2002年03月23日

Akimasa Net
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松笠山
(出発:JR戸坂駅、帰着:JR安芸矢口駅―芸備線)

2002年03月23日(土)、EIKO

先週、木ノ宗山~二ヶ城山を縦走して蝦蟇ケ峠へ下りた。その後、時間と体力があれば松笠山に登って戸坂へ下りようかと考えていたが、断念した。今日はその続きである。

ただし今日は極めておとなしく、植物観察を始めてみようかと考えた。すると、山道には至るところで木々の名前を書いた名札が付けてある。こうした処置がほんとうに良いのかどうか判断する力はないが参考になる。

落葉樹は芽吹き始めたものまだのものが混在している。経時的に観察すると面白いのだろう。それにしても今年のサクラは早過ぎる。列車からみるだけでもすでに満開の木が何本かあった。黄金山もピンクの帯で巻かれていた。

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今日のコース&コースタイム

JR戸坂9:10-湯釜古墳分岐9:53-10:03-松笠観音寺10:10、10:26-八畳岩10:35、10:44-大岩10:51-松笠山頂上11:31、12:23-憩いの森12:40-JR安芸矢口13:55

  • JR戸坂駅(43分)湯釜古墳分岐(7分)松笠観音寺
     小計1時間00分(古墳往復10分を含む)
  • 松笠観音寺(9分)八畳岩(47分)松笠山頂上
     小計1時間05分(休息時間を含む)
  • 松笠山(17分)菰口憩いの森(1時間15分)JR安芸矢口駅
     小計1時間32分
  • 総合計3時間53分(昼食タイム52分を除く)

JR戸坂駅~松笠観音寺~八畳岩~松笠山

松笠観音寺境内の巨樹群(スギ、アベマキ、モッコクなど)はすごい。それぞれ樹齢300~400年ということである。ヤブツバキも大きい。その下には赤い花が一杯落ちていてまるで絨毯を敷いたようである。

八畳岩からは、二ヶ城山、呉娑々宇山、そして大茶臼山から阿武山までを望む。大岩からは、牛田、鈴峯の展望が開ける。八畳岩、松笠山間はあまりアップダウンのない歩きやすい道である。

松笠山からの展望

昨日は昼まとまった雨が降った。車が泥だらけになった。黄砂だろう。その黄砂と春霞で頂上からの展望はあまり期待していなかったのだが、予想外にすばらしい景色で感激する。ただし風は冷たい。風速20mくらいで下から吹き上げてくるので、寒さと風圧で立ったまま双眼鏡を構えることができないくらいであった。

2002.03.24(日)中国新聞
今月20日ころ中国北部で発生した黄砂現象は、過去十数年間で最大規模といわれている。NASA(米国宇宙局)の人工衛星「OrvView」によって撮影(21日)された写真では、朝鮮半島や中国北東部は茶色の砂ぼこりに包まれて姿を消している。そしてその砂ぼこりは、日本の本州やさらにその東側の太平洋でも確認される。

「あさきた里山いちばん」でいう。(松笠山山頂からの)展望はあまりない、と。また、「イラストで歩く広島の山へ行こう」でも、温品(ぬくしな)方面の山並が一望でき~、とある。西側の木立ちはつい最近になって切り払ったんだろうか。松笠山山頂からの眺めは上記のごとくで、頂上設置の展望絵図のとおり素晴らしい。
(なお、松笠山山頂は東区だが、北西山麓は安佐北区となる)

菰口憩いの森~JR安芸矢口駅

菰口(こもぐち)憩いの森からは阿武山を正面に見ながら下る。一応中国自然歩道となってはいるが一般の舗装道路である。春近し。道端に青いほんとうに小さな花(タチイヌノフグリ?)が群生している。その間に所々ホトケノザが生えている。サクラは咲きかけだ。人家の庭に植えてあるアセビの花が満開、少し赤みを帯びた花一杯で葉が隠れるくらいに咲いている。

サクラが全国的に狂い咲き(平年より1週間から10日早い)している今日このごろ、季節感を取り戻す山行となった。

「松笠山」2002/03/28記

松笠山山頂からの展望はすばらしいの一言に尽きる。これは、2002年(平成14年)初頭に立ち木の一部を伐採したことによるらしい。それまではあまり展望のよい山ではなかったようだ。

しかしながら、山頂の立ち木を伐採して展望をよくするという行為は、里山の自然を守ることと里山を上手に利用することの接点として、微妙な問題を含んでいると言えよう。少なくとも、伐採の程度はできるだけ小範囲に止めてほしいものである。

さて、松笠山ではサクラの苗木が山道に沿って植えられている。2001年(平成13年)に行われた宝クジ関係の事業のようである。広島県内の里山(雑木林)のどこもかしこも桜並木ではおもしろくなかろうと思うのだが。なお、この時の作業ではブルドーザーが山頂近くまで入ってきて山を痛めつけたという。(今は使っていないのだろうか、林道が頂上直下まで通じている)

松笠山には「NPO法人 松笠山の会」がある。行政その他との連携を取りつつ、”現代版・里山の有効活用”に向けて積極的なリーダーシップを発揮していただけるものと多いに期待をしている。