し前に進み、ちょっと休む。

本八合目(胸突江戸屋、トモエ館)

本八合目(胸突江戸屋、トモエ館)、電子国土:3,370m、休憩(7時34分~47分)
大陽館から1時間52分(下江戸屋から34分)。少し遅れ気味か。

本八合目

〈写真右〉本八合目、7時38分

ここからは、吉田ルート(登り)の団体さんと一緒に登ることになる。今日も少し疲れを感じるようになっている。ペースも段々と落ちている。渋滞していることも含めて、団体さんのゆったりとしたペースがちょうど良い。

八合五勺(御来光館)

八合五勺(電子国土、無印、約3,450m)、休憩(8時4分~10分)
大陽館から2時間18分(胸突江戸屋から17分)

九合目

九合目(電子国土、九合、約3,600m)、8時48分
大陽館から3時間06分(胸突江戸屋から1時間01分)

団体さんについて、ゆっくりと登っていたのだが、そのうち岩場で疲れて遅れ気味となる。小学生やそれ以下の子どもたちにも後れを取る。

岩場を登る

〈写真右〉岩場を登る、9時07分
(最後の難関である)

富士山山頂

富士山頂(電子国土:3,720m)、休憩(9時36分~10時05分)
大陽館から3時間54分(胸突江戸屋から1時間49分)。

最後は、かなり休憩を入れながら登る。予定時間内(3時間半~4時間)ではあったが、山頂に近づくほどに疲れて、ペースダウンしている。胸突江戸屋からは、1時間30分というのが妥当なところだろう。

富士山頂

〈写真右〉富士山頂、9時37分
(富士山の各登山口を登り切った所が、それぞれ富士山頂として認定されている)

噴火口(10時10分)、お昼寝(10時16分~11時05分)

須走ルートを登り切った所から少し行くと、噴火口をのぞくことができる。そこで幾枚かの写真を撮った。もっと良く見える場所はないのだろうか。

御鉢(噴火口の縁)を見回すと、人が多く集まっている場所がある。あそこならどうかというので、長男が、私のカメラを持ってそこまで移動して写してくれる。

なお、御鉢巡り(富士山最高峰、剣ヶ峰3,776mなどの火口壁巡り)は、山頂に登りつく前にすでに断念している。私の下りでの体力温存を考えたためである。なお、御鉢巡りの一周所要時間は、1時間30分くらいという。

噴火口を見る

〈写真右〉噴火口を見る、10時33分
(私はお昼寝。日差しが強く、タオルを顔にかける。その間に、長男が私のカメラを持って、角度のよい位置まで移動して写してくれる)

ブルドーザー道を下る

富士山頂、下山開始、11時05分(登頂9時36分)。

富士山頂からの下山道として、登りコースの南側にあるブルドーザー道が使われている(須走・吉田ルート共用)。火山礫を踏んで歩くと細かい火山灰が舞い上がる。良質のマスクが必須である。今日は応急処理としてタオルを口に当てる。

ブルドーザー

〈写真右〉ブルドーザー、11時30分
(ブルドーザーが、山小屋への物資補給に使われている)

下江戸屋分岐(八合目)

八合目(下江戸屋)、電子国土:3,270m、休憩(11時53分~57分)
山頂から、48分(今日のこの区間は、登り2時間29分)。

下江戸屋分岐で、吉田ルート(黄色)と須走ルート(赤色)が分かれる。

ここまでのブルドーザー道は、富士山頂部の急斜面に大きくジグを切って作られている。したがって、距離的には少し長くなるものの、適度な傾斜となっており歩きやすい。下りにかかった時間は、今日最後の登りでバテた時間との比較とはいえ、何と登りの約1/3である。

下江戸屋分岐

〈写真右〉下江戸屋分岐、11時53分
(富士山の4本の登山ルートは、それぞれ色分けされている)

本七合目(見晴館)

本七合目(見晴館)、標高3,200m(電子国土:3,145m)、休憩(12時09分~12時20分)
山頂から、1時間04分(今日のこの区間は、登り3時間07分)。

本七合目の下

〈写真右〉本七合目の下、12時21分
(本七合目を越えてなおも下る)

七合目(大陽館)

七合目(大陽館)、標高3,020m(電子国土:2,920m)、休憩(12時40分~12時53分)
山頂から、1時間35分(今日のこの区間は、登り3時間54分)。

下りでは、登りの半分以下の時間で済むと考えてよいだろう。
さて、大陽館からも、登りとは別のコース(砂走り)を下ることになる。

砂走りに向かう

〈写真右〉砂走りに向かう、12時56分
(大陽館の正面を通り抜け、砂走りに向かって下る)

砂走りを下りに下る

砂走りに入ると、勾配がきつくなる。細かい火山礫と火山灰の中を、下って下って、さらに下る。足も頭もおかしくなる。何度も尻もちをつく。その度に、足首を痛めたのではないかと心配になる。当然ペースはダウンしてくる。休憩の時間も長くなる。小さな子どもたちにも置いて行かれた。

砂走り

〈写真右〉砂走り、13時02分
(砂走りを、下りに下る)

砂払五合目(吉野屋)

砂払五合目(吉野屋)、電子国土:2,230m、休憩(14時16分~18分)
大陽館から、1時間23分(昨日のこの区間は、登り推定2時間32分)
(山頂から、3時間11分)

登りと下りではコースが異なっている。砂払五合目は下りでしか通らない。したがって、昨日の登りの時間は、砂払五合目と同高度の位置から大陽館までの所要時間を推定した。

それにしても、大陽館から下では、登りに対して下りで相当時間がかかってしまっていることが分かる。(砂地を滑り降りるので、下りでかかる時間は、通常は登りの半分もないだろう)

樹林帯を這いながら下る

どこまで下っても砂走りである。いっこうに樹林帯に届かない。いいかげん集中力がなくなってきた。もう嫌だ。

やっと樹林帯の中に入った。完全に足にきている。これは危ない。木の根や溶岩につまずかないように、一歩ずつ慎重に下りる。休憩を小刻みにたくさん取りながら、何とか無事に登山口まで下る。

五合目登山口(東富士山荘、菊屋)

五合目登山口(東富士山荘、菊屋)、電子国土:1,975m、15時15分着
大陽館から、2時間22分(昨日のこの区間は、登り3時間14分)
(山頂から、4時間10分)

なお、砂払い五合目から、何と57分(昨日のこの区間は、登り推定42分)かかっている。登りよりも下りの方が時間がかかっていることになる。通常ならば、この区間は25~30分あれば十分であろう。そして、山頂から五合目登山口までの下りは、約3時間半(登りの約半分)といったところだろう。

ところで今日も、七合目出発から富士山頂~五合目~シャトルバス発着所まで、一度もトイレに行くことはなかった。昨日同様、今日の体調管理にもかなり問題がある。

須走口五合目登山口

〈写真右〉五合目登山口、15時16分
(シイタケ茶を頂く)

打ち上げ

15時30分発のシャトルバスで下山。16時ころ駐車場着。
レンタカーで三島まで戻る。三島周辺は夕立ち。
18時過ぎ、三島駅南口のホテル着。
シャワーを浴びて外出。

生ビールを数杯飲む。生き返る。
長男、仕事以外でもやりたい事あり。
具体的なボランティア活動の立ち上げなど、語る。
私は、そろそろ終活開始。デジタルで残せるものを整理していきたい。
それぞれにとって有意義な富士登山であった。

2013年8月14日

広島へ帰る前に、三島駅前を散歩する。
愛染院跡の溶岩塚などを見学する。

三島 9:58発、新幹線こだま641号、名古屋 11:43着
名古屋 11:52発、新幹線のぞみ23号、広島 14:06着
(JR西日本、e5489事前申込)

夕方、長男来る。改めて無事下山に乾杯。
孫たちは、長男の嫁さんの実家へ行っている。そのうちまた来るだろう。

さて、次はどこの山?

後日、孫たちがやって来た。上の子(小1男)が、やっぱり富士山に行きたいと言う。二年後に連れて行ってやると約束をする。(2013/06/23/山行記参照)