2009年11月15日

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2009年11月15日(日)、ブナ森やぶこぎクラブ(会員外参加)
十方山林道~マゴクロウ谷~ボーギのキビレ、往復
(出発帰着、二軒小屋)

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2009/11/22(日)最新

はじめに

2009年11月15日(日)、ブナ森やぶこぎクラブ(会員外参加)

二軒小屋から十方山林道に入り、下山橋の少し先まで行く。
そこから、マゴクロウ谷をさかのぼり、ボーギのキビレ(広島島根県境尾根)に達する。
往路下山(ただし、ボーギのキビレ付近の登り下りは別ルート)。
(出発帰着、二軒小屋)

西村保夫さん(ぶな森会)のお誘いを受け、十方山林道~マゴクロウ谷をボーギのキビレ目指して登ることになった。西村さんには昨春初めて山行のお誘いをいただき、広見林道~コアカ谷~京ツカ山(同じく広島島根県境尾根)を案内してもらった。

このあたりの県境尾根はいずれも大変なヤブ山である。実は私は、今年の6月に単独でマゴクロウ谷をさかのぼり、ボーギのキビレ手前200mくらいの所で見事に敗退した。来春必ずもう一度と考えていた。だからお誘いを受けて大変喜んだ。絶好の機会である。ついて行く以外にない。

ただ少し心配だったのは、最近あまり歩いていないので足腰がどうかなという点であった。しかし、ゆったりとしたペースで歩いていただき目標達成、大満足。

なお、今日のコースを含むオオアカ谷(広見谷)~ボーギのキビレ~マゴクロウ谷(細見谷)を知っているのは、西村さんだけだったようである。

今日のコース&コースタイム

今日のコース


今日のコースタイム

二軒小屋(45分)水越峠(39分)下山橋
 小計1時間24分
下山橋(3分)マゴクロウ谷取り付き(十方山林道)
 小計3分(移動1~2分+休憩)
マゴクロウ谷取り付き(51分)登り分岐点(27分)県境尾根
 小計1時間18分(取り付きにて、写真タイム数分、その他道迷い少々)
県境尾根(18分)ボーギのキビレ
 小計18分(休憩を7~8分含む)
ボーギのキビレ、横川越(17分)分岐点(27分)マゴクロウ谷取り付き(十方山林道)
 小計44分
マゴクロウ谷取り付き(2分)下山林道
 小計2分(多少の休憩を含む)
下山橋(49分)水越峠(39分)二軒小屋
 小計1時間28分

二軒小屋~ボーギのキビレ(横川越)、3時間03分
ボーギのキビレ(休憩)12分
ボーギのキビレ~二軒小屋、2時間15分(昼食を除く)

総合計5時間30分
(下山橋33分を加えず)

二軒小屋7:45-十方山登山口(シシガ谷)8:18-水越峠8:30-(キンカネリをショートカット)-再び十方山林道8:40-下山橋9:09-(休憩あり)-マゴクロウ谷取り付き9:12(道しるべ健在、写真タイム3~4分あり)-右岸から取り付く、徒渉を数度繰り返す、途中でクマの落し物、登り分岐点(今日のポイント)10:03?、右に振って右の沢をしばらく行く(左へ振って左の尾根に乗るのが正解か?)、(下りではそのコースを下る)-左手尾根に乗る、背丈を没するササ原-稜線(ボーギのキビレの北北東)10:30(休憩あり)-(稜線上を行く)-ボーギのキビレ10:48、11:00-登り分岐点11:17-十方山林道(マゴクロウ谷取り付き)11:44-下山橋11:46、12:19-タヌキ死骸、アナグマ?Kさん(2004/11/20)-水越峠13:08-十方山登山口(シシガ谷)13:16-対岸に石組み(木馬道?)-(サバの頭を見る)-二軒小屋13:48

二軒小屋駐車場集合

二軒小屋集合時間(午前7時30分)に合わせて車を走らせる。途中でシャワーあり、今日一日歩きとおせるかどうか心配な空模様である。それでも、登山靴に履き替えスパッツを付けるころには雨もほとんどやみ、後は、先日の雨でマゴクロウ谷(徒渉を数度繰り返す)の水量がどの程度か気にかかるのみである。なお、メンバーは私を含めて男性6名+女性1名。

十方山林道は大荒れ

十方山林道に入り一軒家跡まで数百mは拡幅舗装が完了している。途中右手の山側から舗装道路上に土砂が崩れ落ちており、車1台がやっと通り抜けられる程度に片づけてある。しかし、その先の未舗装部分は荒れ放題である。

先月長男がバイクで十方山林道を通り抜けた。特に通過困難な場所もなかったと言っていたので、少し手入れをしたのかと思ったが、実際には今年はシーズンを通じて同じ状態で、荒れるにまかせるといった表現が正しい。四輪駆動車でも遠慮した方が賢明だろう。

今日のメンバーの中には、十方山林道が初めての方も多いようである。多少のご紹介をさせていただきながら歩いた。例えば、水越峠では、林道の両側を立派な切り石で固めてあるなど、50年以上も前に造られた未舗装の十方山林道がいかにていねいに造られているか、等々・・・

初めてキンカツギを通る

十方山林道は、水越峠を越えて少し下ると、右から左へと鋭角にカーブして造られている。これは、吉和西側の七曲と同じく、木材を積んだ4トントラックが登り下りできる緩やかな勾配を保つためである。地形にうまく合わせているというので、特に断層地帯を通る七曲は現在でも専門家から高く評価されている。

そのカーブ地点(キンカネリ)をショートカットして下った。初めての経験である。桑原良敏著「西中国山地」の地図(細見谷P.110)にも点線が入っており、どこから踏み込むのかいつも気にしながら通っていた箇所である。十方山林道ができる前からあったはずの踏み跡を水流に沿って下った。

マゴクロウ谷に踏み込む

十方山林道を下山橋まで行き、そのまま林道をさらにほんの少し行くと、右手からマゴクロウ谷の水流が落ちてくる。

画像の説明

マゴクロウ谷の右岸に踏み跡が付いている。林道から見上げるとナツツバキがあり、そこに道標が取り付けてあるようにみえる。ヤブをかき分けて入りほんの少し登って確認すると、「横川越 恐羅漢山、登山口」と書かれた小さな木片がある。黒色の字が浮き上がっており趣きがある道しるべである。(写真タイム数分あり)

マゴクロウ谷を登る

実は今回はデジカメ以外に記録は何も取っていない。ここのところ使用しているGPSも持ってこなかった。地図とコンパスだけでヤブ山を楽しんでみたかったのである。と、恰好はつけてみたものの、記憶とは全く当てにならないものである。

以下、帰宅後の検討結果を踏まえつつ書き留めておくことにする。

前回敗退時(GPSあり)には、マゴクロウ谷右岸から入って左岸に渡り、そのまま左岸沿いを行ったと記憶していた。そこで今日も、前回苦労したヤブのことを思い出しながら、時々進行方向右手左岸に目をやりつつ登った。

帰宅後、改めて前回のGPS軌跡を取り出してみた。ほぼ沢沿いを登っていることは間違いない。だから前回も今日と同じく、何度も徒渉を繰り返したはずである。前回は、左岸のヤブが深かった記憶の方が強くて、徒渉したという記憶が薄れてしまったのかもしれない。

なお、今日は前回(単独)とは違って7名のパーティである。最後尾を歩く形となった私は、前の方で少し踏み固めたルートを歩かせていただいた。ヤブ漕ぎの負担は前回よりもずっと軽くなっていたはずである。

また、今日の沢の水量は、雨上がりにもかかわらずほとんど変化がなかった。徒渉に苦労するような箇所は全くなかった。

  • 電子国土を読む

今日は、ボーギのキビレ付近の登り下りでそれぞれ別のルートを取り、反時計回りに回った。その分岐点は、前回敗退地点(標高970m台)にほぼ等しいと推定した(帰宅後検討)。

そこで、今日の山行ルートのうち、マゴクロウ谷右岸取り付き地点(標高870m台)から分岐点付近970m台までは、先日のGPS軌跡を利用して作成してみた。

GPS軌跡は、往路復路ともほぼ重なっており、うまくルートを拾えているのは間違いない。それにもかかわらず、マゴクロウ谷の取り付き(右岸)を確認すると、見た目では左岸に取り付くようになってしまう。おそらく標高880mの等高線(国土地理院地形図)が少しずれているためであろう。

県境尾根付近のルートを振り返る

今日の分岐点から右手沢を少し行き、左手の枝尾根に取り付いて登る。尾根上は背丈を没するササ藪である。所々にブナが立っている。登るほどに、ボーギのキビレは左手谷向こうの上部であることが分かる。

トラバースは厳しいだろう。そのまま前に進む。右奥に焼杉山1225.2mを確認しながら、一旦県境尾根(標高1050m台)に登りつく。キビレの北側である。

県境尾根は繁っている。同行の女性が「県境尾根を行くというからりっぱな道がついていると思った」と話している。

県境尾根の小灌木をかき分けて南西の方角に下る。下るほどに少し右からトラバースぎみになる。最後は、ボーギのキビレの下部(島根県側、オオアカ谷)を右下に見下ろしながら、北から南向きに移動する。

参考:"K"さん(山歩きのページ)初めての「マゴクロウ谷」

(マゴクロウ谷)入口から10mほど踏み跡があったが、径はすぐに谷へ落ちていた。右岸、左岸のところどころに径は残っているが、倒木とブッシュで歩きにくい。谷歩きのほうが楽なようだ。

鞍部手前200mほどで、小谷が分岐する。どちらを覗いても鞍部のように見える。磁石は左へ行けと命ずる。目印のテープは間の尾根にある。目印に沿って登ると、すぐに猛烈なササ帯になった。磁石の言うとおり、左へトラバースして谷筋を登った。

鞍部手前にブナの大木があった。1時間余りでボーギのキビレに初めて立った。峠には細長いブナがあった。焼杉山へも京ツカ山へも、ササがびっしりと覆っている。オオアカ谷はスギの植林帯になっている。

山歩きのページ/山歩きの履歴/"K"さん
2004/11/13山行記

なお、"K"さんはこの翌週には、オオアカ谷(広見)から登りマゴクロウ谷を下っている。

細見谷側は径が消失しているとはいえ、広見から横川へ抜けるには、ボーギのキビレ経由が一番近いだろう。「横川越」は広見側の呼称。

山歩きのページ/山歩きの履歴/"K"さん
2004/11/20山行記

ボーギのキビレ(横川越)

ボーギのキビレ(標高1030m台)に着く。島根県側(オオアカ谷)はスギ植林帯となっており、その中に踏み跡が下っているようである。西村さんによれば十分歩くことができるという。

参考:"K"さん(山歩きのページ)の「オオアカ谷」

ボーギのキビレから下りの径は、スギの林を進む。ブッシュがないので楽だが、暗い湿った単調な道が続く。スギの少し開けたところにトチの大木があった。オオアカ谷の右岸、左岸と渡りながら、目印のテープが続いている。時々、スギが開けたところで径やテープが消失しているが、オオアカ谷へ沿って歩けば、また径が現れる。
2004/11/13山行記(下り)

かつて広見の連絡隊が通ったオオアカ谷のスギ林の径を登った。ほどなく大きなトチノキの横を通る。スギが開けたところはブッシュやゴーロ帯で歩きにくいが、ほとんどスギ林の中を通っている。鞍部近くはテープ、踏み跡が消えるので注意が必要だ。
2004/11/20山行記(登り)

山歩きのページ/山歩きの履歴/"K"さん

Web作者注:広見の連絡隊(半四郎親子遭難救助隊のこと)

広島県側はササ藪である。広見林道から上がってきた踏み跡が、そのまま尾根を越えて下っているようでもある。しかし、踏み跡は全くわからない。西村さんによれば、以前通ったときよりもさらに繁っているという。

昭和38年(1963)の三八(さんぱち)豪雪を機に加速した過疎化で、往還の手入れがされなくなって久しい。かつて様々な人たちが越えた歴史の小道が消え去るのはなんとも悲しい。

ボーギのキビレは、昼食をとる気になるような場所ではなかった。早々に十方山林道まで下ることにする。

広島県側に下る

昨年京ツカ山でご一緒した田中幾太郎さんは、今日は欠席である。その田中さんが、以前はキビレから尾根を下ったと記憶しているという。

画像の説明

(写真左)
キビレのほんの少し左(北側)から踏み跡が下っている。

そこから踏み込み、尾根状になった部分を行く。二万五千分1地形図の黒破線より少し南側を下っているものと思われる。

画像の説明

(写真右)
〈左手〉谷の向こうには先ほど登った枝尾根がみえている。
画面右上(左手尾根の右前方)にみえているのは十方山であろう。

途中で〈右手〉斜面がやや急になっている箇所があり、ずり落ちないように注意して下る。

ほどなく赤テープは「ここから先はダメよ」状態となり、左に振って小沢を渡りさらに下ると、今日の分岐点である。ここまでの電子国土ルート図(推定)は、上記地図掲載のとおりである。

後は、怪我をしないように気を付けて下るのみ。

画像の説明

(写真左)
マゴクロウ谷右岸を下る

画像の説明

(写真右)
十方山林道まであとわずか
この辺りも背丈を没するササ藪である

下山橋にて昼食。

画像の説明

(写真左)
キノコはムキタケ(食用)
中国新聞社「広島県のキノコ」P.56
情報提供:西村さん

画像の説明

(写真右)
出発地点の二軒小屋まで戻る。サバの頭が光っている。

私の山行記ほか(マゴクロウ谷関連)

田中幾太郎さんと匹見往還

  • 2009年10月03日(土)、森と水と土を考える会
    十方山林道を車で行く
    田中幾太郎さんと匹見往還(マゴクロウ谷)

旅する巨人・宮本常一、雪の細見谷を行く

  • 2009年06月20日(土)、単独
    十方山林道~マゴクロウ谷~横川越(ボーギのキビレ)敗退
    宮本常一、横川(安芸国)から「雪の峠」を越えて「三葛の宿」(石見国)へ至る
    宮本常一著作集25『村里を行く』「土と共に」"雪の峠"P.210-2から引用

山歩きのページ/山歩きの履歴/"K"さん

”K”さんは、桑原良敏著「西中国山地」(初版は1982年刊)片手に、「西中国山地」にある数多くの谷、尾根そして古道をていねいに踏破されています。常に単独で歩く一日の行動範囲は常人の2倍以上、恐るべき健脚ぶりです。(各山行記下段にGPS軌跡が掲載されており非常に便利)

以下では、山歩きのページ("K"さん)の「往還部分」を参考までにご紹介します。

  • 2004/11/20
    ・二軒小屋から、恐羅漢スキー場を経て恐羅漢山に登る
    ・旧羅漢山まで移動、カマのキビレを経て広見林道終端部まで下る
    ・広見林道終端部から、広見林道を下り広見山登山口に至る
    ・広見山登山口(広見林道)からミチガ谷に入り、ジョシのキビレ分岐を経て広見山に取り付く
    ・広見山~半四郎山~向半四郎山と縦走する
    ・広見林道まで下り、林道をさかのぼる
    ・往還(オオアカ谷~ボーギのキビレ~マゴクロウ谷)を行き、細見谷側(十方山林道)に下る
    ・十方山林道(下山橋、水越峠)を通り、二軒小屋に帰り着く
  • 2004/11/13
    二軒小屋~十方山林道(水越峠、下山橋)~往還(マゴクロウ谷~ボーギのキビレ~オオアカ谷)~広見林道~ハゲノ谷~三本栃~(ヤブ漕ぎ?)~広見林道終端部~カマのキビレ~旧羅漢山~恐羅漢山~恐羅漢スキー場~二軒小屋

情報

キーワード

マゴクロウ谷
ボーギのキビレ、ボーギノキビレ
宮本常一「村里を行く」

情報

クマの糞、Kさん2004/11/20、ルイヨウショウマの赤い枝と黒い実(写真)
ホタノコヤ整備の話
ジョシのキビレ~カマのキビレ、藪こぎの話