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広島湾岸トレイル
上山~烏帽子岩山・往復~ニ艘木
上山~天応烏帽子岩山・往復~呉市野外活動センター~深山の滝~ニ艘木
(出発:JR天応駅―呉線、帰着:JR小屋浦駅―呉線)

2015年09月05日(土)、広島湾岸トレイル体験登山(第1回)

広島湾岸トレイル(HWT)構想が公表されてから約2か月が経過した。来春の仮オープンに向けて、今日から14回分割で全コースの体験登山が始まった。私は最近になって、個人の資格でHWT情報提供のお手伝いをさせていただいている。そうした関係もあり、初回の今日から、できれば全コース(14回)を歩き通したいと考えている。

最終更新日:2017-06-02 (金) 17:05:13
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今日のコース&コースタイム

今日のコースは、烏帽子岩登山口(墓地駐車場)~上山(じょうやま)の間以外は、ほぼ地理院地図(電子国土Web)のとおりである。注:上記GPS軌跡には多少のブレを生じている。

JR天応駅(8時30分集合)8:24-登山口取り付き(広島呉道路)8:32-烏帽子岩登山口(墓地駐車場)8:35、8:47-尾根に乗る8:53-標高170m台9:05、9:10-上山9:42、9:52-天応烏帽子岩山10:09、10:19-上山10:34、10:40-360m台(砲座跡)10:47、10:49-370m台10:59-296m(内真山)11:17-呉市野外活動センター車道11:35-(昼食のため寄り道)-11:43(昼食)12:21-正規のルート復帰12:28-車止め12:28-自動車道12:44-深山の滝入り口12:50-深山の滝13:00、13:11-ベンチ13:34、13:41-(集落跡の石垣)-ニ艘木峠13:59、14:03-天狗城山分岐14:04-絵下山登山口14:30-集落上部14:32-呉広島道路14:40-JR小屋浦駅14:47

今日のコースタイム:
JR天応駅(11分)登山口(55分)上山(17分)天応烏帽子岩山
 小計1時間45分(登山口12分、上山10分を加える)
天応烏帽子岩山(15分)上山(37分)296m(18分)呉市野外活動センター車道
 小計1時間16分(上山6分を加える)
呉市野外活動センター車道、すぐに車止め(16分)自動車道(6分)深山の滝入り口(10分)深山の滝取り付き(23分)ベンチ(18分)ニ艘木
 小計1時間31分(深山の滝往復11分、ベンチ7分を加える)
ニ艘木(27分)絵下山登山口(17分)JR小屋浦駅
 小計44分
総合計5時間30分
 (天応烏帽子岩山10分、ニ艘木4分を加える、昼食移動53分は加えず)

広島湾岸トレイル

ロングトレイルとは、奇しくも今日取り上げられた中国新聞記事「ロングトレイル 広島湾岸でも」によれば、「登山道や林道、集落の道を結んで長距離を歩く旅」(2015年9月5日付)としている。

広島湾岸トレイルの今現在の出発点は「天応烏帽子岩山」(最寄り駅:JR天応駅―呉線)、そして帰着点は「鈴ヶ峰(西峰三角点)」(取り付き地点:広島市佐伯区八幡東~JR五日市駅―山陽本線)である。総延長は約130kmになる。

そしてさらに延伸ルートとして、鈴ヶ峰~極楽寺山~宮島(弥山)及び烏帽子岩山~灰ヶ峰(呉市)~江田島が予定されている。宮島と江田島の間は、広島港(宇品港)を中継基地として航路で結ぶ予定である。

すべて完成すれば、広島市を中心に360度、海山を結ぶ約280kmの大トレイルとなる。

JR天応駅~烏帽子岩登山口

JR天応駅(呉線)から天応烏帽子岩山に登るには、烏帽子岩登山口(墓地駐車場)から烏帽子岩の南斜面を行くコースと、同じ登山口から、上山(じょうやま)391.4m経由で行くコースの二つが考えられる。いずれにしてもまずは登山口(墓地)を目指す。

JR天応駅の改札口を出る(出口は東側の一箇所のみ)。線路沿いを南向き(呉方面)に行く。しばらくして、小さな川沿いに東向きに左折して登ると、広島呉道路(クレアライン)にぶつかる。ほんの少し右(南)に行き、道路をくぐって山側に出る。

烏帽子岩登山口の入り口

〈写真左〉広島呉道路東側、8時32分
(広島呉道路をくぐって左折、右手前方に墓場駐車場への取り付きを見る)

ほんの少し左(北側)に登山口入り口があり、右折して東向きに登る。まもなく左手に墓地駐車場(標高60m台)が現れる。駅からここまで、ほぼ地理院地図(電子国土Web)のとおりである。

烏帽子岩登山口~天応烏帽子岩山

『広島の里山を歩こう』(南々社2004年)pp.138-141では、登山口(墓地横)から取り付き、烏帽子岩の南面を巻いて縦走路(中国自然歩道)に乗り、北向きに少し行って、上山から出発地点の墓地に向けて下るルートを紹介している。

登山口(墓地横)から、そのまま地理院地図(電子国土Web)の表示どおり東向きに登れば、烏帽子岩の南面を巻いて、天応烏帽子岩山の北側(標高400mくらい)に登り付くことができる。

ただしこの登りが、”里山を歩こう”にふさわしい取り付きかどうかには疑問が残る。かなりの岩場である。(参照:2005年03月12日、2004年04月29日)

注:烏帽子岩(標高約320mくらい)の位置は、地理院地図(電子国土Web)表示の登山道の北側である。この烏帽子岩の位置を、天応烏帽子岩山(地理院地図では、烏帽子岩と表示)西面の毛虫記号(岩場)の標高約320m台としている地図もあるようだが、間違いだろう。

烏帽子岩登山口~上山

広島湾岸トレイルの取り付きが、烏帽子岩南面を行くのではなく、上山に向けて登っているらしいことは、「広島湾岸トレイル(五万分1地形図など)」で分かっていた。

実際に墓場からどのようにして取り付くのか確かめたくて、先日(7月20日)現場まで来た。

登山口(墓場横の駐車場)から上山まで、地理院地図(電子国土Web)には表示は全くない。上山への取り付きが分からなくて、しかたなく烏帽子岩の南面に取り付いた。

『広島の里山を歩こう』と同じコースを登り、上山から下ってみようとしたのである。ところが、烏帽子岩南面をうまく通り抜けることができず、すごすごと引き返した。(山行記なし)

さて今日は、墓地駐車場で軽くストレッチをして、北向きに墓場を抜ける。

上山登山口

〈写真左〉上山取り付き、8時48分
(駐車場北側の墓地に踏み込む)

そのまましばらく北向きに行き、やがて尾根に乗って北東向きに行く。しっかりとした踏み跡がありそれに従う。

前回(単独)は、墓場に入り、すぐに北東向きに谷筋を上がるものと勘違いをしていたようだ。

コース途中で、瀬戸内の海がよく見える地点がある。天応烏帽子岩山も見える。今日も、その西面の黒ナメラ岩に挑戦する人がいるようだ。烏帽子岩や"どん亀岩"(烏帽子岩南面コース)も確認できる。

体力低下を実感する

さて上山コースは、傾斜がきつい。辛い。大丈夫かな。先頭を行くサブリーダーのすぐ後ろに付いて、その背中を必死で追う。汗が大量に流れ落ちる。出発前にズボンの太もも部分に貼り付けた名札(ガムテープ)が、いつの間にかはがれ落ちてしまった。

ここのところ、アマゾンKindleの作成(出版)にかかりきりになっていた。また、宮島の修理・清掃活動は、最近では海岸部から尾根筋に移っており、体力的に自信がなくてご無沙汰している。つまり全く歩いていない。

今日は日本山岳会広島支部中心のメンバーだし、やっぱり歩くのが早いなと感じたが、後でコースタイムを比較すると、10年前の2回(2005年03月12日、2004年04月29日)は単独ながらそこそこ歩けている。体力維持を積極的にやらないと、すぐに筋力が落ちてしまう年齢になったようである。

上山~天応烏帽子岩山、往復

今日の予定では、上山から天応烏帽子岩山を往復してくることになっている。

二人ほど上山に残るというので、荷物を預けて出発する。それでも、荷物をデポしたのは2~3人くらい、皆さん元気である。尾根筋の散歩は、アップダウンがあるとはいえ気持ちが良い。

天応烏帽子岩山(標高410m台)に着く。天応烏帽子岩山からは、ほぼ360度の展望が得られる。山頂からさらに少し進むと、展望岩場がある。烏帽子岩山からの延伸ルートである灰ヶ峰~江田島がよく見える。反対側の延伸ルートの宮島(弥山)の位置は、江田島の右肩奥になる。

江田島、宮島など

〈写真左〉江田島、宮島など、10時11分
(天応烏帽子岩山からは、延伸ルートである海側の江田島や宮島も望める)

広島湾岸トレイルは、すべて完成すれば広島都市部を中心として360度めぐることができる海山コースとなる。各ポイントごとにコースの前後を見渡せるのも楽しい。

絵下山(約11度)、鉾取山(約27度)、灰ヶ峰(約100度)、江田島(古鷹山、約246度)、弥山(約270度)、鈴ヶ峰(約310度)、大茶臼山(約326度)、武田山(約339度)、阿武山(約350度)、可部冠山(約357度)、いずれも、方位は真北から。

天応烏帽子岩山~呉市野外活動センター

烏帽子岩山(標高410m台)で展望を楽しんだ後、上山(391.4m)から296mまで気持ちの良い尾根道を行く。その先の呉市野外活動センターまで、ほぼ地理院地図(電子国土Web)の表示どおり歩くことになる。

尾根筋では、各ピークで違った方角に展望が開けて楽しめる。360m台にある足元の円盤は高射砲の跡だろうか。

高射砲の台座跡

〈写真左〉高射砲の台座跡、10時47分
(高射砲の台座跡だろうか、回りが少し高くなるように掘り下げたような地形をしている)

絵下山登山道

〈写真左〉絵下山登山道を見る、11時01分
(370m台からの下りで、右手前方に絵下山登山道を見る)

296mに至る。内真山と書かれた札がかかっている。誰もその名前を知らない。ほんの少し引き返して左折、地理院地図(黒実線)のとおり北東向きに踏み跡を下る。少し倒木がある。台風の影響だろうか。

標高200m台で鋭角に右へ折り返してしばらく行く。右手から左手に木段が下っており、左折して東向きに簡易道路まで下る。

この簡易道路(中国自然歩道)に左折して入り、北向きに下るのが、広島湾岸トレイルの正規ルートである。簡易道路の左手を見ると、ほんの少し下った所に、車止めのチェーンがかかっている。

今日は、昼食のため、ここを右折して簡易道路をさかのぼり、広場にて休憩(トイレあり)。昼食後ここまで引き返してくる。

呉市野外活動センター~深山の滝入口

車止めのチェーンをまたぎ、狭いセメント道をたどって北向きに下る。この後も、ほぼ地理院地図(電子国土Web)の表示どおりである。(GPSには乱れがある)

呉市野外活動センターから出る

〈写真左〉車止めのチェーンをまたいで進む、12時28分
(呉市野外センターを後にする)

やがて、大屋大川支流右岸の地道を行くようになる。

大屋大川支流右岸の地道を行く

〈写真左〉大屋大川支流右岸の地道を行く、12時34分
(上の道路から空き缶などが投げ捨てられており、何らかの対策が必要だろう)

大量の空き缶・空き瓶などが道路脇にまとめてある。上の道路から投げ落とされたものを、一応まとめておいたのだろう。山岳会の方々が、せめて空き缶だけで持ち帰ろうと、ビニール袋に入れている。川底には小型冷蔵庫のようなものまで転がり落ちている。

大屋大川沿いの自動車道に出る。自動車道を少し右手に上がれば深山の滝入口である。

深山の滝入口~二艘木峠まで

深山の滝入り口には、中国自然歩道のコースを紹介したりっぱな案内板(烏帽子岩山・灰ヶ峰ルート)がある。

中国自然歩道の案内板

〈写真左〉中国自然歩道の案内板、12時51分
(随分とりっぱな案内板である)

深山の滝入り口から二艘木峠を目差す。途中、深山の滝を見学する。水量が多い。滝口下では水しぶきが顔にかかる。子ども連れなど幾組かが涼を楽しんでいる。記念撮影をして本道へ引き返す。

深山の滝

〈写真左〉深山の滝、13時02分
(普段に増して水量が多いようである。水しぶきが顔にかかり心地よい)

深山の滝を過ぎ、木橋を5~6回渡りながら上流を目差す。ゆったりとした登りである。

ところで、中国自然歩道は、設置当時以来ほとんど管理されていないと聞いたことがある。しかし今日は、二艘木峠に至る途中で、中国自然歩道と書いた真新しい標識が1本立っているのを見つけた。

中国自然歩道

〈写真左〉中国自然歩道、13時41分
(中国自然歩道の真新しい標識)

最後の橋を渡ると石垣が現われる。昔この辺りには人が住んでいて、田畑を耕していたのだろう。その少し上には、墓場も取り残されているようだ。

取り残された石垣

〈写真左〉取り残された石垣、13時46分
(田畑を耕していたのであろう)

二艘木峠に着く。中国自然歩道のコースを紹介したりっぱな案内版(ニ艘木・茶臼山ルート)がある。

中国自然歩道の案内板

〈写真左〉中国自然歩道の案内板、13時58分
(随分とりっぱな案内板である)

二艘木峠~JR小屋浦駅

広島湾岸トレイルは、二艘木峠から北向きの尾根を絵下山目指して登る。今日の予定では、正式ルートを歩くのはここ(二艘木峠)までとし、後は小屋浦(JR小屋浦駅―呉線)に下ることになっている。

二艘木峠で、午後2時51分発の電車があるという。この時間帯は、電車は1時間に1本しかないようだ。あと50分以内で駅まで下れるだろうか。無理だろうな。というので、特別急ぐこともなく、ゆったりと幅広の踏み跡を追って西向きに下る。ここでもほぼ地理院地図のとおりである。

天狗城山分岐

〈写真左〉天狗城山分岐、14時03分
(二艘木峠のすぐ西で、天狗城山分岐を左に分けて下る。ここでも、中国自然歩道関連の標識が新たに整備されているようである)

小屋浦集落上部

〈写真左〉小屋浦集落上部、14時32分
(14時51分発のJRはやっぱり無理だろうな・・・)

駅が近づくにつれて、もしかしたら間に合うかもという雰囲気になってくる。先頭の2~3人が視界から消えた。私たち中団も急ぎ足になる。結局、広島方面に帰る人はすべて間に合ったようである。責任者の方が後ろ姿で順番に人数を確認して解散となる。こうして今日の一日は無事終わった。

68番(芍薬甘草湯)

十八番(おはこ)ではなく、六十八番(漢方薬)である。

今日のメンバーは山慣れた人が多い中で、体験登山として様々な立場の人が参加している。山に慣れていない人もいて、脚がつる人が複数人出た。そこで68番である。夜間のこむら返りの治療薬として有名な漢方である。本当に即効性があり、山岳会では常備薬としているようである。

宮島(弥山)、世界文化遺産「厳島神社」のある島

2015/09/10、追加修正

広島湾岸トレイル(HWT)の現在の帰着点は、鈴ヶ峰(西峰三角点)となっている。ただし、そこからの延伸ルートが、極楽寺山~宮島(弥山)へ延びる予定である。つまり最終的には、弥山が広島湾岸トレイルの西端となる。

その宮島では、宮島太郎の会(山本拓志・代表)を中心として、踏み跡(既設歩道)の修理・清掃活動が継続的に行われている。私もこの2月までで8回、宮島の南西部海岸沿いに埋もれていた踏み跡の修理・清掃活動に、ボランティアとして参加した経験がある。

この活動は現在では、再び宮島南西部の岩船岳周辺の尾根筋に移っている。私は体力的に少々自信がなくて、今は活動休止中である。

ところで宮島(厳島)は、一つの島全体で一つの町(広島県廿日市市宮島町)を形成している。そして島全体が、世界文化遺産「厳島神社」及びその緩衝地帯(バッファーゾーン)に指定されている。

世界文化遺産「厳島神社」の構成資産には、本社本殿を中心とする厳島神社の建造物群に加えて、大鳥居のある前面の海、及び背後の弥山原始林が含まれている。(厳島全島の約14%に相当する)

厳島全島が「特別史跡及び特別名勝「厳島」」や瀬戸内海国立公園に指定されており、それぞれ文化財保護法(文化庁所管)や自然公園法(環境省中国四国地方環境事務所所管)といった法的規制によって守られている。(参考:2008年9月14日付け中国新聞記事)

また、宮島の大半を占める宮島国有林は林野庁(農林水産省の外局)の管轄ではあるが、国指定の天然記念物「弥山原始林」そのものについては環境省、世界文化遺産については、文化庁(文部科学省)の管轄である。

そうした中で、宮島の登山道は三本のみ(紅葉谷、大聖院、そして大元公園の各コース)というのが行政当局の見解である。

その他のルートは、そのほとんどが宮島国有林の管理道(既設歩道)であり、学術調査やボランティア活動を行う場合には、その都度入山(入林)許可を求められる。ただし例外的に、森林レクリエーション等を目的として、個人的に入山する場合のみ許可は必要としない。

ところで、中国新聞記事「ロングトレイル 広島湾岸でも」(2015年9月5日付)にも書かれているように、広島湾岸トレイルは、「官民でルート整備へ」向けて取り組んでいる。

ただし宮島の場合、上記のようにいくつもの規制があるので、廿日市市や広島県のみならず、国も含めた協議の場を必要とする時が来るかもしれない。

宮島には、弥山登山道三本以外にも魅力的なルートがたくさんある。

特に、宮島の海岸線沿いを一周する「御島巡り(宮島七浦巡り)」は楽しい。通常は海上から巡る七浦神社(7つの神社)をはじめとする各神社を、歩いて参拝することができるのである。

このコースは、今年(2015年)春までに、宮島太郎の会を中心としたボランティアによって、踏み跡(既設歩道)の再整備が完了している。

将来的には、そうしたルートも広島湾岸トレイルに組み込んで、国内外にアピールしたいものである。それには、官民の一層の連携を必要とするだろう。