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2009年04月11日

Akimasa Net
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宮島自然植物実験所~長浦~あての木浦(往復)
(出発帰着:宮島桟橋)

2009年04月11日(土)、単独

  • 今日の山行ルート図 ⇒ GPS軌跡(2009年04月11日)
  • 宮島最南端部まで西海岸沿いの山道を行く、御床浦から先は初めての経験である
    帰途、眼鏡を落としてさあ大変

  • 宮島自然植物実験所〜御床浦〜あての木浦(2014/11/23)
    この地域の決定版は、2014年11月23日山行記です。今日(2009/04/11)の山行記も含めて、下記各山行記中の不明瞭(不正確)な点を訂正しながらまとめています。コース概況(GPSルート図リンク)もあります。
  • 宮島の西海岸のまとめ、写真あり(2013/06/23、5/23)
  • 西海岸沿いの山道まとめ、写真あり(2013/05/23)
  • あての木浦から取付き、砲台跡~御床山~岩船岳を乗り越す(2009/05/04)
  • 西海岸沿いの山道探索
    (2009/05/04、4/29、4/11、2002/03/02)

このページの目次です

はじめに

大元公園~多々良~宮島自然植物実験所~室浜砲台跡~大川浦~御床浦~長浦~あての木浦、往復(出発帰着:宮島桟橋)

宮島には砲台跡が二つある。室浜砲台跡(西海岸)と鷹ノ巣浦砲台跡(東海岸)である。宮島桟橋から左右へ延びるりっぱな海岸道路は、明治期にこれらの砲台のために作られたものである。宮島は、軍都広島(および呉軍港)の防衛線としての役割を期待されていたのである。

宮島の南部には、太平洋戦争中に高射砲陣地も作られている。岩船岳466.6m~御床山364mの尾根をさらに南西に下った230m台付近にある砲台跡がそれである。

私は、この砲台跡探索のため岩船岳~御床山には丸三年がかりで5回くらいかよったことがある。そして、2005年3月19日、ついに砲台跡に到達した。なお、この砲台跡については、旧宮島町でも把握していなかったという。

参考:
宮島南部の砲台跡⇒実際には「厳島聴測照射所」だということが判明
(中国新聞記事、2011年1月12日付)

さて、今日は海岸部(あての木浦)から、この砲台跡に取付いてみようと試みた。今年2009年になって、御床浦~あての木浦に踏み跡があること、そして、海岸部~砲台跡が再び開かれた(数十年前の大火以来)、という情報を得たからである。

とするならば、砲台跡までずっと尾根伝いに行くよりも、海岸部を行って、そこから少し登る方が楽だろうと考えたのである。

今日のコース&コースタイム

宮島桟橋8:01-大元公園8:19-多々良8:46-休憩8:51、8:57-宮島自然植物実験所9:13-岬をまわる(9:13、9:27、9:34、9:36、9:42・・・)-岩船岳をみる9:43-川渡る9:49-峠9:52-(ヒトに会う)-大川浦10:01、10:08-川10:37-沢10:47-沢の上10:53-巨大敷地にそってここまで来る-分岐?10:58-急な登り終わる11:03-分岐 (御床山分岐?、地形図黒破線と交わる)11:06-沢11:08-右分岐あり11:12-(直進したのち引き返す)-先ほどの分岐左折11:25-庭園風の廃屋11:30-小コブ11:32-沢の右岸沿いに下る11:36-ピーク、海のそば11:46-長浦の海岸11:55-あての木浦12:01、12:51-230m台探索12:53、13:03-長浦の海岸13:07 -(右折13:12・・・14:18)・・・・・庭園風の廃屋15:08-沢16:35-大川浦16:38、16:49-休憩17:22、17:27-左折 すると砲台跡を直進17:34-分岐左折17:37-分岐右折17:39-宮島自然植物実験所17:40-多々良18:00-大元公園18:23-宮島桟橋18:37

宮島桟橋(1時間12分)宮島植物実験所(48分)大川浦(1時間47分)あての木浦
 小計3時間47分(その他探索13分を含まず)
あての木浦(3時間37分)大川浦(51分)宮島植物実験所(57分)宮島桟橋
 小計5時間46分(230m台探索10分、大川浦11分を加える)
総行動時間9時間46分
 (行きのその他探索13分を含む、あての木浦50分を除く)

大川浦分岐手前でヒトに会う

大川浦分岐(宮島植物実験所の先)では、海岸部を行く踏み跡と、岩船岳縦走路上の大川越(標高240m前後)から、川に沿って北西に下ってくる踏み跡が接している。その位置は、両方の二万五千分1地形図黒破線が接するところのやや南側である。ただし、川の右岸からは北側に少し離れた地点である。

さて、宮島自然植物実験所から海岸部を南向きに行く場合には、大川浦分岐の手前にもう一本の川(別の黒破線の近く)があり、そのさらにすぐ手前の岬から、初めて岩船岳を望むことができる。

そして、これら2本の川の間には、標高30mくらいの小さな峠が二つある。峠と峠の間にもほんの小さな沢がある。

要するに、岩船岳を初めて見た後で川を渡り、峠を二つ越えると大川浦分岐である。そして、そこから大川越経由で岩船岳に登ることができる。大川浦分岐にも大川越にも道標がある。

今日は、この最初の峠で一人の男性に出会った。岩船岳から下りてくるにしては時間が早すぎるかなと思ってたずねると、岩船岳への取りつきがわからなくてさがしているという。

あれが岩船岳です、と答えると、手にしている二万五千の拡大コピーをみせてくれる。見るとピンクのカラーペンでルートを記している。今ここだから、もう少し先ですね、と答える。道標があったはずですが、とたずねると見ていないようである。いずれにしても、岩船岳に行くのならば、もう一度引き返す以外にない。私よりも先に勢いよく坂道を下って行かれた。

すぐ下の沢で追いつく。さっきはここまでしか来なかったようだ。大川浦分岐は峠をもう一つ越えなければならない。しかし、地形図をみて少し躊躇していらっしゃるようだ。お先に失礼して大川浦で少し休憩したが、追いついては来られなかった 。

御床浦を抜ける

大川浦分岐から南向きにやぶへ踏み込み、川を越えてゆく。ここから御床浦を抜けるまでがちょっと厳しい。GPS信号が「信号弱」となるような樹林帯と、海岸部(標高20mくらい)の開けた踏み跡が繰り返し続く。後で確認すると、GPS軌跡がみだれている。

御床浦を過ぎて、須屋浦手前の入り江の右岸をゆく。ここでは、少し内陸部に巨大な果樹園?跡があり、それに沿っていく。いずれにしても踏み跡を追ってゆくことになる。途中で、御床山に向かう踏み跡らしきものがある。ちょうど地形図黒破線と交わる位置である。

そしてさらに、長浦手前の峠から流れる川(地形図表示あり、そばに黒破線もあり)の右岸をゆく。しかし、川はみえない。そのまま進むと御床山の方角の沢沿いに行くことになる。長いパイプが設置してある。上流から水を引いてきているのだろうか。

ここまで行くと行き過ぎである。少し引き返し、標高30mくらいの地点で左折(御床浦からみると右折)して峠をめざす。まがってすぐに庭園風の廃屋がある。敷地内は芝を敷いたようにきれいである。その中に背の低いマツが幾本か植わっている。シカが地面の草を食べてしまったのだろう。

その後も踏み跡を追って、無事"あての木浦"に着く。左前方には可部島がある。40数年前に見た光景そのものである。浜には誰もいない。終日晴れ予報、快晴の天気の中で少し強めの海風をうけながら昼食。

砲台跡に向けて、ちょっとだけ踏み込んでみる

あての木浦に着いて昼食後、230m台~御床山の尾根に向けて踏み跡を少し探索してみた。取りつきはよい道である。しかし、上記情報提供者から「2時間かかった」という話は聞いたけれども、それが230m台付近まで2時間かかるのか、あるいは岩船岳466.6mまで2時間で行けたのか、はっきりしたことを確認しないままであった。

今日は、出発がそれほど早くもなく、あまり心に余裕がない。引き返すことにする。

帰途、眼鏡をなくす

長浦まで戻り、少し早めに右折して東向きに踏み込んでしまった。道がない。廃屋の踏み跡につられたらしい。少しあわててルートを探索している時、肩までのシダの中で足を取られて引っくり返った。

そして眼鏡を飛ばした・・・
さあ大変だ・・・
視力0.01で何もみえない。

メガネを見つけることができず、あきらめて前に踏み出す。地図とコンパスで前方の鞍部を見据えて、シダの中をもがく。やっとの思いで踏み跡を見つける。結局20分くらいの距離のところを約2時間かかったことになる。

しかし、踏み跡にたどり着いたからといって、そこから先もけっして楽ではない。何せ、行きの大川浦~御床浦では、GPS軌跡の信号が幾度となく「信号弱」になるような樹林帯である。眼鏡なしでは、目をこらしても踏み跡は浮かんでこない。

それでも、何とか明るいうちに大川浦まで帰りつき、さらに宮島自然植物実験所までを歩ききった。後は宮島桟橋まで舗装道を6.5kmくらい行くのみである。多少の起伏はあるもののパワーウォーキングでぶっ飛ばす。

天候と体調をみながら、今度こそ、あての木浦~砲台跡~御床山を歩いてみたいものである。その後は、御床山から御床浦に下りてもよし、岩船岳まで登って縦走路を帰ってもよしである。

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なお、初版刊行後も加筆修正を繰り返しています。