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2015年12月05日

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広島湾岸トレイル(モデル山行記)
三入~備前坊山~小掛山~可部峠
(出発:山倉グラウンド(JR可部駅―可部線)、帰着:可部冠山登山口(JR可部駅―可部線))

2015年12月05日(土)、広島湾岸トレイル体験登山(第8回)

このページの目次です

はじめに

備前坊山~小掛山
(出発:山倉グラウンド、帰着:可部冠山登山口(JR可部駅―可部線))

歩行距離:約13.6km

日の短い中、歩行時間短縮のため、JR可部駅を出発帰着点としてタクシーを利用した。

今日(第8回)と次回(第9回)の体験コースでは、可部連山(堂床山~可部冠山~小掛山~備前坊山)を中心に、可部山岳会のご努力で整備活動が続けられている。感謝!

特に、可部山岳会創立50週年記念登山道として整備された「可部峠~小掛山~中倉峠」(2011年春完成)は、以前は通行困難とされていたルートである。感謝!感謝!

なお、イワカガミ展望台、山車展望台や三本松などの名称も同山岳会によるもののようである。そして、それらにはそれぞれ意味があり、三本松には確かにマツが三本あるとのこと(インターネット情報)。

今日のコース&コースタイム

三入七丁目グラウンド8:45(140m台)-林道(開発跡、170m台)8:51-祠9:00(210m前後)-尾根に取り付く(250m台)9:13-第一鉄塔(370m台)9:31、9:37-503m東9:52-540m台10:02-第二鉄塔(580m台)10:20-第三鉄塔(590m前後)10:25-第四鉄塔(590m台)10:29-686m峰10:52-備前坊山(789.2m)11:23、11:53-左折(770m台)11:56-中倉峠(630m台)12:11、12:14-711m峰12:28-三本松(690m台)12:30-あせびの丘(650m台)12:54、12:57-山車展望台(775m峰)13:41、13:48-小掛山(816.0m)14:08、14:10-小掛湿原(765m)14:20-大掛・小掛別れ(780m台)14:25-イワカガミ展望台(780m台)14:29-可部山岳会展望台(730m台)14:42-可部峠(650m台)14:53、14:56-しるべ石(490m台)15:16-登山口(370m台)15:30

山倉グラウンド(28分)取り付き(18分)第一鉄塔(15分)503m東(28分)第二鉄塔(32分)686m峰(31分)備前坊山
 小計2時間38分(第一鉄塔6分を加える)
備前坊山(18分)中倉峠(14分)711m峰(26分)あせびの丘・650m台(44分)山車展望台・775m峰(20分)小掛山
 小計2時間15分(中倉峠3分、あせびの丘3分、山車展望台7分を加える)
小掛山(10分)765m(5分)大掛山分岐(28分)可部峠(34分)登山口
 小計1時間20分(可部峠3分を加える)
総合計6時間45分
 (備前坊山30分、小掛山2分を加える)

山倉グラウンド~林道~第一鉄塔~503m

今日の出発点(標高140m台)は、山倉グラウンド(広島市安佐北区三入七丁目)である。日の短い中、歩行時間を短縮するため、JR可部駅からタクシーを利用して距離を稼ぐ。

白木山を望む

〈写真左〉山倉グラウンドから白木山を望む、8時45分

出発地点で班分け(3班)をして出発。今日の班分けは点呼等のための便宜上のもので、20数名が一団となって行動することになる。

出発地点から、地理院地図の道路表示(実際には未舗装の林道)のとおり、ほぼほぼ〈北〉向きに進む。その後、黒実線から黒破線に従って沢沿いを北上する。

林道沿いの大きな石垣

〈写真左〉林道沿いの大きな石垣、8時51分

林道脇の祠

〈写真左〉林道脇の祠、9時00分

右の谷に入ってすぐの所(標高250m台)で、沢を渡り尾根に取り付く。

沢を渡って尾根に取り付く

〈写真左〉沢を渡って尾根に取り付く、9時13分

ここの尾根の傾斜はきつい。地理院地図の黒破線に従って今日一番の急登をこなす。送電線鉄塔(第一鉄塔、標高370m台)からの展望が良い。

なお今日のコースは、2つの三角点(備前坊山と小掛山)を通過していく。しかし、この2山の山頂からの展望はほとんど得られない。

第一鉄塔からの展望

〈写真左〉第一鉄塔からの展望、9時34分

今日のコースは急坂が多く、また小さなアップダウンの回数も多い。平坦部では、脚を休めながらゆったりと行く。送電線鉄塔から503m峰東までもほぼ〈北〉向きで、地理院地図の黒破線に従う。

ほっと一息

〈写真左〉ほっと一息、9時48分

503m~送電線鉄塔(3本)~686m~備前坊山

503m東で〈北東〉向きの尾根に乗り、小さなアップダウンをこなしてゆく。地理院地図に表示はない。

やがて、590m台の東側(標高580m台)で別の送電線の鉄塔(第二鉄塔)にぶつかる。そして、その同じ送電線の鉄塔(第三鉄塔、第四鉄塔)の下を通ってゆく。地理院地図の黒破線(鉄塔管理道)のとおりである。

ここで、第三鉄塔(標高590m前後)は、間違いなく地理院地図の黒破線上にある。ところが送電線の位置は、それよりもやや離れた位置にある。地理院地図が間違っているものと思われる。

緩やかな尾根を行く

〈写真左〉緩やかな尾根を行く、10時23分
(第二鉄塔と第三鉄塔の間の尾根である)

第四鉄塔の位置は、600m台の東(標高590m台)である。

第四鉄塔

〈写真左〉第四鉄塔、10時29分

第四鉄塔の少し先から、再び地理院地図の表示はなくなる。ただし、そのまま尾根を追って〈北東〉向きに行く。

やがて、686m峰手前から、右手(東側)の谷向こうに備前坊山から南南東に流れる支尾根を見るようになる。686m峰を越えて、その支尾根と標高760mくらいで合流すれば、備前坊山(789.2m)はもうすぐである。

備前坊山は疎林に囲まれて展望はない。樹間わずかに山並を見る。地図とコンパスを合わせれば、白木山が見えているようである。

備前坊山三角点

〈写真左〉備前坊山三角点、11時22分

備前坊山~中倉峠~711m~あせびの丘(標高650m台)

備前坊山のすぐ先で、〈北東〉向きの尾根は〈北西〉に向きを変える。備前坊山から先も、地理院地図に登山道の表示はない。

ただし、備前坊山の北から小掛山~可部峠~可部冠山の向こうまでの尾根筋は、広島市(安佐北区)と山県郡(北広島町)の境界となっている。

尾根筋には、境界線(地理院地図に表示あり)に沿う形できれいな踏み跡が付いている。可部山岳会の整備地域である。

備前坊山の北から、〈北西〉向きに尾根筋を下りに下る。

中倉峠手前

〈写真左〉中倉峠手前、12時09分
(右下に見える空き地は、撤去された電波塔跡のようである)

中倉峠(標高630m台)には、随分と古びた休憩所がある。

中倉峠を見下ろす

〈写真左〉中倉峠を見下ろす、12時10分

今日のコースは、一度下ったらまた登り返さないと、次へは進めない。711mに向けて、そのまま〈北西〉向きに登り返す。

中倉峠からの急登

〈写真左〉中倉峠からの急登、12時13分

711mから、尾根は〈北北東〉向きとなる。三本松(標高690m台)その他の小コブを越えて、あせびの丘(標高650m台)に至る。

あせびの丘(標高650m台)から樹間に山を見る。進行方向にある山車展望台(775m峰)だろう。その奥にある小掛山(816.0m)はその陰に隠れているようである。

あせびの丘(標高650m台)~山車展望台(775m峰)~小掛山

尾根筋の登山道は、あせびの丘(標高650m台)から一旦〈南〉に向かい、その後、西から〈北西〉に向き直して進む。途中の山車展望台(775m峰)を経て小掛山(816.0m)に至る。

尾根筋の登山道は、よく整備されており歩きやすい。ただし、細かな方向転換や小さなアップダウンもあるので、地図とコンパスによる現在位置の確認が欠かせない。読図の面白さを味わえるコースである。

さて、急登をこなして山車展望台(775m峰)に登ると展望が開ける。前方に堂床山、後方に備前坊山、備前坊山の後ろに白木山がわずかに頭を出している。

備前坊山を見る

〈写真左〉山車展望台から備前坊山を見る、13時42分
(備前坊山(画面右側)の平坦な山頂部に、白木山がわずかに頭を出す)

小掛山からの展望は期待できない。

小掛山三角点

〈写真左〉小掛山三角点、14時07分

小掛山~イワカガミ展望台(780m台)~小掛湿原(765m)~可部峠

小掛山(816.0m)から可部峠(650m台)まで下りには違いない。しかし細かなアップダウンがいくつもあり、疲れた脚にはこたえる。

さて、小掛山(816.0m)から、〈西〉向きに小掛湿原(765m)まで下り、そのまま〈西〉向きに少し登ると大掛山分岐(780m台)である。

ところで、広島湾岸トレイル(HWT)から頂いた地図では、765m峰と表記されている。しかし、地理院地図で改めて確認すると、765mの位置は、尾根ではなくて鞍部(小掛湿原のある位置)となっている。

大掛山分岐(780m台)から、尾根筋は〈南西〉(可部冠山~堂床山の方向)を向く。少し下ってからイワカガミ展望台(780m台)に登ると、右手前方に海見山が大きい。

可部山岳会展望台(730m台)からは、可部冠山、堂床山をしっかりと見ることができる。

堂床山の懐に可部冠山

〈写真左〉堂床山の懐に可部冠山を見る、14時42分
(堂床山(画面中央)の左懐に可部冠山の鋭い山頂部が入る。それらの左奥に阿武山を見る)

可部峠~登山口

可部峠(標高650m台)から登山口(370m台)に向けて一気に下る。

可部峠

〈写真左〉可部峠、14時54分

可部峠からの下り

〈写真左〉可部峠からの下り、14時57分

しるべ石

〈写真左〉しるべ石、15時16分

可部冠山登山口

〈写真左〉可部冠山登山口、15時32分

帰りも登山口からJR可部駅までタクシーを予約した。予約時間には余裕を持って間に合ったので、タクシーはまだ来ていない。

ところで、登山口まで幅広のきれいな舗装道路が登ってきている。しかし、この登山口までタクシーが上がってきてくれるだろうか。もしかして、少し下の南原峡駐車場で待っていることはないだろうか。

ここでじっと待つより下まで歩く方が確実だろう。そうして歩いている途中で、登ってくるタクシーと無事行き合い、JR可部駅に帰着した。

可部連山トレイルランinあさきた

広島湾岸トレイル(HWT)は安全に歩くスポーツを目指している。これに対して、トレイルランという山中を走る競技があり、各地で盛んに行われるようになっているようだ。

この可部連山でも、この秋(2015年11月8日)、「第3回可部連山トレイルランinあさきた」が実施されたという。今日の体験コース上には、その時の標識テープの中で未回収のものがあり、今日の体験会に参加した安佐北区役所の関係職員の方が回収して歩いていた。

トレイルランの立場で言えば、今日の体験コースの中では、最初の送電線鉄塔までの急坂を除けば、適度な勾配であるという。ザックを背負って歩いてもずり落ちそうな急坂がその他いくつもある。そこを走るわけだから大したものである。

トレイルランのための清掃活動をしたりして、登山道が随分ときれいになったという。歩くトレイルと走るトレイルラン、うまく共存できることを願う。

『細見谷渓畔林と十方山林道』

NHK総合テレビで、細見谷が紹介された。最近では、一人で西中国山地に入る機会は全くなくなってしまった。広島県が「細見谷林道」建設を断念(2012年1月19日)して以降、豊かな自然がそのまま残っているのをテレビで見て感激!

2015年12月6日(日)7:45~7:59
NHK総合テレビ
さわやか自然百景「西中国山地 細見谷」
www.nhk.or.jp/sawayaka/contents/program/2015/12/2015_1206_hosomi.html

私は、既存未舗装の十方山林道(細見谷林道)を拡幅舗装化して大規模林道(後の緑資源幹線林道)に組み込むという国の施策に自然保護の立場から反対した。

参考:細見谷渓畔林と十方山林道(Akimasa Net)
https://hyakuzan.akimasa21.net/hosomidani-frontpage/