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2009年03月14日

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前峠山~岩船岳登山口(多々良林道)~岩船岳(往路下山)~大川浦分岐~宮島植物実験所
(出発帰着:宮島桟橋)

2009年03月14日(土)、単独

  • 今日の山行ルート図 ⇒ GPS軌跡(2009年03月14日)
  • 行きは、前峠山を経て岩船岳縦走路へ
    帰りは、大川越から海岸部に下りて海岸沿いを行
    日本モンキーセンターの方々にお会いする
    GPS軌跡欠落(多々良~宮島桟橋)

このページの目次です

はじめに

大元公園~前峠山~前峠~岩船岳登山口(多々良林道)~先峠(岩船岳縦走路) ~351m~大川越~岩船岳~大川越まで戻る~大川浦分岐~海岸部~宮島植物実験所~海岸道路(多々良まで)
(出発帰着:宮島桟橋)

先週は岩船岳(466.6m)をめざしたが、あまり足が動かず、先峠(標高340m台)から351mは越えたものの大川越(標高230m台)までは至らず、手前の八畳岩(標高300m台)から引き返した。

そこで今週も岩船岳である。今日は岩船岳からその先の御床山(標高364m)まで行き、そこから海岸部へ下りるつもりだった。しかし、出だしの大元公園から余分な山 (前峠山423m)に登ってしまい疲労困憊する。やっとたどりついた岩船岳からそのまま引き返し、大川越(標高230m台)から海岸部へ下る。

海岸部で、「宮島のサル」を研究している方々とごいっしょになった。週に1回くらいのペースで宮島に渡っていらっしゃるようである。宮島のコースその他について非常に詳しい。いろいろとお教えいただき大いに勉強になった。

「宮島のサル」目撃情報がほしいそうです
連絡先:日本モンキーセンター 加藤章 さん
kato@j-monkey.jp
(担当者変更あり、2013/05/13書き換え)

今日のコースタイム

宮島桟橋(18分)大元公園(1時間01分)前峠山(25分)前峠(12分)岩船岳登山口(13分)先峠、岩船岳縦走路
 小計2時間16分(前峠山5分、岩船岳登山口2分を加える)
岩船岳縦走路、先峠(15分)陶晴賢碑分岐(11分)展望岩場(5分)391m(12分)八畳岩(7分)大川越
 小計57分(陶晴賢碑分岐1分、展望岩場6分を加える)
大川越(10分)展望(28分)東峰(11分)岩船岳
 小計55分(展望6分を加える)
「宮島桟橋~岩船岳まで」4時間13分(先峠3分、大川越2分を加える)

岩船岳(10分)東峰(18分)展望(10分)大川越
 小計38分
大川越(35分)大川浦分岐(45分)宮島植物実験所(18分)多々良
 小計1時間58分(大川浦分岐5分、ロスタイム15分を加える)
「岩船岳~多々良まで」2時間39分(大川越3分を加える)
(宮島桟橋までは、さらに50分程度かかる)

総合計6時間52分(岩船岳54分を除く)

注:方位角は、〈磁北〉からの角度を示す

GPSに記憶させたトレース(通過時刻も含む)を引っ張り出したいのだけれども、この前パソコンを入れ替えたら、そのノートパソコンにはRS232C端子がついていない。普通 、ノートにはつかないか。そんなことは一度も考えず衝動買いしてしまった。元のデスクトップは、不調のせいかどうか分からないがデータ転送ができなくなっていた。何せ今年初めての作業なので、いつどこでどうしてダメになったのかさっぱりわからない。いずれにしても「いいよネット」 (GPS等通信販売店)で調べて対処しなければ・・・。

宮島桟橋8:30-大元公園8:48-分岐8:54-ちょっと平9:16-左折9:21 (標高250mくらい)-9:34展望(標高330mくらい、経小屋山~大鳥居)-小コブ9:42-前峠山(標高423m)9:49、9:54-平10:04-道迷い10:08 、10:10-大元左岸道合流10:17-鞍部(前峠)10:19-多々良林道(岩船岳登山口)10:31、10:33-縦走路上(先峠) 10:46、10:49-水場(沢)10:57-稜線に乗る11:00-海軍省標石11:02-陶晴賢碑分岐11:04、11:05-右分岐あり11:08-登る11:10-展望岩場11:16、11:22-小コブ11:23-391mピーク11: 27-小コブ11:28-小コブ11:31-コブ11:37-八畳岩(標高300m台コブ)11:39-大川越(標高240m前後)11:46 、11:48-展望11:58、12:04-小コブ12:15-小コブ12:19- 東峰(標高460m台)12:32-ピーク(標高460m台)12:38-岩船岳(標高466.6m)12:43、13:37-東峰13:47-海軍省標石14:01-展望14:05-コブ14:13-大川越14:15 、14:18-右岸→左岸14:40-右岸→左岸(もう1本)14:42-左岸→右岸(渡り返す)14:51-大川浦分岐14: 53、14:58-入り江15:08、15:11-ブドウ園跡付近探索(15:13、15:20)-右分岐ルート探索(15:40、15:48)-砲台分岐 (左へ)15:52-室浜砲台跡15:54-宮島植物実験所15:58- 多々良川16:15-多々良林道分岐手前16:16

前峠山に登る

今日も大元公園から山に入る。大元川左岸に渡り沢沿いをさかのぼる。ところが何だかおかしい。堰堤のそばを通ることなく、道は山のかなり上を行っている。

道を間違えたらしい。大元川左岸沿いのコースの右隣に入りこんだようだ。これは前峠山423m(大元谷左岸尾根)に登る道だろう。そう気づいたものの引き返す気にならず、初めてのコースを上へ上へと登る。

やがて大元谷左岸尾根に出る。尾根のやや下を巻き気味に行く箇所もあるが、しっかりとした踏み跡がついている。所々で振り返ると、主に大野瀬戸側の展望が開け、宮島大鳥居を見下ろすこともできる。

今日、本来通るつもりだった道は左手の谷底近くにある。そしてその谷の向こうには、駒ヶ林から北へ流れ落ちる尾根(大元谷右岸尾根)が見えている。そんなこんなを観察しながら、特に問題なく約420mを登りきる。

今日の第一通過点は、前峠(330m台)である。前峠山は、その途中右手に膨らんだ地点にあり、しかもすでに100mも登りすぎている。何はともあれ、ここから一旦前峠まで下りなければならない。

前峠山山頂には、左約90度の角度に曲がって踏み跡がある。痕跡としか言いようがないシダの小道に踏み込むと、すぐ急坂になり、一気にずり落ちる。

途中でルートが分からなくなった。正面の駒ヶ林がやや右手に見える。左に寄りすぎたようだ。元の位置まで引き返し、やや右手に踏み跡を見つけて下る。 (10:12、右前方、先峠山の右後ろに岩船岳)

傾斜がゆるやかになり、310m台鞍部付近で、左手に今日ほんとうは登ってきたかった大元川左岸コースを分け、ほんのしばらく緩やかに登ると、右手に多々良林道(岩船岳登山口)に下りる小路がある。

ここが前峠(標高330m台)である。今日とは逆に、前峠~前峠山を登るのはほんとうにしんどいだろう。 (前峠付近について、2009年03月20日山行記で少し考察を加える)

前峠山は宮島公式登山道3本には入っていない。非公式ルートということになる。はからずも通ってしまったが、以上簡単に記しておくこととする。

岩船岳縦走路を行く

多々良林道(岩船岳登山口)まで下って登り返し、先峠(岩船岳縦走路)に至る。そこから先峠山の東側斜面を巻きながら下り、やがて稜線上を行くようになる。なおも少し下ってほんの少し登ると、左手に陶晴賢碑分岐がある。 (陶晴賢碑分岐の正確な位置については、参照:2009年03月20日山行記)

そこから351mに向けて登る。急傾斜をよじ登ると展望岩がある。そこからは傾斜は少し緩やかとなり、351mは右手に見ながら通り過ぎ、下りにかかる。多少のコブはあるものの、展望の良い八畳岩 (標高300m台)を越え、大川越に至る。ここまでは、前峠山で疲れた足を休めながら順調であった(11:32、前方樹間わずかに岩船岳)。(参照:2009年03月07日山行記 )

岩船岳を登る

大川越から調子がおかしくなった。それでも「振り返れば展望」、海軍省標石までは何とかなっていた。しかし、その後はいけない。登ってはやや平坦という感じを繰り返すコースを、あえぎあえぎ、休み休みしながら行く。なかなか岩船岳手前の東峰が来ない。5回6回と同じことを繰り返し、やっと東峰にたどり着く。ここでギブアップと思いもしたが、岩船岳の方から人の声が聞こえてきて、行ってみる気になる。途中のコブを越えて岩船岳山頂に何とかたどり着く。

岩船岳にて

やや左手前方に岩場があり展望が良い。先客がいらした。男性3人組である。話によれば、宮島桟橋8時、岩船岳12時でちょうど4時間、しかも、前峠山コースである。さらに陶碑にも寄ってきたという。碑の往復には20分程度かかるのではないだろうか。すると、寄り道を除いて前峠山コース~岩船岳3時間40分くらいか。そして、帰りのコースは奥の院から弥山のようである。恐るべき健脚。

なお、いつの間にか手がかじかんでいる。白いものがちらつく中で気温はかなり低いようだ。それにしては汗をかく。ただし、水分摂取量はそれ程多くはない。

岩船岳からの展望

一番右、すぐ手前の山並みの向こうに、忠四郎山、大鉢山など。それらの左懐に小方行者山。それらの左奥一番高いのは、金峰山(みたけさん)789.9mか。小瀬川(岩国・大竹の境)河口の向こうの三角錐は、欽明路トンネル南東のピーク524.5m。小瀬川のこちら側は大竹の町、その奥に、蓮華山、烏帽子岳、物見ヶ岳が並ぶ。蓮華山の左奥、小瀬川の向こうに、虎ヶ岳~烏帽子岳~茶臼山がはっきりと見える。

手前241m(宮島)の向こう左奥に、高照寺山(鉄塔群)を見る。高照寺山の右奥にも山並みを認める。241mの真後ろには、条件さえよければ由布岳など大分の山々を見ることができるかもしれない。

岩国の錦川が2本に別れて海に流れ込み中州を作る。その最先端に米軍岩国基地の滑走路を見る。その向こうに銭壺山など。11:21~11:22に351m手前の展望岩場で雲の上に轟音、岩国基地の訓練飛行機か。宮島の動植物などに影響がでなければよいが。

阿多田島~岩国基地間の向こうに、周防大島の嵩山~嘉納山~文殊山。その周防大島は、阿多田島の左奥まで延びている。さらにその奥に、佐多岬半島が阿多田島の右奥まで延びているはずだが、今日はわからない。それらが手前の小島の数々と重なり、同定はなかなかむつかしい。柱島が、阿多田島の左端99mと猪子島の間の向こうに見える。甲島は、阿多田島の右端100m台のやや右奥である。

大黒神島の左奥に、東能美島があり、そのさらに奥は倉橋島である。倉橋島の岳浦山は大黒神島の左ピーク440mのほぼ真後ろ、そして、後火山~倉橋火山は、その左約10度の位置で、東能美島の向こうに頭をしっかりと出している。陀峯山(東能美島)は、そのすぐ左手前である。

これらの一番奥には四国の山々が高くはっきりと見える位置にあるが、実際に見る機会はなかなかないであろう。ちなみに、石鎚山は、後火山のほぼ真後ろにあたる。

参考:約10度の角度とは、片手でVサインを作り、その手を前方に伸ばした時、人差し指と中指でできる角度。

小黒神島の向こうには、西能美島が大きい。小黒神島の左奥で、西能美島がややへこんだ部分に、山並みが見えている。七国見山である。ひょっとするとそのすぐ左奥に大崎下島も見えるのかもしれない。それらの左、西能美島の平たい部分の向こうに休山。

西能美島の左裾奥を見る。烏帽子岩山など海岸部の山並みが最前列にある。その右奥に灰ヶ峰が尖がり、さらに右奥には膳棚山(野呂山)。灰ヶ峰と膳棚山の間、手前は江田島(古鷹山)。

東峰の左にも少し山並みが見えるが、かすむ天気ではっきりしない。

大川越~海岸部へ

今日一番最初に考えていた予定では、岩船岳から御床山(標高364m)まで行き、そのさらにちょっと先から砲台跡 (地形図標高230m表示付近)を見下ろして確認した後、御床山から海岸部に下りるつもりだった。しかし体力に自信が持てなくて、元来た道を引き返す。そして、大川越から海岸部へ下りた。

なお、御床山の向こうの砲台跡まで、海岸から道が付けられたという情報を後ほど得ることになる。ただし迷いやすいとも教えていただいた。

さて、大川越からすぐは急下るが、やがてゆったりとしたコースになり、川の右岸を行く。途中で2本の小さな川を右岸から左岸に渡り、後に左岸に渡り返す。海岸近くの平坦部に分岐点がある。 全体的に特別通行困難な箇所はない。

分岐点で立ち休憩をしていると、御床浦方面の林の中から、男性3人組が現れた。もちろん、岩船岳でお会いした方々ではない。その方たちに、岩船岳~御床山から海岸部に下りたのかと思って尋ねると、船で海岸 (あての木浦)に降ろしてもらったのだという。ずいぶん粋な遊び方があるものだと思ったのだが、その方たちは休まず植物実験所の方(宮島桟橋方向)に向かわれたので、その時はそのまま別れた。

海岸部を行く

宮島桟橋~岩船岳は健脚向けのコースである。もしも帰りでバテた場合、今日のように海岸部に下りればエスケープ道になるかと言えば、決してそうではない。海岸沿いの道は、幾度となく小さな峠を越えてゆく。これがかなりきつい。 それはともかく、岩船岳で仲間がバテて難儀したとは、時々聞く話である。

以前の山行で、(御床浦からの海岸沿いの道は)弥山にもう一度登るくらいタフなコースという意味のことを書いた記憶がある。岩船岳の帰りで一番楽をしようと思えば、351mをがまんして越えて多々良林道まで下り、そこから多々良経由で海岸通りを行くのがよい。

さて、分岐から北向きに行くと、電線がまっすぐ山の中に伸びており、その下によい道がついている。植物実験所(室浜砲台跡)まで幾度となくこのような小さな峠を越えて行かなければならない。なお、道に沿って電線が付けられているので目印になると、後で件の男性に教えていただいた。(15:01、振り返ると岩船岳)

途中で男性陣に追いつき、サルを見なかったかと尋ねられた。ちょうど1週間前に多々良林道を横切るところを見たと答える。日本モンキーセンター(愛知県犬山市)の方々だった。

すぐの入り江で右岸に渡り、東向きに踏み込んでみる。ブドウ園の跡だという巨大な金網の檻がまっすぐに続いている。その横に付けられた道がずっと向こうまで続いているようだ。東向きに延びる地形図黒点線だろうか。恥ずかしながら、コンパスを当てている時に、現在位置を取り違えていたようだ。

ブドウ園跡から引き返して右折、再び海岸沿いを行く。とはいっても道は海岸線よりもかなり高い位置についている。

植物実験所(室浜砲台跡)手前で、ピンクの道しるべがひらひらしている右の方に踏み込む。どうも山に向かっているようだ。分岐点の左前方に良い道が付いているのをチェックしてあったので、引き返して確認しようとしていると、再び男性陣にお会いした。

ピンクの道しるべが正しく、左に行く道は海岸に下りるという。干潮の時通れないことはないが、くるぶし辺りまで砂に埋まってしまうので歩きにくいとも。何度が通った道ではあるが、記憶は当てにならないものである。ピンクのひらひらを行くとすぐに左へ折れて、再び海岸沿いの道になった。

なお、ここまでの道々シダがきれいに刈ってあった。山の会の人たちがボランティアでつい最近作業をされたばかりだという。その前は膝までのシダで雨が降った後などびしょぬれになってしまったことがあるという。

室浜砲台跡から植物実験所前を通り、多々良から大元~宮島桟橋まで、簡易舗装の海岸通りを歩くつもりだった。しかし、多々良林道分岐手前まできたとき、男性陣がレンタカーで追いつき、声がかかって宮島桟橋まで同乗させていただいた。

「宮島のサル」研究がうまくいきますように。

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なお、初版刊行後も加筆修正を繰り返しています。